アラウネ・ブルーム


 

 「こ、こんにゃくで――」

 俺は、極めて屈辱的な懇願をしていた。

 

 「そう、こんにゃくでイかされたいんだ――」

 九条さつきは袋に入ったこんにゃくを取り出すと、きゅっと自分の胸に抱き締める。

 「少し温めますね。人肌のほうが、気持ちいいですので」

 じんわりと熱気が吹き寄せてくる。今の九条さつきの体温は、普通の人間より上昇しているようだ。

 10秒ほどで、九条さつきはこんにゃくを胸から離した。

 そして袋から開け、こんにゃくを取り出す。

 その人差し指の先が刃となり、こんにゃくにすぱっと切れ込みを入れた。

 ただし、それは最も面積の広い面ではなく、底部。

 切れ込みによる穴が、最も深くなるように。それも、穴を貫通させず――

 

 「ふふ、覚悟はよろしいですか?」

 九条さつきは、こんにゃくを俺の股間の上まで持ってくる。

 「では、たっぷり解剖して差し上げますね――」

 ぬるり……!

 俺のペニスは、こんにゃくの中にめり込んでいった。

 

 「あ……」

 ぬるぬるした感触。そして、ぷにぷにの弾力――

 「どうですか、こんにゃくに包まれた感想は……?」

 九条さつきは目を細める。

 「ぬるぬるが気持ちいいんでしょう? もっと奥まで味わってください」

 ぬるるるるる……

 と、九条さつきはより深くこんにゃくを沈めてきた。

 俺のペニスの先端が、こんにゃくの最奥に当たる。

 亀頭がにゅる……と包み込まれ、俺の背にぞわぞわと快感が走った。

 「こんにゃくでぬるぬるされるの、そんなに良いですか?」

 くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ……

 九条さつきはこんにゃくを上下に動かしながら、その両手に軽く力を込める。

 それは締め付けに変換され、弾力たっぷりの壁面がぎゅっとペニスに密着してきた。

 「あ、うぁぁ……!」

 思わず、俺は声を上げる。

 こんにゃくが気持ちいいというより、九条さつきのこんにゃくを用いた責めが卓越しているのだ。

 ぬるぬるの感触と心地よい締め付けが重なり、俺は一気に高まっていった。

 「こんにゃくでイきそうなんだ、恥ずかしい方ですね……」

 くすくすと笑う九条さつき。

 その嘲笑が、快楽のスイッチとなった。

 

 「あ……! もう、出るぅぅ……!!」

 「ふふ……どうぞ」

 ぐちゅ、ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ……!!

 九条さつきは、こんにゃくを激しく上下に動かしてくる。

 ぷるぷるの壁に擦り立てられ、締め付けられ、俺は一気に限界を迎えた。

 「あぐ……! あ、あああぁぁぁぁぁッ!」

 どくん、どくどくどくどく……!

 こんにゃくの中に、たっぷりと精液を注ぎこんでしまう俺。

 射精が終わった後で、九条さつきにこんにゃくでイかされたという屈辱に思い至る。

 そして少女は、横たわったまま息を荒げる俺を嗜虐的な表情で見下ろしていた。

 

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