グランドール事件


「スライム型・・・だ・・・」

「かしこまりました。ただいまご用意いたします」

俺の言葉に、ルーシーは深々と頭を下げ、俺の視界から消えていった。

完全に拘束されているのなら、ここで無駄に暴れたところで体力を消耗するだけだ。

俺の精液を採取した後、俺の身柄は第一魔力供給質なる場所に移されるらしい。

脱出を狙うなら、そこだろう。

だとすれば、それまでの間は大人しくしていた方がいい。

「・・・・・・」

そんなことを考えながら、俺は天井で輝く蛍光灯を見つめていた。

 

 

ごろごろごろ

 

俺の耳に、何かが転がるような音が届いた。

音の方に顔を向けてみると、ルーシーが大きな台車を押しているのが目に入った。

台車の上には人が一人入れそうなほどの大きさの、ドラム缶のような光沢のある銀色の容器が乗せてあった。

「お待たせしました。これが貴方の精液採取を担当する、スライム人形です」

ルーシーは台車を俺が拘束されている台の側に停めると、そう解説した。

「残念ながら彼女には会話機能がありませんので、終始一方的な搾精となりますが、どうかご容赦下さい」

そう付け加えると、彼女は一礼して部屋を出て行った。

金属性の容器と、俺だけが部屋に取り残される。

「・・・・・・」

俺は無言で、容器に視線を向けた。

蓋のようなものは無く、容器の縁から数センチのところまで青く澄んだ液体が満たされている。液体の透明度と屈折の関係により、底に沈む何かの機械までが俺の目に見えた。

すると、液面が突然ゆれ出したのだ。

雫が液面に滴り落ちたかのように、同心円状の波紋が描かれていく。

波は大きく、液面の揺れは激しくなり、ついには容器の上に向けて液面が伸び上がる。

そして液体は、人の形を取り始めたのだ。

澄んだ青い液体が頭と胴体を形作り、腕や髪の毛、指や目鼻へと、次第に細かい部分を形成していく。

やがて俺の側に、ドラム缶の中に立つクリアブルーのガラスの彫像のような姿が出来上がっていた。

スライム人形の成した姿は、髪は腰に掛かるほど長く、豊満な肉付きをした顔の整った美女だった。

「・・・・・・」

透き通った顔を俺に向けると、彼女はにっこりと微笑んだ。

そのまま透明な腕を伸ばし、俺の衣服に指を掛ける。

「・・・っ、おい!止めろ・・・!」

微かに身体をもがかせながら声を上げるが、スライム人形の作業を止めることは出来なかった。

数秒のうちに俺の上着はたくし上げられ、ズボンは下着後と引き摺り下ろされていた。

「く・・・!」

睨んで見せるが、人形は笑みを湛えたまま俺の視線を受け流した。

そして彼女は掌を広げると、俺のペニスに被せてきたのだ。

ペニスの裏側にひんやりとした弾力あるスライムの表面を感じた瞬間、ペニスが手の中に飲み込まれた。

水の中にペニスだけを差し入れたような、奇妙な感触が肉棒を襲う。

だが直後、スライム人形の手の中の液体が、渦を巻き始めた。

液体が粘度を帯び、液流によってペニスの表面を刺激していく。

「うぉ・・・」

亀頭や裏筋、カリ首などは勿論、ペニスの表面の微かな凹凸や血管のふくらみまでもが、スライム人形を構成する粘液によって嫐られていく。

ペニスを掻き回すかのような液流に、肉棒はすぐに屹立した。

だが、渦の勢いは弱まるどころか強くなり、液体の粘度も高まっていく。

「ぐぁ・・・!」

蜂蜜の如き液体の中でペニスが嫐られる感触に、俺は呻く。

全身を強張らせ、気を抜けば達してしまいそうな俺の顔を見下ろしながら、スライム人形はただ笑みを浮かべていた。

やがて渦の中心でペニスがビクビクと脈打ち始め、俺の意識が限界に達した。

ペニスが脈打ちながら、粘液の渦に白濁を撒き散らす。

「く・・・う・・・!」

食いしばった歯の隙間からわずかに声が漏れる。

しかし俺がいくら屈辱を覚えたところで、ペニスは精液を放ち続けた。

液流に精液が混ざり、渦を描きながらスライム人形の腕へと登っていき、肩から胴、そして足元の容器へと流れていった。

そして射精の勢いが弱まり、止まると、スライム人形の作り出す渦も止まった。

「・・・ふぅ・・・」

刺激からの解放に俺は息をつき、しばしの急速に身を浸した。

だが、休息はそう長く続かないようだ。

スライム人形の造りが曖昧になり、液体の塊になる。

