アラウネ・ブルーム
「カ、カップラーメンで――」
俺は、極めて屈辱的な懇願をしていた。
カップラーメンでオナニーというのは良く聞く話なのだが、まるで気持ちよくなさそうだ。
それを、九条さつきがどのように使ってくれるのか――
「そう、カップラーメンでイかされたいんだ――」
九条さつきはカップラーメンを取り出すと、蓋を開けながら流し台に向かった。
お湯を注いでは捨て、注いでは捨て、また注いではしばらく待ち――数分の時間が経過する。
そして俺の脇に戻ってきた九条さつきは、カップの底に挿入口と思われる穴を開けた。
「スープは完全に流してあるので、おちんちんに染みたりはしません。
締まりはまったくありませんが、ふやけた麺がたっぷりとおちんちんに絡みつく――そんな感触を味わってくださいね」
九条さつきはくすくすと笑う。
「ふふ、覚悟はよろしいですか? では、たっぷり解剖して差し上げますね――」
にゅるるるるるる……!
俺のペニスは、底の穴からカップラーメンの内部に潜り込んでいった。
「な、なんだ、これ……!」
中はほこほこと温かく、締まりは全くない。
しかし、何十本もの麺がペニスににゅるにゅると纏わり付き、絡んでくるのだ。
それは、ミミズ千匹と呼ばれる名器を思い起こさせた。
「どうです? 不思議な感触でしょう……?」
俺の顔を眺めながら、九条さつきはカップを上下に動かしてくる。
軽くピストンを加え、時には左右に振り――
そんな手技が内部の麺に伝わり、ざわざわと絡み付いてきた。
「あぁぁ……」
にゅるにゅる、にゅるにゅる……
亀頭ににゅるにゅると纏わり付く、非常に不思議な感触――
これを、快感と表現してもいいのだろうか。
「ふふ、じわじわイかせてあげますね……」
くすくすと笑いながら、九条さつきは手を動かし続ける。
ねじるように回したり、奥まで押し付けてぐりぐりと動かしたり――
「あ、あ、うぁ……!」
いつの間にか、俺は声を上げていた。
ペニスに絡む麺が、九条さつきの手の動きでにゅるにゅると蠢く。
ペニスに、何匹ものミミズが這い回るかのような感触――
俺の頭は、たちまち真っ白になった。
口が半開きになり、体の力が緩む。
強烈な快感で搾り出されるのではなく、まったりとした刺激で漏らしてしまうような――
「カップラーメンでイっちゃいそう? ふふ、恥ずかしいね……」
子供をあやすような口調で、くすくすと笑う九条さつき。
その嘲笑が、快楽のスイッチとなった。
「あ……! もう、出るぅぅ……!!」
「ふふ……どうぞ」
にゅる、にゅるにゅるにゅるにゅるにゅる……!!
ラストスパートとばかりに、九条さつきはカップをシェイクしてきた。
俺のペニスはその動きに翻弄され、麺がずるずると亀頭を刺激し続け――俺は一気に限界を迎えた。
「あぐ……! あ、あああぁぁぁぁぁッ!」
どくん、どくどくどくどく……!
カップラーメンの中に、たっぷりと精液を注ぎこんでしまう俺。
射精が終わった後で、九条さつきにカップラーメンでイかされたという屈辱に思い至る。
そして少女は、横たわったまま息を荒げる俺を嗜虐的な表情で見下ろしていた。