カードデュエリスト渚


 

 「よし、『月夜のレディバンパイア』召喚――」

 カードから現れたのは、漆黒のマントに身を包んだ妖艶な女吸血鬼。

 凛とした雰囲気と独特の色気を同居させた美女が、不敵な笑みを浮かべていた――

 

 『さて、何の用件で我を呼んだのか――挑む相手はいないようだが?』

 その赤い目を、女吸血鬼は僕に向ける。

 「その、僕を……」

 『ふむ――なるほど。快楽と引き替えに、己が精を啜って欲しいと?』

 「……」

 恥ずかしさでうつむく僕を、レディバンパイアはぐいっと引き寄せてきた。

 その綺麗な顔が、僕の眼前に寄せられる。

 レディバンパイアの腕は僕の腰を支え、抱擁するかのように密着していた。

 『ふふ……目をそらすでない。期待通り、お主の精を吸ってやろうぞ……心地よくな』

 「あ、あぁぁぁ……」

 レディバンパイアは僕を抱きすくめたまま、軽くマントを翻す。

 そして、マントをしゅるりと僕の肩に羽織らせるように被せてきた。

 「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!」

 その裏地が、じゅるじゅるぐちゃぐちゃと蠢く。

 まるでそれ自身が何かの生物の消化器官のように、ねっとりと僕の上半身を蝕んできたのだ。

 『どうだ……? 己が精をじっくりと吸われていく気分は――』

 「ひぃ、あぅぅぅぅ……」

 その裏地には、うにゅうにゅと蠢く細かい触手が密集していた。

 ミミズのような細い触手がびっしりと備わり、覆われてしまった者の全身を嫐るのだ。

 上半身を包まれているだけなのに、たちまち僕は吸われる快感に浸ってしまう――

 

 『こうして嫐った男の体液――汗からも、精気を啜ることができる。

  しかし、もっとも多くの精気が含まれている体液は――分かるな、マスター?』

 「あ、あう……」

 レディバンパイアの視線は、すでに怒張している僕の肉棒に落ちていく。

 そして――そのまま僕の腰も、まるで巻き付けるかのようにマントで包ままれてしまった。

 股間が『月夜のレディバンパイア』のマントで覆われ、その触手が敏感な部分にも絡んでくるのだ。

 そのヌメヌメの裏地がペニスを包み、触手で亀頭やカリをじっくりと弄ばれる――

 「はう、うぁぁぁぁぁ……!」

 全身がマントでくるまれ、ぐちゅぐちゅとその中で嫐られ続けられる快感。

 その快感に思わずレディバンパイアの体を突き放そうとしても、彼女の細い腕が腰に回されているので逃げられない。

 僕はまるで、『月夜のレディバンパイア』の消化器官に包まれて捕食されているような気分を味わっていた。

 「ひぃ、あぁぁぁぁ――」

 そしてこのまま、血ではなく精を吸われてしまうのだ――

 レディバンパイアの餌食にされてしまったような感覚が、背徳感や屈服感となって快感を倍加していた。

 

 『さあ、我に精液を捧げるがいい。服従の証にな――』

 「は、はい……あぁぁぁぁぁぁ……!」

 まるで女吸血鬼に魅了されたかのように頷き、僕は彼女の吸精に身を委ねていた。

 細い触手がしゅるしゅるとペニスに絡み付き、巻き付き、這い回る――その甘い感触に溺れながら。

 そして全身をじっくり弄ばれながら、僕はとうとう限界を迎えていた。

 「あうっ! あぁぁぁぁぁ……!」

 ドクドクと精液が迸り、『月夜のレディバンパイア』のマントに吸われていく。

 これが、精を吸われる快感――ヴァンパイアによって、じゅるじゅると精子が啜られているのだ。

 僕はレディバンパイアの腕の中、マントに全身を包まれながら、吸い嫐られる快楽を満喫していた。

 漏れ出た精液が、最後の一滴まで啜り尽くされるまで――

 

 『ふふ……なかなか美味いな、新たなマスターの精は』

 発射してしまった精をじゅるじゅると吸い終え、ようやくレディヴァンパイアはマントから解き放ってくれた。

 「あ、あぅぅぅぅ……」

 体を離されてなお、僕は甘い恍惚に浸ったまま。

 こうして僕は女吸血鬼の餌食となり、精を吸われてしまったのである。

 精液を捧げるのが、服従の証。どちらがどちらに――ということも、もはや気にならない。

 『月夜のレディバンパイア』の攻撃力を、僕はこの身で思い知ったのだった。

 

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