グランドール事件


竹内が目を覚ますと、彼は床の上に転がされていることに気がついた。

「いてぇ・・・」

微かに痛む頭に手をやりながら身を起こす。

軽く頭を振って目を開くと、彼の目には殺風景な何も無い小さな部屋の壁が映った。

「気がついたようだな」

聞き覚えのある、平坦な声が彼の耳朶を打った。

とっさに顔を声の方向に向けると、そこには金髪の人形が立っていた。

直立したネコ科の大型動物を思わせる、さっきの戦闘人形だ。

だが先ほどとは異なり、胴を覆う装甲が解除され、その意外と豊かな乳房からつるりとした下腹部までが露になっていた。

「くっ・・・!」

とっさに腰に手を伸ばすが、そこに下げられているはずの拳銃はなくなっていた。

それどころか、ズボンの裾に隠していたナイフから手榴弾まで、彼の所有していた武器が全て奪われていた。

「危険性のある器具は全て解除、回収させてもらった」

戦闘人形、GU-01が身体を探る竹内に、平坦な口調で継げた。

「お前の身柄はこれから一時間、私の管理下にある」

「糞・・・誰がンなことを・・・」

GU-01の淡々とした現状説明に、竹内は毒づいた。

だが人形はそれを自身への質問と捉えたらしい。

「お前の処遇は管理者の決定によるものではなく、施設全体の自動制御による」

「・・・ご丁寧にどーも」

通じないと思いながらも、彼は皮肉を込めて感謝を述べた。

「それでは、私のエネルギー補給と破損箇所の回復のため協力を要請する」

感情の篭らない両目を向けながら、GU-01がそう告げた。

「協力?」

「私は部品の一部に淫魔の生体素材を用いている。そのため男性の精液が必要だ」

ある程度予想していた言葉が、彼女の口から紡がれた。

「だから、協力を要請する」

瞬間、彼女が床を蹴って竹内との距離を詰め、足を払った。

一瞬の出来事に対応できず、彼の背中が床に叩きつけられる。

「かはっ・・・!」

痛みに肺の空気が搾り出され、喉が音を立てた。

「一時的無力化を確認」

向き質な声と共に、GU-01は仰向けになった彼の腹に、彼の顔に背を向けるようにして腰を降ろした。

両膝を床につき、竹内の体を抑える程度で体重をかける。

たったそれだけで、彼の身体は完全に封じ込まれていた。

「くそっ・・・」

息を吹き返し逃れようともがくが、それに応じて彼女は的確に尻を動かして身体を押さえる。

たった数度身を捻るだけで竹内は悟った。もう逃れられない、と。

「抵抗意思の喪失を確認。搾精準備を開始する」

彼の下半身に人形の手が伸び、下着ごとズボンの生地が引き裂かれた。

ひんやりとした空気が、彼の陰部を撫でる。が、すぐさま生温かい液体が彼のペニスを濡らした。

GU-01が垂らした口内潤滑液だ。

「くっ・・・」

人形から唾をかけられるという好意に屈辱を覚える竹内だったが、彼女は構うことなく掌を潤滑液に塗れたペニスに押し当てた。

そしてそのまま、ぐりぐりと圧迫する。

人造皮膚に包まれた、意外と柔らかな掌が優しくペニスを刺激した。

下腹と掌に挟まれる感触に、彼のペニスは否応なしに勃起させられた。

「勃起を確認」

「く・・・ぅ・・・!」

簡単に勃起させられたという事実に竹内の自尊心が傷つき、声を漏らす。

「搾精モードに移行」

GU-01はそういうと上半身を捻り、彼と向かい合うようにしながら手首を掴んできた。

そしてそのまま腰を持ち上げ、一瞬のうちに下半身の向きも変える。

ちょうど、竹内の腹に跨ってその手首を掴むような形になっていた。

位置をずらし、むき出しの下腹部と彼のペニスを擦り合わせる。

女陰を模した亀裂からにじみ出した粘液が、彼の肉棒に塗り広げられていった。

「や、やめ・・・」

「開始」

その一言で、彼女の陰部が大きく広がり、彼の肉棒を飲み込んだ。

にゅるりとした、人工物らしからぬ柔らかな感触が彼のペニスを包み込む。

「うぉぉぅっ!?」

すべすべとした粘膜の絡みつく感触に、竹内は声を上げた。

いぼも襞も何も無い、ただ頬の内側のように滑らかな粘膜だ。

だがそこは指のように柔軟に動き、幾重にも強弱をつけながら不規則にペニスを締め付けた。

波打つように蠢く膣の感触に、彼は震えるような快感を覚えた。

「うぁ・・・あぁ・・・」

「反応を確認」

思わず声を漏らした彼に、GU-01はどこか興奮を感じさせるような視線を送った。

