吸血少女の長い夜
ある冬の日の放課後
部活が終わった生徒や居残っていた他の生徒達が帰り、教師達も帰宅する頃、僕は一人屋上へと続く階段をゆっくりと上がっていった。
今朝、僕の下駄箱に入っていた手紙によればそろそろ“彼女”は来ているはず…。
鍵が壊れていて常時開けっ放しの屋上のドアを抜けると、空はすっかり日が落ちて暗くなり、薄黒い雲の間からは月が覗いていた。
そして、その月を眺めるように一人空を見上げる少女の後姿がそこにあった。
吹き抜ける夜風が彼女の背中にかかる長い黒髪を靡かせ、制服のスカートを揺らしている。
乱れた髪を指でかき上げる仕草はとても上品で、僕も思わず息を呑んでしまいそうだった。
しかし、僕はなんとか心を落ち着かせ、出来るだけ静かな歩調で彼女に歩み寄っていった。
「今夜の月は綺麗ね…。 今の時期の月は寒々しくて嫌だって子も多いけど
私はこういう真っ白な月が大好きなの…。」
少女は振り向き僕に向かって微笑む。
「手紙…、読んでくれたんだね……。」
僕は立ち止まり、暫らくそのまま何もいえないでいた。
有沢明美…、 成績優秀かつ容姿端麗な美少女…。
クラス中、いや学校中の男子生徒が夢中になるアイドルだ。
背が高くスマートなプロポーション。 少し釣りあがった目と気品を感じさせる小さくて精緻な顔つき。
その立ち居振る舞いに女子達は憧れの眼差しを注ぎ、男子達は虜になる。
僕も例外ではない。 今、こうして彼女を目の前にしただけで震えが止まらないのだ。
「ぼ…僕と…、付き合っていただけるんですか?」
「ええ、今日はその為に呼んだのよ。」
明美さんは3年生で僕は2年生。
彼女から見れば僕は1つ年下の後輩だ。
当然ながら僕のクラスでも彼女のファンは多い。彼女が部長を務める音楽部は
新年度になるたびに入部希望者でごった返すほどだ。
その、有沢明美に僕は今日、名指しで呼び出されたのだ。
今朝、下駄箱に入っていた手紙の差出人名を目にしたとき、僕は授業のチャイムが鳴っているにも関わらず、暫らくの間その場で硬直してしまったのだ。
朝から今まで上の空で過ごしたのは言うまでも無い。
「ぼ……僕、明美先輩のことずっと見てました。 とても嬉しいです。」
「じゃあ、私の彼氏になってくれる? 」
「はい!! 喜んで。」
明美さんはクスッと笑うと僕の傍に歩み寄っていった。
「あ、明美さ・……………っ!!」
明美さんは自分より少し背の低い僕を抱き寄せると、顎をクイッと持ち上げて、唇を重ねてきた。
僕は間も無く、意識がとろんと蕩け、足元からがっくりと崩れ落ちた。
「ふふ…、そう…私の彼氏…。 なんでも言うことを聞く私の奴隷……。」
意識が朦朧とし、僕の視界がはっきりしなくなる。だが、僕の目に映る明美さんの姿がだんだん変化していくのがわかった。彼女が着る白い冬物の制服が突然黒い色に染まったかと思うと、それが旗のように靡きながらどんどん大きくなっていったのだ。
明美さんはその黒い翼のようなものを拡げて僕の身体を両側から覆いこむと、怪しい笑みを浮かべながら、跪く僕の首筋に唇を近づけていく……。そこで僕の意識は途切れた。
「う〜ん……。」
気が付くと、僕の目には見知らぬ天井が飛び込んできた。
僕はベッドの上に寝かされていた。
「ここは…?」
僕はベッドから上半身を起こし辺りを見回した。暗くてよくわからないがどうやら、どこかの部屋らしい。
だが、見たところ学校の中の一室では無いようだ。天井には丸いカバーのついた蛍光灯が見えるし、勉強机らしきシルエットも見える。
僕と同じくらいの子の部屋に見えるが…。
(…そういえば明美さんは…?)
