カードデュエリスト渚


 

 「よし、『陶酔のウツボカズラ』召喚――」

 カードから現れたのは、握り拳二つ分ほどの大きさのウツボカズラ。

 その壷の中にはどっぷりと粘液が満たされ、葉脈がどくどくと脈打っている。

 これを、いったいどうしろというのか――

 「とりあえず、挿れてみるか……」

 まさか溶かされてしまう、ということはないはず……たぶん。

 僕はウツボカズラを手に持ち、その中に肉棒にゆっくりと沈ませていった。

 まるでオナホールのように扱いながら――

 

 「あ、なにこれぇ……!!」

 ウツボカズラに挿入した瞬間に、僕の背中を寒気がゾクゾクと走り抜ける。

 生温く、とろけそうな感覚が肉棒を包んだのだ。

 ペニス全体にねっとりと絡み付く、粘液の生温い感触。

 内壁はぬるぬるの粘膜のようで、うにょうにょと脈動し、たまらないうねりをもたらしてくる――

 「き、気持ちいい……あうっ!!」

 そして、挿れて十秒ほど――あまりの快感に、僕はウツボカズラの中で精液を迸らせていた。

 生温い粘液の中に、たっぷりと精を注ぎ込む快感――僕は唾液さえ垂らしながら、それを味わったのである。

 瞬殺されてしまった情けなさよりも、心地よい放出感が上回っていた――

 

 「はぁはぁ、気持ち良かった……」

 ひとしきり出し終え、一息吐いた時だった。

 「え……なんだ、これ? 中が動いてる……!?」

 

 ぐにぐにぐにぃ……!

 

 肉棒をぐっぽりと呑み込んだまま、ウツボカズラは激しく蠕動を始めたのだ。

 ペニスを揉みしだくような、粘液にまみれた蠢き――

 「あ、あぐぅぅぅ……」

 むくむくと肥大を始めていくウツボカズラにペニスを突き入れながら、僕は快感に悶えていた。

 内部全体がぐちゅぐちゅに蠢くような蠕動にさらされ、あっという間に再度の絶頂を迎えてしまう――

 「そ、そんな……あうぅぅ……!」

 二回目の精液をウツボカズラの中に注ぎ込んだ時には、すでにその壷は人間の胴体ほどの大きさになっていた。

 そして二度も精液を摂取したせいか、ウツボカズラはまだまだ大きくなろうとしている。

 すでに僕のペニスはウツボカズラから抜け、その肥大化を見守るのみだった。

 

 「なんだ、この匂い――」

 人間をすっぽり飲み込めるほどのサイズにまでウツボカズラは成長し、そのツボの中からは甘い匂いが漂ってきた。

 全てを委ねてしまいたくなるような、心地よい芳香が鼻につく――

 「あぁ……いいにおい……」

 それを鼻孔いっぱいに吸い込み、たちまち甘い夢心地になってしまう。

 同時にウツボカズラからしゅるしゅるとツルが伸び、僕の体を絡め取った。

 この匂いで獲物を弱らせ、ツルで中に引き込んで溶かしてしまうのだ――

 それが分かっていながら、僕は何の抵抗もなくウツボカズラに引き寄せられた。

 甘い芳香を吸い込んでしまい、まるでこのまま食べて貰うことが幸福な気さえしていたのだ。

 

 「あぁぁぁ……」

 呻き声を上げる僕を、ウツボカズラは中に引き込んでしまった。

 たちまち僕の体は、そのツボ状内部に満たされた粘液の中に浸らされてしまう。

 肩までウツボカズラに呑み込まれ、消化液にまみれてしまったのだ――

 「き、きもちぃぃ……」

 ねっとりと消化液が全身に絡み付く感触は、僕を甘い陶酔の世界へと誘った。

 このままとろけてしまったら、どれだけ気持ちいいのだろう――

 哀れな虫のように、この中でとろけていく――それも、幸せなことのように思えた。

 

 「す、すごく……きもちいい……」

 ペニスにも粘液がねっとりと絡み付き、自然と精液が漏れ出てしまう。

 この消化液に浸かっているだけで、びゅるびゅると精が溢れ出てしまう感じだ。

 とろけそうな陶酔の中、本当にウツボカズラの中で肉体を溶かされていく――

 「あ、あぁぁぁぁぁ……」

 体がドロドロと崩れ、粘液に混じって溶け出してしまう。

 甘い甘い陶酔の中で、ドロドロにとろけてしまう――

 「ぁぁぁぁぁ……ぁ、……ぁぁ……」

 とてつもなく甘い感触を味わいながら、僕は『陶酔のウツボカズラ』に溶かされてしまった。

 夢見心地の中、ねっとりと粘っこい快楽に浸りながら――

 

 

 

 

 

 「う、うぅぅ……」

 気付いた時、僕は自室に倒れていた。

 すでに『陶酔のウツボカズラ』はなく、数度の射精による脱力感だけが体に残っている。

 僕の体はドロドロに溶けてしまったと判定され、『陶酔のウツボカズラ』の召喚は解除されてしまったのだろう。

 この体が覚えているのは、甘過ぎる陶酔と強烈な快感。

 これでは、ほとんどの敵モンスターが撃破可能だろうし、相手がプレイヤーならば耐えきることなど不可能。

 最初は小型モンスターから捕食して成長させなければいけないという扱いづらさはあるものの、非常に恐ろしいカードだ。

 その扱いの面倒さは踏まえながらも、レアリティAにふさわしい強力さに僕は戦慄を覚えたのだった。

 

 戻る

 



この娘さんに搾られてしまった方は、以下のボタンをどうぞ。



 

この娘さんに食べられてしまった方は、以下のボタンをどうぞ。




『カードデュエリスト渚』ホームへ