フェイスハガー娘


 

 俺はパルスライフルから銃剣を外し、静かにそれを構えていた。

 銃を使えば気付かれる、ならば無音のナイフで殺るしかない。

 狙う先は、奴の無防備な背中――

 

 ――そもそも、奇襲を掛けてきたのは向こうからではないか。

 卑怯とか卑怯でないとか、そういう話ではない。

 戦士たるもの、いついかなる時でも油断は許されないのだから――

 奴等が光学迷彩を使用したり、平気で背中から攻撃を仕掛けてくるのはそういう理屈あってのものだろう。

 奇襲を受けるのは、奇襲される側の油断が原因なのである。

 

 俺は地面を蹴り、その背中目掛けて疾走していた。

 背面から心臓を一突きにする必殺の一撃――

 

 「え……?」

 次の瞬間、俺の腕はねじ上げられていた。

 狩人が素早く反応し、後ろを向いたまま俺の手首を取っていたのだ。

 その握力は強く、逃れられそうにない――

 暴れようとしたら、容赦なく折られるような状況だった。

 「そんな――馬鹿な」

 こんな状態になって、ようやく俺は悟っていた。

 背中を見せても、こいつは隙など見せていなかった。

 奴は、俺が攻撃してくることも可能性の一つに入れていたのだ。

 戦士たるもの、いついかなる時でも油断は許されない――

 こいつらがそうした信条を抱いていることなど、俺自身が予感できたのではなかったか。

 

 「ぐっ……!」

 そのまま少女は俺の方に向き直り、抱きすくめるかのように両腕を回してきた。

 ぞっとするように美しい素顔が、俺の鼻先にまで接近する。

 銀色の瞳に、形の良い鼻、花びらのような唇、流れるような銀色の髪――

 少女の細腕は俺の背中側にまで回り、体に巻き付くように動きを封じてしまう。

 俺も狩人も正面を向き合い、まるで少女が俺を抱擁しているようにも見えるだろう。

 その状態で細い腕に力がこもり、俺の体がミシミシと締め付けられ始めた。

 

 ぎし、ぎしぎし……!

 

 「あぐ――!」

 それは、細い腕からは想像も出来ないような怪力。

 少女は俺を抱き締め、強力なベアハッグで締め上げてくるのだ。

 その圧力は、まるで大蛇に巻き付かれているかのよう――

 

 ぎゅぅぅぅぅ……! ぎし、ぎしぎし……!

 

 「う、ぐ……」

 その強烈な締め付けに、俺は苦痛を味わう。

 少女は顔を歪める俺に対し、ことさら冷ややかな視線を送ってきた。

 ベアハッグによる苦痛と、全身で感じる少女の温もり、柔らかさ――

 「――――」

 俺は、彼女が気分を害しているのが分かった。

 あくまで奇襲には備えていた――それでも、俺が攻撃など仕掛けてこないと奴なりに信じていたのかもしれない。

 俺と相手が何となく通い合わせてしまった共通の親近感は、もろくも崩れ去ったのだ。

 それに対して、少女は気分を害していた――ぎしぎしと抱擁にも似た絞め技で締め上げられながら、俺はそれを悟っていた。

 密着された状態で、少女の体温は俺をじんわりと暖める。

 彼女の細やかな息は俺の首筋に当たり、くすぐったいような刺激をもたらしてきた。

 さらに、甘酸っぱいような汗の臭いが漂ってきて――

 

 「あぐぅぅぅ……」

 全身を痛めつける圧迫感に意識が遠のき、そのまま崩れそうになる俺の体。

 それを少女は、ぐいっと強引に立たせてきた。

 この程度では終わらせない――そういうつもりらしい。

 俺の股の間に右太腿を割り込ませ、ベアハッグを続けながらも倒れないように支える――

 少女の体はじんわりと温かく、俺は苦痛の中で頭に霧が掛かったようになった。

 糸が切れたように沈もうとする俺の体を、少女は股に割り込ませた右脚でぐっと支える。

 彼女の柔らかい太腿が、ぐりぐりと俺の股間に食い込み――

 その刺激は、苦痛とは違った感触を俺にもたらしてきた。

 

 「――――」

 少女は無表情ながら、呆れたように眉を動かしたような気がした。

 俺の肉棒は、彼女の柔らかな太腿に圧迫されて勃起してしまったのだ。

 絞め技を受けながら、勃起してしまう――そんな屈辱。

 少女は嫌悪感を剥き出しにしながら、ぎゅぅぅぅぅ……と両腕に力を込めた。

 「あ、あがぁぁぁぁぁ……!!」

 全身を苛む暴力的な締め付け。

 沈みそうになる俺の体を、股の間に割り込ませた右太腿がぐいっと持ち上げる。

 その際にやはり股間に太腿が食い込み、その柔らかい肉に固くなったペニスが圧迫された――

 それは、驚くほどに心地よい快感をもたらす。

 「う、うぅぅぅぅ……」

 「――――!」

 俺が太腿を押し当てられることで性的快感を得ていると知ってから、少女の絞め技はいっそう暴力的になった。

 

 ぎし、ぎしぎし……

 

 「ぎゃぁぁぁぁ……!」

 少女のか細い両腕に、さらなる力がこもる。

 背骨を砕いてしまいそうなほどの圧力――それは、快楽にも似た苦痛。

 股間に押し付けられている太腿に、スボン越しにペニスがぐりぐりと擦れ――

 その生温かい感触に、放尿感にも似た感覚がぞわぞわと沸き上がってきた。

 

 ぎゅぅぅぅぅぅぅ……!