僕は、明美さんの姿を探して周りを見渡す。しかし、ふと自分の身体に目をやった途端、身体から一気に血の気が引いた
「っ!! ひ…ひいぃぃっ!!」
自分の着ている服を見て戦慄した。
「ああぁっ!! 血・・・っ!! 血だぁぁっ!!!」
僕が着ていた白いワイシャツが濡れて真っ赤に染まっていたのだ。
このヌルヌルした液体は紛れも無く僕の血だった。
「えぇ…!? なんで……!! どうして僕の血がッ!!」
こんなに大量の出血は初めてだったので、僕はすっかり取り乱していた。
一体どこに傷があるのか、僕は体中をまさぐって調べた。
「あ……!?」
指先が触れたのは首筋…。そこはヌルヌルした血の膜が他よりも厚く覆っていた。
そして、頚動脈の辺りの皮膚に触れてみると落ち窪んだ穴のようなものがが二つあった。
「く……首から………っ!!」
血は止まっているようなので良かったが、一歩間違えば死んでいたかもしれない。
しかし、これは一体何の傷だろう…… まるで尖った物で刺したような…。
その時、僕は気を失う直前に見た光景を思い起こした。
ゆっくりと僕に近寄る明美さん……
突然のキス……、うっとりするほどの甘い味………
その後、彼女の唇が僕の首筋に……………。
「……………!????」
その時、僕の頭の中に一つのイメージがありありと浮かんだ。
明美さんの奇妙な行動…。
彼女の服から“生えた”黒い布のようなもの……。
身体を覆う血……
そして、首筋の奇妙な傷…。
これらを結びつけるイメージ……、
今の異常な状況を説明できる……、しかし、あまりにもバカバカしい存在。
「そんな………、まさか……。」
「気がついたんだ…。」
その時明美さんの声が僕の耳に飛び込んでくる。
暗くてよくわからないが、部屋のドアの所に佇む彼女のシルエットがみえる。
どうやら大きなドレスのようなものを身に着けているのか、ゆったりした裾が彼女の肩から垂れ下がり床に広がっている。
「あ…あけみさん…!? 僕は一体どうしたんですか……? なんでこんなところに。」
「ここは私の部屋よ。 私が君を連れて来たの。
その血のことは心配しなくていいわ…。傷ならもう塞がってるから。」
彼女の影が僕が寝かされているベッドの方に歩み寄ってくる。
やがて、窓から差し込む月明かりに照らされて、彼女の姿が露になった。
そして、その姿に僕は唖然とした。彼女の茶色い瞳が今では爛々とした赤色に染まっている。
元々、色白だった肌はさらに白く透き通り、血の気を感じさせないほどだった。
そして彼女が纏っていたものはドレスでもなければガウンでもなかった。
長身の彼女の身体を余すところなく包み、それでも有り余る程の裾を床に引擦る衣裳。
冷たい光沢が走る滑らかな黒い布でできたそれは大きなマントだったのだ。
「あ……明美さん………。」
「私のこの姿を見せれば、自分が今どういう状況にあるか解るわよね?」
明美さんは僕が寝るベッドに腰掛けて、僕をじっと見つめた。
「私、吸血鬼なんだ……。」
微笑む彼女の口元…。そこからは他に比べて異常に長く尖った八重歯が二本覗いていた。
それは、ハロウィンの時期等にデパートで売ってる偽者ではない。
紛れも無く本物の歯だった。
「………っ!!」
信じられない…。でも、そうとしか考えられない。
彼女は本当に吸血鬼なのだ…!!
僕の背中を冷たい物が走る。すぐにでもベッドを飛び出して逃げたい衝動に駆られるが、どういうわけか身体が重く、自由に動かすことが出来なかった。
「無駄よ…。君はもう既に私に噛まれているんだもの。
逃げることなんてできないわ…。」
「や……やっぱりこの血は明美さんが…。
僕をどうするつもりなんですか…?
まさか吸血鬼に…。」
吸血鬼に噛まれた人間は同じく吸血鬼になってしまう。
このとき僕はそう思っていた…。
「ふふ……、そうね、そうすることもできるけど……。
君はちょっと違うかな……。私は君を吸血鬼に変えるつもりなんて無いわ。
だから安心して……。」
「じゃあ……、一体どうして僕をここに連れ込んだんですか…?」
「あら…? 君は手紙を読まなかったの? 君が欲しいからに決まっているでしょう…?」
「え………?」
「ふふ…、私だって吸血鬼っていう以前に女の子なのよ…? 人間の男の子に対して性的な欲求だって覚えるの。これって自然なことでしょ?」
明美さんはそう言うと、そのまま僕の唇を奪った。
「ん………」
明美さんの唇………
柔らかい……、とても柔らかくて………、 甘い。
この柔らかな感触に 呑み込まれそうになる………
ちゅ……、ちゅぷ…。
淫らな吸引音を立てながら、僕の唇を味わうように蠢く明美さんの唇…
少し強めに押し付けては離し、舌先で僕の唇を舐めて、また押し付ける……。
ちゅむっ……… ちゅぅ……
唇にねっとりと柔らかな感触が吸い付く…
明美さんの手が、僕の後頭部にも回され、さらに強い力で唇が押し付けられる。
「ん…ちゅ……ちゅぱ………、はぁん……ちゅぅ…ちゅく…」
う……っ!! うぅ……!
