魔を喰らいし者5




 ここは……身の安全を確保するのが先決だ。

 淫魔の肉は確かに必要ではある。だがこのままアルベルティーネのいいようにやられていたら、この先どうなるかわかったものじゃない。

「うぐっ……くっ、おおおおおおおっ!」

 歯を食いしばりながら翼と尻尾を魔力で強化し、そのまま拘束具に攻撃を行う。ばきんという音と共に手足の拘束が破壊され、俺は自由になった手でミラを突き飛ばした。俺の中に入っていたミラの指が抜け落ちる。

「このっ……さっきから黙っていれば好き勝手やってくれやがって……危ない趣味に目覚めたらどうしてくれる!」

「……突っ込み所はそこなのか?」

「とりあえずはそこだ!」

 全く、マニアックなプレイをしやがって……危うく、マルガレーテの城でエミリアにされた羞恥プレイの記憶が蘇りかけたじゃないか。

「とにかく! こんな実験に付き合わされてたら体が持たないし、俺は帰らせてもらうからな!」

「まっ、待て! 淫魔の肉が手に入らなくてもいいのか? 他に当てはないんだろう?」

「だったらこれから探せばいいだけの話だ。まあ、見つかるかどうかはわからないが……それでもこんな最終兵器の相手をやらされるよりは、よっぽどマシだろうからな」

 正直そう簡単に見つかるとは思えないが、だからといってアルベルティーネの実験とやらに付き合わされるのは危険すぎる。いくらか譲歩を引き出せるならそれに越した事はないが、条件が合わないようならすぐにでもここから抜け出した方がよさそうだ。

「ミラはダッチワイフだと何度言えば……ま、まあそれはいい。ともかく考え直せ! 待遇なら少しは考えてもいいから……」

「……具体的には?」

「そ、そうだな……一日の実験時間も短くして、六時か……いや、五時間くらいまでなら……」

「却下! 長過ぎるわ! つーか短くして五時間かよ!」

 あんなもん五時間も耐えられるか! 精々一、二時間が限界だっての。つーか今、六時間って言いかけたよな?

「こっ、これでも大幅に譲歩した方なのだぞ! 何せ元の半分にしたんだからな!」

「おい……それじゃあお前は、アレを十時間も使うつもりだったのか?」

 ……お前は俺に何か恨みでもあるのかと言いたい。

「一応聞いておくが……お前はどれくらいの期間、その実験に俺を付き合わせるつもりだったんだ?」

「え、えーと……半年くらい?」

 ……どう考えても死にます、本当にありがとうございました。

「……悪い、急用を思い出した」

「まっ、待て! それなら君は、どれくらいの条件なら引き受けてくれるんだ?」

「そうだな……精々一日一時間で、期間は一ヶ月って所か。言っておくが、それ以上は絶対にやらないからな」

 まあ、実際これ位が限界だろう。

「そ、そんな! いくらなんでも短すぎるだろう!」

「交渉決裂か? だったら他を当たるだけだ。じゃあな」

 そう言って、帰る素振りを見せる俺。さて、これでアルベルティーネが折れてくれれば助かるのだが……。

「くっ……こうなったら実力行使だ! ミラ、プロジェクト001だ! あの男を捕獲しろ!」

「了解しました。プロジェクト001――対象を捕獲します」

 アルベルティーネの命令に応え、ミラが動く。両の手首の部分が開き、そこからネットが俺に向けて放たれた。

「いきなり実力行使かよ! だったら……燃えろぉぉぉぉぉっ!」

 咄嗟に意識を集中し、俺は右手から炎を放って眼前に迫るネットを焼き払った。

「なっ……魔術まで使えるのか!?」

「も一つおまけだ! 燃えろぉぉぉぉぉっ!」

 今度はミラに向けて、直線状に炎を放つ。炎はミラの体を直撃し、身に纏っていたメイド服を燃やし始めた。だがその数秒後、ミラの体から消火器の泡のようなものが出てきて体表面を包み込んだ。恐らくあれは、ミラに備え付けられた消火機能の一種なのだろう。

