ミミズ娘


 

 ――雨。

 青年は、傘を差しながら人気の全くない路地を歩いていた。

 当然ながら、彼は雨の日が余り好きではない。

 どこか物憂げな気分で帰宅を急いでいたその時――突然、地面がもこりと盛り上がった。

 

 「な、なんだ……!?」

 突然の事態に、思わず傘を取り落としてしまう青年。

 もこ、もこ、もこ、と周囲の地面は盛り上がり続ける。

 まるで、彼を囲い込むかのように。

 

 「う、うわぁぁぁっ!!」

 次の瞬間、路地に青年の悲鳴が響いた。

 地中から巨大な大蛇が――いや、巨大ミミズが這い出してきたのだ。

 軽く5mを超える長さに、丸太以上に太いピンクの胴体。

 柔らかそうなその表面は、分泌液でぬるぬるとぬめっている。

 巨大ミミズは完全に地面から這い出すと、腰を抜かしている青年に頭を向けた。

 そのミミズの胴体から、女性の頭部と乳房がにゅっと姿を見せる。

 ちょっとあどけなさの残る、青髪の可愛らしい女性――

 

 「あの……貴方の精液、飲ませてもらえませんか?」

 女性――ミミズ娘は、微かに目を潤ませて言った。

 「あ……? え……?」

 青年は、まるで状況についていけない。

 いったい、何が起きてるんだ?

 目の前の怪物女は何者だ? それに精液って……

 もしかして、夢でも見てるのか?

 青年は返答も出来ず、ただ戸惑うばかりだった。

 

 「だから、凄くお腹が減ったので精液を――」

 そう言いかけて、ミミズ娘は会話を放棄したようだ。

 「もういいです。無理やり吸い取った方が早いですね」

 「え……?」

 ミミズ娘は長い体を翻し、腰を抜かしている青年に迫ってきた。

 そのまま、ぬめる胴体で青年の全身ににゅるにゅると巻き付いていく。

 「うわぁっ、止めろぉっ!!」

 青年は声を張り上げながら抵抗したが、ミミズ娘の力は非常に強い。

 脱出するどころか、体中をミミズの胴体に絡み付かれてしまった。

 「まきまき……これで、動けませんよね」

 ミミズ娘の胴は、青年の体をがっちりと拘束する。

 「は、離して……!」

 とぐろの中で、必死で身をよじる青年。

 しかし彼程度の力では、どうにもなりそうにない。

 「ふふ、ぐるぐる巻きにされちゃいましたね。次は――」

 さらに、ミミズ娘の胴から女性の両腕がヒョイと伸びてきた。

 その手は、胴部に巻き上げられている青年の衣服をテキパキと脱がしていく。

 「これで最後、ふふふ」

 青年のトランクスを無造作に投げ捨て、ミミズ娘は無邪気な笑みを見せた。

 彼女の全身はぬるぬるとぬめり、全裸にされた青年の体に妖しい感触を与える。

 「は、離して……!」

 全く身動きできず、彼はもはや口と首しか動かせるところがない。

 

 「うふっ、離しませんよ。ぎゅー、ってしてあげますね」

 「あ、ああぁぁ……」

 青年に巻きついている彼女の胴体が、徐々に締まり始める。

 ぎりぎり、ぎちぎち……

 「ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅ〜っ!」

 ミミズ娘のリズミカルな声に合わせて、ぎゅっぎゅっ締め上げられる青年の肉体。

 「お、あぁ……!」

 ぬめる体で締め付けられ、青年は快感と苦痛の入り混じった声を漏らした。

 「あはは……ぎゅ〜っ! ぎゅ〜っ!」

 「お、おぁぁぁぁぁぁぁッ……!」

 無邪気な口調ながらも、彼女は明らかに青年をいたぶっていた。

 蛇がネズミを締め上げるように、ミミズ娘は自らの優越性を誇示しながら青年を弄んでいるのだ。

 彼のペニスが隆起し始め、ミミズ娘の胴にぺちりと当たった。

 「あ、大きくなっちゃった。まきまきされておちんちん元気になっちゃうなんて、えっちですね」

 にっこり笑って、ミミズ娘は告げた。

 「違う、そんな……」

 羞恥を感じ、青年はミミズ娘の胴に浮き出ている綺麗な顔から目をそらす。

 しかし彼女の胴に押し当てられている怒張が、彼の性的興奮を証明していた。

 「うそうそ、恥ずかしがらなくてもいいですよ」

 ミミズ娘は、澄んだ目で青年の顔を覗き込んだ。

 「ほとんどの人は、巻き付かれただけで勃起しちゃいますから。中には、それだけで射精しちゃう人もいるんですよ。ふふふっ」

 彼女は青年に巻き付いている胴部を巧みに調節し、彼の股間部分を露出させた。

 「み、見るな……!」

 「あは、おっきーい! ピクピクしてます……」

 青年のペニスを注視し、ミミズ娘は嬉しそうな笑顔を浮かべつつ頬を赤らめた。

 さらにミミズの頭頂部分がズズズと持ち上がり、先端にある大きな穴がぐぱぁと口を開ける。

 その内部から、まるでヨダレのように一筋の粘液がつーと垂れた。

 

 「お、おい……何をする気なんだ……? 俺をどうする気だ……?」

 青年は、震えた声で訊ねる。

 もしかして、このまま自分を頭から丸呑みにする気じゃ……!?