そして彼女は、ほんの少しだけ腰を彼の下腹部から持ち上げると、ゆっくりと円を描くように動かした。

膣壁の蠢動に腰の動きが加わり、粘膜の動きにうねりが生まれる。

「おぅっ!?」

絡みつく粘膜が不規則にうねり、竹内に強い刺激をもたらした。

そして、その刺激が彼を一気に押し上げる。

射精を堪えよう、という考えが浮かぶ間もなく、彼は絶頂に達した。

「・・・射精を確認・・・」

身体を硬直させ、精液を放つ彼を見下ろしながら、彼女はポツリと呟く。

その間にも彼女の膣内は蠢いており、彼から言ってきでも多くの精液を搾り取ろうと刺激を与え続けていた。

やがて射精が収まると、GU-01は腰を引き上げた。

ねっとりとした潤滑液が陰部から引き抜かれたペニスに絡み付いており、膣口と亀頭を糸で繋いでいる。

「あっという間だったな・・・」

愉しむような口調で、彼女は竹内に話しかける。

「ほんの少々弄っただけで射精するなんてな・・・先ほど『止めろ』と言おうとしたのは、早漏だとばれるのが嫌だったからか?」

半萎えになったペニスの上に腰を下ろし、膣口で裏筋を圧迫しながら、彼女は続けた。

彼は人形の言葉に屈辱を感じながらも、彼はある種の興奮を覚えていた。

ただの人形であるGU-01のなじるような言葉が、彼の脳髄を撫で回していく。

「うぅ・・・」

「・・・勃起を確認・・・何だ、馬鹿にされて興奮したのか?」

平坦な声の後、嘲りをたっぷり含んだ声音で彼女は問いかけた。

押し付けられる柔らかな膣口と、彼女の言葉による興奮に、彼のペニスは早くも小さく脈打ち始めていた。

「ふふ、身体は正直だな・・・じゃあ、その正直な身体にご褒美だ・・・粘膜換装」

向き質な最後の一言と同時に、彼女の下腹部がもぞりと蠢いた。

精巧な人工皮膚がぼこぼこと内側から波打ち、止まる。

僅か数秒のことだったが、竹内を驚愕させるには十分だった。

「換装完了・・・ほら、見てみろ・・・」

竹内を押さえていた両手を離すと、彼女は腰を持ち上げ膣口に指を差し込んだ。

そして、陰部を左右に広げ、その奥を晒して見せる。

するとそこには、幾重にも襞が重なった粘膜があった。

先ほどペニスを挿入した時とは、明らかに違う。

「どうだ・・・?」

呼吸するように、ゆっくりと伸縮を繰り返す肉穴を見せつけながら、彼女は続けた。

「本来ならば有機素材部品を復元する機能なのだが、それを応用して搾精器官を変形した」

肉穴に目を釘付けにされたまま、竹内は人形の説明を聞いていた。

だが、その言葉は彼の意識まで届いていなかった。

彼の脳裏にあったのはただ一つ。

さっきとは違う感触で搾られる。

この期待とも戦慄ともつかない一言だけだった。

「ふふ、聞いていて興奮したのか・・・?入れるぞ・・・」

いつの間にか勃起していた逸物を掴むと、角度を調整しながら彼女は腰を下ろした。

赤黒く膨れ上がった亀頭が、柔らかな膣口に触れ、そのまま飲み込まれていった。

入り込んだ亀頭に、幾重にも折り重なる襞が絡みつく。

「っ!!」

粘膜を襲った甘い刺激に、彼の背骨を電流が走った。

「ん?もう出そうなのか?ちょっとは我慢しろ」

GU-01はニヤニヤと笑みを浮かべながら、身体を強張らせる竹内の表情をしばし見つめ、ゆっくりと腰を下ろしていった。

カリの段差に柔らかな襞が押し寄せ、竿や裏筋を細かに波打つ肉が包み込んでいく。

十秒にも満たない間のことだったが、彼には数時間にも感じられた。

「全部・・・入った・・・」

「・・・が・・・ぁ・・・!」

ペニスの根元から先端までを、肉襞が一部の隙も無く包み、ひしめき、蠢いていた。

襞の奥から潤滑液が滲み出し、襞が小さく波打って塗りつけてくる。

最初に挿入した時に比べれば遥かに大人しい動きではあったが、気を抜けば達してしまいそうな快感が彼にもたらされていた、

「ぐ・・・ぅ・・・」

「そんなに気持ちいいのか?」

快感にゆがむ彼の顔を見下ろしながら、彼女はくすくすと笑った。

その笑みや言動は、もはや人形とは思えないほど嗜虐心に満ちていた。

「じゃあ、こうしたらどうなる?」

ぐじゅり、と音を立てて膣壁が波打つ。

膣表面に浮かんだ襞が、粘液塗れのペニスの表面を擦り上げた。

泡立った粘液が、ぐちゅりと音を立てる。

「うぁぁ・・・!」

ほんの一撫での動きが、彼を追い詰めていく。