「……消火完了。これより再び、対象を捕獲……」

「……遅いっ!」

 だが、俺がそんな隙を見逃すわけがない。ミラが消火活動に追われている間に、俺はミラの背後に回っていた。そしてミラがこちらへと振り向く前に、魔力を流し込んで『強化』した爪をミラの間接部に向けて振るった。ぶちぶちという音と共に幾つかのケーブルが切断され、ミラの動きが明らかに鈍くなる。もう一撃を加えると、ミラは音を立てて床に崩れ落ち、完全に動かなくなった。どうやら主要な配線を切断することに成功したらしい。

「ば、馬鹿な……私のミラが、こうもあっさりと攻略されるなんて……」

「技術は中々大したものだが……俺の相手をするのは、十年は早かったみたいだな」

 信じられないといった様子のアルベルティーネ。俺はそんなアルベルティーネの方に向き直った。

「さてと……随分とまあ、ふざけた真似をしてくれるじゃないか」

「ま、待て。落ち着いて話し合おうじゃないか。暴力では何も解決しないぞ?」

「へぇ……あんな最終兵器をけしかけておいて、言いたいことはそれだけか?」

 後ずさるアルベルティーネに対し、俺は部屋の入り口を背にして歩を進める。流石のアルベルティーネもこの状況で、ミラを最終兵器呼ばわりしていた事に口を挟む余裕はないようだった。

「い、いや、あれはだな……ちょっとしたボタンの掛け違いというか……」

「そういやさっきも、こちらの弱みに付け込んで色々やってくれたしな……これは少しばかり、お仕置きが必要かもしれないなぁ……」

「ひぃっ……!?」

 お仕置きという言葉に、びくりと身を震わせるアルベルティーネ。慌てて後ろに逃げようとするが、そこでようやくアルベルティーネは自分が部屋の角に追い詰められていた事に気付いたらしい。背後の壁と眼前の俺との両方に、交互に視線を移してあたふたしている。

「そ、そうだ! 君の条件を飲もうじゃないか! 確か、一日一時間で一ヶ月間だったな?」

「ああ、さっきはそんな事も言ったっけな。けど……悪いが気が変わった。それよりもお前にお仕置きをする方が先決だな」

 交渉を最も有利に進める事が出来るのは、相手が弱みを見せた瞬間だ。アルベルティーネが実力行使に出たという過失を、見逃すつもりなど毛頭無い。それに今後の為にもアルベルティーネがこんな真似を二度としないよう、お灸を据えておく必要もある。

「まっ、待て! わかった、三週間……いや、二週間でどうだ?」

「この状況で、まだ交渉できる余地があると思うか?」

 にこにこと笑いながら、じりじりと距離を詰める。うーん、何だかとっても悪役な気分だ。

「さ、三十六計逃げるにしかず!」

「おっと、逃がさないぜ」

 咄嗟に俺の横を抜けて逃げようとするアルベルティーネ。俺はそんなアルベルティーネに手を伸ばし、襟首の辺りをしっかりと掴んだ。そしてアルベルティーネの体を抱え込み、宙に持ち上げる。

「わわっ!? はっ、離せ!」

「離せと言われて離す奴はいないだろ。さて……お仕置きタイムといこうか」

「なっ、何をするつもりだ!?」

 怯えた表情を顔に浮かべるアルベルティーネ。そんなアルベルティーネに対し、俺は笑顔のまま死刑宣告をしてやることにした。

「決まってるだろ。こういう時のお仕置きと言えばただ一つ……お尻百叩きだ」

「えっ……えええええっ!?」

「さぁ、始めるぞ〜! まずは一回目だ、それっ!」

 予想外の答えだったのか、驚きの声を上げるアルベルティーネ。俺はそんな彼女がはいていたスカートを白衣ごとめくりあげ、露になった小ぶりなお尻に掌を叩き付けた。バシィンといういい音が、部屋に響く。

