フェイスハガー娘


 

 「冗談言うな。誰が、お前のような化け物に――」

 そう言いながらも、俺はクィーンの股間に視線をやってしまった。

 人体が丸々収まりそうな、艶やかな肉の亀裂――

 それは人間女性のものと同じ外見であり、それを形作る肉唇がやわやわと呼吸しているかのように動いている。

 あの巨大な膣は、どんな感触なのだろうか――そう、俺は一瞬だけ考えてしまったのだ。

 

 『体は快楽への期待に震え、心で抗うか――』

 クィーンの右手が俺に迫り――そして、俺の体はむんずと掴まれた。

 その右掌が俺の体をぎゅっと握り込み、そしてクィーンに掴み上げられてしまう。

 『妾の女陰を見ていたのう。ここで嫐られたいと――お主の目は、そう言っておるぞ?』

 「ぐっ……!」

 視線だけで、クィーンは俺の情欲を悟っていた。

 そして、ちっぽけな俺の体をゆっくりと股間に近付けていく――

 俺の眼前に晒されたのは、巨大な肉のクレバス。

 それはひくひくと蠢いて、息を呑むほどに淫猥だった。

 

 『どうだ? この中に、お主のモノを突き入れたかろう――』

 「あ、あぁぁ……!」

 俺は、ごくりと唾を呑み込んでいた。

 その中から、熱気と共に溢れ出す芳香に脳が蝕まれてしまったかのようだ。

 しかしクィーンの女陰は、穴というよりも縦に裂けた肉厚のクレバス。

 二枚の分厚い陰唇が、ぴっちりと閉じているような外見。

 人間サイズの男性器など、ここに挿入しても快感は得られないのではないか――

 『ふふふ、妾に身を任せるがよい――』

 俺の懸念を読み取ったのか、クィーンは不敵な笑みを見せた。

 そして俺の体を掴み、その股間を自らの陰部にあてがってくる。

 勃起したペニスは、クィーンの巨大な肉の唇に突き立った――いや、挟まったといった方が正しい。

 しかし――

 

 「あ、あぁぁぁぁぁぁぁ――!!」

 次の瞬間、俺の全身にとろけるような快感が伝わってきた。

 巨大な陰唇にちっぽけなペニスが挟み込まれただけで、膣口までも届いていない――

 にもかかわらず、それは挿入そのもの――いや、それなど比較にならないほどの感触だったのだ。

 ペニスを挟み込んだ柔肉が小刻みに蠕動し、ひくひくと蠢き、にゅるにゅると揉み込んでくる――

 そして、驚くほどの締め付け。

 これが、クィーンとの交接――巨人と小人ほどサイズの違う者同士の交わりに、俺は悶絶していた。

 

 『どうだ、妾との交尾は……? 心地よかろう?』

 「いい……ああ、いい……!」

 俺は夢中で腰を振りながら、悦びの声を漏らす。

 ペニスを優しく包み、むにゅむにゅと揉まれている感覚に酔いながら――

 ほとんどこらえる間もなく、あっと言う間に射精してしまった。

 「あ、あぅぅぅぅぅぅ……!」

 腰を打ち付けて奥へとねじ込みながら、ドクドクと精液を吐き出す。

 ぐねぐねと蠢く肉の刺激を味わいながら漏らしてしまう、たまらない放出感。

 俺はクィーンの女陰に屈服の液体を捧げながら、最後の一滴を出し尽くすまで快感を楽しんだのである。

 

 『ふふ……今のはただの戯れ、人間どもの生殖の真似事に過ぎん。

  妾と交わるのに、男根だけで足ると思うたか……?』

 「えっ……?」

 快感に浸りながらも、俺は目を丸くしていた。

 いったい、どういうことなのか――

 『妾の女陰でオス蜜を搾られる悦びを、存分に味わうがいい――』

 クィーンは股間に手を伸ばし、恍惚醒めやらぬ俺の体をむんずと掴んだ。

 そしていったん女陰から引き離し、俺の両足をあらためて陰部へと押し付ける。

 そして、肉厚の唇のさらに奥――膣内へと、俺の体を突き入れてきたのだ。

 

