森の中で






ここはとある山中の森深く。

「まあ本当に人面鳥なんているわけないしな」

少年はそう呟いた。

地元ではこの森に人面鳥がいると、そう昔から言い伝えられている。そして地元の人々は人面鳥が人間を襲う怪物と信じ、恐れていた。

ただ、最近この村にある高校に転校してきたばかりの少年はその言い伝えを信じていなかった。

それどころか、本気で人面鳥に怯えている、クラスメイトや大人達を馬鹿にしていた。

しかし少年はこうも考えていた。

人面鳥はいないにしても、あの森にはその言い伝えの元となったなにかが有るに違いない。ひょっとしたら新種の鳥かも知れない、それをカメラに収めてやる。そしたらオレ、有名人になれるし、大人達の鼻を明かしてやることもできる。

っとまあ好奇心と功名心にかられ、少年はカメラをもって山に入った。

しかし何も見つからず、すっかり日が暮れてしまった。

もうそろそろかえろうかというときに少年はみた。

月明かりの中を飛ぶ、巨大な鳥の後姿を。

(いた!)

 と少年は心の中で叫び追いかけた。

しかし、しばらく追いかけていたが、目標が大きいとはいえ、月以外にろくな明かりもない森の中。

直ぐに見失ってしまった。

「確かこのあたりにとんできたと思うけど」

夜空を見上げ、木の上を懸命に探す。

少年の努力は実を結び、大きな木の枝に止まっている、人間ほどの大きさの鳥を見つけた。

しかし少年はカメラを構えるのも忘れ絶句してしまう。

その鳥はただの鳥ではなかった。

下半身と翼は確かに鳥であった。足には大きな爪があり、分類するなら猛禽類といったところであろう。しかし、ソコから先、上半身は人間の女性であった。

切れ長の黒い瞳に、整った鼻、桜色の唇、艶やかな黒髪。その美しい容貌の下には、形のよい乳房がある。さらに月明かりを受け、抜けるような白い肌が淡く光る。

この世のものとは思えないほどの美しさだが、少年が感じたのは恐怖だった。むしろ美しいことが余計に恐怖を掻き立てる。

カチカチと歯を鳴らしながら恐怖に染まった瞳で金縛りにあったかのように人面鳥を見上げ続けた。

(ば!ば!化け物!!)

そうしている内に人面鳥と目が合った。

その美しい貌は獲物を見つけた喜びの笑みに変わった。

「ひい!」

自ら上げた悲鳴に突き動かされるようにして、少年は駆け出した。

しかし木の根に躓き、こけてしまった。

「うわあ!」

顔を強かに打ちつけたが、その痛みにすらかまわず、四つん這いで逃げる。

だがその動きがピタリととまった。

(動けない!!)

 少年の体は硬直し、足はおろか指一本すら動かせなくなってしまった。

 人面鳥は動けなくなった少年の前に悠々と舞い降り、少年の体をその猛禽類の足で文字通り鷲掴みにしてひっくり返す。

 それから、その鋭いカギ爪で少年の衣服を少年の体を傷つけないように切り裂いた。

 動けない少年は何をされるか分からず、ただ恐怖に怯えた目で人面鳥を見続けるしかなかった。

そして人面鳥は動けない少年の体を跨ぐとその美しい顔を少年の顔に近づけ、唇を重ねた。

「むぐ!」

それは少年にとってのファーストキスだった。少年は甘く、柔らかい感触を唇に感じた。

さらに人面鳥の舌が口内に侵入し、少年の舌に絡みつき、ねっとりとしたいやらしい感触と、注ぎ込まれる人面鳥の甘い唾液の味と匂いを強制的に味わう。

女性経験のない初心な少年はその強すぎる快楽にすっかり酔わされ、恍惚となり、恐怖に縮こまっていた少年のペニスはたちまちのうちにムクムクと膨らんでいった。

「ん、ぷはあ、はぁ、はぁ…」

あれほど恐怖に駆られ、逃げ惑っていたのも忘れ、童貞少年はトロンとした目つきで人面鳥の美しい顔をみていた。

そのとき少年のペニスにピチャリと生暖かい液体が当たる感触があった。

(なんだ?)