「ひぃぃぃっ!?」

「そらそらっ! 二回目っ! 三回目っ! 四回! 五回!」

「ひぃゃあああっ!? あひいいっ!? ひいいいっ!? あいいいいっ!?」

 リズムを付けて、アルベルティーネの尻をビシビシと叩く俺。俺の手が振り下ろされる度に、アルベルティーネの口から悲鳴が漏れる。

 ……やばい。何かこれ、ちょっとクセになりそうだ。

「まだまだいくぞ〜! 十一ィ! 十二ィ! 十三! 十四!」

「ゆっ、許し……ひゃうううっ!? あひぃぃっ!? ひやぁぁぁっ!? うぁぁぁぁっ!?」

 ……気のせいだろうか。何か、アルベルティーネの悲鳴が妙に色っぽく聞こえる気がする。

「……三十八! 三十九! 四十……っと、いけね」

「ひぃぃぃっ!? やっ、やああああっ!? あっ、あああああ――――っ!?」

 そんな事を考えていたからだろうか、それとも何十回と叩いていたため手が疲れたのか。叩いた回数が四十回を数える辺りで、掌を叩きつける位置が少しずれてしまった。俺の手が当たったのは、アルベルティーネの女陰がある辺りだった。インパクトの直後、アルベルティーネは一際大きな声を上げて小さな体をビクビクと震わせる。

(よっぽど痛かったんだな……ん?)

 ふと、俺は指先のひんやりとした感触に気付いた。よく見ると、指の辺りにぬるぬるとした液体が付着している。

(えっ? これ、ひょっとして……)

 鼻に近づけ、指先の匂いを嗅いでみる……間違いない、これは愛液の匂いだ。ということは……。

「アルベルティーネ、お前まさか……尻を叩かれて感じてたのか?」

「うぁぁぁ……?」

 とろんとした表情のアルベルティーネ。何も言わずとも、その顔を見れば答えはよくわかった。

「……そうか、まさかお前が尻を叩かれて気持ちよくなるような変態だとはな。いやぁ、人って本当見かけによらないものだなぁ」

「ふぇ……はっ!? ち、違うっ! 私は変態なんかじゃないぞっ!」

 今しがた自分が晒した醜態にようやく気が付いたらしく、必死でそれを否定しようとするアルベルティーネ。その姿を見た俺の中に、嗜虐心が鎌首をもたげ始める。

「何だ、違うのか? じゃあ、こんな事されても平気だよ……なっ!」

「いっ、あああああっ!?」

 そう言うと俺は、少しだけ加減してアルベルティーネのお尻に掌を振り下ろした。再びアルベルティーネの口から悲鳴が漏れ出る。

「四十二! 四十三! 四十四! 四十五……おっと手が滑った!」

「いいいいいっ!? ひああああっ!? いああああっ!? あああああっ……ふあっ!?」

 四十五回目の時にわざと指を滑らせて、さり気無く下着の上から割れ目の辺りを刺激してやる。その際にアルベルティーネが発した声は、明らかに先程までのものと比べて艶を含んでいた。

「おや? 今何か妙な声を上げなかったか?」

「そ、そんな事はないぃ……」

「そうか? しかし、それならここが随分と湿ってるのはどういうわけだろうなぁ?」

「う、うぅ……」

 半ば涙目になりながら、恨めしそうにこちらを睨みつけるアルベルティーネ。そんなアルベルティーネの態度に、俺は心が高揚するのを感じていた。

「さて、じゃあ続きと行こうか。四十六! 四十七! 四十……八ッ!」

「あひいいいっ!? うああああっ!? ひっ……いああああっ!?」

 時々フェイントを交えながら、俺はアルベルティーネのお尻を叩き続けた。無論、簡単にはイかせないよう細心の注意を払う事も忘れない。時に強く、時に加減して、平手でビシビシとアルベルティーネのお尻を叩く。

「五十六五十七! ご〜じゅ〜……八! 五十九ッ!」

「ひぃっ!? ああっ!? ひいっ……あいいいっ!? うあああああっ!?」

 リズムを変えてお尻を叩きつつ、思い出したかのように下着の上からクレバスに指を這わせる。僅かそれだけの行為で、アルベルティーネを思うように鳴かせるのは実に楽しい。

(自分ではノーマルだと思ってたんだが……俺って実はSなのか?)

