告白




その日、僕は後ろの席に座る彼女から、手紙を受け取った。

手紙といっても、授業中に生徒の間を行き交うメモのようなものだ。

授業中、制服の背中を軽く鉛筆か何かでつつかれて、そっと後に回した手のひらに小さく畳まれたノートの切れ端が載せられた。

先生に気がつかれないようメモを広げてみると、そこにはこうあった。



「放課後、私の家に来て」



その下には彼女の名前が、署名か何かのように続いていた。







彼女とは、小学校の3年以来ずっと同じクラスだ。

無口でどこか暗いところがあって、小学生のころは虐めの対象となったことも何度かあった。

が、今ではその無口と暗さによるものか、彼女は一種独特な、神秘的ともいえる雰囲気を纏うようになっていた。

腰まで伸ばされたストレートの黒髪は、絹糸か何かのようにさらさらとしている。

体型は豊かとはいえないが、その控えめな体つきときめ細かい肌、そしてあまり感情のこもっていない相貌が、彼女の神秘性を高め近寄りがたい雰囲気を形作っていた。

考えてみれば、僕は彼女とあまり話しをしたことがない。

同じクラスではあったが、幼いころは彼女のその無口と暗さから、ここ最近はその独特の雰囲気から、必要最低限の会話しか交わしていなかった。

そんな、ほとんど交友関係がないといっても言い僕に、彼女は何の用だろうか?

ホームルームが終わると同時に、彼女はそそくさと荷物をまとめ、急ぎ足で教室から出て行った。

僕はバカ話を仕掛けてくる友人を軽くあしらい、彼女を追うように教室を後にした。





小学校のころ、席が近いという理由でプリントなんかを届けに行ったこともあるので、彼女の家は分かる。

市街地のはずれ、空き家と雑木林が点在するさびしいところに、彼女の家はあった。

薄く錆びの浮いた門扉に向かい、何となく身なりを整えてから呼び鈴を押す。

『・・・はい』

電子音の後、インターフォンのスピーカーから彼女の声が漏れた。

「あー・・・」

『・・・待ってたわ、今開けるわね』

彼女の声と共に、門扉がガチャンと言う音を立てて、内側に開く。

そして玄関のドアも、薄く開いた。

『入って・・・』

「・・・」

カメラも付いていない、古い型のインターフォンに見えたが、どうやら違うらしい。

門扉を通り抜けて、玄関へと向かう途中、僕の背後で門扉が音を立てて閉じた。



「よく来てくれたわね、待っていたわ・・・」

彼女は玄関で僕を出迎えると、リビングへと案内した。

急いで帰って着替えていたのか、白のブラウスに黒のロングスカートという出で立ちだった。

「ちょっと待っていてね・・・」

そういうと彼女は、ふわりと甘い香りを残しながら、台所のほうへ消えていった。

「・・・」

改めて、室内を見回す。

室内灯は消えており、窓からレースのカーテン越しに差し込む夕日だけがリビングを照らし出していた。

壁紙は薄く汚れ、家具の上の置物にはうっすらとほこりが付いている。

(あんまり掃除しないのかな・・・)

「ええそうよ、この家には私一人しかいないから、休日しか掃除できないの」

いつの間にかお盆を手に、リビングに戻っていた彼女が声を発する。

「え?何で・・・」

心を読んだかのような、彼女の言葉に心拍が上昇する。

「ああ・・・ただあなたが部屋を見回して、ちょっと汚れてるな、って顔してたから・・・別に、心を読んだわけじゃないのよ・・・」

解説をしながら、テーブルの上に紅茶の入ったティーカップとお菓子の並んだ皿を置く。

「ああ、なーんだ・・・てっきり君が超能力者かと思ったよ」

内心の動揺をごまかすように、わざと明るく振舞いながら紅茶を啜る。

「ん、おいしい」

「・・・ありがと・・・」

「ところで・・・おばさんは?いないって言ってたけど・・・」

「父さんと母さんは、いま海外に行っているの・・・だから家には、私一人・・・」

そう言うと、彼女はティーカップに口をつけた。

(・・・おい、待て・・・)

今なんていった?家には私一人?

一人暮らしの女の子の家を、男子生徒が訪れる?完璧じゃないか。

(落ち着け・・・現実はそんなに甘くないぞ、僕・・・)

