魔を喰らいし者3
目の前で生い茂った草むらの中で、蠢くクラゲのような生物……それに狙いを付け、俺は叫んだ。
「……貫け!」
瞬時に翼が服の破れ目(翼を使うたびに上着を脱ぐのは面倒だったので、自分で破いた)から飛び出し、骨の一本だけが伸びて半透明の体を貫く。声もあげず、クラゲもどきは絶命した。
「……よし、朝食はこのぐらいでいいか」
獲物を用意していた木の枝に突き刺し、異形の魚などが刺さった串とともに円を描くように地面に立てる。その中央には、枝や落ち葉などが集められていた。
「あとは……焼くだけだな」
目を閉じて、意識を集中する。掌に魔力が集まるイメージを思い浮かべ、一気に魔力を解き放つ。
「燃えろ!」
叫ぶと同時に手の表面から野球のボールくらいの大きさを持つ火球が飛び出し、落ち葉の中心に着弾した。すぐに引火し、落ち葉はパチパチという音と共に燃え始める。
「……大分成功するようになったな。しかし……」
火に焙られる魚から目を離し、空へと視線を向ける。
「俺、いつになったら元の世界に戻れるんだろう……」
魔界の空は、俺の問いに答えてはくれなかった。
マルガレーテの屋敷から逃げ出して、既に三週間近くが経過していた。
その間、村正は偶然見つけた洞穴を拠点にあちこち探索を繰り返していたが……あまり目立った成果は無かった。もっとも、それは彼の運が悪かったというわけではなく、ある事情によるものだったが。
(迂闊な真似をして、サキュバス達に見つかるわけにはいかないからな……)
三週間ほど前、村正は搾夢肉床――下級淫魔から精製した搾精淫肉――を食べ、淫魔として覚醒した。それも通常の淫魔化ではなく、男の淫魔――インキュバスとして。
通常、淫魔には雌生体、あるいは雌雄同体のものしか存在しない(最も、彼はまだそのことを知らない。マルガレーテが自身の淫魔化をイレギュラーと称したことから、他にもそういうケースが幾つかあるのではないかと思っている)。
もし万一サキュバス達に見つかればどうなるか……想像するに難くは無い。
(全部が全部、あのマルガレーテって奴みたいな考え方をしてるかどうかは知らないが……無用な接触は避けたい)
そのため、彼はあまり広範囲を捜索することが出来ずにいた。
(あのエミリアって女が俺を魔界に連れてきたって事は、何らかの方法で俺のいた世界と魔界とを行き来できるってことだ。そしてあの城でマルガレーテはテレパシーのようなものを使って部下たちに指示を出していた。多分あれも魔力によるものなんだろう。恐らく魔力を上手く使えるようになれば、元の世界に戻れるようにもなるはず……なんだけどなぁ)
この三週間の間、彼は自身に宿った力を使いこなす努力もしていた。だが翼や尻尾の操作は上手くいったものの、魔力に関してはほとんど扱えていない。この三週間でどうにか小さな炎を出す事が出来るようになっただけだ。落ち葉を燃やすだけならライター一つあれば十分に用が足りる。
どうやら魔力が少ないというのではなく、上手く使えないだけらしいが……じゃあどうやってやればいいのかと聞かれれば、答えることが出来ないのが現状だった。
(何が悪いんだろうな……コツでもあるのか? それとも、道具か何かが必要とか……)
所詮は我流でやっている事。行き詰るのも無理はない。それに万一特別な道具が必要だとしたら、今やっている努力はほとんど意味が無い事になってしまう。たとえそうでなかったとしても、魔界と元の世界を行き来するのにどれくらいの魔力が必要なのかもわからない。今の自分の持っている魔力で足りれば良いが、そうでなければいくらやっても無駄という事になる。しかも、魔力があれば魔界と元の世界とを行き来できるという前提が正しいのかどうかもわからないのだ。今の村正には、情報が圧倒的に足りなかった。
(やっぱり、やるしかないか。少々危険はあるが……覚悟を決めるしかないな)
以上の考えから、村正は少し前から温めていた計画を実行に移すことにした。
