ゾンビ娘


 

 「ん、んん……」

 僕は体の力をだらんと抜き、抵抗の意思を完全に失った。

 「……」

 そんな僕の姿を見て、ハンター娘はにやりと笑う。

 捕食者と被食者が、ここに決定したのだ。

 彼女は、一気に僕のペニスを責め嫐ってきた。

 唾液がねちょねちょに絡み、舌がぎゅるぎゅるに締め上げてくる。

 

 「ああ…… 気持ちいい……」

 僕は放心したまま、ドクドクと精液を吐き出した。

 腰をガクガクと揺らし、その快感を全身で味わう。

 

 脚部や太腿に螺旋状に巻き付き、僕のペニスを嫐っていた舌――

 それが、今度は腰にまで巻き付き始めた。

 徐々に僕の体を這い登り、ついに下半身を咥え込んでいる口の外にまで姿を見せた。

 唾液でぬるぬるの舌は、ゆっくりと僕の体に絡み付く。

 

 「あ、あぁぁ…… たべ、食べられるぅぅぅ……」

 ハンター娘は僕の上半身を抱擁から解放し、代わりに舌が僕の体をぐるぐるに巻き上げた。

 下腹部から腹、腕も拘束して胸まで――

 上半身の服もすでに引き裂かれ、僕は素肌で舌の感触を味わっている。

 とうとう、首から下が完全にカエルの――ハンター娘の舌に巻き取られた。

 

 ――ぎゅっ。

 「ああ…… がぁ……!」

 彼女の舌は粘つきながらも、僕の全身を締め付けてくる。

 四方からみしみしと押し寄せてくる圧力に、僕は押し殺したような悲鳴を漏らした。

 ぎちぎち…… ぎゅぎゅ……

 ハンター娘の舌は、容赦なく僕を締め上げていく。

 僕の体を舌で締め付けながら、ハンター娘はにやにやと笑った。

 

 じゅぼじゅぼじゅぼ……

 いきなり、カエルの口内がぐにゅぐにゅと蠕動し始めた。

 明らかに快感を与えるための動き。

 下半身に絡んだ舌の隙間から頭を出しているペニスは、その蠕動に翻弄された。

 「いいよぉ…… ああぁぁぁッ!!」

 ぬちゅぬちゅと口内でペニスを嫐られ、たちまち僕は絶頂する。

 唾液の中に、どぷどぷと僕の精液が放出された。

 

 「あ…… がぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

 同時に、舌がぎゅっと僕の全身を締め上げてくる。

 苦痛に呻く僕の顔を見て、ハンター娘はにっこりと笑った。

 

 ――弄ばれている。

 完全に体を捕らえ、いつでも呑み込める状態にしてからいたぶっているのだ。

 苦痛と快楽を同時に与え、散々に嫐り抜きながら――

 

 「ああぁぁぁぁぁ……ッ!!」

 体を舌に締め上げられ、ペニスを優しく愛撫され――

 僕は、とにかく悲鳴を漏らした。

 ペニスの先からは、精液が何度も噴き出ている。

 そして、ハンター娘はそんな僕の様子をニヤニヤと笑って見ていた。

 散々に締め上げられ、散々に射精させられ、散々に弄ばれて――

 

 「あ、あああぁぁぁ……」

 そして、いよいよ僕の体が口内に引き込まれ始めた。

 全身は何度も締め上げられ、もう抵抗する気すら起きない。

 じゅるじゅると吸い上げられながら、僕は何度も精液を漏らした。

 僕の体を啜っていく口の動きが、もろにペニスに伝わってくるのだ。

 

 「食べられ…… ああぁぁぁ……」

 なすすべもないまま僕は飲み込まれていく。

 ハンター娘は、捕食者の表情で愉悦していた。

 体が引き込まれるにしたがって、僕のペニスはぬらぬらと口内の柔らかい粘膜に擦り付けられる。

 それがたまらなく快感で、何度も何度も精液を迸ってしまう。

 食べられてるのに、天国のように気持ちいい――

 

 とうとう肩口まで飲み込まれてしまい、僕の下半身は胃に到達する。

 ぬらぬらして温かい消化液がねっとりとペニスに絡み、さらなる射精を促した。

 壮絶な快感と、夢見心地な気分が同居した感覚。

 このまま、僕はぼんやりしたままで溶かされていくのだ。

 

 僕は、愉悦に満ちたハンター娘のあどけない顔を見上げた。

 このまま彼女の胃の中で溶かされて、養分に――

 それも悪くない気がした。

 

 そして、僕の頭もちゅるんと口内に飲み込まれる。

 とうとう僕は丸呑みにされ、ハンター娘の胃の中に閉じ込められた。

 彼女の胃の中、肉のベッドに横たわり――

 そのまま、全身をじゅるじゅると溶かされ始める。

 

 夢見心地の気持ちよさで、僕はたらたらと精液を垂れ流した。

 気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい――

 意識が薄れていく。

 僕自身が失われようとしている――

 

 

 「ち、ちょっと……!?」

 どこか遠くで、懐かしい少女の声が聞こえる。

 「なによ…… そんな、まさか……」

 激しい衝撃。

 肉のベッドが揺れ動く。

 しばらくして、静かになった。

 

 もう遅いのに。

 僕は、ほとんど溶けちゃったっていうのに。

 

 「やだよぉ、こんなの…… やだぁ……」

 ひっくひっくと泣きじゃくる少女の声が聞こえる。

 

 こんな声――普段なら絶対に聞かせてもらえなかっただろうなぁ――

 

 彼女に――悪い事をした。――なぜか、他人事ながら――そんな――気持ちに――な――

 

 ――――――……。

 

 

 −BAD END−

 

 

 



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