魔を喰らいし者6
逡巡は一瞬。俺は尻尾を使うことにした。翼で動きを封じるのもいいが、それはジェラの体勢を崩してからにするべき。そう考えたのだ。
(チャンスは一回きり。絶対に外さない!)
俺はジェラに気づかれないよう尻尾に力を込め、そして素早くジェラの秘所目掛けて伸ばした。だがその先端が目的地に到達する寸前で、ジェラの手が俺の尻尾をはっしと掴む。
「なっ!?」
「ふふっ……隙あり、です!」
俺の隙を見逃さず、ジェラは俺を風呂の床に押し倒した。そしてそのまま圧し掛かるような体勢になる。俺は手足を動かして体勢を引っ繰り返そうとしたが、ジェラのスカートから這い出した赤いゲル状の物体が俺の手足や翼、それに尻尾にまで絡みつき、動きを封じられてしまう。
「こ、これは一体……」
「これでもう抵抗できませんよね? それじゃあ……たっぷりと、洗って差し上げますね」
そう言うとジェラは、泡だらけの手を俺の胸元へ伸ばした。そしてボディーソープを、妖しい手付きで塗り拡げる。
「くっ、あっ……うぁぁっ!?」
「ふふ……気持ちいいですか? 乳首の辺りも念入りに洗って上げますね」
微笑を顔に浮かべながら、ボディーソープの効果で敏感になった乳首を指先で弄ぶジェラ。ジェラの指が蠢く度に、俺の口からは抑えきれない喘ぎ声が漏れ出していた。
「大分出来上がったようですね……そろそろ、こちらの方も洗いましょうか」
ジェラはそう言うとボディーソープを手に取り、俺の股間で泡立て始めた。粘膜からボディーソープの成分が染み込む感触に、俺は身体を震わせる事しかできない。
「ああっ……ふっ、うあああっ!?」
「ほらほら。おちんちんを優しくごしごしされるの、とっても気持ちいいでしょう? もっと声を出してもいいんですよ?」
「うぐっ……!」
ジェラの言葉に逆らうように、歯を食いしばり声を抑え込もうとする俺。だがそんな俺を上から見つめながら、ジェラは微笑を浮かべる。
「あら、我慢してらっしゃるんですか? でしたら……我慢なんて、できないようにして差し上げますね」
「何を……くっ、ああああっ!?」
ジェラの言葉に反応するように、俺の身体にまとわりついていた赤い粘体が蠢き始める。それらは俺の身体に絶妙な刺激を与え、得も言われぬ快感を生じさせていた。
「ふふっ……感じてるんですね、村正様。今の村正様のお顔、とっても可愛らしいですよ」
「ぐっ……うああっ、くはぁああああっ!?」
ずりゅずりゅと音を立てながら、赤い粘液の塊が俺の身体を包み込んで責め立てる。その責めは首から上を除いた全身に及んでいた。ジェラに感じている様子を見られまいと顔を逸らそうとした俺だったが、ジェラは両手で俺の顔を掴み、ジェラの方を向いた状態で顔を固定させる。
「駄目ですよ、村正様。ちゃんと感じているお顔、見せてくれないと。ふふっ……イく瞬間の顔も、ちゃんと見てあげますからね」
「はぁぁぁっ、ふああっ、ああああああっ!?」
俺の顔を上から見つめながら、妖しい微笑を浮かべるジェラ。だが俺には最早、そんなジェラの顔に見惚れるような余裕は残っていなかった。その間にも不可思議な赤の粘体は、俺の身体を嬲り続けていたからだ。ただでさえ長時間焦らす様なジェラの責めを受け続けていた所にこの刺激では、長く耐えられるはずもなかった。
「ああっ、うあああっ、はあああああっ!?」
「あらあら、もう我慢できそうにないんですか? ふふっ……いいですよ。そのままイっちゃってください」
「うあああっ……くっ、ふああああっ……あっ、あああああああああああ――――っ!?」
とどめを刺さんとばかりに、粘液の責めが一段と激しいものになる。既に限界が近かった俺に耐えきれるはずもなく、俺は粘液の中に精を放っていた。赤い粘体の内部に白濁が生まれるが、やがてそれは粘体に吸収されるようにして見えなくなる。
「ふふ……粘液でイっちゃいましたね、村正様」
「うっ、うう……」
恥ずかしさで赤くなった顔を、ジェラから逸らす俺。ジェラはそんな俺を見ながら、くすくすと笑う。その表情が先程までの淫靡なものとは違いとても綺麗だったためか、俺は不覚にも少しドキリとしてしまった。
「あら? あんなに一杯出したのに、まだ固いんですね?」
「うっ……そ、それはだな……」
まさかジェラの顔に見惚れたせいとも言えず、口ごもる俺。ジェラはそんな俺の様子を不思議そうに眺めていたが、やがて理解したと言わんばかりの表情を顔に浮かべる。
「ああ、ひょっとしてまだ足りなかったんですか? あれだけしても足りないなんて……村正様のえっち」
「ちっ、違っ……んむっ!?」
抗弁しようとした瞬間、俺の顔は何か柔らかい物に押しつけられていた。ジェラが俺の頭の後ろに手を回し、胸元に引き寄せたのだ。ジェラの胸から立ち上る妖しげな香りをもろに吸い込んでしまい、頭がクラクラするような感覚を覚える。
「ふふ、大丈夫ですよ。今度はちゃんと優しくしてあげますから……ね?」
そう言うとジェラは、俺の頭を抱きかかえたまま、自身の太股で俺の逸物を挟み込んだ。そして腰を動かし、俺のモノを責め立てる。
「むぐっ、んむぅぅぅぅっ!?」
「んっ……ふふっ、私の太股の感触はどうですか? 我慢出来なかったら、いつでも出してもいいんですよ?」
