サソリ娘の街




 ある砂漠の街にキャラバン隊が到着した。街中にいた女性達は隊員を認めると微笑を浮かべる。一番近くにいた女性が

「今日は。お久しぶりですね」

 と、丁寧に挨拶すると

「ああ、又暫く世話になる」

 と、隊長らしき人物が答える。そして指示をして絹や金属をラクダから降ろしてその場に広げる。女性達はそれを見ながら話し始める。

「この赤色。夕日のようでいいわね」

「この空の青色もいいわね」

 隊員たちも話しに加わり

「こっちは海の青さだよ」

「金を腕輪にしたらどうだい」

 等と話している。その中でもっとも年若い隊員は会話に参加できず所在なさげに立っている。隊長は最初に話してきた女性に何事か話しかけていたがそれに気付くと

「宿に行っとけよ」

 と金を渡し、先に宿に行くように指示した。隊員は宿に向った。



「まだ彼には教えていないんですか?」

 女性は隊長に聞くと隊長は気まずい表情を浮かべながら、

「ええ、ハーフだってことも・・・」

 と答える。

「私達が生んだ子供でただ1人の男性・・・教えないといけないでしょう・・・」

「自分が普通の人間とは少し違うことには気付いてますが、まさかあなた方から生まれたとは思っても無いでしょうね」

「・・・まだ誰も正体を明かしてないからね」

「ところで彼の妹さんは元気ですか?」

「ええ、少々元気すぎるぐらいです」

「まあ、元気じゃないよりはましですがね」

「同感ですわ」



 隊員が宿に入るとその場にいた全員が振り返る。頭を下げ、

「今日は。お久しぶりです」

 と、挨拶すると、全員微笑んで会釈をする。カウンターに座ると女主人がサボテンジュースを出しながら

「他の人は?」

「門の所にいます」

 と会話をしていると1人の少女が近づき、

「お兄ちゃん」

 と、後ろから抱き着いてきた。

「リ、リナちゃん。あいかわらず元気だね」

「ん、これがあたしのとりえだもん」

 リナと呼ばれた少女は小さく舌を出して笑う。

「ねえ。今度はいつまでいるの」

「隊長次第だからね。隊長に聞かないと・・・」

「何時もどおり明日には出発する予定だ」

 『わからないよ?』と答えようとしたところで話が終わっていたのか隊長と他の隊員が門の近くにいた女性たちと共に宿にやってきた。

「あ、隊長」

「・・・なーんだ。何時もどおりなんだ。残念」

 リナは少し寂しげな表情をしたが、いたずらを思いついたような顔をして出て行った。



 その夜。隊員が寝ている時静かに扉が開きリナが入ってきた。リナは薄絹を羽織っただけの姿でベットに近付くと隊員の腰に跨った。そして羽織ってた薄絹を捨ててを腰を揺らし始めた。暫くして隊員は体の重さに気づいて目を覚ました。そして全裸で必死に腰を揺するリナに驚いた。