彼女の濡れた唇がヒルのように吸い付き、こちらの意思は無関係に一方的に貪ってくる。
頭がくらくらし、意識までも絡めとられてしまいそうだ。
「ちゅぅ〜〜、ちゅぷ……、」
彼女の唇が動くたびに怖気とも快感とも付かない奇妙な感覚が襲う
意識がどんどん朦朧としてくる……
明美さんはキスをしながら僕の肩に手を置いてゆっくりしなだれかかっててくると
僕はベッドに押し倒され、彼女に圧し掛かられてしまう。
ようやく彼女の唇が離れたとき、僕はすっかり骨抜きにされていた。
意識はぼやけ、心臓がバクバクと高鳴っている。身体が震えて力が入らず、腕一本すら動かせなかった。
女の子との初めてのキス、それも相手は吸血鬼…。なんの経験も無い僕にこのファーストキスはあまりにも激しすぎた。
一方、明美さんはそんなことの後にも拘らず僕の着ている服に手をかけ、徐々に脱がしていった。
「まだ夜は長いんだから、じぃっくり、愉しもうね…。」
まるで、焦らすようにボタンを一つ一つ、ゆっくり丁寧に外していく…
「ふふ、高校生なのにカワイイ身体してるのね…。 子供みたい…。」
ブレザーもシャツも剥ぎ取られ僕の上半身は裸にされていた。
「でも、こっちはどうかなぁ?」
「あ……っ!」
明美さんはズボン越しに僕の股間を弄ってきた。
「ふふふ…、ほぉうら……こんなに大きくなって……硬くなってるよ?」
「は…、ひぁ……ぁああ……!!」
既に僕の股間は最大限に勃起していた。弄られる度に段々先走り液がにじんできてズボンに染みを作っていく。
「あ…… あけ……みさ……でる……でちゃう……。」
「あら、もうイキそう? それじゃあ……。」
明美さんは一旦、股間から手を離すと、ベルトを解きズボンをパンツごとずり下ろした。
その途端、僕のペニスは滑稽なまでに勢い良くズボンから飛び出した。
明美さんの細い指がスッと袋を撫でる
「ひ…っ!」
「ふ〜ん、結構おっきいんだねぇ…。 おいしそう…。」
そのまま、人差し指が裏筋に沿ってツ〜っとなで上げていく。
「あぁ……あ…。」
「それに、とっても敏感…。 ふふ…案外楽しめそうね…。」
明美さんはマントの裾を摘むと、布団を掛けるように僕に被せてきた。
「う……ンム。」
大きなマントは、僕の顔と上半身をすっぽりと覆ってしまった。
さらに彼女は、僕のペニスにもマントを巻きつけると、布越しに弄ってきた。
ペニスに巻きつくツルツルした感触とその奥から伝わる指の温もりが、股間を再び快楽の渦の中へ引き込んでゆく。
僕が悶える度に、上半身に掛けられたマントが、さわ、さわ、とくすぐるように身体を撫で、快感を更なる高みに引き上げてゆく……。
その上、マントには明美さんの匂いがたっぷりと染み付いていて、激しく息継ぎをするたびにそれを吸い込んでしまう。
「うふふ、どう? 気持ちいいでしょう? おかしくなっちゃいそうでしょ?」
頭の中に響く明美さんの甘い囁き声…。顔に掛けられたマントのせいで何も見えないが、それがかえって倒錯的な快楽を呼び起こしている…。
股間が熱くなり、限界が近いことを告げていた。
「そろそろ我慢できなくなったかな? じゃ、もらうね…。」
すると、ペニスを縛っていたマントがすこし緩んだようである。先端の部分が外気に触れて冷たくなったのがわかる。
ちゅむ……
「……!!」
外気に触れたのも束の間、今度はペニスの先端が何か柔らかく温かい物に包まれた。それは、亀頭まで覆うと締めるようにすぼまり、チュッ、チュッと吸い上げるように蠢いた。
(あ…あけみさんの口だ……!! 明美さんが僕のペニスを…!!)
僕にはすぐに、それが彼女の唇だとわかった。今、僕のペニスは明美さんの口に咥えられているのだ。
すると、今度は先端についた先走り液を舐めとるように舌を這わせてきた。
舌の先でつつくように亀頭の周りを舐め上げられる感触……
僕の体の中に渦巻いていた快感がいよいよ抑えきれないものになった。
そして、とどめとばかりに明美さんの口が一気にペニスを飲み込み、裏筋全体を舌で激しく責め立てた。
「ああぁ…ああああああぁ〜〜〜〜!!!」
ずびゅびゅびゅびゅびゅるびゅるびゅるびゅる〜〜〜
かつて出したことの無い量の精液が一気に溢れ出た。
明美さんは口の中に出たそれを、ごくごくと喉を鳴らせて飲み干していく。
やがて、精液の勢いが段々と弱まってきて、僕の身体に脱力感が広がってきた。
しかし、その時、明美さんはさらに激しく舌を動かしてペニスを責め、ストローを吸うように再び唇をすぼめた。
チュぅ… ヂュルル……ヂュブッ、チュウゥゥゥ……
「あ…!あけみさ……、やめて……これ以上はぁ…!! あぁ……ああああああ!!!」
彼女に吸い出されるようにしてまた、身体の奥から熱い感触が湧き上がってくる。
ペニスは縮む間も無く再び最大限に張り詰め、またしても大量の精液を吐き出し始めた。
