カードデュエリスト渚


 

 「『ねこまた』と『いたずらピクシー』、『泡魔女レイリーン』に攻撃だ――」

 『えへへっ……♪』

 『にゃっ!』

 妖精少女と獣人少女が、同時に黒衣の魔女へと襲い掛かる。

 ピクシーは背後からレイリーンの体にしがみつき、ローブをまくり上げて股間に両手を伸ばした。

 さらに、ねこまたは膣口に舌を這わせ、ぴちゃぴちゃと激しく動かす――

 『あ、ああぁ……っ!』

 この連携責めに、レイリーンはびくびくと体を震わせてイってしまう。

 いかに二対一とはいえ、ややあっけない撃破――魔術師系は攻撃力が高いものの、防御は弱いといったところか。

 ともかく、これで厄介な相手を撃破した――残るは『純潔のプリースト』一体、そしてこちらはターンエンド。

 

 「レイリーン、やられちゃった……」

 ダリアは僅かに肩を落としながらも、デッキからカードをドローした。

 そして、そのカードを場に出す。

 「魔法カード、『ドロー封じ』使用――お兄さんは次のターン、ドローできないよ」

 「くっ……!」

 『ドロー封じ』は、一般ルールでもスタンダードな魔法カードだ。

 その効力は地味だが、使いどころを考えれば強力な武器になる――それは大抵の魔法カードに言えることだが。

 ともかく次のターン、僕はドローできなくなってしまったのだ。

 新たなカードの補給はできず、『ねこまた』と『いたずらピクシー』で次のターンも耐え抜かなければいけない――

 

 「『純潔のプリースト』、『いたずらピクシー』を攻撃――」

 「えっ……!?」

 ダリアの指示に、僕は一瞬だけ目を見張った。

 ここで、『純潔のプリースト』まで攻撃に転じてしまうとは――読み違えた。

 ダリアはこの女僧侶の事を「壁」と発言したから、攻撃はしてこないと勝手に思い込んでしまったのだ。

 こんな初歩的な言葉のトラップに引っ掛かってしまうなんて――

 「『純潔のプリースト』、『いたずらピクシー』に攻撃――」

 純白のローブをまとった女僧侶は、あどけない妖精少女に接近する。

 そのローブをふわりと広げ、ピクシーの下半身を衣で包むようにして抱擁し――

 ローブの下でプリーストの両手がもぞもぞと蠢き、ピクシーの体を優しくまさぐった。

 ピクシーの股間を、しなやかな両手で撫で回しているのだ。

 『ふぁぁぁぁ……』

 最初はぐっと我慢していたピクシーの表情がみるみる緩んでいき、夢うつつのような顔になってしまう。

 ぼんやりとした眼差しに、口から垂れるよだれ――もはやピクシーは抵抗の意志を失い、快感を甘受していた。

 『はぁン……! あ、あぁぁッ!!』

 そしてビクビクと体を震わせた後、ピクシーの姿はふっと消失してしまう。

 『いたずらピクシー』は、撃破されてしまったのだ――

 「……」

 これで場に残るは僕の『ねこまた』と、ダリアの『純潔のプリースト』、それぞれ一体ずつ。

 僕は手札に『光の封陣』を抱え、お互いにデッキへと残ったカードは二枚である。

 僕の側に残ったカードは、『癒しと安らぎのアルラウネ』と『オクトパスレディ』。

 はっきり言って、どちらも必勝の力を秘めたカードではない。

 しかし、ダリアは明らかにデッキに切り札を控えているようだ。

 それを『光の封陣』でいなし、引き分けに持ち込む――もはや、その戦術しかない。

 

 「よし、僕のターン……」

 このターンのドローは封じられているので、カードの補給はできない。

 「『ねこまた』、『純潔のプリースト』を攻撃だ!」

 これも実際にデュエルを体験して気付いたことだが、モンスターの受けたダメージは蓄積している。

 つまり今のプリーストは、何度も愛撫を受けて感じやすくなっている状態なのだ。

 これなら、何とか押し切れるのではないか――

 『にゃっ!』

 女僧侶に組み付いて、その股間をぴちゃぴちゃと舐め回すねこまた――

 『……ッ!』

 しかし、それでも『純潔のプリースト』は屈しなかった。

 きつく目を閉じ、股間を嫐る舌の感触に耐え抜いたのだ。

 「無理だったか……仕方ない、ターンエンドだ」

 「泥試合になってきたね。こんな後半まで『あのカード』が引けないなんて、計算外……」

 そうぼやきながら、カードをドローするダリア――

 そのあどけない顔に、ふんわりとした微笑みが浮かんだ。

 「ふふ、引いちゃった……終わりだね、お兄さん。『吸精の蛸』、召喚」

 「え……?」

 場に出されたカードから現れたのは、十本ほどの触手を持ったタコのような異形の生物。

 体の大きさは、ちょうど人間の頭くらいだろうか。

 その全身はヌラヌラとぬめり、八本の足を備え、ふよふよと宙に浮いている――

 あんな弱そうなモンスターが、ダリアの切り札……?