 「あ、あぁぁぁ……!」

 あまりに異常な感覚に、俺は叫び声を上げていた。

 まるで、ドロドロの底なし沼に足先からゆっくりと呑み込まれていくような感覚――

 そのまま腰から腹、そして肩の辺りまで、沈み込まされてしまった。

 俺の首から下が、すっぽりとクィーンの膣に呑み込まれてしまったのである――

 

 「あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――」

 身も世もない快感に、俺はたちまち恍惚に浸ってしまった。

 その穴は温もりに満ち、とろけそうな圧力をもって全身をみっしりと締め上げてくる。

 それでいながらやわやわと蠢き、ひくひくと収縮し、ぬるぬるとまとわりつき――

 ペニスに与えられる女性器の快楽が、俺の全身に与えられていたのだ。

 まるで、全身がペニスになってしまったかのような感覚――

 さらに肉棒にも淫肉が重点的にまとわりつき、じっくりと責め上げている。

 それは何とも不思議な、心が安まるような快感だった。

 

 『そのまま、お主は吸い尽くされるのだ。こらえることも出来ぬであろう?』

 「あ、あぁぁ……」

 夢うつつのまま、ペニスから精液がとぷとぷと漏れ出す。

 それは通常の射精感とは違い、なんとも生温く、心地よい――

 それも出して終わりではなく、ひたすらに後を引く快感。

 山と谷がはっきりした絶頂感ではなく、安楽と共にぬるま湯を漂い続ける悦楽。

 ふんわりと、体が浮いているような陶酔感。

 

 『ふふふ……妾が女陰は、お主の生命エネルギーを精に変換して吸い出すのだ。

  このまま枯死させるも、朽ちぬように嫐り続けるも、妾次第というわけよ――』

 「あ、あ、あぁぁ……」

 とぷ、とぷとぷ……

 俺はその快感の中で、命が吸われているのがはっきりと分かった。

 精液という養分をクィーンに捧げ、生命すら搾り取られている――

 それでも、その代償に与えられる生温かい快感に抗うことはできなかった。

 『さて、じっくりと啜り取ってやろうかのう……』

 「ああ……きもちいい……」

 俺の体を包み込んだ肉壷は、じゅるりじゅるりと蠕動し、精液や生命を搾ってくる。

 精液はとぷとぷと漏れ続け、とろけるような放出感を味わい――

 その快楽に屈し、俺は恍惚と陶酔の中に沈み込んでいったのだった。

 

 

 

 

 

 『そろそろこの星にも飽いた。手を広げる時かも知れん――なぁ?』

 「あ、あぁぁぁぁぁ……」

 あれから、何ヶ月が経っただろうか。

 この星はすっかりシスティリアンのものとなった――

 俺はクィーンの膣に咥え込まれたまま、それを子守歌のように聞かされているだけだが。

 

 そして俺は、枯死させられることなくクィーンに弄ばれ続けている。

 あれから、一度もクィーンの膣外に出されたことはない。

 延々と、ひたすらに恍惚と陶酔の中で精液と生命を搾り尽くされているのだ。

 衰弱死させないように、ギリギリで加減を加えられながら――

 

 『さて、お主は妾に養分を捧げ続けるがよい。良質の精は、さらなる妾が力となろう――』

 

 じゅぽぽぽぽぽ……!

 

 「あ、あぅぅぅぅ……!」

 膣内の吸引力が増し、俺はその中で惨めにも失禁させられてしまった。

 クィーンの蜜壷内に、どぷどぷと尿が漏れ出してしまう――

 『ふふ、それも妾が糧となろう。惨めよのう、出したものが全て吸われてしまうというのは――』

 尿までも吸い上げ、クィーンは妖艶に笑った。

 俺はクィーンに養分を吸い取られるだけの存在と成り果て、その膣内で飼われているも同然――

 そんな境遇でさえ、俺は心地よく感じていた。

 

 

 −BAD END−

 

 



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