 まあ、楽しいからいいや……などと考えつつ、緩急を付けてアルベルティーネへのスパンキングを続行する。度重なる平手打ちにより赤く腫れたアルベルティーネのヒップは、まるでよく熟れた桃のようだった。

「あ、あぁぁぁ……む、村正ぁ……」

 そうこうする内に、アルベルティーネの表情が切なそうなものに変わってきた。待ち受ける快感を望みながらも、その到達を恐れるような……そんな顔だ。よし、そろそろ頃合いだな。

「……ふぅ、いい加減手が疲れてきたな。よし、今日はこの辺にしておいてやるか」

 そう言い放つと、俺はアルベルティーネの体を床に下ろした。床に下ろされるとほぼ同時に、アルベルティーネの体は床に崩れ落ちる。

「……ふぇぇ? えっ、ええっ!?」

「どうした、止めて欲しかったんじゃないのか? それとも……本当は続けて欲しいのか?」

「あっ……いや、そのっ……!」

 内心を見透かされ、しどろもどろになるアルベルティーネ。そんなアルベルティーネの様子を、俺はにやにやと笑みを浮かべながら見つめていた。

「何だ、はっきりしないな。まあ俺としても、無理強いするつもりはないしな……」

「まっ、待っ……あっ、あぅぅ……意地悪ぅ……」

「意地悪だなんて言われてもな……ちゃんと言ってもらわないと、こっちとしてもどうしようもないしなぁ……」

 にやついた笑みを顔に浮かべながら、アルベルティーネが決定的な一言を口にするのを待つ。その緊張感は、獲物が罠にかかるのを待つ瞬間の猟師のそれによく似ていた。

「む、村正ぁ……お願い、だから……」

「……お願いだから?」

「最後まで……して……こんなの、もう、耐えられ、ないぃ……」

 途切れ途切れになりながらも、アルベルティーネは必死に言葉を繋げる。

「お願い……イかせてぇ……」

「何だ、やっぱり気持ちよくなってたんじゃないか。尻を叩かれて気持ちよくなるなんて、アルベルティーネは変態さんだったんだなぁ」

「変態、でも、何でも、いいからぁ……早く、イかせてよぉ……」

 ……完全に堕ちた。その事実に、心の中が暗い喜びで満ちる。だが、まだ足りない。もっと辱めて、羞恥の中にある快楽を心の奥底に刻み込んでやらねば。

「そうか、そんなにイきたいのか。じゃあ、自分でやればいいじゃないか」

「じ、自分で、って……ここ、で?」

「決まってるじゃないか。ほら、早くしろよ」

「う、うぅ……そんなぁ……」

 冷たい床にへたり込んだまま、恨めしそうにこちらを見上げるアルベルティーネ。だが快楽への欲求には敵わなかったらしく、その手が下腹部へと伸びる。そして俺の見ている前で、アルベルティーネは下着の中に手を差し込み、ゆっくりと蠢かせ始めた。

「……ふぅっ、あっ、ああっ!? やぁっ……み、見ないでぇ……」

「そう言われても、この状況で見ない方が失礼ってものだろう。しかし、本当にここで始めるとはな。そんなに辛かったのか?」

「うぁぁっ、はぁん!? ひゃぁぁっ……くふぅん、はぁぁぁ……ひゃううっ!?」

 俺の言葉も耳に入らないのか、嬌声を上げながらアルベルティーネは自らの秘所を弄り続ける。その動きは時間が経つにつれ、だんだんと激しいものへと変わリ始めた。最初の内はクリトリスを擦る程度だったのが、次第に女陰全体にまで広がり、さらには奥へと指を突き入れてかき回し始める。