その間も明美さんは舌を休ませずにペニスを刺激し続け、悩ましい唇の動きで僕の精を搾取していった。
「チュゥゥ…ヂュルヂュルヂュル……ゴクッ…ゴクッ…。」
「あああああ…!! ああ…いや……やめて……ああ、あああああああああ!!!」
その後も、精液の勢いは一向に衰えなかった。出したくなくても明美さんの口がそれを許さず、ペニスをさらに責め立て精をねだるのだった。
僕はなすすべも無く、彼女の搾取に身を任せるだけだった……。
ちゅぱっ、
何度目かわからない射精の後、明美さんはようやく股間から口を離した。
虚ろな瞳で下半身の方を見ると、そこには膝をついて指についた精液を名残惜しそうに舐めている彼女がいた。
口には飲み損ねた白濁液が涎のように垂れ、指を舐めるたびにつ〜っと糸を引く。さらさらした長い髪は乱れ、そこにも白い滴がふりかかっている。
それは、真面目で清楚な印象を与えていた普段の彼女からは想像もつかない淫らで淫靡な姿だった。
彼女はこちらの視線に気付くと、ニヤリと妖しげに笑った。
そして、四つんばいになって、僕に覆いかぶさってきた…。
「もう、疲れたの? 情けないな〜。」
彼女の顔が僕の真上にある。
長い髪が垂れ下がり、僕の顔をくすぐった。
「これからもっと楽しむんだから…、これくらいでへこたれちゃ、だ・め・よ。」
すると、彼女は顔をだんだん近づけてきた。
切れ長の目を細め、濡れた唇を半開きにして、逃げられないように僕の顔をしっかり押さえて……
やがて、柔らかい感触が再び僕の口を塞いだ。そして、その奥から、明美さんの舌が、僕の口の中に侵入してきた。
ぬらり、 ぬら〜り、 と、違う生き物のように口の中を這い回り、えぐるように動く彼女の舌…。
上顎や歯茎の裏をくすぐるように舐め上げ、彼女の唾液を喉へ流し込んでくる。
それを押し返そうと必死に動く僕の舌も、たちまち絡め取られ、制されてしまった。
最初のキスの時に感じた奇妙な感触。 ゾクゾクするような魔の快感が、さっきよりもはっきりと口から全身に染み渡っていくのがわかる。
そして、縮みきっていたペニスが再び頭をもたげていった…。
「これで元気になったね、じゃあ、次はね〜…。」
明美さんは、自分の制服のボタンを外していった。
次は一体なにをされるのか……。
僕は不安に駆られたが、最初ほど恐怖は感じなくなっていた。
むしろ、目の前の美少女に襲われることに対して、だんだん期待を感じ始めてきていた…。
明美さんが制服をはだけると、黒いレースのブラに包まれた形のいい乳房が現れた。
僕が思わず息を飲み込むと、明美さんは悪戯っぽい笑みを浮かべて、僕の目の前まで胸を持ってきた。
そして、片手でブラのホックを外すと、ゆっくりそれを取り払う。
「……っ!!」
「うふふ……、どう?」
そこには拘束を解かれ、いっそうふっくらとした二つの膨らみがあった。
彼女の肌と同じく色白で、すべすべしていそうな質感。ピンク色の綺麗な乳輪。
高校生の平均的なレベルを明らかに上回る大きさ…。
グラビア雑誌やネット上でしか見たことの無い…、いや、それよりもずっと美しい胸が目の前で揺れていた…。
僕は一瞬、自分が置かれている状況を忘れ、ぽけ〜っと見とれていた。
しかし、その直後に明美さんが発した言葉はそんな僕をさらに戸惑わせた。
「ねえ…、舐めてよ……。」
「え…!?」
思わず明美さんの顔をそのときの僕はひどくおかしな顔をしていたに違いない。
すると、突然明美さんは僕の首に腕を回すと、そのまま引き寄せて胸の谷間に埋めた。
「うわ…っ、ぷ…!!?」
むにゅぅ、と顔の半分以上が胸の間に埋まり、両側から柔らかい肉の塊が頬を圧迫してきた。
「聞こえたでしょう? 舐めて頂戴って言ってるの…!!」
そういうと、明美さんは更に腕の力を強めて僕の頭を圧迫する。
予想を超える柔らかさと弾力が顔全体を包み込んで、呼吸を奪う。
(うう……、苦しい…、でも……気持ちいい……。)
同時に、明美さんの身体の温もりが直に伝わり、余計に頭がくらくらする。
「あらあら、 気持ちよすぎてうっとりしちゃった?
ふふふ……、でもあまり堪能しすぎるのはあぶないよ?
ほ〜ら、早く舌を出して舐めないとこのまま窒息させちゃうよ〜。
それとも、このまま天国に行きたい? ふふ…、どっちでもいいよ。ふふふふ……。」
僕の頭からはもうすっかり恐怖が消えていた。明美さんが与えてくる快楽に酔い痴れ、明美さんの言うことに従うことが絶対だと頭が判断するようになっていた。
僕の身体には既に、甘い彼女の匂いや、温かい肌の感触が染み渡り、体中が彼女を求めているかのようになっていた。
(明美さんの身体をもっと感じたい……明美さんにもっと抱きしめられたい……)
まるでつられるかのように舌を出し、舌先でつついてみた。
「あ……っ!」
明美さんが小さな嬌声を上げ、少し腕の拘束を緩めた。
(明美さんを もっと悦ばせたい…!)
