フェイスハガー娘


 

 怪物の顔面にスピアでの一撃を食らわせ、群れに向かって刃を大きく薙ぎ払い――

 多数相手に一歩も退かないどころか、たった一人で圧倒しつつある少女。

 やはりこいつは、危険な存在かもしれない――

 「くっ、仕方ない……!」

 脅威度の高い方を優先して攻撃するのは、当然の摂理。

 俺は怪物達をいっさい無視し、狩人の少女に攻撃を仕掛けていた。

 彼女と一対一の勝負なら難しいが、同時に大勢の怪物も処理しなければならない今ならば――

 

 「――――!」

 死角から放った俺の銃撃を、少女はスピアの柄で受けていた。

 その武器は彼女の腕から離れ、後方へと飛んでいく。

 その隙に怪物が腕を振り上げ、背後から少女に一撃を見舞う――

 とっさに彼女は刃の付いた円盤で、後方の敵を切り裂いていた。

 そして流れるような動きで、俺の方にそれを投げ付けてくる――

 「くっ……!」

 パルスライフルの銃身でそれを受け止める俺。

 その隙に少女は窓に向かって突進し、ガラスを突き破って外に躍り出ていた。

 形成不利と見て、いったん撤退したのか――

 そして場に残されたのは、俺と――無数の怪物達!

 

 「……ッ!!」

 しゅるしゅるしゅる……と、四方から舌が伸びてきた。

 それは俺の両手両足に巻き付き、たちまち動きを封じてしまう。

 しまった、少女の動向のみに気を取られ過ぎた――!

 

 「くすくす……」

 「あはは……」

 狩人の少女を追い払い、怪物達の救命に一役買ってしまった俺――

 どいつが脅威なのか、どいつを助けるべきなのか――完全に判断を誤ってしまったのだ。

 そんな俺が辿る運命は、実に惨めなものだった。

 俺は四肢を封じられたまま、十体以上の怪物に囲まれてしまったのである。

 

 「くそ、動けない――!」

 どれだけ身をよじっても、その舌での拘束から逃れることはできなかった。

 無理もない。一体でも強力なのに、数体分の舌が四肢に巻き付いているのだ――

 そして三本ほどの尻尾が俺の方に向き、その先端の穴からグリーンの粘液がぶしゅっと噴き出した。

 それは俺の全身にびちゃびちゃと降りかかり、しゅうしゅうと服のみを溶かしてしまう。

 たちまち俺は丸裸にされてしまうと同時に、その甘い香りで体に力が入らなくなってしまった。

 

 女達の好色な視線が、俺に集中する。

 「うふふ……」

 「あははははは……」

 そいつらは揃って口を開け、その中からするすると蛇のように舌が這い出してきた。

 「あ、う……! く、来るな……!」

 いかに抗おうと、もはや虚しいだけ。

 十枚以上の舌が、裸となった俺の全身に襲い掛かってくる――それに抵抗することもできない。

 俺は立ったまま両手両足を大の字に広げられ、怯えた目で無数の舌を眺めるしかなかった。

 ピンク色で、唾液がたっぷりと乗った気持ちよさそうな舌を――

 

 「あ、あぁぁぁぁぁぁぁ――」

 肩、背中、首筋、胸、腕、腰、脇腹、足、太腿、そして股間――

 あらゆるところに、生温かくぬめる舌がじゅるじゅると這い回ってくる。

 手の指の隙間にさえ舌が通り、指の一本一本が巻き上げられ――

 それは、俺の全身を絡め取っていく無数の蛇。

 奴等の舌はねっとりと唾液をしたたりながら全身を巻き上げ、ぐるぐるに絡み、ねっとりと蠢くのだ。

 

 ぐちゅ、ぐちゅ、じゅるる……

 

 「あ、あひ……! は、はぁぁぁぁぁ……!」

 くすぐったいような、壮絶な快感。

 優しく締め付けられたかと思えば、べろりと舐め上げられ――

 さらに舌先が、乳首や肛門などを重点的に責めてくる。

 俺の全身はピンクの帯で完全に巻き上げられ、もはや素肌の覗くところはない。

 頭部にさえ、眼、鼻、口を塞がないようにしつつ舌が巻き付いてきたのだ。

 頬や鼻の頭、額、頭皮さえじゅるじゅるに舐められる――それは、経験したことのない快感。

 

 ねろねろ、れろり……、じゅるっ、じゅるっ……

 