「だっ、駄目ぇ……ふぁうっ!? やぁぁっ、あっ、あああっ!?」

 秘所への刺激だけでは物足りなくなったのか、アルベルティーネは空いた手を自身の胸へと伸ばした。そして二つの僅かな膨らみを、交互に揉みしだく。

「ふぅっ、はぁぁぁ……ふぁぁん!? ああっ、うあああっ!? やっ、やぁぁ……何でぇ……!? い、イけないよぉ……」

 だがそれでも絶頂には届かないらしく、もどかしそうに身をくねらせる。その扇情的な姿に、俺のモノはいつしか硬度を取り戻していた。

「村正ぁ……頼むから、イかせてよぉ……」

「さぁ、どうしようかな? 俺の言う事を何でも聞くっていうなら、考えてやらなくもないんだが」

「聞く、聞くからぁ……早くしてぇ……」

 荒い呼吸を繰り返しながら、潤んだ瞳をこちらに向けるアルベルティーネ。

「それじゃ、とりあえずは頼んだ事を50万で引き受けてもらおうか。構わないよな?」

 俺の問いかけに対し、アルベルティーネはぶんぶんと首を縦に振った。よし、交渉成立だな。

「そうまで言われたなら、仕方ないな。その代わり、後でちゃんと言う事を聞けよ?」

「わ、わかったからぁ……早く、早くぅ……!」

 俺はアルベルティーネに近づき、両脚を大きく広げさせた。その付け根にあるクレバスは、既に十分すぎる程潤っている。そこに自らの先端を正面から押し当て……一気に奥まで貫いた。

「かはっ、はあああああああ――――――っ!?」

 肉棒で串刺しにされ、アルベルティーネは大きく身を震わせた。同時に中に入っていた俺のペニスが、ぎゅっと締め付けられる。どうやら、今の一突きで達してしまったらしい。

「うあぁ、あぁぁぁぁ……」

 焦点の合わない瞳で、虚空を見つめるアルベルティーネ。そんな彼女に構わず、俺は欲望のままに腰を動かし始めた。途端にアルベルティーネの口から、壊れたオルゴールのような喘ぎ声があふれ出る。

「あひぃぃぃっ!? はひぃぃっ、ふあああっ、ふぁあああああっ!? ひゃいいいいいっ、いいっ、ああああああっ!?」

「ぐっ……流石にこれは、キツイな……」

 アルベルティーネの膣内そのものより得られる快感は、魔界で体験した事の中ではそれ程上位に来るものではない。だが陰茎を食い千切られそうな程の強烈な締め付けは、今までに味わった事のないものだった。ともすれば苦痛すら感じかねない程窮屈なアルベルティーネの中を、俺は強引に蹂躙していく。

「ひぃうううううっ!? あああっ、あいいいいいいっ!? ひゃっ、ひゃあああああああ――――――っ!?」

 二十往復程した所で、再びアルベルティーネの中が締まる。どうやらまたイってしまったらしい。陰茎を潰されそうな圧迫感を堪えながら、そのまま抽送を続ける。

「あはあああああっ!? あくうううううっ、くああああああん!?」

「わっ!? こら、暴れるなって!」

 度を過ぎた快感が辛いのか、必死に手足をバタつかせるアルベルティーネ。これでは少々やりづらいと思った俺は、アルベルティーネの背中に両手を回し、繋がったままアルベルティーネの体を持ち上げた。所謂駅弁スタイルとなった後、背中の羽を使ってアルベルティーネの手足を絡め取る。よし、これで思う存分動けるな。