すると俺の股間に乗せられた、手だった部分に液体を移してきたのだ。

数秒のうちにスライム人形は形を成し、俺の腰に跨るような形になった。

その透き通った微笑みも、豊満な体つきも変わっておらず、ただ腰まで届く髪の一房が傍らの容器まで伸びている点だけが変化していた。

そこまで見届けたところで、俺はようやく自分のペニスがスライム人形の股間に埋まってきることに気が付いた。

滑らかな光沢のある透き通った美女の姿と、その陰部に埋もれる俺のペニスに、俺は一瞬目を奪われる。

「・・・っ!」

不意に、ペニスを包む粘液の圧力が増し、ペニスに甘い刺激が届く。

スライム人形の体内で、肉棒が次第に膨張していくのが目に入った。

そのまま粘液は、次第に勃起していくペニスを揉むかのように、もぞもぞと蠢き始めた。

肉棒の凹凸が、絶妙な力で揉み立てられていく。

「ぐぁ・・・!」

射精直後の敏感なペニスへの刺激は、苦痛に近い快感をもたらした。

うめき声を漏らすが、スライム人形は頓着することなく、淡々と体内のペニスを刺激する。

そして粘液の動きは、透き通っているというのにその感触により俺に錯覚を覚えさせた。

鈴口を幾本もの舌先が突付き、広げている。

亀頭を幾枚もの指が擦り、舌が舐め回している。

カリ首が無数の舌先で突付き、指でなぞられている。

裏筋を柔らかな掌が擦り、舌が舐め上げている。

竿を舌が締め上げ、掌が握りながら扱いている。

透き通ったスライム人形の体内で、無数の指が、掌が、舌が、ペニスを突付き、舐め、擦り、締め、扱いている。

「あぁ・・・あぁ・・・!」

幾重にも重ねて加えられる刺激の渦に、俺は堪えきれずに声を上げた。

ペニスへの、陵辱に等しい責めが、強引に俺の興奮を高めていく。

そして、二度目の限界がすぐに訪れた。

「ぐぁぁ・・・っ!」

悲鳴めいた声を漏らしながら、俺の腰が跳ね上がり、再び透明な液体に向けて精液を放っていた。

白濁が澄んだ粘液に混ざっていく。

だが、スライム人形は俺の射精に責めを緩めるどころか、その勢いを増した。

無数の指と舌を再現する粘液の動きもそのままに、彼女の液体が渦を巻き始めたのだ。

「がっ・・・!?」

上げようとした悲鳴が、余りの刺激に途中で噛み潰される。

だが、それで快感が消えるはずも無く、俺は歯を食いしばったまま仰け反り、ただただ精液を放ち続けた。

そして数度の射精を経ると、スライム人形が両手を俺の胸に当ててきたのだ。

指を広げた掌が、ひんやりとした感触と共に胸に触れる。

だが直後、彼女の両手は崩れた。

液状になった掌が俺の胸全体に広がり、腋や首筋、腹部や腕に広がっていったのだ。

ひんやりとした液体が身体を包み込み、優しくその表面を波打たせる。

液体は俺の体温を吸ってすぐに温もり、俺をあたかもぬるま湯に浸っているかのような心地にさせた。

「・・・っ・・・っ・・・!」

食いしばった歯の間から、声に鳴らぬ息が漏れた。

ペニスを苛む渦と蠢動。

全身を包み込む温もりと柔らかさ。

二つの方向性の違う快感に、俺はただ身悶えしながら精液を放ち続けるしかなかった。

白く濁った粘液が、スライム人形の腹を白く染め、渦を描きながら髪を伝って容器へと吸い上げられていく。

やがて快感を与えられ、強引に引き伸ばされる絶頂に、俺の意識が遠のいていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ様でした」

朦朧としていた意識に、不意に聞き覚えのある声が飛び込んだ。

目を開くとスライム人形の姿はなく、代わりにルーシーが微笑んでいるのが目に入った。

「貴方のご協力により、十分な量の精液が採取できました。感謝いたします」

形ばかりの感謝をする彼女を、俺はぼんやりと見つめていた。

「それでは、貴方の身柄を第一魔力供給室に移送します」

その言葉に合わせるように、部屋の扉が開きストレッチャーを押す人形が入ってきた。

二体の人形は俺の手足の高速具を外すと、俺の身体をストレッチャーの上に横たえた。

「それでは、第一魔力供給室に移動します」

大人しく横になる俺に向けて微笑みながら、彼女は言った。

 

 

 

 

続く






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