額に軽く手をやり、静かに紅茶を飲む彼女から顔を隠すようにして、静かに深呼吸する。

「・・・それで、今日は何の用?」

「用がなくちゃ、呼んじゃいけないの・・・?」

どうにか平静を取り戻した僕の質問に、質問で返す彼女。

予想していなかった応えに、言葉が詰まる。

「・・・冗談よ・・・」

顔に出た動揺を読んだのか、彼女は薄く笑っていった。

「ほんとはね・・・あなた、チョウチンアンコウって知ってる・・・?」

「チョウチンアンコウ?あの、海の底に潜んで、小魚なんかを頭から生えた飾りでおびき寄せるやつだろ?」

あまりにもメジャーな魚の話題に、なぜか僕は律儀に応えた。

「ええ、そうよ・・・まあ、あなたが言っているのはメスで、オスはもっと違う姿をしているんだけど・・・知ってる・・・?」

「?いや・・・」

「ふふ、チョウチンアンコウのオスはね・・・いえ、やっぱりいいわ・・・」

ティーカップをテーブルに置き、ソファの背もたれに軽く体重を預けながら、彼女はしばしの間をおいて続けた。

「小学4年の頃のこと、覚えてる・・・?」

「あー、えー・・・」

懸命に何があったか思い出そうとするが・・・だめだ。

「ごめん、あまりよく覚えていない」

「そう・・・」

彼女は軽く、何かを思い出すかのように目を閉じた。

「あの頃ね、私が虐められていたって言うのは・・・覚えているわよね・・・?」

「・・・うん」

「どんなことされていたか・・・覚えてる・・・?」

「・・・まあ、少しは・・・」

本人を前にすると言いづらいが、一応覚えている。

「・・・あなたは、私に何もしなかったよね・・・?」

「・・・でも、助けもしなかったよ」

あの頃の、見て見ぬ振りをしていた自分が脳裏に浮かび上がる。

助けようと思えば助けられたし、止めさせようと思えば止めさせられた。

でも、そのことで自分に矛先が向くことを恐れて、僕は何もしなかった。

「・・・やっぱり、覚えてないのね・・・」

薄く笑みを浮かべながら、彼女は目を開いた。

「助けてくれたじゃない・・・雨の日に、道にばら撒かれたランドセルの中身を、一緒に拾ってくれたじゃない・・・」

ああ、そういえばそんなこともあった。

確かあの時は、周りにいじめっ子グループの姿もなく、あまりにも彼女がかわいそうだったから、一緒に拾ってやったんだっけ。

「でも、それだけじゃないか」

「でも、助けてくれたのはあなただけだったのよ・・・」

すっ、と彼女は立ち上がり、テーブルを回ってから僕の隣に腰掛けた。

「・・・あのときは、本当にありがとう・・・」

そういうと彼女は僕の両頬に手を当てると、強引に唇を重ねさせた。

「!!」

あまりのことに思考と体が完全に停止する。

「んっ・・・ん・・・」

彼女は僕に構うことなく、ねっとりと唇を蠢かせ、舌を絡ませて僕の口を貪っていた。

そして見る見るうちに、彼女の頬に赤みが差していく。

「ん・・・」

唇が離れると、半開きになった僕たちの唇の間を唾液の糸がつなぎ、切れていった。

「・・・続きがしたかったら・・・ついてきて・・・」

鼻腔をくすぐる甘い香りと、彼女の言葉に僕はふらふらと彼女の後を追う。

彼女はリビングを抜けると、ドアの一つを開いてその中に入っていった。

部屋には中央に置かれたベッドと、カーテンのかかった窓のほかには何もなく、埃っぽい空気が充満していた。

「やっぱり、ついてきたね・・・」

頬を上気させながら、彼女はスカートを下ろし、ブラウスのボタンを外していく。

衣服が一つ、一つと離れていくにつれ、薄暗い部屋の中に彼女の裸身が浮かび上がっていく。

そして、ブラジャーを外しショーツを下ろすと、彼女はベッドに腰掛けて言った。

「さあ、あなたの好きなようにして・・・」

体が勝手に動く。

半ば引きちぎるようにして実を覆う制服を脱ぎ捨てると、僕は彼女の肩に手をかけて、彼女をベッドの上に押し倒していた。

両手で、彼女の控えめなちぶさをもみしだきながら、再び唇を重ね合わせる。

「ん・・・んん・・・ん・・・」

積極的に彼女の口に舌を押し込む。

しかし彼女の舌は僕の舌を軽くあしらうと、そのざらついた表面を僕の舌に絡みつかせた。

互いに互いの口の中へ唾液を送り込みあうおかげで、僕たちの口の間から溢れ出し、シーツへと垂れていく。

柔らかでありながら、しっかりとした弾力のある小さな塊が、僕の手の中で自在にその形を変えている。

「んん・・・ん・・・ぶはっ・・・」

唇を離すと、僕は猛然とつい先ほどまで揉みしだいていた彼女の胸に、顔を埋めてその頂を口に含んでいた。

確かな弾力を持った乳首を舌先で弄ぶ。

ほんのりと甘い、彼女の汗の香りが鼻腔に浸透し、舌の味蕾を彼女のほのかな甘みを含んだ汗の味が支配していく。

「ふふふ・・・強引な人・・・」