俺の隠れる森には、ちょくちょくサキュバスが訪れていた。無論それはサキュバスの町に近い辺りの話であって、森の奥までやってくる事はまずない。
ここを訪れるサキュバスのほとんどは、自身より低い力しか持たない連中だったが、まれに強力な力を感じさせるサキュバスが来ることもあった。
俺は、そういった力あるサキュバスと接触して何らかの助力を得るつもりだった。無論、リスクは大きい。下手をすればその場で殺されることだってありうる。
(だが……この際仕方がない。いつまでもこの森で暮らしているわけにもいかないしな)
マルガレーテは三ヶ月の間に戻ってくるようにと言っていた。あいつが俺の事を忘れてくれればいいが、そうでなければ追っ手か何かが差し向けられることだろう。いや、今この瞬間にも奴の気まぐれか何かで追っ手が来る可能性だってあるのだ。
(奴を倒す為には、一旦元の世界に戻って装備を整えないとな)
この世界でマルガレーテを倒せるような装備がそうそう手に入るとは思えない。ならば、元の世界に戻るしかないだろう。幸い俺は化け物狩りという仕事をしていたため、銃火器の類は手に入りやすい。
(……まあそれも、クビにされてなければ、の話なんだがな)
既に三週間ほど無断欠勤していることを思い出し、俺はげんなりとなった。が、すぐに気を取り直す。
(今はそんな事を考えている場合じゃないな。とりあえずなるべく力のある奴を探さないと……)
意識を集中し、周囲を探る。どうやら俺はこういった探知能力には長けているらしく、魔力の反応から相手が今どの辺りにいるか、どの程度の力を持っているか、という事も読み取ることが出来た。
(えーと、あいつは……駄目だな、大した力は持っていない。あっちは……微妙だな。もうちょっと力がある奴ならいいんだが……)
気取られぬように気配を完全に消しながら、魔力を探る。
(むっ、これは……かなり強い魔力だ! 力を抑えて隠してはいるようだが、間違いない! 真っ向勝負では分が悪いだろうが……奇襲ならいけるか?)
反応があった周辺に他のサキュバスがいないか調べる。気配はない。
(どうやら一人のようだ……ツイてる!)
俺は快哉を上げたい気持ちをぐっと堪え、反応があった方へと近づいていった。
(どうやらあいつみたいだな……しかし、随分若いな)
魔力の主――見た目には高校生にしか見えない少女を茂みに隠れて確認しながら、俺はそう思った。亜麻色の綺麗な髪が印象的なその少女は、整った顔に退屈を露にしながら森の中を歩いている。右手には何か本のようなものを持っていた。
「……最近つまらないなぁ。何か面白いことはないかなぁ?」
(面白いことね……俺の身の回りにはそんなことばっかり転がってるみたいだけどな)
ふと、今までにあったことを思い出してみる。
(小学生の時には親父のせいで何回か死にかけたし、中学の時には兄貴のせいでヤクザの事務所に拉致られたし、訓練所でやった山中訓練じゃ人狼に遭遇するし……考えてみたら、ロクな事ないな俺)
挙句の果てには魔界とやらにまで連れてこられたというのだから、俺の不運も相当なものだと思う。
(まあ、何だかんだで今まで生き残ってきたんだ。今度だって乗り切ってやるさ)
決意を新たにしたところで、再び少女へと視線を向ける。少女は本のページをめくっていた。やがて目的のページが見つかったのか、ページをめくる手を止める。
「……あっ、これだ! えーと、どれどれ……蟹座の貴女は、今月の運勢は絶好調でしょう。ひょっとしたら、運命の人と出会えるかも? ただし、強力なライバルの出現には要注意、か……」
(……って、星座占いかよ!)
思わず突っ込みかけたが、何とか声を喉の辺りで押し止める。
(しかし、まさか星座占いとは……この世界の連中も、あっちの世界の連中と本質的にはそんなに変わらないのかもな)
あれでは週刊誌を見てきゃあきゃあ騒いでる女性と変わらないな。あのマルガレーテとかいう女も、実はああいう本を読んでたりするんだろうか?