少年は自分の下腹部に目を向けた。

(ヒイ!)

少年を跨いでいる人面鳥の下半身には丁度人間と同じ位置に女性器があり、それは興奮により溢れ出てくる愛液でグッショリと濡れており、テラテラと光り、その下にある少年の硬く屹立したペニスにピチャピチャと垂れている。さらに人面鳥の顔は紅を差したように赤く上気している。

少年は理解した、自分が人面鳥に犯されそうになっていることを。

人間でない、異形のモンスターとの性交し、子供を作る。そのおぞましさに一瞬で恍惚から醒め、少年の顔は再び恐怖の色に染まった。

「やめろ! やめろ!」

少年は犯される恐怖に身を震わせ、自分のペニスに静まるように念を送るが、女性経験の無い少年の童貞ペニスは人面鳥の甘い肉体に正直に反応し、主の意思に反するように硬く屹立したままであった。

人面鳥がゆっくりと焦らすように腰を落としてきた。

クチュリという音を立てて人面鳥の女性器が少年のペニスの先に触れた。

「は……あ、う……」

その暖かく柔らかい感触に少年は喘いだ。

そのあまりにも心地よい感触にそれだけで射精しそうになる。

人面鳥はそのまま腰を落としていく。

しかし支えの無い少年のペニスはツルリと抜けてしまう。

少年は犯されなかったことに安堵と同時に失望も感じた。

「うぁ……」

少年は強い性の疼きを感じた。

人面鳥の愛液に触れたペニスが熱くなり、その奥からムズムズするような感覚が広がってくる。

少年の睾丸はキュウと縮み上がり、その中では急ピッチで精子が生産されていく。人面鳥の愛液の匂いが少年のオスの本能を刺激し、理性を揺さぶる。少年の中に、人面鳥との性交を望む心が生じ、性欲の高まりとともにそれは強くなっていった。

人面鳥の愛液と我慢汁が少年の股間で混じり合う。

少年はその強すぎる欲望に、歯を食いしばり、腰をくねらせてそれに耐えるしか無かった。

人面鳥はニヤニヤと笑いながらそれを見つめる。

そして再び顔を近づけ、こんどは少年の耳や項を執拗に舐め上げる。さらに乳房を少年の胸板に押し付けて、その感触を存分に味あわせる。

「ふあぁぁ!」

その強烈な誘惑に少年の意志は崩壊寸前になってしまう。

そして再び人面鳥の女性器が少年のペニスの先に降りてきた。

「はあぁぁ!」

再びの接触に射精しそうになり、反射的に腰を突き上げる。

しかし、再びツルリと滑り外れてしまう。

人面鳥は耳や項への愛撫とキスを繰り返しながら、少年のペニスに何度も腰を落とし、女性器によるキスの雨を降らせた。人面鳥の上下の口によりくわえられる愛撫が少年の情欲を駆り立てていった。

