魔を喰らいし者3




「……じゃあ、羽根で頼む」

「羽根だね! それじゃ……っと、その前に」

 そう言うと、クリスは俺のシャツを脱がせ始めた。

「……上も脱ぐ必要があるのか?」

「んー、別に着たままでも問題はないんだけど……羽根でするなら、脱いでやった方が服が汚れなくて済むと思うし」

「なるほど……わかった」

「ふふ……たっぷり気持ちよくしてあげるね♪」

 クリスは羽根を大きく広げると、俺の体を左右から包み込むようにした。クリスの翼は艶かしいピンク色の粘膜でできており、びっしりとヒダに覆われている。粘液らしいものでてらてらと照り輝くその表面では、無数の柔突起がぐにぐにと蠢いていた。

 あの翼で包み込まれたら、どんなに気持ちいいんだろう……そんな考えが、自然と頭に浮かぶ。

「カイ、ひょっとして期待してる……?」

「い、いや、そんなことは……」

「ふふ、隠さなくてもいいのに……それじゃ、覚悟はいい?」

 悪戯っぽい笑みを浮かべながら、クリスは怪しくぬめる羽根で俺の体を完全に包み込んだ。羽根が俺の体に触れた瞬間、えも言われぬ快感に襲われる。

「うあっ……な、何だこれ……」

「どう、ボクの羽根? 全身をいくつもの舌でペロペロ舐め回されてるみたいで、気持ちいいでしょ。でも、まだまだこれからなんだよ」

「こ、これから!?」

 今でも十分気持ちいいくらいだというのに、まだ先があるというのか。期待と快感とで、俺の肉棒はみるみるうちに硬度を増していった。すると、大きさを増した陰茎は羽根の内側に埋もれ始めたではないか。

「くうっ……ああっ!? す、すごすぎる……はあっ!?」

 粘液に塗れたヒダや柔突起が、蠢き震えながらペニスを責め立てて来る。まだ始まって間もないというのに、俺は既に腰が震えそうなほどの快感を覚えていた。

「カイ、可愛い声で鳴くんだね……もっと可愛い声、聞かせてちょうだい」

「うっ、あああっ!? は、羽根が震えて……ふああっ!?」

 突然、羽根の表面がぶるぶると震え始めた。バイブレーションに似た刺激が、俺の全身に襲い掛かる。特にペニスへの刺激は強烈だった。羽根の粘膜に包まれたまま、腰が砕けそうなほど強烈な快感を受け、俺の口からは情けない声が漏れる。

「ふふ、いつでも出していいからね」

「くああっ、ひゃああっ!? し、刺激が、強すぎるよおおっ!」

 クリスの羽根が、ぬちゃぬちゃという音を立てて全身を責め立てて来る。既に俺は限界寸前まで追い詰められていた。

「もうイきそうなんだ……ふふ、イっちゃえ♪」

「んんっ、くっ……うああっ、あああああああ――――っ!?」

 俺の耳元で囁くクリス。それが引き金となり、俺は堪えきれず精を放っていた。翼は俺の精液を受け止めると、じゅるじゅると吸収し始める。

「んっ……やっぱり、カイの精すごく美味しい……ねえ、もう一回してもいい?」

「も、もう一回って……ふああっ!?」

 返事をするよりも早く、クリスは再び羽根の責めを再開した。俺の体に張り付いていた羽根が、全身を舐め回すかのように責め立てて来る。こちらは射精直後だというのに、クリスは執拗なまでの責めを緩めようとはしなかった。