(……全然想像できねえ)
あの女は、『世界の拷問百選』とか『よくわかる拷問術』とかを読んでそうだ。いや、知らないけど。
「運命の人、かぁ……そういえば最近人間界に行ってないなぁ……今度行ってみようかな?」
(人間界、だと!?)
少女が何気なく呟いた一言に、俺の意識は急速に引き戻された。人間界というのは、恐らく俺のいた世界のことだろう。どうやらこの少女は二つの世界を行き来する方法を知っているらしい。
(そうと決まれば、話は早い)
俺は翼に力を込め、少女に向けて伸ばした。そのまま翼を少女の体に巻きつけ、こちらへと引き寄せる。
「……ひゃっ!?」
突然のことに、慌てる少女。だが咄嗟に抵抗する事は出来なかったらしく、彼女はあっさりと引き寄せられた。
(何!? 一体何なの?)
引き寄せられてから、ボクは自分の体に巻きついているのが変形した羽根である事に気が付いた。
(相手はサキュバス? でも、どうしてボクを……ひょっとして、ゆ、誘拐!?)
当惑しながらも、何とか状況を探ろうとする。
周りに他の魔力は感じられないから、相手は多分一人。そして、相手の魔力はボクよりは下みたいだ。だが先程まで気配を感じなかった事を考えると、そう簡単に倒せる相手とは限らない。魔力を抑えている可能性だってある。
(相手の能力がわからない以上、迂闊に戦うのは危険……やばそうだったら、相手が油断した所で隙を突いて逃げるのがベストかな)
まずは、相手がどんな思惑で接触したのかを知らないと。そう考えたボクは、相手の反応を待った。
「手荒な真似をしてすまない。だがこうでもしなければ、話を聞いてもらえそうにないと思ったんだ。気を悪くしないで欲しい」
聞こえた声は、以外にも低いものだった。まるで男の声のようにすら思える。
(でも、そんなわけないよね。男のサキュバスなんて聞いたことないし)
「俺は、君に危害を加えるつもりはない。あくまで、協力を要請したいだけなんだ。まずは、それを理解して欲しい」
(俺だって。まるで人間の男みたい)
思わず噴出してしまいそうになりながらも、相手の言葉に敵意がないことに安堵する。最も敵意があるのなら最初に捕まえた時点で殺すだろうから、それは当然とも言えるが。
「君の力を貸して欲しい。勿論、対価が必要なら何年かかっても支払おう」
「……まずは、顔を見せてもらえないかな? 顔も見せてくれない相手とは、迂闊に約束はしないことにしてるから」
あまり相手を刺激しないよう言葉を選んだ上で発言する。
「……顔を見せれば、協力してくれると約束してもらえるか?」
「それはキミ次第かな。どんな事に協力して欲しいのか話してくれないと、協力のしようもないわけだし」
協力して欲しいと向こうが言う以上、こちらは頼みを聞く立場という事になる。これくらいの無理も聞いてくれない相手なら、協力する義理もない。
「……わかった。少し待ってくれ」
ボクを捕まえていた羽根が伸び、相手と向き合える程度の長さになる。
「そのまま、ゆっくりと振り向いてくれ」
翼を体に巻きつけられたまま、体を相手の方へと向ける。
「……えっ!?」
相手の姿を見て、ボクは思わず声を上げていた。
「……まずは、顔を見せてもらえないかな? 顔も見せてくれない相手とは、迂闊に約束はしないことにしてるから」