 「貴方が今からどんな目に合わされるか、詳しく聞きたいんですか?」

 ミミズ娘は、よくぞ訊いてくれましたとばかりに笑顔を浮かべた。

 「この搾精体腔は、おちんちんをたっぷり嫐って気持ちよくしてあげるための器官なんです。

  この穴で貴方のおちんちんをじゅるっと呑み込んで、ぎゅぷぎゅぷと揉み込みながら、ぎゅ〜って吸い上げちゃうんですよ。

  すっごーく気持ちいいですから、貴方は5秒ももたずに射精しちゃいます。

  それでいっぱい出てきた精液を残らず吸い取って、私のごはんにするんですよ」

 「な……!」

 ミミズ娘の口から軽やかに紡がれる言葉。その内容に、青年は肉棒をヒクつかせて反応した。

 恐怖を感じつつも、心の底では期待感が芽生え始めている…… 悔しくも、彼は自らの本心を自覚していた。

 「でも、一回出したくらいじゃ離してあげません。何度も何度も、精液を吸い上げてあげますね。

  ぴくぴく震える貴方のおちんちん、ぎゅーっ、ぎゅーっ、って吸い込んで、じゅぽじゅぽ啜り上げ続けちゃいます。

  貴方は気持ちよすぎて泣き叫んじゃうんでしょうけど、おちんちん離してあげませんよ。

  私がお腹いっぱいになるまで、貴方の精液たっぷり搾り取っちゃいます……ふふッ」

 「あ、あ……」

 青年は口をパクパクさせた。今から、自分はそんな責め苦を味わわされるのか――

 そしてその肉棒も、最大限の興奮に隆起しきっていた。

 

 「さーて……じゃあ、吸い込んじゃいますよー!!」

 ミミズ部分の頭頂にあった搾精体腔が青年の腰の高さまで下がり、拘束されている彼の股間に近付いてくる。

 「や、やめろォッ……!」

 青年は激しく首を左右に振った。その一方で、怒張をピクピクと痙攣させながら。

 「ふふ……みんな最初は嫌がってたのに、ちょっと吸い込まれただけでたちまち喜んじゃうんですよねー。

  貴方のおちんちんは、もう『吸われたいよー』って言ってますけど……ふふふッ」

 ミミズ娘の搾精体腔が、徐々に青年のペニスへと迫っていく。

 「あ……あ……やめ……」

 「大丈夫、病みつきになっちゃいますよ」

 青年は、眼前に迫る搾精体腔に視線を奪われた。

 その内部は柔らかそうな段差にびっしりと覆われて、粘液でネバついている。

 この中に自分のペニスを吸い込まれて、嫐り尽くされるのだ……!

 

 「いただきま〜す!」

 ――じゅるるるるっ!

 ミミズ娘の言葉と同時に、彼女の搾精体腔が青年のペニスを呑み込んだ。

 

 うにょっ……うにょ、うにょ、ぎゅぽ、ぎゅぽ、ぎゅぷぷぷぷぷぷ〜!!

 ペニスを迎え入れた瞬間、搾精体腔は猛烈な吸引を開始した。

 「どう? おちんちん掃除機に吸われちゃったみたいな感じでしょう?」

 「あ、あ、あ、うぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 ペニスを激しく吸い嫐られ、青年は絶叫する。

 まるで、魂まで吸い取られるような吸引力。

 さらに肉壁が妖しくうねり、挿入されたペニスを奥へ奥へと引きずり込んでいく。

 その動作でぬるぬるの粘膜がペニス表面にこすれ、たまらない感触を生み出していた。

 この刺激に長時間耐えられるほど、青年は我慢強くない。

 たちまち腰の奥底から、ぞわぞわとした感触が駆け上がってきたのだ。

 「で、出る……!」

 「いいですよ、そのまま中に出して下さい。全部飲んであげますから」

 「ああ、あうぅ! ううぅぅ……!」

 どぷっ、どくどくどく……

 搾精体腔の中に迸る、青年の精液。

 それは、たちまち強烈な吸引力によって吸い上げられた。

 「あは……、美味しいです……」

 ミミズ娘は、満足げな笑顔を浮かべる。

 「尿道に残ってるのも全部、吸い出しちゃいますね」

 ぎゅぷ、ぎゅぷ、ぎゅぷッ……!

 「お、おぁぁッ……! がッ!」

 射精の律動に合わせてペニスが吸い嫐られ、精液が残さず搾り上げられる。

 散々に吸い立てられたからか、普段より長い射精だった。

 「あ、はぁぁ……」

 青年は脱力しながらも、その快感を満喫する。

 こうして、最初の吸精は終わった。

 しかし、それはあくまで最初の一回に過ぎないのである。

 青年は、これから本格的に犯され、精を搾り取られることを予感していた――

 

 ミミズ娘の与えてくれる快楽に身を委ねる

 ミミズ娘を罵倒し、拘束から逃れる

 

 

 



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