 「あ、あがぁぁぁぁぁ……! あ、あああぁぁ……!!」

 ペニスや陰嚢にも舌は襲い掛かり、容赦ない舐め責めにさらされていた。

 そんな肉棒を数枚の舌が巻き上げ、ざらざらした独特の感触を与えてくる。

 扱かれるように蠢き、舐め上げるように這い回り――

 複数の舌で思い思いに行われる刺激は、股間がとろけてしまいそうなほどの快感だった。

 大量の唾液が全身に塗りつけられ、耳の穴までぐちゅぐちゅと舐め上げられる。

 湯気が出そうなほど、ふやけそうなほど、べろべろに舐め尽くされる快感。

 まるで、全身が舐め溶かされているようだ――

 

 ぴちゃ、ぴちゃ、れろ、れろれろ……

 

 「あ、あう……」

 全身を舌粘膜に包まれ、そのぬめりと生暖かさの中で俺はとろけきっていた。

 唾液の匂いがもうもうと鼻を突き、その香りに酔いしれる。

 じゅるり、じゅるり、と肉棒に巻き付いた舌はうねり、そのまま俺を絶頂に誘っていった――

 「あぁぁぁ……! もう、出るぅぅぅぅ……!!」

 あまりの快感に腰が跳ね上がり、そのままドクドクと精液を放ってしまう。

 ペニスを巻き込んで、渦を巻いている舌――その隙間から、じゅるじゅると白濁が溢れ出した。

 「あはは……」

 「くすくす……」

 精液は奴等の養分であり、栄養源。

 それを、彼女達は先を争うように摂取しようとする――

 先端部にみるみる無数の舌先が集まり、ぐちゅぐちゅぴちゃぴちゃと白濁を舐め取り始めた。

 溢れた精液だけでなく、亀頭表面に垂れたものや尿道から染み出ているものさえ舐め啜ってくる。

 敏感な尿道口に十近くの舌先が密集し、ねろねろと這い回る感触はこの世のものではなかった。

 「あ、あああああああぁぁぁ――!!」

 俺は封じられた手足をガクガクと揺すりながら、あまりの快感に悶絶していた。

 それは、心地よい射精を味わったというレベルではない。

 腰が溶けてしまいそうな快感と共に、たちまち二度目の射精を体験させられたのだ。

 一回目の射精が終わった直後の連続射精に、俺は身も世もない快感を味わう。

 「ひぃぃぃぃぃ……! あ、ああぁぁぁぁ!! あがぁぁぁぁ……!!」

 再び溢れ出した精液を舐め取る舌の動きは、気が狂うほどに執拗なものだった。

 十数枚もの舌がペニスを集中的に攻撃し、亀頭の表面をメチャクチャに這い回る――

 「あぅぅ……! あ、がぁぁぁ……!」

 俺は涙さえ流しながら、発狂寸前の快楽にわなないていた。

 溢れ出した全身の汗も、涙さえ、じゅるじゅると蠢く舌に舐め取られてしまう。

 そして俺は三度目、四度目の絶頂を容赦なく体験させられる――

 こうして俺は、全身を怪物達の舌で蹂躙され続けたのだった。

 じゅるじゅる、ぴちゃぴちゃと――あまりにも淫靡な粘音が、助けの来ない廊下に響き続けていた。

 

 

 

 

 

 「あ、あう……」

 あれから、何日が経っただろうか。

 俺の体は壁に貼り付けられ、粘液や肉ですっかり練り込まれてしまった。

 当然ながら、奴等が必要とする器官――ペニスは、ちゃんと肉壁の外に露出している。

 逆に言えば、このオスの機能以外はいっさい必要とされていなかった。

 

 ここはおそらく、人間が使っていた頃は食料庫。

 そして怪物達に占拠された今でも、使途はたいして変わっていないらしい。

 周囲の床に転がっているのは繭、繭、繭――

 壁という壁には若い男が生きたまま練り込まれ、奴等の粘液や軟肉で拘束されている。

 彼らの精神は強烈な快感によって壊され、恍惚の表情のまま呻き声を上げていた。

 ここに囚われたまま、大勢の怪物に延々と犯されて、精を搾り取られているのである。

 

 ここは巣穴であり、食事場であり、生殖の場であった。

 すなわち、人間の尊厳を否定する陵辱の空間。

 そして、俺自身もここに囚われた犠牲者の一人である。

 

 「うふ……」

 「くすくす……」

 俺はどうやら奴等の中でも人気らしく、常に五人以上に囲まれて嫐られている。

 そして尻尾や舌、時には膣で精液を吸い上げられる。

 さらには、妖しげな卵に精子を注ぎ込むことを強制されたりもする。

 「あぅぅ……あ、あぁぁ……」

 そんな快楽漬けの日々の中、俺は股間に与えられる快感のことしか考えられなくなっていく。

 俺の正常な神経は、もはや完全に壊されてしまった。

 後はただ、怪物との交わりを楽しもう――

 

 

 −BAD END−

 

 



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