「ほら、こうやってゆっくり体を持ち上げて……一気に下ろす!」

「あっ、ああっ、あああっ……あひいいいいっ!?」

「まだまだ行くぞ〜! これはどうだ〜?」

「ひっ……ひあああっ、あああああああああ――――――っ!?」

 新しい玩具を手に入れた子供のように、様々な責めでアルベルティーネを鳴かす俺。

 ……何かヤバイ性癖に目覚めそうな気もするが、この際それは気にしないことにする。つーか多分、気にしたら負けだ。

「……そういや、さっき六十五回で止めてたな。よし、そろそろ再開するか! 六十五ッ! 六十六ッ! 六十……七ッ!」

「あひぃぃぃぃん!? ひゃううううううっ!? いいいいいいいい――――――っ!?」

 左手一本でアルベルティーネの体を上下に動かしながら、俺はアルベルティーネのヒップに掌を叩きつける。インパクトの瞬間、ただでさえきつい内壁が締め付けを増すのを俺は感じていた。

「八十八、八十九ッ! 九…………十ッ!」

「ひぎいいいいっ!? はひっ、はひいいいいいいっ!? ひっ、ひぃぃぃぃぃん!?」

 そうこうする内に、俺の方もいい加減限界が近づいてきた。ラストスパートとばかりに、抽送の速度を速め、同時にバシバシと連続でアルベルティーネのお尻に平手を叩き込む。

「ほらほら、九十一! 九十二! 九十三! 九十四!」

「あひゃあああああっ!? はくぅぅぅぅぅぅぅん!? あはぁぁぁぁぁぁぁぁ、あいいいいいいいいいいいっ!?」

 責めが激しくなった事で、アルベルティーネの反応もさらに激しいものとなる。放出の時は、もう間近に迫っていた。

「九十六、九十七! 九十八! 九十九……百ッ!」

「ひぎぁぁぁぁぁぁっ!? はひいいいいいいいん!? ひぃぐぁぁぁぁぁぁっ!? あぐぅぅぅぅぅっ……ああああっ、ああああああああああああああ――――――――――っ!?」

 今までで最も大きい声を上げ、アルベルティーネは達していた。それと同時に、既に限界まで昂ぶっていた俺のモノが、これまでで最も過酷な締め付けに晒される。

「ぐっ……出る――っ!?」

 溜まりに溜まった白い欲望を、俺はアルベルティーネの最奥にぶちまけた。ドクドクという心臓の鼓動が、やけに耳に付く。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……流石にちょっと、疲れたな……」

 まるで長距離を走りきったマラソンのランナーのように荒い呼吸を繰り返しながら、半ば倒れこむようにして床に転がる。しばらくの間、俺はアルベルティーネと繋がったまま横になっていた。







「はぁぁぁぁ……何か今日は、どっと疲れたなぁ……」

 与えられた部屋のベッドに大の字になって寝転びながら、俺は大きな溜息を吐いた。

 あの後俺は、アルベルティーネが正気を取り戻すまで待ち、どうにか明日会う約束を取り付けてからラグドリアン城へと戻ってきたのだ。まあ本当に正気を取り戻していたかと言われるとあまり自信はないが……ちゃんと書き置きも残しておいたし、大丈夫だろ多分。

「クリスは『言語や文字を自分や相手が理解できるものに変換する魔術は、ほとんどのサキュバスなら使えるよ』って言ってたしな……」

 その魔術が人間界に広まったら、英会話の講師や通訳をやっている連中は軒並み失業者の仲間入りだろうな……とは思ったが、普通の人間はそもそも魔術を使えないからな……まあ、俺はもうマスターしたわけだが。

 色々な本を読むのは俺の趣味の一つだが、この魔術さえ習得していれば辞書なしでも名著の原典を読めるのだ。ああ、本当魔術って素晴らしいなぁ。

(まあ、淫魔化したのがいい事ばかりとは限らないけどな……何かあれ以来、性格が攻撃的になってるような気がするし……)

 それに、性的な能力が大幅に上がっているのも変化の一つだ。昨日今日と散々出しまくったというのに……俺のモノは既に復活を果たし、股間で激しく自己主張していた。おかげで目が冴えて、中々眠りにつけない。疲労を明日に持ち越さない為にも、なるべくちゃんと睡眠は取っておきたいのだが。