その途端、僕の身体は条件反射のように飛び起きて、明美さんに抱きついた。
「きゃ…っ!」
突然の僕の行動に戸惑う明美さん。
しかし、そんな彼女を尻目に今度は自ら彼女の胸に顔を埋めて、貪るように舌を這わせた。
「あ…ぁんっ!! ちょっと……!! いや……そんな激しくなんて ……ぁあ!!」
さっきまでの高圧的な態度から一変して、彼女は悩ましい喘ぎ声を上げた。
その声に欲望を余計に掻き立てられ、僕は更に激しく明美さんの胸を貪った。
(あ…… 明美さんの胸…………、あったかくて………
柔らかくて…………、は…はなれたくない…………… )
白くてすべすべした膨らみの表面にくまなく舌を這わせる度に、綺麗な胸が僕の唾液でよごれていく。
「ぁ……あ!! いい…いいよ。 もっと……舐めて………。
あぁ…で……でも……、もっと………優しく…………、
あぁ…っ!!!」
彼女の身体がぴくっと震え、長い髪を振り乱しながら後ろに仰け反った。
その僅かな隙に、僕は明美さんの乳首にしゃぶりついた。
ちゅぶっ!
「ひゃあ…っ!!」
明美さんが一際大きな嬌声を上げた。
僕は母親の乳を必死にねだる乳飲み子のように夢中で彼女の胸を舐めしゃぶる。
(明美さんが…… 感じてる…!! ぼくの……舌で……)
既に僕は理性を失い、欲望が身体を支配していた。今、僕の身体は目の前にいる
明美さんを求めるようにのみ動いていたのだ。
「ぁあ……いや……!!
も〜ぅ………、離れなさい!! このケダモノ!!」
明美さんはすがりつく僕の身体を押しのけ、後ろに突き飛ばした。
「あぅ……!!」
僕は後ろに仰向けに倒れた。
明美さんは立ち上がり、乱れた服のまま僕の横に歩いてきた。
僕は倒れたままその立ち姿を見上げる。
制服は乱れ、最初は白くて綺麗だった二つの乳は僕の唾液でべっとりと汚れ、ぬめった淫らな光沢を放っている。
その顔は紅く上気し、汗ばんでいる。半開きの口からは僅かに荒い息遣い。
釣りあがった紅い目ははより鋭く僕を見下ろしていた。
そして、その視線からは汚いものを見るような侮蔑の念が感じられた。
「あ…… あけみさん……」
明美さんは暫しの間僕を見据えていた。しかし突然、彼女は倒れた僕の顔を黒いハイソックスを履いた右足で踏みつけてきた。
「が……っ!!」
明美さんの足が僕の鼻と口の辺りに押し付けられる。そして、彼女はその足でぐりぐりと僕の顔を踏みにじった。
「んぁ…!! ぶはqぁ…;p@あ……けみ…すぁ……!!」
「優しくって……………、言ったでしょう……?」
静かだがとても冷たい声で彼女は言った。
そして、言った後に右足をどけた。
しかし、僕が痛みに思わず顔をおさえると、今度は無防備な僕の腹を思いっきり踏みつけてきた。
「がは……っ!!」
「キミは言葉わかるよね? なんで命令がきけないのかな〜? 」
僕を罵る言葉を吐きながら ドスッ、ドスッ と何度も踏みつける。
「ぐ…、がはぁ……!!
ご…… ごめん……なさ………
ぎゃ……っ!!」
腹を押さえて丸くなる僕を、今度は踵で蹴って転がす。
「ぅ…っ!!」
「キミっておとなしいコだと思ってたんだけどな……。
所詮は男か…、本性はケダモノなのね……。」
「はぁ…、はぁ…、」
横っ腹をもろに蹴られたらしく、じんじんと痛む腹を抱える。
女の子とは思えない強い蹴りだった。
「痛いの? 情けないわね、男の癖に…。」
吸血鬼の少女は乱れたマントを直すと床に転がる僕に歩み寄ってきた。
「あら……?」
ふと、彼女は何かに気付いたように立ち止まり、僕の身体をまじまじと見つめた。
そして、その口元がだんだんと歪み、嘲るような含み笑いを漏らし始めた。
「ふふ…、ふふふ……。 信じられない……。
君ってどこまで変態なの?
私に蹴られてそんなに気持ちが良かった…? ふふ……。」
彼女が見つめる視線の先、そこにはなおも硬く怒張しきった僕のペニスがあった。
そう、僕は明美さんに踏みつけられたり蹴られたりすることで感じてしまったのだ。
いまでも、蹴られた箇所が痛む。おそらく内出血も起こしているだろう。
しかし、この痛みが明美さんによって僕の身体に刻み込まれたものだという事実が僕の中で異様な興奮を引き起こしていた。
「なるほどね……、君は乱暴にされるのが好きなんだぁ。
ふふ…、面白いじゃない。決めた、君はもっとじっくりと犯してあげるわ。
私に粗相をしたお仕置きよ。」
明美さんは、僕に向かって差し伸べるように両手を出し、それをゆっくりと上に挙げる動作をした。
すると、倒れていた僕の身体は見えない糸に操られるようにひとりでに起き上がった。
「さあ、こっちへ来て……、 もっとキミの血を吸ってあげるわ…。」
「ひっ!! まって…っ! さっき、僕を吸血鬼にはしないって!!」
「えぇ…、君みたいな子を同族にするつもりなんてないわ…。」
明美さんは両手でマントの両端を摘み、そのまま一気に左右に拡げる。
バサアァッッ
上半身をはだけたままの身体を中央に、真っ赤な裏地が大きな翼のように広がった。
まるで、翼のように広げられた紅い布地の表面には幾本もの皺が出来、その筋に沿って白い光沢ができていた。
「さぁ、つべこべ言ってないでこっちへいらっしゃい!!
