カードデュエリスト渚


 

 「いや――防御だ!」

 僕は思わず腰が引けてしまい、『ねこまた』と『いたずらピクシー』に防御を命じていた。

 『泡魔女レイリーン』という厄介な存在を、ダリアの手に残したまま――

 「……これで、ターンエンド」

 

 「失敗したね、お兄さん。ここでボクにターンを回してしまうなんて……」

 涼やかな笑みを見せながら、ダリアはデッキからカードを引いた。

 続けて、そのカードを場へと出す。

 「魔法カード、『ドロー封じ』使用――お兄さんは次のターン、デッキからドローできないよ」

 「なんだって……!?」

 『ドロー封じ』は、一般ルールでもスタンダードな魔法カードだ。

 その効力は地味だが、使いどころを考えれば強力な武器になる――それは大抵の魔法カードに言えることだが。

 ともかく次のターンのみ、僕はデッキからカードを補充できなくなってしまったのである。

 

 「じゃあ――『泡魔女レイリーン』、『ねこまた』に攻撃」

 『ふふっ……分かりました、マスター。では、この可愛らしい子猫ちゃんを昇天させてあげましょう』

 黒衣の魔女は艶やかな笑みを浮かべ、そして軽く杖を振った。

 同時に、ねこまたの股間にしゅわっと泡が溢れ出てしまう。

 さっきシルフ達が受けたのと同じく、相手の性感帯をピンポイントで狙う泡攻撃だ。

 『……ふみぃ!?』

 ビクッと体を震わせ、ぶくぶくの泡にまみれた股間に両手を伸ばすねこまた。

 その泡を振り落とそうと抵抗するものの、両手が白い泡にまみれていくだけ――その表情は、みるみる恍惚に染まっていく

 『ふにゃぁぁ……』

 そうしているうちに、ねこまたは心地よさそうな顔で寝転がってしまった。

 小刻みにビクビクと震えていた体が、たちまち消失していく――

 レイリーンが繰り出した泡魔術の愛撫で、絶頂させられてしまったのだ。

 「残るは『いたずらピクシー』……この程度のモンスターなら、『純潔のプリースト』でも撃破できそうだね」

 「えっ……!?」

 まずい。

 ここで、『純潔のプリースト』まで攻撃に転じてしまうとは――読み違えた。

 ダリアはこの女僧侶の事を「壁」と発言したから、攻撃はしてこないと勝手に思い込んでしまったのだ。

 こんな初歩的な言葉のトラップに引っ掛かってしまうなんて――

 「『純潔のプリースト』、『いたずらピクシー』に攻撃――」

 純白のローブをまとった女僧侶は、あどけない妖精少女に接近する。

 そのローブをふわりと広げ、ピクシーの下半身を衣で包むようにして抱擁し――

 ローブの下でプリーストの両手がもぞもぞと蠢き、ピクシーの体を優しくまさぐった。

 ピクシーの股間を、しなやかな両手で撫で回しているのだ。

 『ふぁぁぁぁ……』

 最初はぐっと我慢していたピクシーの表情がみるみる緩んでいき、夢うつつのような顔になってしまう。

 ぼんやりとした眼差しに、口から垂れるよだれ――もはやピクシーは抵抗の意志を失い、快感を甘受していた。

 『はぁン……! あ、あぁぁッ!!』

 そしてビクビクと体を震わせた後、ピクシーの姿はふっと消失してしまう。

 まずい、『いたずらピクシー』まで撃破されてしまった――

 

 「はい、お兄さんのターンだよ」

 「くっ、そんな……!」

 場に出ている僕のモンスターは全滅し、このターンはドローも封じられている。

 手札には『光の封陣』が一枚のみ、ダリアは『泡魔女レイリーン』と『純潔のプリースト』を召喚している――

 どちらに『光の封陣』を使用して動きを封じても、残る一方が僕に直接攻撃をしてくるのだ。

 これはもはや、絶望的状況である――

 

 「くそ、『光の封陣』使用だ! 対象モンスターは――」

 ――どちらにするべきか。

 『純潔のプリースト』よりは、『泡魔女レイリーン』の方が明らかに攻撃力が高い。

 しかし――今の僕では、どちらの攻撃も耐えられないのではないか?

 ならばいっそ、より気持ちよさそうな『泡魔女レイリーン』の攻撃を受けてみたい。

 いや、いかにも清純そうな『純潔のプリースト』の愛撫もなかなか良さそうな――

 

 『純潔のプリースト』の動きを封じ、『泡魔女レイリーン』の攻撃を味わう

 『泡魔女レイリーン』の動きを封じ、『純潔のプリースト』の攻撃を味わう

 



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