「ウツボカズラのスープですね……ふふ」
支配人は悦楽に満ちた笑みを浮かべると、あなたの首筋に手を伸ばした。
そのまま、手慣れた様子で上着のボタンを外してくる。
「お召し物は、ここに脱いで頂く規則となっています。
なにせ当店は、注文の多い料理店。
この店のお客様は、皆この格好で召し上がるのですよ」
戸惑うあなたの衣服を、支配人はあっという間に脱がせてしまった。
たちまちあなたは、全裸の状態にされる。
うら若き女性の前で、一糸まとわぬ姿にされる気恥ずかしさ――
しかし支配人は眉一つ動かさず、あなたの裸身には徹底的に無関心のようだ。
「では、こちらの部屋へどうぞ」
支配人が示したドアを開け、中に足を踏み入れるあなた――
その向こう側は、いかなる仕掛けかうっそうと茂った森が広がっていた。
いつの間にか入ってきたドアも消え、広々とした森に全裸でただ一人。
これから、一体どうしていいのか分らない。