グランドール事件
「ラミア型・・・だ・・・」
「かしこまりました。ただいまご用意いたします」
俺の言葉に、ルーシーは深々と頭を下げ、俺の視界から消えていった。
完全に拘束されているのなら、ここで無駄に暴れたところで体力を消耗するだけだ。
俺の精液を採取した後、俺の身柄は第一魔力供給質なる場所に移されるらしい。
脱出を狙うなら、そこだろう。
だとすれば、それまでの間は大人しくしていた方がいい。
「・・・・・・」
そんなことを考えながら、俺は天井で輝く蛍光灯を見つめていた。
ずる・・・ずる・・・
そう大した間をおくことなく、俺の耳に何かを引きずる音が届いた。
視線を音のほうへ向けると、新たな人形が立っているのが目に入った。
先程見せられた画像と同じ、腰から下が蛇になっている、全長三メートルほどのラミア型の人形だ。
「お待たせいたしました。わたしが貴方の精液採取を担当します」
整った顔に笑みを浮かべながら、ラミア人形は言った。
確かに顔だけ見れば人間のようにも見えたが、上半身の人工皮膚には継ぎ目が幾つかあった。
「それでは作業を開始いたします」
俺が口を挟む間もなく、ラミア人形は俺の服に手をかけてきた。
上着と下着をたくし上げ、ズボンとパンツを膝の辺りまでひき下ろす。
微かな抵抗も空しく、俺の下半身が完全に露出した。
「失礼します」
ラミア人形が短い言葉と共に、俺が横たわる台の上に乗ってきた。
俺の両脚の間で身を起こすと、彼女の全身が俺の目に入った。
やや控えめの乳房から形の良いへそ。そしてへその下辺りから始まる蛇身に刻まれた一本の筋。
彼女はその筋を俺の腰に重ね、俺の身体の上でとぐろを巻き始めた。
十数秒後、俺の胸から脛までがラミア人形のとぐろに敷かれていた。
身体に重量が掛かり、俺は息苦しさを覚えた。
だが、それも一瞬のことだった。ラミア人形の蛇身の、おれの身体に接している部分が波打ち始めたのだ。
地面の僅かな段差を捉えて身体を押し進める、蛇を模した人形のボディが、男を悦ばせるという目的の下蠕動していた。
腰から尻尾の付け根まで連なる蛇腹が起き上がり、伏せていく。
平らな鱗と鱗の隙間から、ぬるぬるとした液体が分泌され、蠕動を滑らかにしていく。
「ぐっ・・・ふっ・・・」
俺の呼吸が次第に赤くなり、心臓の鼓動が大きくなっていくのが分かった。
それがラミア人形の重量と、粘液と鱗による身体への微細な愛撫によるものということは明らかだった。
ラミア人形に接する肌がざわざわと撫で回され、むず痒さが快感に変わっていく。
「いかがですか?」
表情を変えることなく、彼女は俺を見下ろしながら問いかけた。
だが、俺には答える余裕は無かった。
ラミア人形の蛇腹の鱗は腹や太腿を刺激するばかりで、肝心のペニスに重なる部分は全く動いていないからだ。
粘液に濡れ、圧迫されながらも放置されているという生殺しの状況に、俺の意識は追い詰められていた。
「・・・分かりました、次の段階へ移行します」
いつまでたっても返答を返さない俺に、ラミア人形は笑みを湛えたまま言った。
するとペニス押し当てられている、へ美味に刻まれた一本の筋が左右に広がった。
裏筋に、鱗とは異なる弾力と柔らかさを持った肉の感触が触れた。
そして、肉の谷間にペニスが沈み込んでいく。
「うぉ・・・!」
大きな口に吸い込まれていくかのような感覚に、俺は声を漏らした。
やがてペニスは蛇身の亀裂の奥に完全に飲まれてしまった。
温かく、みっしりと詰まった肉がペニスを包み込んでいた。
肉壁が、入り込んだ俺のペニスをぐにぐにと揉み立てる。
「ぅぐ・・・・・・!」
生殺しであったペニスを包み込む快感に、俺は呻いた。
ラミア人形の膣は精巧に出来ており、各部分がまったく別の動きをしていた。
亀頭を締め付けながら、カリのすぐ下を擦り、裏筋を圧迫しながら、竿を優しく撫でる。
そんな複雑な動きに、俺の快感は否応なしに高まっていった。
「ぐぁ・・・あ・・・!」
鱗の愛撫により高まりきった性感が、膣によって一息に押し上げられた。
うめき声を上げながら、俺は精液を放った。
膣の愛撫を押し返すようにペニスが脈打ち、煮えた白濁がその奥へと注ぎ込まれていく。
ラミア人形の膣は、迸る精液をじっと受け止めていた。
「・・・っ、はぁはぁはぁ・・・」
やがて射精が終わり、俺はいつの間にか止めていた呼吸を再開した。
射精後の倦怠感が俺を支配し、全身が脱力する。
だが、それで終わりではなかった。亀裂の入り口が元のように閉じたのだ。
ペニスの根元が締め上げられ、同時にペニスを包み込む肉がうねる。
肉壷の奥から溢れだす粘液を擦り込むように、肉壁がペニスを揉みしだいていく。
無数の筋繊維が織り成すペニスへの愛撫が、俺の肉棒を再び屹立させた。
そして、最初よりも遥かに激しい蠢動に、俺は再び絶頂に達した。
「うぁ・・・あぁっ!」
ラミア人形の体重を押しのけて腰が跳ね上がり、人造の膣の奥へと精液が迸る。
すると肉壷は、更なる精液を欲するかのようにその内面をうねらせ、ペニスを搾っていく。
「あぁ・・・ぐぁ・・・!」
「予定量の半分に達しました」
笑みを浮かべたまま、人形が俺に向けてそう言った。
そして射精に拍車をかけるかのように、俺の身体を覆う蛇身の鱗がざわりと蠢いたのだ。
粘液越しに腹や太腿、胸や脹脛が毛羽立った鱗によってくすぐられ、その感覚が射精を引き伸ばしていく。
興奮と快感に精液が放たれる間隔が狭まり、もはや一続きとなってペニスから迸っていく。
連続した射精に、腹の奥が痛む。
揉み立て擦られすぎたせいで、ペニスが痛む。
だがその痛みも、俺の快感を際立たせるだけだった。
そして、どれ程快感に悶えながら精を放っていただろうか。
「精液が規定量に到達しました。搾精行為を終了します」
ラミア人形の淡々とした言葉と共に突然、身体を覆う蛇身とペニスを包む膣肉の動きが止まった。
快感の中断にペニスは数度精液を漏らすと、そのまま萎えていく。
「っはぁはぁはぁ・・・」
ようやく訪れた絶頂の終わりに、俺は荒く息をつきながら、深い眠りへと沈んでいった。
「お疲れ様でした」
朦朧としていた意識に、不意に聞き覚えのある声が飛び込んだ。
目を開くとラミア人形の姿はなく、代わりにルーシーが微笑んでいるのが目に入った。
「貴方のご協力により、十分な量の精液が採取できました。感謝いたします」
形ばかりの感謝をする彼女を、俺はぼんやりと見つめていた。
「それでは、貴方の身柄を第一魔力供給室に移送します」
その言葉に合わせるように、部屋の扉が開きストレッチャーを押す人形が入ってきた。
二体の人形は俺の手足の高速具を外すと、俺の身体をストレッチャーの上に横たえた。
「それでは、第一魔力供給室に移動します」
大人しく横になる俺に向けて微笑みながら、彼女は言った。
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