快感が彼を翻弄し、苦悶に表情を歪める。

GU-01は愉悦に満ちた表情で彼を見下ろしながら、腰を揺すり続けた。

やがて、絡みつく襞の中で彼のペニスが脈打ち始めた。

「もう出そうなのか?ふふ・・・」

射精の予兆である脈動を始めたペニスを感じながら、彼女は口元を吊り上げた。

同時に、膣壁が雑巾でも絞るようにぐりゅり、とペニスを締め付けた。

快感が臨界点を超え、意識が弾ける。

「あぐっ・・・!」

短い声と共に、彼は二度目の絶頂に至った。

どくんどくん、と肉棒が重く脈打ち、精液が襞の奥へ迸っていく。

「ふふ・・・また出た・・・!」

二度目とは思えぬ両と勢いの精液を膣奥で受け止めながら、彼女は微かな恍惚の混じった声で呟いた。

波打つ襞がペニスを撫で上げ、絶頂と射精を引き伸ばしていく。

そして、尿道に残る残滓さえも啜り上げられたところで、彼の全身の硬直が解けた。

「っはぁはぁはぁ・・・」

「結構出たな・・・」

荒い呼吸を重ねる彼を見下ろしながら、彼女は平坦な声で続る。

「粘膜換・・・」

「ま、待て・・・」

竹内が息も絶え絶えに、人形を制止した。

「休・・・憩を・・・」

「休憩?駄目だ。私の時間は少ししかないからな」

彼の願いに、一方的な宣告が下された。

そして絶望の表情を浮かべる彼に向けて、GU-01は言った。

「粘膜換装」

「うっ・・・あぁぁぁぁぁぁ!!」

ペニスを包み込む襞が溶け、生温かな肉汁となって渦巻き始めた。

ペニスに付着した精液と先走り、そして膣潤滑液の混合物が洗い流されていく。

カリの段差はもちろんのこと、竿に浮かび上がった血管や裏筋の小さな凹凸までもが執拗に責められる。

肉汁の紡ぎ出す液流が、彼のペニスを徹底的に嫐った。

激しい刺激に、彼の意識が限界に達した。

「うぁ・・・あぁっ・・・!」

「ん?何だ、もう出たのか!まだ粘膜の換装も完了してないのに!」

自身の膣粘膜に注ぎ込まれる精液を感じながら、彼女は笑った。

「まあ丁度いい、このままイきっぱなしにしてやる・・・!」

渦巻く肉汁の速度が遅くなり、膣内に何かが構成され始める。

やがて、彼のペニスを無数の突起が取り囲んでいった。

「換装完了・・・!」

「うぁぁ・・・!」

短い彼女の宣告と共に、構成された柔らかな突起が細かくうねり始めた。

踊るように突起の一本一本が身をくねらせ、柔らかな先端が亀頭といわず裏筋といわず、くすぐっていく。

一旦は治まりかけた射精の勢いが、ペニスを嫐る突起の動きに再燃した。

「あぁ・・・あぐっ・・・!」

途切れ途切れの嬌声にあわせるように、精液が断続的に迸っていく。

連続した射精に竹内の下腹は痛みを訴えるが、それを上回る快感が射精を強要する。

「ぐぁ・・・あぎっ・・・!」

「あははは!ぐちゃぐちゃな無様な顔して・・・そんなに気持ちいいか!」

涙と涎を垂らしながら、快感に悶える彼を彼女は嘲笑していた。

人形の笑声と彼のうめき声、そして粘膜が擦れ合い、粘液が泡立つ音が、延々と小さな部屋に響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

やがて、どれ程の時間が経過しただろうか。

竹内は完全に全力を脱力させ、GU-01の責めを受けていた。

「・・・・・・・・・」

口を開き、時折蚊の鳴くような大きさの声を漏らすが、もはや彼が思考をやめているのは明らかであった。

「・・・搾精完了、っと・・・」

膣内のペニスから最後の精液を啜り上げると、彼女はようやく腰を上げた。

白濁した粘液に塗れ、湯気を立てるペニスが露になる。

「さて、私に与えられた時間はここまでだ。この後お前の身柄は、第一魔力供給室に移送される」

股間の亀裂から垂れる粘液もそのままに、彼女は横たわる竹内を見下ろしながら続ける。

「身柄の移送は私が行うが、抵抗した場合は殺害することもあるので、気をつけるように」

返事も返さない竹内にそう告げると、彼女はその場に屈みこみ、彼の身体を担ぎ上げた。

そして、大人しく身を任せる彼に向けて、彼女は言った。

「お前のおかげで、十分な精液が摂取できた。ありがとよ」

竹内は応えなかった。

 

 

 

 続く






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