フェイスハガー娘
すかさず背後に飛び退く俺――その体に、伸縮自在の尾が襲い掛かる。
異形の女は、俺が距離を取ることを読んでいたのだ。
しかもその尻尾は俺の体を打ち据えるためではなく、拘束するためのものだった――
「しまった――!」
そのしなやかな尾は、たちまち俺の体をしゅるりと巻き上げてしまった。
つま先から両肩まで、腕一本とて動かせないほどのグルグル巻き。
そのままイモ虫のように俺を地面に這わせ――女の艶やかな唇の端が、にやりと吊り上がる。
「くっ、離せ……!」
圧死させられるほどの圧力は加えられていない――が、その拘束は極めて強力。
この状態では、どれだけもがいても抜け出ることは不可能。
俺は床に転がったまま、身をよじるしかなかった。
「ふふふ……」
異形の女は薄笑いを浮かべ、足元にひれ伏させた俺を見下ろす。
俺の体を巻き上げていた尻尾の先端が頭をもたげ、蛇のように伸びた。
その先端には、鋭いトゲが備わっている。あれで、串刺しにされてしまうのか――
「……!?」
――そう思っていたら、どうやら違うようだ。
そのトゲが奥に引っ込み、尻尾の先端は空洞になる。
チューブ状になった触手先端の穴から、じゅるりとグリーンの粘液が大量に垂れた。
それはボタボタと溢れ出て、床をべっとりと塗らしてしまう。
「な、何を……」
「あはは……!」
俺の言葉に答えなどあるはずもなく、異形の女は爪を一閃させていた。
それはズボンや下着――下半身を覆う衣類のみを引き裂いたが、肉体はいっさい傷付けなかった。
「ふふ、くすくす……」
女は剥き出しになった俺の股間に視線をやり、この上もなく淫らに笑う。
まるで、視姦されているかのような気分。
そして、尾の先端にぐっぽりと開いた不気味な穴。
そこからは粘液がだらだらと垂れ、ひくひくと内側の肉が蠢いている。
まさか、こいつは――
「や、やめろ……!」
こいつは、この尻尾で精液を吸う気だ――俺は、それに思い至っていた。
しかし尾による拘束を受けている今、もはや逃げることもできない。
そいつは尻尾の先端を横たわる俺の股間に近付け――
その中から溢れ出る粘液を、縮んだ肉棒にどぷどぷと垂らしてきたのだ。
「あ、あう……!」
そのねっとりした感触と、劣情を催すような不思議な感覚。
たちまち俺のペニスは、むくむくと大きくなってしまう
それを眺めながら、異形の女は目を細めていた――
「や、やめてくれ……やめろ……」
股間にたっぷりと粘液を垂らした後、その口をぽっかりと開けながら肉棒に迫ってくる尻尾。
あの尾で犯されてしまう――それが分かっていながら、どうすることもできない。
そして――俺のペニスは、粘液したたる尻尾先端の肉穴に被せられてしまった。
ずちゅ、ずぬぬぬぬぬぬぬぬ……!
「ふぁ、う……!」
中はヌルヌルで、膣肉にも似た柔らかい肉がペニスをみっちりと包み込んできた。
それはペニス全体に妖しく吸い付き、奥へ奥へと引き込んでくる。
ずるり、ずるりと、ぬめった壁面に擦れる感触をたっぷりと味わわせながら――
「あ、あぅぅ……!」
内壁自体がうにゅうにゅと蠢き、奥へ奥へと挿入物を送り込むかのように蠕動する。
そうやってペニスが内奥へじわじわと引き込まれ、俺は身悶えするような快感を味わっていた。
そしてとうとう、肉棒は根本までみっちりと包み込まれてしまう。
これ以上は、もう引き込むことはできない――
「あ、あぁぁ……! それ、もうやめ……」
――にも関わらず、延々とその吸引は続けられた。
すでにペニスは根本まで尾の中に挿入されており、これ以上奥へ行くことはできない。
それでも、肉棒にはずるずると引き込まれる感触が送られ続ける。
カリが柔肉に擦れ、延々と粘液のぬめりを味わわされ――
どこまでも吸われ続ける、とろけそうな刺激。
「だめだ、もう……! お、おぉぉぉぉ……!」
俺はその吸引に屈し、あっけなく絶頂を迎えていた。
男性器を吸われ続ける快感を味わいながら、惨めにも射精してしまったのだ――
ずるずる、ずるずる、ずる……
「あぐ……」
溢れ出た精液は、たちまち尾の内奥へと吸われてしまう。
まるで、ペニスから直接精液を啜られているかのような感覚。
射精の脈動に合わせ、ずちゅずちゅと狭まるって収縮するような刺激――
「お、お、おぉぉ……!」
肉棒を吸い嫐られる快感に、俺は尾に縛られたまま喘いでいた。
それはあまりに心地よく、そして微塵の容赦もない。
溢れ出した精液を吸い尽くしたと思ったら、またもやペニスに対する快楽吸引が始まっている。
オスそのものを吸われる快感――普通に生きていれば味わえないであろう感覚を、俺は体験させられていたのだ。
「や、やめてぇ……! また、出るぅ……!」
俺は、快楽に喘ぎながら懇願するしかなかった。
それも虚しく、甘い吸引の前にたちまち次の絶頂が訪れてしまう。
「あ、あぁぁぁぁぁぁ……!」
尻尾の中で、どぷどぷと溢れてしまう精液――それも、あっという間に吸い出されてしまった。
ずちゅずちゅ、ずちゅちゅちゅ……
それでも、尻尾での吸引は終わらない。
ペニス全体を締め付けながらねっとりと吸い上げ、強制的に快感を与え、射精させ――そして、吸い尽くしてしまう。
まるで精液のみならず、生命まで搾り尽くすかのような吸引。
「もう吸わないで……これ以上は……はぁうッ!!」
俺の呻きも、もはや虚しいだけのものだった。
「ふふふ……」
異形の女は、俺に対してモノを見るかのような視線を投げ掛ける。
射精しても射精しても終わらない、強制的な連続絶頂。
ノズルのような尻尾にペニスを吸い込まれ、ひたすら精液を吸い出されてしまう、それだけの射精人形。
オスとしての機能だけを必要とされている哀れな存在――それが、俺。
「あぐ、あぅぅぅぅぅ……」
この精液吸引地獄から逃れる術は、もはや存在しなかった。
俺はここで延々と、異形の女の尻尾で果て続けるのだ。
そして精液をエサとして吸引され、弄ばれ続ける――
「ふふ、あはははははは……」
「おぁぁぁぁぁぁ……!」
女の笑い声と俺の喘ぎ声は、延々と途絶えることがなかった。
−BAD END−
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