「ふふっ、では……」
スキュラはしゅるしゅると触手を伸ばし、それを風呂桶の中に漬けていった。
その触手の量は数を増していき、お湯が風呂桶からざばざばと溢れ出す。
そして、風呂にはお湯の代わりに触手が渦巻く状態になってしまった。
じゅるり……じゅる、じゅる、ぬちぃ……
触手の表面は分泌液でぬめり、それが風呂桶の中でどっぷりと密集して蠢いている。
それは一種異様な状況であり、グロテスクでもあった――
触手で充満した風呂桶に見入り、あなたは目を見開いてしまう。
「さあ、この触手風呂に浸かって下さい。
とってもいい気持ちになれますよ……?」
困惑するあなたを見据え、スキュラはにっこりと笑顔を見せた。