裸の僕を抱きしめようと拡げられたかのような両手とマント。
僕はその両腕の中にふらふらと吸い寄せられていき、そのまま、彼女の胸に身を預けてしまった。拡げられていたマントが、風を切る音と共に僕の裸体に巻きつく、首から下は足先まですっぽりと明美さんのマントに包み込まれてしまった。
「ふふ…、血を吸われる恐怖と快感…、君にもたっぷり思い知らせてあげるね。」
目と鼻の先に明美さんの顔が迫る。明美さんは長く鋭い牙を見せ付けるように大きく口を開けると、そのまま僕の首筋に噛み付いた。
「あ……………っ!!」
コクッコクッ、と喉を鳴らしながら、血を啜る明美さん。
緩急をつけて血を吸い取られる度に、僕の身体には射精に似た快感が走る。
「こくっ……、こく……、 ん…っ、ごくっ…、んく……、ぁん……、じゅる…。」
明美さんも興奮しているのか、僕を抱きしめる腕の力が段々と強くなっていき、
血を飲み込む合間、合間に小さな喘ぎ声を漏らし始める。
ヴァンパイアにとって血を吸うことや吸われることは、人間の性行為とは比べ物にならない快感だと何かで読んだことがある。
僕は血を吸われる度に、身体の上から下まで貫くような快感に身を震わせた。
「ふはぁ……っ!!」
明美さんは熱いため息とともに、首から牙を離した。首から唇に糸を引き、口元から血を滴らせ、頬を紅く染めて恍惚の表情を浮べた。
「おいしいわ……。男の子の血…………。」
頬についた血を指で掬い上げ、唇に引く。
「あ……、あけみさん……、うぅ………っ!!。」
僕の言葉を遮るように、マントの中で明美さんの手が僕の股間に伸びる。
そして、スカートを引っ張り上げた後、か細い指がペニスに絡ませてきた
「これで終わりだと思った? ふふ…、油断してると悶え死んじゃうよ?」
明美さんは僕を床に組み敷き、腰の上に馬乗りになった。
僕のペニスの先を自らの股間に向けるように指で調整し、ゆっくりと腰を下ろし始めた
「君の“初めて”、私が貰うね……。」
ぬちゅ……っ
やがて、先端に何かざらざらした感触を感じたかと思うと、熱くてぬめっとしたものが、ペニスを覆い始めた。
(あ……!!)
今まで感じたことのない刺激に鳥肌が立った。
その感触は、先端からペニスをゆっくりと飲み込むように覆っていく。
(これは……あけみさんの………!!!)
「今の私のココは普通の女の子とは違うよ…。 といっても童貞の君には分からないだろうけど…。私はまだ未熟で力加減とか出来ないから、女の経験がないのはきついかもね…。 せいぜい頑張って。 壊れてしまわないようにね…。」
騎乗位の体勢から僕を見下ろし、不気味な笑みを浮かべる明美さん。
血の口紅が妖しく輝き、まるで奴隷を虐げて遊ぶ女王様のようだった。
明美さんは下の口で僕のモノをくわえ込んでいく。
そして、ついに僕のペニスは粘液の滴る肉洞に根元まで飲み込まれてしまった。
「ああ……あああああ…!!!」
きつく締まったり、緩んだりを繰り返しながら
ちゅぅ…、ちゅっ…、 と、吸い上げるようにじっとりと濡れたいくつもの襞が、僕のペニスをさらに奥へ、奥へと導くように蠢く。その甘美な刺激に童貞の僕が耐えられる筈も無く、たちまち大量の白濁液を噴出してしまった。
びゅる、びゅる、びゅるるるる〜っ!
「っ!! …………っ!!!」
股間で弾けた快感がたちまち全身に飛び火する。それは血を吸われる快感よりも激しく僕の中で渦を巻きながら、身体を内側から侵食していった。
(な…なにこれ……!! 射精が……っ! 止まらない……!!!)
普段なら数秒で終わってしまう射精。
しかも、さっきから何回も明美さんに搾り取られているというのに、 僕の股間からは尋常じゃない量の精液がどんどん溢れ出てくる。
「うふふ…、君の顔、どんどん情けなくなっていくわ…。
どうやら、私の官能毒が全身に回ったようね……。」
明美さんは僕の脇をツーッ、と指で軽くなぞった。
「あぁ…っ!!」
僕は思わぬ刺激に声を上げた。今、わき腹を指で触られただけで総毛立つような快感が走ったのだ。
「どう? 触られただけですごく気持ちいいでしょう?