 

 「あがぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」

 その締め付けも、苦痛ながらどこか心地よくなってくる。

 少女がその筋肉で、みっちりと締め上げてくれるのだ。

 さらに、股間で感じる柔らかな太腿の感触――

 「あ、あぁぁぁぁぁ……」

 そして、肉棒はドクンドクンと痙攣を始めた。

 太腿でぐりぐりされる刺激に屈し、情けなくも射精してしまったのだ。

 少女は当然ながら、ズボンにじんわりと広がる液体を太腿で感じ――

 

 「――――」

 そして少女は、まるで汚物でも見るかのような視線を俺に向けた。

 その両腕にきつく力が込められ、強烈なベアハッグか再開される。

 「あ、あぁぁぁぁ……!」

 体がギシギシときしみ、苦痛と隣り合わせの快楽が全身を苛む。

 股間には少女の太腿が食い込み、倒れることすら許さない。

 しかしその太腿による刺激は、ペニスを直接的に圧迫される快感でもあった。

 

 「あう、うぅぅぅぅぅぅ……」

 あまりの圧迫感に、意識が遠くなっていく。

 もはや苦痛ではなく、ふんわりとした快感。

 頭の中にモヤが掛かっていくのが、失禁してしまいそうなほど気持ちいい――

 

 ぎしぎし、ぎしぎし、ぎゅうぅぅぅ……!

 

 「あぅぅぅぅ……」

 華奢な少女に締め上げられ、心地よい圧迫感で意識が遠くなる――

 少女の温もりを存分に味わい、股間に柔らかな太腿を感じながら――

 俺は、生温かい快感の渦へと落ちていく――

 

 「あぁぁ……」

 じょろろろろろ……と、股間で温かいものが漏れ出す。

 それは、精液か尿かも分からない。

 二度目の絶頂と共に、俺は意識を失ってしまったのである。

 精液やら尿やらを垂れ流す、屈辱に満ちた失神――それは、異常なほどの快感だった。

 

 

 

 

 

 ここは、あの狩人達の母船。

 俺は失神した状態で宇宙船に連れ込まれ、そして飼われていたのだった。

 戦闘訓練用の、猛獣同然の待遇として――

 そして、今日も無理やり訓練場に立たされるのである。

 

 俺の前に立ったのは、まだ中学生ほどのあどけない少女。

 髪を一つに束ねたポニーテール、子リスのような目が可愛らしい。

 しかし、少女は驚くべき速度で飛び掛かり、たちまち俺の背後を取る。

 そのまま首に腕を回し、背中に組み付いてスリーパーホールドを仕掛けてきた――

 その右腕が俺の首に食い込み、じっくりと絞め上げてくる。

 「ぐっ……!」

 その両足は背後から俺の腰をしっかりと挟み、しがみつかれ――

 こうなっては、もはや脱出は不可能。もう逃げ場はどこにもなく、このまま絞め落とされるのみ。

 さらに少女の左手は俺の股間に伸ばされ、肉棒を優しく揉みしだいていた。

 右腕はじりじりと俺の首に食い込んで締め付け、左手は手慣れた手付きでペニスをこね回す――

 「あ、ああぁぁぁぁ……!」

 そのテクニックの前に、あっという間に白濁を撒き散らせてしまった。

 絞め技を受けながら、ついでに股間まで弄ばれる――これ以上ないほど、屈辱的な射精。

 行儀の悪いペニスを指先で弄びながら、俺の首を圧迫する腕にも力がこもっていく。

 そして射精直後、俺は少女に絞め落とされていた――

 

 

 

 そして、数分後。

 覚醒した俺は強引に引き起こされ、次の訓練対象と戦わされる。

 今度の相手は、三つ編みの可愛らしい少女――

 彼女は瞬時に俺の腕を掴み、腕ひしぎに持ち込んでいた。

 その太腿は俺の顔を覆うように絡み、ぎゅうぎゅうと圧殺してくる。

 俺はその太腿の感触を顔面で味わいながら、惨めにも失神に追い込まれた――

 

 最初に敗北の甘い味を植え付けられた俺は、もはや狩人見習いの少女達にさえ勝つことはできなかった。

 こうして、戦闘の訓練相手として嫐られ続ける――そんな屈辱の日々が延々と続くのである。

 

 

 −BAD END−

 

 



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