「はぁ……、はぁ……」

何度目かの接触により、少年はもう人面鳥と性交することしか考えられなくなった。

金縛りは解かれているにも関わらず、少年自身の情欲によりここから動けない。

そして自らの意思でペニスの根元を持ち、固定させた。

そこに人面鳥が腰を落としてきた。

再び少年のペニスの先と人面鳥の女性器が接触する。

固定されたペニスは滑る事無く、人面鳥の膣内にズニュズニュと音を立てて飲み込まれていく。

人面鳥の内部は粘液でヌルヌルしており、暖かく柔らかい肉が童貞少年のペニスに絡みついていき、少年の脳に壮絶な快感を刻みこんでいく。

「ああぁぁぁ!!」

根元まで飲み込まれるのと殆ど同時に少年は絶頂し、涙を流す。

散々焦らされた少年の童貞ペニスは歓喜にわななきながら、ドクドクと大量の精液を人面鳥の内部に注ぎこんでいった。

「うう……」

少年は深い満足と心地よい虚脱を味わっていた。

そして同時に絶望する。

少年は初めての性交を異形の化け物に捧げたのだ。情欲に流され自ら望んだ形で。

しかし少年にはうな垂れている暇すら与えられなかった。

人面鳥は嗜虐的な笑みを浮かべながら、膣の中をグニュグニュ蠕動させ、少年のペニスを揉み立てる。

射精直後の敏感なペニスに容赦なく加えられる刺激に、少年は強烈な痛みと快感を同時に味わう。

その未知の感覚に少年は思わず身を捩る。

その動きがさらなる刺激を生み、なすすべもなく、二度目の射精を迎えた。

「うああぁぁ!」

さらに腰を前後左右にくねるように動かし、二度の射精を終えた少年のペニスを柔らかく暖かい肉の中でシェイクし、容赦なく追い詰める。

「――――!!」

少年は声すら出さず人面鳥の子宮に三度目の精を叩き込んだ。

人面鳥は腰を浮かし、少年のペニスをゆっくりと引き抜く。

抜けていくたびに、膣壁内の無数の襞に少年のペニスが擦れ、蕩けるような快感を生む。

半ば以上引き抜かれ、カリ首から先だけが膣内に残っている。

その状況で少年はガッシリと人面鳥の腰を掴んで腰の動きを止めさせた。

そして少年は蕩けきった目で弱弱しく切なげに、言う。

「もっと……」

少年は完全に快楽の虜になってしまった。

三度も精を放ったにも関わらず少年のペニスは硬く、屹立している。

人面鳥は心底から嬉しそうな笑みを浮かべながら腰を落とし、そして浮かしを繰り返し、膣壁の襞で擦りあげ、少年のペニスを射精に導く。

少年も人面鳥の下で恍惚の笑みを浮かべて、喜んでその快感を受け入れ、精を放った。

人面鳥と少年の営みはいつ果てるとなく続いた。

そして……

あの営みから一週間後、少年は再びあの森に入った。

今回も前と同じく人面鳥を探すのが目的である。

ただ理由は違っていたが。

少年はカメラを持たず、その代わりに大きなリュックを背負っている。

少年は森の中を探し回る。欲情に駆られ、股間のモノを押さえながら。

少年はあれから、自分でも気づかない内に家に帰っていた。

少年はあの営み以来、女性を見ても何も感じないようになった。

裸の写真集をみても、例え裸で抱きつかれても、興奮しないからだに。

人面鳥のことを毎晩思い、股間を扱いても、半勃起状態にしかならず、快感は感じるものの、射精にはいたらない。

程なくして人面鳥は見つかった。

前と同じように木の枝にとまっている。

少年は喜びに満ちた顔でそれを見て、リュックの中身をぶちまけた。

お握りやクラッカー、リンゴやキュウリに魚肉ソーセージなどの大量の食料品があたりにばら撒かれる。

少年は媚びた目つきで人面鳥を見つめた。

「こ!これを!だから!」

人面鳥は地面に舞い降り、少年の用意した食料を貪り始める。

少年は盛りのついた犬のように股の間のものを大きく膨らませ、欲情しきった目で人面鳥を見ながら待った。

人面鳥は食べ終わると誘うような流し目を少年に送る。

それが合図であったかのように少年はいそいそと服を脱ぎ人面鳥に後ろから抱きつき、ペニスを突き入れた。

「ああぁぁ!!」

一週間ぶりに射精する開放感に少年は酔いしれた。

そのまま後背位で激しく腰を使い、人面鳥の膣内を激しくペニスでかき回す。

人面鳥の極上の名器の中で、少年は何度も、何度も喜びのまま射精した。



それから数ヶ月が過ぎた

人面鳥に雛が生まれた。

少年は小遣いを全て食料の買い込みに使い、人面鳥との営みに全精力を注ぎ込む。

少年は死ぬまでこの村に暮らし、人面鳥に通い続けた。






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