魔を喰らいし者5




 ここは……我慢するしかない。

 実際今の時点では他に淫魔の肉を手に入れる当てはないし、ここでアルベルティーネの手から逃れた所で、どうせ二ヵ月後にはマルガレーテの手にかかるのだ。ならば、ここは耐えるしかあるまい。

「ああうっ、ひぐっ……うっ、あああっ!?」

「よしよし、このシステムも問題ないようだな……となれば、後はアレを試しておくか。ミラ、プロジェクト008はもういい。代わりに射精地獄モードでプロジェクト009を実行するんだ。もちろん、MFSも使うようにな」

「了解しました。プロジェクト008を中断し、MFS使用の上でプロジェクト009――脚による奉仕を開始します。モードを通常モードから射精地獄モードに変更、アタッチメントL-02を装着――」

 ずるり、と音を立てて、ミラの指が俺の中から引き抜かれる。そしてミラは粘液でぬめった両脚で、既にいきり立っていた俺のモノに触れた。そのまま足の裏で挟み込むようにして、刺激を加え始める。脳が溶かされているのではないかと感じられる程の快感は、俺の思考力をあっという間に奪い去ってしまった。

「うぐっ……あっ、あひぃぃぃっ!?」

「ふふ、足で責められるのは初めてか? まあ人間界でこんな事をしてくれる女は、あまりいないだろうからな。思う存分、ミラの足を堪能するといい」

 足で責められるといった屈辱的なプレイなど、普段の俺ならまず受け付けないだろう。だがミラの激しい責めを受け続けて消耗していた俺には、それに抵抗するだけの力は残っていなかった。アルベルティーネの言葉に対して何か言い返す事すら出来ず、肉棒の表面を這い回る感触に嫌悪感すら忘れて悶え続ける。

「やっ、やはあああああっ!? あっ、ぎぃぃぃぃぃっ!?」

 あまりにも強烈過ぎる快感。それを耐え続ける事など、出来るはずが無かった。

「ぐっ……あがっ、がああああああ――――っ!?」

 咆哮の様な声を上げながら、俺は盛大に精を放出した。壮絶を通り越してある種究極とすら思えるほどの快感に、頭が真っ白になる。

 だが、それで終わりではなかった。

「……対象の射精を確認しました。これより、射精地獄モードに突入します」

「ぎっ、ぐぐっ……がぐああああああっ!?」

 俺が射精してからほどなくして、ミラの足の動きが変わった。表面を撫で回すような動きから、竿全体を足で押さえつけてバイブレーションを加えるような動きに。俗に『電気あんま』と呼ばれるその行為は、先程まで俺をよがり狂わせていた責めよりもなお強烈なものだった。

「いぎいいいっ!? いぐっ……いぐぅぅぅぅぅぅっ!」

 そんな責めを受けて、我慢など出来ようはずもない。瞬く間に俺のモノは先端から白濁を吐き出し、ミラの足を白く染め上げていた。だがそれでも、ミラの責めは全く止む気配は無い。それ故快楽の波が引くことはなく、俺には波間で翻弄され続ける事しか出来なかった。

「あぐぐっ、いぎっ……うがっ、がぎいいいいいっ!?」

 休む間すらなく、再び強制的に高みに押し上げられる。放たれた精はミラの足を汚すだけではなく、滴り落ちて床の上に水溜りを作っていた。その水溜りにアルベルティーネは顔を近づけ、犬のようにペロペロと舌を這わせる。

「あふぅぅぅ……美味しいぃ、美味しいよぅ……」

 恍惚とした表情で、俺の精液を舐め続けるアルベルティーネ。だがそんな扇情的な光景を楽しむ余裕は、今の俺には無かった。

「ひぎいいいいいいいっ!? うぎっ、うぐがああああああっ!?」

 もはや暴力ともいえるミラの責めを受ける俺の目からは、いつしか涙すら溢れ出していた。肉棒からは絶えず精が迸り続け、床に白濁の池を生み出し続ける。

「あぁぁ……幸せぇぇ……」

 そんな俺の様子など意に介さず、アルベルティーネは口元が汚れるのも構わずに何度も白濁を舐め続ける。

 ――結局、ミラの責めは俺が意識を失うまで続いた。







 そして、それからしばらくの時が過ぎた。

「あぎっ、ぐぐっ……ががあああああっ!?」

「ふふ……気持ちがいいのですか? 私の太股で挟まれて、気持ちがいいのですね?」

 うっすらと笑みを浮かべながら、俺の耳元で囁くミラ。かつては無表情で台詞も棒読みだったのだが、アルベルティーネが表情や会話のパターンを設定したとかで、今ではその仕草の一つ一つが人間と変わらないレベルにまで到達していた。

「うむ、言葉責め機能も上手くいっているようだな。プログラムを組むのは大変だったが……やはりこの機能を搭載してよかったな」

 うんうんと、満足げに頷くアルベルティーネ。その手には『初めての言葉責め 著者:フェルキム』と書かれた本が握り締められている。

「……これというのもやはり、君のおかげだな。優秀な実験台がいると、それだけで開発が上手くいく。この調子ならミラの完成も、もうすぐだろう……感謝するぞ村正、君のおかげで何もかも上手くいきそうだ。完成したミラを見た連中の驚く顔が、目に浮かぶぞ……ふふ、完成したミラを量産して売り出せば、また新しい研究ができるぞ。その時は新たに研究員も雇って……いや、それよりも研究所の改装が先か。ここの設備も結構古くなってきたものが多いし……」

 ぶつぶつと、取らぬタヌキの皮算用を始めるアルベルティーネ。その間にも、ミラの責めは続いていた。そして――。

「うふふ……私の太股、気持ちいいでしょう? もう出ちゃいますか?」

「あぐっ……ぐうっ、うがあああああああ――――っ!?」

「ふふっ、出た出た……でも、まだまだこれからですよ。もっともっと、気持ちよくしてあげますね♪」

「ぎっ……あがあああああっ!?」

 射精後も、ミラの責めは止まらない。一滴でも多くの精液を搾り出そうとするように、粘液に塗れた柔らかい太股で俺の陰茎を挟み込んで扱き続ける。そこにアルベルティーネは指を伸ばし、接合部から垂れていた白濁を掬い取って口に含んだ。

「おっ……美味しいぃぃ……はぁぁぁ……やっぱり君の精の味は格別だぁぁ……これまで味わったどんな精よりも美味しいし、しかも飽きる事がない……本当に君は素晴らしいぞ、村正。まあ……淫魔の肉が欲しいという君の依頼を叶える事が出来なかったのは、少々心苦しいが……」

 何でもアルベルティーネは、淫魔の肉を買う為に渡した代金を全てミラの開発の為につぎ込んでしまったらしい。無論俺も抗議はしたのだが……パワーアップしたミラに叩きのめされ、今ではミラの実験台にされる日々が続いている。

「……そうだ! ミラの量産化に成功した暁には、淫魔の肉の代わりにこの一号機を君にやるとしよう。どうせ君もミラなしではいられないだろうし、普通の人間ならMFSを使用したミラの責めには耐えられんだろうからな。どうだ、嬉しいだろう?」

「ひぎいいっ!? あっ、あぐうううううっ!?」

「ほらほらぁ、私の太股いいでしょ? もっと感じて、いっぱい出して!」

「ぐがっ、があああああああっ!?」

 こうして今日も俺は、ミラの責めを受けて悶え続けるのだった。   (BAD END?)






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