「くううっ……クリス、連続はキツ……ひゃああっ!?」

「ふふ……もっと、美味しい精を出してちょうだい♪」

 怪しい微笑と共に、クリスは羽根で俺の体を嬲り続ける。まるで舐り尽くそうかと思われるほどの責めに、俺は再び限界が近づいていた。

「クリス、もう止め……うああっ!?」

「ふふふ……だぁ〜め♪」

 必死で堪えようとするが、既に体の奥から込み上がってくるモノを抑え切れそうにない。

「くっ……あっ、ああああああああ――――っ!?」

 腰をびくびくと震わせ、俺は白濁液をクリスの羽根にぶち撒けていた。再び羽根が蠢き、精液を吸い上げていく。

「はぁっ、はぁっ……も、もう気が済んだだろ?」

「駄目……もっと、もっとちょうだい!」

「なっ……うわっ!?」

 俺の制止も聞かず、三度羽根での責めを開始するクリス。明らかに先程とは違う様子に、俺は戸惑っていた。だが圧倒的な快感の前に、すぐに正常な思考を保ちきれなくなる。

(まずい……とにかく一度、この羽根を引き剥がさないと!)

 快楽責めを続けられている状態では、エミリアの淫香から逃れるときに使った『言霊』は使えそうにない。ここは自力で脱出するしかないだろう。

「くっ……うっ、うおおおおっ!」

 歯を噛み締めて、背中に力を集中する。そして自身の翼でクリスの羽根を無理矢理引き剥がした。

「はぁ、はぁ……これで、どうにか……」

「いやぁ、もっと欲しいのぉ!」

 だが羽根を引き剥がしても、クリスは正気に戻らなかった。羽根が離れた直後に、クリスの尻尾が肉棒に素早く巻き付けられる。

「なっ……おい、止め……くあっ!?」

「もっと精を出して! もっと、もっとぉ!」

 狂ったように、俺の精液を求めるクリス。次の瞬間尻尾の先端がぱかっと開き、俺の陰茎を完全に飲み込んでしまった。

「くっ……あああっ!?」

「欲しいの、カイの精が……出してぇ、いっぱい出してぇ!」

 クリスの尻尾の中は温かく、ぬるぬるとしていた。しかも内壁がぐにゅぐにゅと蠢きながら、強すぎない程度に締め付けつつ吸引してくるのだから気持ちよくないはずがない。既に二度出した後だというのに、俺はもう限界寸前だった。