「リ、リナちゃん・・・一体何を・・・」

「あ、起きちゃった。ごめんなさい」

 腰をうごかしながら謝る。

「リナちゃん。なにをしてるんだい?」

「だってずっと前からお兄ちゃんとこういう事やりたかったの。でも何時もすぐ行くから・・・だから・・・もう、我慢できなかったの」

 と、言って抱きついてキスをする。

「・・・お兄ちゃん・・・大好き・・・」

「ん・・・」

 リナの甘く情熱的なキスに応えるように隊員は優しく抱きしめ自ら舌を絡める。リナも舌を伸ばし隊員の口内を貪るように嘗め回す。その時、

「ご、ごめんリナちゃん。こんなことしたらいけなかった」

「・・・いや。もっとして」

 リナは潤んだ瞳で見つめると今度は自分から抱きしめ深くキスをする。

「ん、んん」

「んん」

 リナは離さないようにきつく抱きしめて舌を伸ばして口内を嘗め回す。

「!」

 しばらくして息苦しくなったのかリナが口を離すと同時に、隊員は何か針で刺したような痛みを感じた。リナのお尻のあたりから黒い光沢の何かが出ている。

「リ、リナちゃん。君は一体?」

「え・・・なにが?」

「その、お尻から生えてるのは?」

「・・・え、・・・あ!」

 リナ自身気付いていなかったらしい、言われて気付き顔をうつむかせる。

「・・・」

「・・・リナちゃん?・・・」

「・・・ごめんなさい。私サソリ娘なの・・・」

「なっ・・・」

「ごめんなさい。でも、お兄ちゃんが大好きなのは本当なの」

 その言葉を聞きながらも隊員は隊長のいるこの町の代表のいる所に向かった。



「隊長!」

 隊員は駆け込みながら隊長を呼ぶ。酒を飲みながら話していたらしく起きてて

「どうした?」

 と、問いかける。

「隊長は知ってましたか?」

「・・・何がだ?」

「この街にサソリ娘がいたことです」

「!!・・・なぜそれを?」

「知ってたんですね」

「ああ、と、いうより全員知っている。ここはサソリ娘だけの街だという事は」

「え・・・」

「私達キャラバンの先祖が会い。それからずっと付き合いが続いている」

「俺に教えなかったのはなぜです?」

「お前自分が普通の人間とは違うのは知ってるよな」

「はい」

「これを教えなければいけないだろう。実はお前はサソリ娘も卵から生まれたただ一人の男性だ」

「・・・え?」

「お前が砂漠の暑さに平然と耐えられるのもその為なんだ」

「じゃあ・・・俺が孤児だったていうのは」

「ああ、嘘だ。何時かは教えようと思ったが中々いい出せなくてな」

「そうだったんですか・・・」

「恨むか?」

「いえ、何かわかってすっきりしましたから。それに俺の事を考えてくれてたのもわかりますから」

「ありがとう」

「ここに住むサソリ娘はもしかして」

「ああ、全員キャラバン隊の娘だ」

「だからか・・・」

「誰が押しかけた」

「あたしです」

 いつの間に来てたのか戸口の所にリナが立っていた。

「リナちゃん」

「リナ」

「あ、・・・少々まずいかな」

「あの、あたしとお兄ちゃんでは悪いんでしょうか」

「いや、そのな」

「私が教えますよ。リナ、実はその人は本当に貴女と血の繋がったお兄さんなのよ」

「!」

「・・・リナちゃんが・・・俺の妹・・・」

「ああ、実はそうだ」



「まさか妹がいたなんて」

「あたしがお兄ちゃんって言ってるの間違いじゃなかったんだ・・・」

 代表と隊長から全てを聞いた後宿に戻って二人は話してた。リナも人間変身を解いて下半身がサソリの本性を表している。

 血が繋がってるからかいつものように抱きつこうとはしないが、やはり抱きつきたいのかもじもじしてるリナを見て隊員は布団をめくると

「リナ。おいで」

 と誘う。

「お、お兄ちゃん。いいの?」

 驚いた顔で聞くリナに優しい笑みを見せて、

「一緒に寝るぐらいならかまわないだろ」

 と言う。リナは嬉しそうに飛びついて、

「お兄ちゃん大好き!」

 と抱きしめてキスをする。

 隊員も腕を回し優しく抱きしめ背中を撫でていた。と、急に体が熱くなり息が荒くなる。

「はぁ、はぁ」

「お、おにいちゃん?どうしたの」

 リナも戸惑ってうろたえる。

「か、体が熱い・・・。燃えるようだ。はぁはぁ」

「あ・・・あたしの毒?致死毒にはしてなかったから、魅了と性欲の・・・」

「はぁ、はぁ・・・リ、リナ今毒消し無いから。離れとけ、危ない・・・」

 必死に性欲の本能を押さえつけてる隊員にリナは近付き、

「・・・あたしのせいです。だから、本当はまずくても、あたしが責任とります」

 と、言い抱きつく、隊員も限界だったのかリナが抱きついた瞬間に抱きしめ口づけをする。

「はぁ、はぁ・・・リナ」

「んっ・・・お兄ちゃん・・・」

 暫く時間が経っても、二人は抱きしめあい、息苦しくなるまでキスをして息が落ち着くと又直キスをした。二人共すでに服を脱いで全裸になっている。

「はぁ・・・リ、リナ・・・」

「なに?・・・お兄ちゃん・・・」

「・・・耐えられない・・・リナ。お前の中に入れていいか?」

「・・・うん。あたしのせいだから・・・入れて。お兄ちゃん」

 リナが体の力を抜くと隊員は膣に入れて突き上げる。

「あっ・・・いい。気持ちいいよ。お兄ちゃん」

「うぁ・・・リナの中、気持ちよすぎだ、凄く気持ちいい・・・」

 隊員が更に動きを激しくするとそれに応えるようにリナも腰を前後左右に動かす。今までよりきつく抱きしめあいキスも激しくなる。

「お兄ちゃん・・・いい。いいよ。気持ちいい。好き、大好き!!」

「ああ、リナ、リナ!気持ちいい!!出る!」

「お兄ちゃん、ちょうだい、お兄ちゃんの精液!」

 どくん、どくどくどく。

 リナの膣内に隊員は大量の精液を注ぎ込んだ。

「はぁ、はぁ、はぁ」

 二人は荒い息をつき心地よい疲労の中で眠りに落ちた。



次の日目覚めるとすでに日は昇っていた。慌てて服を着て門の所に行く。

「隊長。すいません。寝過ごしました」

 隊長に頭を下げるが、隊長は気にした様子もなく。

「いや、もう二、三日いることにした。問題ない」

 と、言う。他の隊員達もにこやかに微笑んでいるだけだった。

「えっと・・・もしかして」

「ああ、話した」

「そうですか」

「ほら、リナは起きてないんだろ。戻ってやりな」

「は、はい」

 隊員が宿に駆け戻っていくのを優しげな表情で見送る。



 キャラバンがその町を出たのはその三日後だった。その日までリナは隊員と抱き合い続け、道案内役を自分から志願した。



そして、港町に着き商売をはじめる。その夜、隊員を淫魔が誘惑しようとしたがサソリ娘の薬で魅了の魔法は効かなかった。



 この後もこのキャラバン隊とサソリ娘達の交流は続いた。






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