先程より僅かに呼吸を荒くしながら、俺の耳元でそう囁くジェラ。そんなジェラを前に、俺は既に彼女の虜になりつつあった。
「ほらぁ、気持ちいいでしょう? もっと気持ちよくしてあげますからね」
「んんっ、んんんんんんっ!?」
顔がジェラの胸に押しつけられているせいで、満足に呼吸も出来ぬまま喘ぐ俺。僅かな酸素を求め、必死に息を吸い込む。
「……ふぁっ!?」
と、その拍子に唇がジェラの乳首を僅かにかすめた。僅かに頭の拘束が緩み、ジェラの胸との間に隙間が出来る。
俺は気づけば、誘われるようにしてジェラの乳首に吸い付いていた。口の中に含んだ乳首を舌先で舐め転がすと、ジェラの口から漏れ出す喘ぎ声は大きなものとなっていく。
「やっ、ふあああん!? だ、駄目っ……はぁぁんっ!?」
声を上げて感じながらも、俺の肉棒を太股で責め続けるジェラ。いつしか俺達は、互いに競い合うようにして快感を与えあっていた。
「ふぁぁっ、あああっ!? んっ……はぁぁうっ!?」
「ふああああっ、ああっ、うあああああっ!? うっ、はうっ、あうううっ!?」
だが、最初の内こそ互角に見えた勝負にも、明暗を分ける時が訪れる。優勢にあったのは……ジェラの方だった。元々ジェラの方が責めていた時間が長かった分、その差が如実に表れた結果と言えよう。
「あああっ、ふあああああっ!? うああっ、ああっ、ああああああっ!?」
「んんっ……はぁっ……私をこんな気分に、させるなんてっ……もう、許さないんですからっ……!」
俺の責めが弱くなってきたのを見計らい、ジェラは更なる攻勢に転じる。腰を動かすだけではなく、太股を擦り合わせるようにして俺のモノに刺激を加えてきたのだ。ジェラの太股責めで追い詰められていた所に新たな刺激が加わり、俺のモノは爆発寸前になっていた。
「うああっ、あっ、ふああああああっ!?」
「ほらほらぁ! おちんちん、気持ちいいでしょ? 気持ちいいですよね? 私の太股でスリスリされて……思い切りイっちゃえ!」
「ふぁっ……ああっ、ああああああああああ――――――っ!?」
ジェラの容赦のない太股責めを受け、遂に俺は屈した。俺のモノからは勢いよく白濁液が噴出し、ジェラの太股を汚していく。
「ふふっ、いっぱい出しましたね。それじゃあ……」
射精が終わったのを見計らい、ジェラは俺の肉棒に手を伸ばした。そして左手で俺のモノを固定するように掴むと、その上に跨るような体勢へと移行する。
「今度は私をこんなもどかしい気分にさせた責任、取ってもらいますね……んんっ!?」
「……うあああっ!?」
言うが早いか、ジェラは俺の逸物の先端を自身のクレバスにあてがい、そのまま一気に腰を下ろした。俺の肉棒はジェラの膣内へと完全に飲み込まれてしまい、俺は快感の声を上げる。
「はぁっ……ふぁぁっ、はぁぁぁっ!? いっ、いいのぉっ! ふぁぁっ!? もっとっ、もっと気持ちよくしてぇ!」
「あああっ、ふぁぁっ、うあああああっ!? うああっ、ああああああっ!?」
半狂乱といった有様で、俺の上で腰を振り続けるジェラ。俺はというと、あまりの快感の前にただ為すがままになっていた。抵抗しようにも、立て続けに二発も抜かれたせいかスタミナが残っていなかったのだ。
「ふああああっ!? あっ、あふうううっ!? ふああっ、ああっ、はあああああっ!?」
「あああっ、あうううっ……うあああっ、ああっ、ふああああああっ!?」
やがて徐々に、ジェラも高みに登り詰めていく。ジェラだけではない。俺もまた、本日三度目となる絶頂に達しようとしていた。
「ふああああんっ!? ふああああっ……んっ、んんんっ!?」
「うあああっ、ああああっ……んんっ!?」
不意に唇を塞がれ、思わず目を白黒させる俺。俺の唇を塞いだ相手は、ジェラだった。ジェラは無我夢中といった有様で、腰を動かしながら俺の口内を舌で蹂躙し始める。俺もそれに応えるように、舌を絡ませていた。そして……。
「んんんっ、んむっ、んんっ……んっ、んんんんんんんん――――――――っ!?」
「んんんんっ、んちゅっ、んむぅぅぅっ……んんんっ、んんんんんんんん――――――――っ!?」
互いの唇を塞ぎあったまま、俺とジェラは同時に達していた。力尽きたといった様子で、俺の上にジェラの身体が折り重なる。そんなジェラの身体を、俺は気づけば抱きしめていた。
「ふぁぁぁ……」
「はぁぁぁ……」
しばらくの間、俺とジェラは快楽の余韻に浸っていた。
そして、それから数日後。俺とジェラは、ジェラの部屋で濃厚な口づけを交わしていた。
「んちゅっ……あむっ……うむっ……んっ……」
「んんっ……んむっ……んっ……ぁふぅ……」
風呂場でジェラと交わったあの日からずっと、俺達二人は場所や時間を問わずに交わっていた。風呂場で一緒の湯船に浸かりながらした事もあるし、キッチンで皆に気付かれぬよう、声を押さえながら互いを求めあった事もある。
「ふふっ……今日もお互いに、いっぱい楽しみましょうね……」
「ああ、そうだな……」
マルガレーテの事も忘れ、俺とジェラは本日も享楽の日々を過ごすのだった。 (BAD END?)
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