グランドール事件


「植物型・・・だ・・・」

「かしこまりました。ただいまご用意いたします」

俺の言葉に、ルーシーは深々と頭を下げ、俺の視界から消えていった。

完全に拘束されているのなら、ここで無駄に暴れたところで体力を消耗するだけだ。

俺の精液を採取した後、俺の身柄は第一魔力供給質なる場所に移されるらしい。

脱出を狙うなら、そこだろう。

だとすれば、それまでの間は大人しくしていた方がいい。

「・・・・・・」

そんなことを考えながら、俺は天井で輝く蛍光灯を見つめていた。

 

ごろごろごろごろ

 

俺の耳に、何かが転がる音が届いた。

音のほうに目を向けてみると、大きな台車をルーシーが押してくる様子が目に入った。

台車の上には、植物の蔓を丸めたような緑色の塊が乗っていた。

「お待たせしました。これが貴方の精液採取を担当する植物人形です」

ルーシーは台車を俺が拘束されている台の側に停めると、そう解説した。

「残念ながら彼女には会話機能がありませんので、終始一方的な搾精となりますが、どうかご容赦下さい」

そう付け加えると、彼女は一礼して部屋を出て行った。

緑の塊と、俺だけが部屋に取り残される。

「・・・・・・」

蔓が幾重にも巻きつけられた塊を見ながら、俺は手足の拘束が外れないかどうか考えていた。

すると、不意に塊の表面を覆う蔓が解け、俺の方に伸びてきたのだ。

そしてズボンの裾や上着の襟や袖口から蔓が入り込んでくる。

「なっ・・・うぅ・・・」

身体をまさぐるしなやかな蔓の触感に、俺はくすぐったさを覚えた。

蔦がが脛を撫で、膝をくすぐり、太腿を這って、下着の中に侵入してきた。

蔦の先端に生えた柔らかな芽が、いまだ柔らかい肉棒を撫でた。

ゾクリとするくすぐったさが、背筋を這い登ってくる。

続けてつるが二本、三本と下着の中に入り込み、ペニスにゆっくりと巻きついてくる。

蔓の表面には繊毛が生えており、締め上げるわけでもなく、ただ巻きつく動きによって肌をくすぐっていた。

それに合わせるように、手足にも蔓が巻きつき始めた。

「うぁ・・・」

全身をゆっくりと包み込む、柔らかで優しいくすぐったさに、俺は心地よさを覚えていた。

そして同時に与えられるむず痒さが、俺の興奮を高めていく。

肉棒に血液が集まり、勃起と共に巻きついた蔓を押しのけていく。

蔓とペニスの表面が擦れ合い、弱い刺激が生じた。

「うぐ・・・!」

甘い快感が、股間から脳に届く。

すると十分な勃起だと判断したのか、台車の上の塊を包む蔓が一気に解け始めたのだ。

中身を幾重にも包む蔓が延び、俺の衣服を緩め、脱がせていく。

程無く俺は一糸纏わぬ姿となり、台車の上の塊もその中身を晒した。

台車の上にあったのは、緑色の髪を生やした少女の胸像だった。

薄い胸に、華奢な肩。折れてしまいそうなほど細い首には深い切り傷と幾つもの金具が埋め込まれており、虚空を見つめる両の眼はガラス玉のようだった。

そして胸部の下からは彼女の身体を包んでいた無数の細い蔓が延びており、肩からは植物の目のようなものが幾本も生えている。

それが、植物人形であった。

「・・・・・・」

不意に、その両肩から生える植物の芽が伸び始めた。植物人形は沈黙と無表情を保ったままだ。

肩から延びる蔓は親指ほどの太さで、俺の全身を包む蔓とは異なりその表面はつるりとしていた。

蔓が一メートルほどに延びたところで、その先端が膨らみ、何かを形作り始める。

「うぁ・・・あぁ・・・」

むず痒さとくすぐったさを堪える俺の目に、蔓の先端に生じた器官が入った。

それは果実や花、或いは様々な形をした葉っぱだった。

そういった、ある種の淫靡さを持った器官が、蔦の先に一つずつ生じていた。

「・・・・・・」

「あ・・・あぁ・・・」

不意に股間に巻きついていた細い蔓が解け、俺の口から情けない声が漏れる。

だが、ゆっくりと近寄ってきた筒状に巻いた葉に気が付くや、俺のペニスは期待にビクビクと脈動した。

鈴口からは先走りが滲み出しており、葉っぱから滴る粘液と混ざりながら流れ落ちていく。