目の前にいる少女の発言から、俺は交渉の余地はあると判断した。迂闊に約束はしないという事は、きちんとした約束なら守るという事でもある。
相手を刺激しないよう、なるべく丁寧に俺は返事をした。
「……顔を見せれば、協力してくれると約束してもらえるか?」
「それはキミ次第かな。どんな事に協力して欲しいのか話してくれないと、協力のしようもないわけだし」
この少女、見かけによらず中々交渉上手なようだ。内心舌を巻きながらも、自分の推察が間違っていなかった事を確信する。
(俺が信頼するに足る存在ならば、内容によっては協力してもいい……そういうつもりらしいな)
もし相手がこちらを下等な種としてしか見ていないようなサキュバスならば、交渉の余地はなかった。その事を考えると、今の状況は幸運といっていい。
(どうやら俺にもツキが回ってきたらしい。ここまでの条件は全てクリア……あとは、交渉が全てだ)
「……わかった。少し待ってくれ」
そう前置きしてから、相手がこちらへ振り向ける程度の長さに翼を伸ばす。無論、逃がさないように注意は怠らない。
「そのまま、ゆっくりと振り向いてくれ」
ここで逃げられるような事があっては困る。万一の事態にも対応できるよう、俺は気を張り詰めさせながら彼女の一挙一動を見守っていた。
「……えっ!?」
俺の姿を視界に捉えるなり、少女は驚きの声を発した。そして俺の顔をまじまじと見ている。
「……何か、俺の顔に付いているのか?」
「そういうわけじゃないけど……お兄さん、人間? それともサキュバス?」
……難しい質問だな。少なくとも人間には翼や尻尾は生えてないし、サキュバスというのは女の淫魔の事だしな……インキュバスというのは俺が便宜的にそう呼んでいるだけだし、言っても通じるかどうか。
「うーん、どちらとも言えないな……元は人間だったのは確実なんだが」
「人間だったって……でも、その羽根は?」
「ちょっと色々あって生えた。一応尻尾もあるけど見るか?」
「あ、じゃあお言葉に甘えて」
ズボンの中から尻尾を伸ばして、少女の目の前に示す。彼女は好奇心に満ちた目で、しげしげと尻尾を見つめた。
「うわぁ……これ、本物だよね?」
「作り物なら、こんな風に動かしたりできないだろう?」
そう言って、色々と動かしてみせる。回転させたり、ぐねぐねとひねってみたり、輪っかを作ってみたり……ひとしきりやって見せたところで、少女は感嘆の声を上げた。
「すごいすごい! 男の淫魔なんて、ボクはじめて見たよ!」
「……そんなに珍しいのか?」
「勿論だよ! 男の淫魔なんて、お兄さんしかいないんじゃないかな?」
俺しかいないだって? てっきり他にも俺のようなケースはあるものだと思ってたんだが、どうやらそうではないらしいな。
「……待てよ。それじゃあ普通男が淫魔化したりはしないのか?」
「男の人の淫魔化? そういうのはたまにあるけど、全部女の人になるみたいだよ。たまにおちんちんが付いたまま淫魔になる人もいるみたいだけど……お兄さんみたいに男の体のまま淫魔化することはないらしいし」
「要するに、男が淫魔化するときは強制的に性転換されるってわけか……嫌な話だな」
ふと、目の前の少女に視線を向ける。まさか、この少女も昔は男だった……なんて事はないよな?