さっき血を吸った時に、私の唾液を流し込んであげたの…。
これが全身に回ると、君の身体は全身が性感帯に変わっちゃうのよ。
今、君の身体は全身がオチンチンみたいに敏感になっているの。」
彼女はさっき僕を押し倒したときに解けてしまったマントを両手で広げ、僕を包もうとするような体勢になった。
しかし、彼女が拡げて見せたその真紅の裏地は、今まで以上に妖しい輝きを増し、粘膜のようにヌラヌラと濡れて光っているようにみえる。
「私のマント、さっきまでと違うのがわかるかしら?
これはただの飾りじゃないのよ。 このマントの本当の使い方をおしえてあげるわ…。」
明美さんは僕の首に腕を回して上半身を起こし、マントで再び包み込んだ。
そして、その次の瞬間、僕を包むマントに異変が起きた。明美さんの手が動いていない筈なのに、まるで自ら意思を持っているかのようにざわざわと蠢きはじめたのだ。
「え!? な……なにこれ…? ああぁっ!!」
マントが、上半身ばかりでなく身体の下に潜り込んで下半身までも包みこんでしまう。
マントは僕の身体を取り込むと、つるつる、サワサワ、と滑らかな紅い裏地で僕の体中を擦りあげてくる。
全身を性感帯に変えられた僕には、その感覚はまるで巨大な舌で体中を舐められているように感じられた。
「このマントは私の手足も同然よ…。布地を構成している繊維の一本一本にまで私の意思が通っているの…。だから、こうやって自在に動かすこともできるし、大きさを変えることもできるのよ。」
おぞましい感触から僕は逃れようとしたが、明美さんの腕と絡みついたマントが僕を逃がしてくれなかった。
「うぁあ…!! な……なにこれぇぇ………!! 絡み付いてくるぅっ!?」
纏わりつく布を払いのけようと手を動かしても、隙間にどんどん布が滑り込んでくる。
もがけばもがくほど、締め付けは増すばかりだった。
「どんなに足掻いても無駄よ。 私のマントに包まれたらもう逃げられないんだから。」
マントの中で明美さんの腕が肩と腰に回り、僕を抱き寄せた。
すると、その動きにあわせるように、マントもしゅるしゅると隙間無く巻きつき、僕の身体をきつく締め上げてくる。明美さんの言うとおり、彼女はこのマントを意のままに操れるようだ。しかも、マントには明美さんの汗や匂いが濃厚に染み付いていた。裏地が肌に擦れるだけで、それらが僕の体の表面から染み込み、敏感な神経を余計に過敏にしていくのだ。
シュル、シュル、シュル、 ザワ…ザワ…、
「ひゃ…っ!! はあああぁぁ……っ!!」
マントが波打って、表面にいくつもの襞をつくり僕の身体を舐める。その動きはまるで食べ物を消化する胃袋のようだ。
「うふふ…、気持ちいいでしょう…?
こうやって包んでいるだけで君の力はどんどん吸い取られていくの…。
私達、吸血鬼は布を媒介にして獲物の精を吸い取ることができるのよ…。
君はもう私に取り込まれたも同然ってわけ。」
「うぁ…ああああ……」
ざわざわとマントが肌を滑る度に、くすぐったいような快感が走る。
極め細やかな布地で優しく愛撫される度に、体中の筋肉はふやけるようには解きほぐされ、身体の中を流れる生気を毛穴から染み出させてしまう。
「ほぉら……心も身体も、こ〜んなにとろとろ………
もう牙を立てて吸い出す必要も無いわね。」
(ああぁ……力が……、身体から力が………!! ぬけてくぅぅぅ………………!!)
僕は、自分の身体の中から染み出してきた液体でヌルヌルになっていった。
全身の毛穴から染み出す、赤みがかったその粘液は明らかに汗ではない。体中のありとあらゆる体液が僕の中から流れ出ているのだ…。
それはまるで身体が溶けていくようにもみえる…。
「見なさい…、これが君の命のエキスよ。こうやって快楽を与えた末に自然と滲み出てきた物の味は格別よ。」
明美さんは僕の肩の辺りをゆっくり舐め上げ、舌でそのエキスを掬い取った。
「血液とリンパが程よく混じってまろやかだわ…。健康な証拠ね……。」
実際、僕の身体は明美さんの唾液とマントによって内側からも外側からも壊されているのだ…。
そして、そんな恐ろしい状況なのに僕はどうすることもできない…。
快楽によって骨抜きにされ、自分の身体が彼女の温かい肢体の中に溶け込んでいくのをただ静かに待つだけだ。
今の僕はまるで食虫植物に捕らえられた虫のようだった。
「こっちも忘れちゃいけないわよ…。」
明美さんがゆっくりと腰を上下させると、膣がきゅぅ、と一気に締め付けたり緩めたりする動きを繰り返す。
粘液に濡れた襞の一つ一つが僕のペニスを優しく包み、膣全体が搾るように締め上げてくる。
「マントを使って外側からじっくり舐めしゃぶってあげるのもいいんだけど、これも捨てがたいわ。この方が、男の子を犯している実感があって興奮するもの…。」
「ああぁ…っ!! や…やだ〜〜!! 吸わないで〜〜〜っ!!」
「ふふふ…、今ごろになって命が惜しくなった…?