(何というか……絶倫にも程があるだろ俺。今日だけで確か、ひーふーみー……三回か。思ったより少な……いや、十分多いだろ。何で少ないとか思えるんだ俺)

 そもそも、あの研究所での出来事を思い返したのが不味かった。そのせいで、完全に沈黙していたはずの愚息がむくむくと頭をもたげてしまったのだ。一時間程前から精神統一をやってみたり難しい事を考えてみたりと、いくつもの手段を試してはみたのだが……まるで効果はなく、俺のモノは今もなおいきり立ったままであった。

(くそ、このままじゃ眠れそうにないな……仕方ない、一回抜いておくか)

 流石に一回抜けば、少しは収まるだろう。そう考えた俺は、ティッシュの箱を近くに置いてからズボンを脱ぎ捨てた。そして自らの逸物を握り締め、おもむろに扱き始める。幸い、魔界に来てからネタになるような体験ならいくつもしているのだ。ならば、それを利用しない手はあるまい。

 しばらくそれを続けていると、徐々に射精感が込み上げてきた。よし、このまま……。

「カイ、まだ起きてる〜?」

「……うおおっ!? って、何だクリスか……」

 この声は……クリスか。どうやら手淫に集中していたせいで、気配に気付けなかったらしい。我ながらまだまだ未熟といった所か。

「あっ、起きてたんだ。部屋に入ってもいい?」

「ああいいぞ……って、ちょっと待った! 今はマズ……ッ!」

「? まあいいや、とりあえず入らせてもらうね」

 やばい! とりあえず急いでズボンを穿かないといやそれよりも先にドアを押さえた方がつーか何で鍵かけ忘れてるんだ俺の馬鹿ってああもう間に合わな……っ!

「お邪魔しまーす……ってカイ、何で床で寝てるの?」

「あ、あははは……いや、ちょっと色々事情があってな……」

 絨毯の上で下半身に布団を被った体勢のまま、俺は乾いた笑みを返した。そんな俺にクリスは不審そうな視線を向けていたが、何かに気付いたらしくその顔に悪戯っぽい笑顔が浮かぶ。

「ねぇ、カイ。ひょっとして……オナニーしてたの?」

「ごふっ!? な、何でその事を!?」

「あはは、やっぱりそうだったんだ。カイの匂いが部屋中に漂ってるからそうじゃないかと思ったんだけど……ふふ、そっか。カイ、オナニーしてたんだぁ♪」

「うぐっ……」

 ……もの凄く気恥ずかしい。クリス、頼むからあんまり面と向かってそういう事を言わないでくれ……つーか言わないでくださいお願いしますマジで。

「それにしても、水臭いなぁ。ボクに言ってくれたら、いくらでも手伝ってあげるのに♪」

「て、手伝うって……」

「ねぇ、まだ途中だったんでしょ? 続き、してあげよっか?」

 そう言うと、クリスは俺の傍に近づいてちょこんと座り込み、下からこちらの顔を覗き込んできた。どう対応していいものか反応に困り、硬直する俺。

「……隙ありっ!」

「あっ!?」

 その隙を見逃さず、クリスは素早く俺の下半身を覆っていた布団を引っぺがした。ギンギンに勃っていた俺のモノが、クリスの目の前に晒される。

「ふふ、もうこんなになってたんだ……今、してあげるね♪」

「えっ? ちょっ、ちょっと待っ……んむうううっ!?」

 妖しくも心奪われるような笑顔を浮かべながら、クリスは俺の肉棒をその可愛らしい口の中に含んだ。そして、そのまま口内で先端を舐め回す。

「くっ、クリスっ……あくぅぅぅっ、うああああっ!?」

「あむむっ、んむっ、んんんっ……ふぁひ、ひもひひひ?」

 カイ、気持ちいい? と上目遣いで問いかけるクリス。俺の反応を見れば、気持ちいいかどうかくらいわかるだろうに。

「んんっ、んちゅっ、あむっ、んむっ……」

「ああっ、くああああっ!? あうううっ、あひいいいっ!?」

 クリスのフェラは、まるで脳が溶かされそうな快感を俺に与えていた。この感覚には覚えがある。今日ミラに責められた時に体験した快感は、今まさに俺が味わっているものとよく似ていた。確かアルベルティーネはMFSとか言っていたが……恐らくはミラに備え付けられていた何らかの機能の略称なのだろう。最後のSはシステムのSといった所か。