「……言っておくけど、ボクは元々サキュバスとして生まれたんだからね」
「そ、そうなのか……疑ってすまなかった」
……いや、流石に目の前の少女が元は脂ぎったおっさんだったとか嫌じゃないか、気分的に。
「そ、それはともかく……話を元に戻そうか」
「あ、そうだね。確か、ボクに協力して欲しいんだったっけ?」
「ああ、えっと……そういえば自己紹介がまだだったな。俺は甲斐 村正だ。甲斐でも村正でも好きなほうで呼んでくれ」
とりあえず、自己紹介はこんなもんでいいか。
「カイ? それがお兄さんの名前なんだ」
「いや、そっちは名字……そうか、魔界じゃ外国と同じで名前の方が先に来るのか。それじゃムラマサ・カイって名乗った方がいいか」
「ふうん……でもまあ、カイの方が呼びやすいからカイって呼ばせてもらうね。ボクはクリスティーナ。長くて呼びづらいと思うからクリスでいいよ」
クリス、というのか。覚えておこう。
「それでクリス、君に協力して欲しいことなんだが……」
「あっ、その前にこれ解いてくれないかな? さっきからちょっと窮屈なんだけど」
彼女がこれといったのは、俺の翼のことだろう。ここで拘束を解くべきか、解かざるべきか。
……しばし黙考した後、俺は拘束を解くことにした。今までの感触から、拘束を解いてもすぐに逃げ出されたり、あるいは襲い掛かられたりする事はないだろうと判断したからだ。それにこちらの頼みを聞いてもらうのなら、いつかは彼女を解放せざるを得ない。それなら早めに解放した方が印象も良いだろう。
「……わかった。今放すよ」
そう前置きしてから、俺は翼を元の状態に戻した。
「ありがとう。カイっていい人だね!」
「……そうか?」
少なくとも、いい人は相手をいきなり拘束したりはしないと思うのだが。
「うん、だって普通こういうときにあっさり解放してくれることって少ないでしょ?」
「……まあ、普通は少ないかもしれないな」
「だよね! ボク、カイのこと気に入っちゃったかも……」
そう言うと、クリスはこちらに微笑んで見せた。笑顔の中に僅かな色気が混じったその表情に、俺は不覚にもドキっとさせられてしまう。
……仕方ないじゃないか、俺だって男なんだし。
「そ、それはそうと話なんだが……クリスには、俺にこの世界のことと魔力の使い方、それから人間界と魔界とを行き来する方法を教えて欲しいんだ」
「この世界のことと魔力の使い方、人間界と魔界とを行き来する方法……って、あれ? カイって魔法使えないの?」
「一応我流でやってはみたんだが……これくらいの炎が出せる程度なんだ。だから、コツとかがあったら教えて欲しい」
「うーん、どうしようかな……あっ、そうだ!」
何かを思いついたかのように、クリスはポンと手を叩いた。
「ねえ、カイ……ボク、カイに協力してもいいよ」
「本当か!?」
「その代わり、条件があるんだ。いいかな?」
条件とは一体何だろうか。俺は聴いてみることにした。
「……その、条件ってのは何だ?」
「あのね……ボク、カイの精が欲しいんだ♪」
「精って……まさか精液の事か!?」
「そうだよ。ねえ……いいでしょ?」
にこにこと笑いながら、こちらへと擦り寄ってくるクリス。
「いいでしょって……いや、あのな……」
「ボクに協力して欲しいんでしょ? カイの精、すごく美味しそうだし……カイが美味しい精をくれるなら、ボク協力してあげてもいいんだけどな〜?」
上目遣いでこちらを見ながら、クリスは自分の体を俺の体に擦り付け始めた。柔らかく心地よい感触に、俺は興奮させられてしまう。
「ねえ、カイ……いいよね?」
「うっ……わかった。そのかわり、死ぬまで搾り尽くすとか、そういうのは無しだぞ?」
一瞬躊躇したが、これ以上いい条件を提示する相手がそう簡単に見つかるとは思えない今、断ることも出来なかった。
……念のために言っておくが、決して欲望に負けたわけじゃないからな!
「うん、わかった。じゃあ……脱がせるね」
そう言うと、クリスは俺のズボンに手をかけた。慣れた手付きでベルトを外し、パンツごとズボンを脱がせる。すでに俺のモノは、クリスのスキンシップにより八割方勃起していた。
「うわぁ……カイの、結構大きいね……」
「……あんまりジロジロ見られると、流石に照れるんだが」
「そう? 気にする事ないのに……」
クリスは俺のモノを見ても、特に恥ずかしがるような様子はなかった。普通なら、こういう時少しは照れたりしそうなものだが。
(そういやさっきも平気でおちんちんとか口にしてたし……サキュバスってのはこういうものなのか?)
まあ、今はそんな事はどうでもいいか。さっさと出して、終わらせるとしよう。
「ふふっ、どんな風に搾ってあげようかな? ……そうだ、カイに選ばせてあげる♪」
「俺に?」
「うんっ! カイは尻尾と羽根、どっちで搾られたい? 好きな方で搾ってあげるよ」
俺は……
選択肢1:尻尾で搾ってもらう
選択肢2:羽根で搾ってもらう
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