もう遅いわ…。君の身体は私の魔力に晒されてもうドロドロよ。今やめたところで君の身体は元に戻らないわ。」
ゆっくりとした動きで腰を動かす明美さん。
その度に、僕はなすすべもなく大量の精液を漏らしてしまう。
本来、膣を収縮させる動きは外部からの刺激によって自然に起こるもので、人の意思では動かせないはずである。
しかし、今僕のペニスを攻め続ける刺激は、明らかに僕を、快楽で執拗に攻め立て精液を搾りつくしてやろうという明美さんの意思が介在している。
「いいこと教えてあげるね…。
私が血を吸った人間全てが吸血鬼になるわけじゃないの。
上位の吸血鬼になれるのは女だけよ…。血を吸われた男の末路は女吸血鬼の操り人形か、もしくはただ血肉を貪るだけの劣等種(レッサー)。
同じ吸血鬼とは呼べない下等な存在になっちゃうの。
でも、それもまだ良い方…。
ほとんどの男は、血も、精も、何もかも搾り取られて……
私達が永遠の若さと美しさを保つ為の糧にされてしまうの……。
ふふ……、吸血鬼にはしないと約束したでしょう?
君はこのまま私の生贄になるの。 つまりは今ここで死ぬのよ…。」
「ああぁぁっ!! ひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」
グジュグジュグジュ……、ドブドブドブドブ……
マントと膣による快感の波状攻撃に僕はなすすべもなくよがり狂わされた。
勢いを失うことなく精液が止め処なく流れでて、明美さんの膣はペニスを咀嚼するように蠢き、僕の身体の奥底から命のエキスを吸い取っていく。
「さあ……、狂っちゃいなさい…。
蕩けるような悦楽の中で狂わせて……
君の身体を濃厚で芳醇な命のスープに変えて……
下のお口で飲みつくしてあげる……。」
明美さんも額に汗の雫をうかべながら、段々とエクスタシーの絶頂に達していた。
僕の背中に爪が食い込むほど強く抱きしめ、搾り尽くすように激しく腰を振る。
身体を包むマントもめちゃくちゃに捏ね回すように蠢き、僕の体の隅々を攻め立てた。
「んふ…、ふふふ……。
好きな女の子の胸に抱かれて…、こんな快楽の中で死ねるのなら本望でしょう?」
ザワッ ザワッ グチュッ グチュルルッ
ジュルジュルジュル……、ずちゅるるる……
「あああああぁ……、ああぁあああぁぁぁっ…!!」
身体のあちこちに燃え上がるような激しい快感が走ったかと思うと、流れ出るように力が抜け、感覚も無くなる。
まるで、神経が強大な刺激に耐えられず焼き切れたかのよう。そして、体中の細胞から水分が奪われ枯れていくようでもあった。
ズビュゥ〜〜、グチュグチュッ ズビュルルルルルゥ〜〜〜〜〜ッ!!
「はぁ…、いいわぁ……。
君の魂が……、命が……、流れ込んでくる…………。
ああぁん!!」
僕がどんなに泣き叫んでも彼女は激しい腰の動きを止めず、最後の一滴まで搾り尽くそうと無慈悲に精液を吸い上げていく
動きに、迸る白い液体は勢いを失うことなくどんどん僕の股間から流れ出て彼女の子宮に吸い取られていった。
ブチュ、ブチュ、ブチュッ!!
ヌプッ、ジュボッ! ぐちゃっ ぐちゃっ、
びゅるるるうぅ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!
(もう……だめ……、 死ぬ……………………………………………………………………あけみさんに……………………………………全部………………………………・……………………吸いとられて……………………)
僕の身体は、土のような色に変わって水気を失ってゆき、頬はこけ、手足は木の枝のように細くなっていった。
身体の感覚は徐々に無くなっていき、それとともに意識も消えていく…。
大きな口にまるごと飲み込まれて……、咀嚼されて……、胃袋の中でこなされるような感覚……
ああ……、僕は明美さんの中にいるんだ……
全身を包む甘美な感触に僕の意識がとろけていく……
明美さんのオッパイが………、僕の………顔を包んで………
むにむにしてて………やわらかい………いいにおい……
マントがツルツルして……、スベスベして…、気持ちいい………
明美さんに包まれる………
明美さんに食べられる…………
あけみさんのなかに溶けてく………………
目から光が消える瞬間、悪魔のような明美さんの笑顔が見えた……。
「ふふ…、ご馳走様……。 血も精もとっても美味しかったわ。」
乱れたマントを直し、恍惚とした笑みを浮かべる明美。
彼女の足元には、体中の水分を抜かれたミイラが転がっていた。
(終)
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