「く、クリス……うあっ!? だっ、だめだっ……もう……」

「出るの!? 早く、早く出してぇ!」

「うっ……うああああああああ――――っ!?」

 盛大に白濁液を噴出し、俺は達した。すかさず尻尾が精液を吸引し始める。

「んっ……はぁ、やっぱりカイの精すっごく美味しい……もうボク、他の人の精じゃ満足できないかも……」

 うっとりとした目付きでこちらを見つめるクリス。

「……ねぇ、カイ。ボクのモノになってよ」

「うっ、ああっ!? く、クリスの、モノに?」

「うん。ボク……カイが欲しい」

 そう言いながら、クリスは尻尾の責めを再開した。ぐちょぐちょと音を立てながら、俺の肉棒は舐り回される。

「ふああっ!? やっ、止め……」

「ねぇ、ボクのモノになってよ。カイの事、絶対大事にするから」

「そ、そんなこと言われても……くっ、ああっ!?」

 快感で、脳が溶かされる。そんな表現が冗談に思えないほど、気持ちよかった。

「カイのこと、他の誰にも渡したくないの……ひょっとして、カイはボクの事……嫌い、なの?」

「き、嫌いって事はないけど……うあっ!?」

「嬉しい……もっともっと気持ちよくしてあげる♪」

 そう言うと、クリスは尻尾の責めを続けたまま、翼を大きく広げた。そして、再び俺の体を包み込む。

「尻尾と羽根、同時にしてあげる……いっぱい感じてね♪」

「えっ……ふああっ!? すっ、すごすぎっ……はぁうっ!?」

 翼から与えられる甘美な快感と、尻尾の吸引による魔性の快楽。二つが組み合わさった結果、俺はこれまでにない最大の快感を味わうことになった。

「くっ……はああっ!?」

「ねぇ……ボクのモノになってくれたら、いつでもこんな風に気持ちよくしてあげるよ。だから……ボクのものになって」

「うあああっ!? こ、このままじゃ……くうっ! おっ、おかしく……ふあっ!?」

 不意に、羽根と尻尾の責めが止まる。怪訝に思いながらクリスの方へと視線を向ける俺。彼女はそんな俺を、目を潤ませながら見つめていた。

「カイが望むなら、ボクどんなことだってしてあげる。どんな危険からだって、カイを守ってあげる。だからカイ……ボクのモノになってよ。お願い……」

「クリス……」

 もし相手がマルガレーテのようにこちらを弄ぶ事だけを考えているような輩なら、俺は即座に断っていただろう。だが、クリスは真剣に俺のことを求めていた。こんなに可愛い少女が、俺のことを求めている……その事実に、俺は胸の奥がドキドキするのを感じていた。

「……本当に、俺でいいのか?」

「カイが欲しいの! カイじゃなきゃ、駄目なの!」

「……わかった。俺……クリスのモノになるよ」

「……本当!?」

 クリスの顔がぱあっと明るくなる。その表情を見て、俺は素直に可愛いと感じていた。

「ああ、約束する。その代わり……クリスは俺のモノってことになるけど、いいか?」

「うん、うん……っ!」

 嬉しそうにこくこくと頷くクリス。

「えへへ、カイ……大好き♪」

 そう言うと、クリスは俺の唇に自分の唇を重ね合わせた。そのまましばらくの間、互いの口内を貪りあう。

「んっ……ちゅ……んんっ……っはぁ……」

「んむっ……んっ……くっ……んんっ……」

 やがて、長い長いキスの後、俺とクリスは顔を離した。二人の唇の間に、唾で出来た一筋の糸が出来る。

「……そういえば、まだ途中だったよね? 今、出させてあげる♪」

「えっ……うっ、うわあっ!?」

 再び、羽根と尻尾の責めが始まった。先程からの責めとクリスとのキスで十分すぎる程に高められていたこともあり、俺はすぐにでも出してしまいそうになる。

「我慢しないでいいよ……出して、カイ♪」

「くっ……あっ、あああああああ――――っ!?」

 クリスの囁きに、俺は一際高い声をあげて精液を出していた。

「ふふっ、ずっと一緒だよ……」

 ほとんど立て続けに四度も射精したことで薄れつつある意識の中、クリスがそう言ったのが聞こえた気がした……。







 そして、瞬く間に数ヶ月が過ぎた。

「はあっ、くっ……うああっ!?」

「カイ、もっと……もっとぉ!」

 あれから毎日のように、クリスは俺を求めてきた。風呂に入る時や寝る時も俺にべったりで、二人きりになればすぐに俺を求めてくる。今もこうして、クリスと交わっている最中だった。

「はぁっ……カイの、いいよぉ! もっと、もっと突いてぇ!」

「くっ、ああっ!? く、クリスの中……気持ちよすぎる……っ!」

 快感に導かれるようにして、正常位の体勢で腰を動かし続ける。今日はもう五回は射精したというのに、俺のモノは未だに硬度を保っている。

「うっ、うああっ!? も、もう……」

「ふああっ!? か、カイ……ボクも、もう……っ!」

 共に限界は近いようだった。ラストスパートのように、俺は腰を激しく動かす。

「くっ、クリス……うっ、うああああああ――――っ!?」

「かっ、カイ……ふあっ、ああああああ――――っ!?」

 お互いに相手の名を呼び合いながら、俺達は同時に果てた。荒い呼吸のまま、俺はクリスの体を抱きしめる。しばらくの間、俺達は繋がったまま抱き合っていた。

 恐らくこれからも、俺はクリスに精を注ぎ続ける事だろう。マルガレーテへの復讐も、人間界に戻ることも忘れて。だが……それでも俺は幸せだった。何故なら……。

「クリス……愛してる」

「うん、ボクも……」

 今の俺には、クリスがいるから……。

                                                            (BAD END?)



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