 

 「『純潔のプリースト』は防御、そして――『吸精の蛸』、敵プレイヤーを直接攻撃」

 「な、そんな……! 馬鹿な……!」

 場にはまだ、僕のモンスターとして『ねこまた』が残っている。

 それを撃破しない限り、原則的にはプレイヤーである僕を攻撃できないはず。

 それができるということは――あの『吸精の蛸』は、特別な能力を備えているということ。

 タコは触手を広げ――その触手が集まる中央部分に、不気味な穴が見えた。

 ピンク色の、中がうねうねと蠢く肉穴。まさか、あれで――

 「ひっ……! く、来るな……!!」

 「嫌がっても無駄だよ、お兄さん。たっぷり味わってね……行け〜♪」

 くすくす笑うダリアの指示と共に、不気味なタコはひゅっと僕の方に飛来してきた。

 ほとんど一瞬の動きでズボンや下着を引き裂き、そいつは股間部分に貼り付いてしまう。

 僕の腰に触手をしっかりと絡め、ぶよぶよとした体をペニスに押し当て――

 「あ、あぁぁぁぁ……!」

 その感触とぬめりは驚くほどに心地よく、みるみるペニスは大きくなってしまう。

 そして勃起した肉棒が、その生物の肉穴にぬるり……と入り込んだ。

 「ひぃっ……! な、なにこれ……!!」

 その中はうぞうぞと蠢き、粘つくような感触を与えてきた。

 それはとろけるほどに気持ちよく、思わずその快感に溺れそうになってしまう――

 「どう? イイでしょ……そのままイっていいんだよ?」

 快感に歪む僕の顔を眺め、ダリアはくすくすと笑う。

 このまま射精したら――その時点で、デュエルは僕の負けなのだ。

 「ぐっ……! だ、誰が――あうっ!」

 もむもむと肉穴の中で亀頭部を甘噛みされ、僕は甘い感触に悶えていた。

 体の力が抜けていき、立っているだけでも辛いほど――

 「『吸精の蛸』は、敵プレイヤーを直接攻撃できるレアリティAの『魔法カード』。

  だからそっちのモンスターの攻撃対象にはならないし、ほとんどの魔法カードの影響も受けないんだよ。

  そしてボクのターンごとに三十秒、お兄さんのおちんちんを吸っちゃうんだ……ふふっ」

 「ま、毎ターン……? 三十秒……!?」

 その驚愕の攻撃能力に、ボクは絶句していた。

 つまりここから先――といっても二ターンだが、ダリアのターンごとにこの生物の攻撃を耐えなければならないのか?

 しかも、三十秒もの長い時間を――

 「そ、そんな……あうっ!」

 ちゅうちゅうと肉穴に吸い嫐られる刺激に、腰まで砕けてしまいそうだ。

 「あと二ターンで引き分けだけど、多分ガマンできないよ。

  このターンを耐え抜いたとしても、次のターンは耐えられるかな……?」

 「ぐ、ぐぅっ……!」

 くすくす笑うダリアに見据えられながら、僕はペニスを吸われるという独特の快感に身をよじる。

 それでも――こんなところで、負けるわけにはいかない!

 

 「すごいなぁ、お兄さん。ボクが自分に試してみた時は、十秒もガマンできなかったんだよ」

 ダリアは目を細め、あどけない笑みを浮かべた。

 「ボクのはじめての精液、全部その子に吸い取られちゃったんだよ。

  気持ちよすぎて、おちんちん溶けるかと思っちゃった……だから、すぐにイっちゃっても恥ずかしくないよ」

 くすくす笑いながら、ダリアはそう語りかけてくる。

 「だから、お兄さんもガマンせず……そのまま、気持ちよ〜く漏らしちゃってね」

 

 なんとか耐え抜く

 快感に身を委ねる

 



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