そして、丸まった葉っぱの内側に、ペニスが飲み込まれた。

「ぐぉぉ・・・!」

つるりとした葉っぱの表面は粘液にぬめっており、ペニスの血管やカリを擦っていく。

そのつるつるとした葉っぱと粘液の感触に、俺は声を漏らした。

筒状の葉っぱは何の抵抗も無くペニスを根元まで受け入れると、すぐさま軽く上下に動いて扱いてきた。

ゆっくりとした長いストロークに、俺の意識が責められていく。

「ぐ・・・ぁ・・・!」

俺はあっという間に限界に達し、短い呻きと共に精液を筒の内側に放っていた。

腰が跳ね上がり、全身に巻きつく蔓の繊毛が肌を撫でる。

「・・・・・・」

植物人形は虚ろな表情で精液を受けると、葉っぱの表面から精液を吸収していった。

そして射精が終わり、筒状の葉っぱが引き抜かれる。

だが、俺が一息つく間もなく、すぐに柔らかそうな花弁を供えたユリのような形の花が、濡れた肉棒に近寄ってきた。

「ま・・・待て・・・」

荒く息をつきながら訴えるが、植物人形は答えない。

花弁が作り出す穴にペニスの先端が触れ、滑らかに飲まれていった。

ねっとりと絡みつくような濃い粘液がペニスを包み込み、花弁の内側が柔軟に波打つ。

やがて花がペニスを根元まで飲み込むと、広がっていた花弁が閉じて、俺の下腹部や会陰部までを包み込んだ。

「うおっ・・・!」

玉袋や下腹部までもが包み込まれ、じくじくと滲み出す粘液に浸されていく。

「うぁ・・・!」

花の内壁が蠢き、掴めるほどの固さを持った粘液が蠢動によってかりそめの襞を形成する。

粘液の襞が肉棒を擦り、花弁の蠢動により押し潰されていく。

筒状の葉っぱでは得られなかった刺激に、俺の意識は再び達した。

「ぐぁ・・・あぁっ・・・!」

全身が硬直し、花弁の奥深くにむけて精液が注ぎ込まれていった。

花弁がペニスの根元を締め、精液を一滴も漏らさぬようじっと受け入れる。

やがて射精が終わると、花は花弁を窄めたままペニスを引き抜いていった。

根元から先端へ、裏筋越しに尿道が圧迫され、残っていた白濁が搾り取られていく。

そして、花はペニスを完全に引き抜くと、その中途半端に膨れた蕾の姿のまま退いていった。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

立て続けの射精に、俺の呼吸は荒くなっていた。

だが、俺の目には植物人形の肩から伸びる蔓の先端を捉えていた。

大きな花弁の織り成す円の内側に、大きな雌しべを何本も備えた花。

濡れたようにてらてらと光を返す、カスタネットのような形をした肉厚の葉。

ふわふわと柔らかそうな繊毛に覆われた、シダのような葉っぱ。

ぱっくりと割れ、その内側の果肉を晒す熟した果実。

そういった器官が、人形の肩口から伸びるつたの一本い本の先端に宿っていた。

恐らく、十分な量の精液を採取するまで、彼女はこれらの器官を用いるつもりなのだろう。

「はぁはぁはぁ・・・」

荒く呼吸を重ねる俺のペニスに、新たな蔓の先端が迫っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ様でした」

朦朧としていた意識に、不意に聞き覚えのある声が飛び込んだ。

目を開く植物人形の姿はなく、代わりにルーシーが微笑んでいるのが目に入った。

「貴方のご協力により、十分な量の精液が採取できました。感謝いたします」

形ばかりの感謝をする彼女を、俺はぼんやりと見つめていた。

「それでは、貴方の身柄を第一魔力供給室に移送します」

その言葉に合わせるように、部屋の扉が開きストレッチャーを押す人形が入ってきた。

二体の人形は俺の手足の高速具を外すと、俺の身体をストレッチャーの上に横たえた。

「それでは、第一魔力供給室に移動します」

大人しく横になる俺に向けて微笑みながら、彼女は言った。

 

 

 

 

続く






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