「くうううっ!? あっ、ああああああっ!?」

 ある種の拷問とすら感じられるクリスの口技に、俺は悶絶する。昨日クリスに尻尾で責められた時は、ここまで感じる事はなかったのだが……ひょっとしてあの時は手加減していたのだろうか。そういえば、アルベルティーネは上級淫魔レベルの快感レベルだと、普通の人間は十秒と持たずに精神が崩壊すると言っていたが……それが本当なら、クリスは俺が壊れたりしないよう気遣ってくれたのだろう。その時の反応から、もう少し強く責めても大丈夫だと判断したのかもしれない。

「……ぐっ、あぅぅぅぅっ!? くあっ、ああああっ……ああああああ――――っ!?」

 だがそんな考えも、クリスによる極上のフェラの前では、津波の前に築かれた砂の城同然でしかない。脳が直接漂白されるような感覚と共に、俺はクリスの口内に大量の精液を吐き出す。クリスはそれを喉を鳴らしながら嚥下すると、ようやく俺の逸物を口から解放した。自由になった俺のモノは、放出したばかりだというのにまだその硬度を保っている。本当、我ながら呆れる程の絶倫っぷりだな。

「はぁぁぁ……カイの精、やっぱりすごく美味しい……」

 うっとりとした表情を顔に浮かべるクリス。俺はと言うと、その傍らで床にへたり込んでいた。何か、今のでもの凄く体力を消耗した気がする。だが俺の性欲は未だ尽きず、胸の奥で欲望の炎はくすぶり続けていた。

「ねぇ、まだ出来るよね……? 今度は、ボクの事も気持ちよくして欲しいなぁ……」

「あ、ああ。それじゃあ、入れるぞ……くっ、うああああっ!?」

「来て、カイ……ふあっ、あああっ!?」

 俺は吸い寄せられるようにクリスの元へと歩み寄り、対面座位の体勢でクリスの中に自らを突き入れた。入れただけで思わず出してしまいそうな快感が俺を襲うが、何とかそれは堪える。

「ああああっ!? うああっ、あっ、ああああああっ!?」

「い、いいよぉ……はぁぁぁん!? もっと、もっと突いてぇ!」

 自らも腰を動かし、より深い快楽を得ようとするクリス。俺の方は射精感を堪えるので精一杯だった。だが、こんな快楽を耐え続ける事など出来るはずがない。

「くあっ、あううっ……うあああああああ――――っ!?」

「ふあああああっ!?」

 我慢の限界を迎えた俺は、クリスの中に欲望を解き放っていた。だがクリスはまだ絶頂に届いていないらしく、膣内で白濁液を受け止めながら腰をグラインドさせ続ける。

「あああっ、あひいいいいっ!? やぁぁっ、あがああああっ!?」

「……ふぁぁぁん!? あっ、あはあああああっ!?」

 射精直後のペニスを嬲られ、のた打ち回る俺。だがそんな俺に構わず、クリスは腰を振り続ける。その動きはクリスが絶頂に向かうにつれて、だんだん激しいものへとなっていく。

「ふあああああっ!? ああっ、あいいいいいいっ!? はああああっ、あああああっ……あっ、あああああああ――――っ!?」

 そして俺が永遠とも思える快楽地獄をたっぷり味わった後、ようやくクリスは達した。背筋をピンと反らせ、ビクビクと体を震わせるクリス。

(つ、疲れた……今日はもう、限界だ……)

 あれだけあった性欲も、流石にもう尽きたらしい。俺は心地よい疲労感に身を任せ、そのまま眠りに就いた。                  (魔を喰らいし者6へ続く)






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