ある温泉宿で




「ふぅ〜」

 一息つきつつ湯船につかる。ここは有名な温泉街。夜も遅い時間帯。温泉に入れない時間は十時から十一時それ以外だったら何時でも入れる。パソコン通信に熱中しすぎて気が付けば二時。まあ、あんまり人と係りたくない僕にしてみればこんな時間帯に入れるのがいい訳だけど。

「ほとんど貸しきり状態だな」

 呟いて満天の星空を見上げる。その時魚が跳ねたような音がした。誰か入ってきたのかと思って振り向いても誰もいない。空耳かと思い体を洗うため中に戻る。その時又音がしたが特に気にしなかった。



 体を洗いついでに頭も洗った俺は露天風呂に戻る。

「はぁ〜。気持ちいいな」

 ふちの岩に背中を預けて頭の上に乗せたタオルが落ちないようにしながら。空を見上げる。又水音がして顔を向けるが誰もいない。

「・・・変だし不気味だな。だがここに怪談話はないはずだが・・・」

 顔を前に向ける。その一瞬後、ザバァと水飛沫を上げながら目の前に温泉と同色の肌の巨乳で絶世の美女が現れた。

「な、な、な」

 いきなり現れた美女は戸惑ってる俺をきつく抱きしめてそのままキスをしてくる。

「ん、んん」

 舌を俺の唇に這わせて無理やりねじ込んでくる。そうして俺の下を絡めとり口内を舐りつくす。息苦しくなり朦朧としてきたところで、満足したのか口を離すが腕は解かず最初と同じままきつく抱きしめている。俺は彼女を引き剥がして突き飛ばそうとしたが息苦しくなるまでキスされたせいかからだにうまく力が入らず腕を振りほどく事もできない。

「・・・離してくれ・・・」

 ほぼ息もたえだえに言うと、美女は微笑んだまま、又キスをしようとした。顔を背け、

「俺は可愛い人の方が好きなんだよ」

 実際に戸惑っているときにいきなりキスされても、俺は可愛い人の方、が好きだ。それを言うと美女は少し顔を離し俯いた。それでも抱きしめたままだった。暫くして顔を上げる。

「!」

 俺は驚いた。顔つきが俺好みの可愛い顔になってたからだ。巨乳は変わらずそのまましなだれかかると顔を上向けてキスをしてきた。俺はその可愛さに誘惑されそのキスを受け入れた。

「ん、んん〜」

「ん、ぷはぁ、はぁ、はぁ」

 たっぷり一分以上キスをされ頭の中が白くなって息苦しくぼぅっとなった時、ようやくキスは終わり彼女は離れた。それでも俺は息苦しさで体に力が入らなかった。そんな俺の様子を見て彼女は微笑むと又俺に抱きつくとその巨乳を押し付けてキスをねだってきた。今度は俺の方からキスをした。そして俺は舌を絡め合わせた。彼女はそれを受け入れて俺を強く抱きしめると、そのまま俺を引き倒すように倒れこみ俺もそれにあわせて温泉の中に倒れこんだ。



 温泉の中からキスをしたまま顔を出すと風景が変わっていた。露天風呂なのは変わってないが宿がなくなってる。空も曇っている。キスを終えて息を整えながら周りを見ると、俺達と同じように男女が温泉に浸かったまま周りも気にせずに力強く抱きしめ合いながら一心不乱にキスを繰り返している。俺に抱きついてる女性も微笑むとキスをしてきた。更に胸を動かして俺を高めて性器を硬くさせると艶かしく密着した体を動かして膣口に当てるとそのまま一気に導き入れた。

「あ、ああぁぁ〜」

 気持ちよすぎる。信じられないほどの名器だ。まだほんの少ししか入ってないのにそれだけで俺はもう射精していた。そんな恍悦に染まった俺の顔を嬉しそうに見ながら彼女は更に容赦なく入れる。膣がうごめき愛液を温泉内に出しながら性器に塗りつけてくる。射精が止まらない。尽きることなく後から後からまるで泉のように精液が出続ける。いつの間にか温泉のお湯もローションのような粘り気を持ち始めたがそんなことも一瞬でどうでもよくなる最高の快楽の射精。もうどうでも良くなった俺は理性と思考を放棄してこの終わる事のない最高の快楽の射精と彼女のキスに身を委ねた。もはや俺の目には目の前の可愛い彼女の顔しか映っていなかった。



次の日温泉宿から一人の宿泊客がいなくなっていた。荷物は部屋に残ったまま。脱衣所に脱いだままの服があっただけで露天風呂から外に出るのは不可能だし。無論フロントや従業員用出口から出たことがないのも確認されてるため警察も首を捻ったまま事件は迷宮入りとなった。ただこの地に伝わる伝承どおりなら美しい女性に連れ去られたのであろうとは噂された。



 男性は魔界の淫魔の領域の温泉で何も考えずに恍悦とした表情で抱かれキスをしながら永遠に止まる事のない精液を混浴娘に膣に注ぎ込み続けるのだった。






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