彼女のつぶやきと共に、彼女の体を抱え込むようにしていた右手に、彼女の手のひらが重ねられる。

そして彼女の滑らかな皮膚の上を滑りながら、両脚の付け根、秘裂へと導いていく。

そこはまるで何かの生物の口のように、ぱくりぱくりと開閉を繰り返し、獲物を誘っているかのようだった。

指先が、開閉する膣口に差し込まれる。

すると、入り口の柔らかな肉が指先に絡みつき、放すまいと締め付けてきた。

指先にもたらされる甘美な感覚に、僕の全身から力が抜けていく。

彼女の肌が触れるたびに、僕は彼女の肌が吸い付いてくるかのような錯覚を覚えていた。

「・・・どうしたの・・・?私はここよ・・・さあ、おいで・・・」

わずかに肩を押しただけで、彼女は覆いかぶさる僕を裏返した。

仰向けになる僕に、彼女が馬乗りになる。

彼女の内股の肉が、僕の体に吸い付くような感触に、背筋を何かが這い上がっていく。

「じゃあ・・・入れるわよ・・・」

まるで男が言うような台詞と共に、彼女は腰を浮かして、僕のペニスの上に腰を下ろしてきた。

ただ勃起するばかりの肉棒が、彼女の粘膜に飲み込まれていく。

「うぁ・・・!」

熱い。煮えるように熱い粘液越しに、膣壁がペニスに絡み付き、締め付けてくる。

しかも、所狭しと襞に覆われており、その襞の表面に生えた細かな繊毛が、絶えず細かく震えていた。

「うふ・・・あなたって不思議な人・・・強引に押し倒したかと思ったら・・・今度は遠慮深く、ピクリとも動かない・・・」

彼女はそういうが、僕は動かない。動けない。

今にも射精してしまいそうなのを押さえるので、手一杯だからだ。

「代わりに・・・私が動いて・・・あげる・・・」

彼女が身を振るわせると、彼女の女性器が淫靡な水音を立てた。

同時に、ペニス全体にくすぐったさが走る。

「うぉおっ!?」

絡みつく、などというものではない。

ぬめる粘膜が、ぬかるむ泥のように、ペニスに纏わりつき、蠢く。

あふれ出した愛液が、僕の尻を流れ過ぎ、シーツを濡らしていく。

先ほど交わしたキスのときの唾液よりも、ねっとりとした、愛液。

彼女の瞳が潤み、彼女の頬の赤みが増していく。

興奮している。まるで、女を犯す男のように。

「うふふ・・・」

彼女は笑みを浮かべながら、僕の乳首に指を伸ばし、軽く摘む。

瞬間、電流にも似た快感が僕の背筋を走った。

「ぁああぅうう・・・!」

全くの未知の快感に、足の指が丸まり全身に力がこもる。

「で、出る・・・・・・!」

「出したいなら、出すといいわ・・・・・・」

哀願する僕を、彼女は冷ややかに、それでいて暖かさのこもった瞳で見下ろす。

「受け止めて、あげる・・・」

彼女の言葉と共に、膣の締め付けが一層きつくなり、射精が始まった。

開放感と快感と共に、尿道を駆け上った精液が噴出する。

そして間を置くことなく、ペニスの先端に何かが吸い付き、精液を啜り上げる。

彼女の子宮口が、本物の口のように精液を啜っているのだ。

「あ・・・あぅ・・・」

射精が終わり、尿道に残る精液までも吸い取られる。

しかし、膣襞に密生する繊毛がペニスを刺激するせいで、僕のペニスは萎えるどころか硬さを増していた。

「不思議そうね・・・・・・普通の女の人の中は・・・私みたいになっていないからね・・・」

「うぁ、ああう・・・」

蠢く繊毛と膣襞が、僕の意識を乱し、彼女の言葉の真意を計り損ねさせる。

すぐに二度目の射精が始まり、膣が搾り出し子宮口が啜り上げる。

「・・・やっぱり、続けては無理みたいね・・・」

二度の連続射精により、硬さを失ったペニスを感じているのか、彼女がつぶやく。

膣の中で繊毛の刺激を受けているが、ペニスには半萎えと言った程度の硬さしかない。

「仕方ないわね・・・」

ベッドのシーツを通じて、何かが這い寄る感触が、僕の尻に伝わる。

「うふ・・・安心して、私の尻尾よ・・・」

ねっとりとした液体にまみれた、生温かい何かが僕の尻を押し開き、先端を肛門に当てる。

「尻尾ぐらいあるわよ・・・あなたを気持ちよくするために・・・」

「あ、あああぁっ・・・!」

肛門を押し開き、ねっとりとした触感が押し入ってくる。

その表面はまるで彼女の膣を裏返したかのように濡れぼそり、襞と繊毛に覆われていた。

次第に内臓を広げながら侵入する尻尾の感覚に、嫌悪感と気持ち悪さが妙な切なさに変化していく。

「うふふ・・・元気になったわね・・・」

ペニスの根元が内側から圧迫されたためか、彼女の膣内でペニスは硬さを取り戻していた。

「じゃあ、動かすわよ・・・」

彼女の声と共に、尻尾が引き抜かれ、深く打ち込まれる。

「ああああああああっ!?」

僕は声を上げていた。

彼女の尻尾が体奥に差し込まれるたびに、重い衝撃が脳天へ突き抜けていく。

「あぅっ、うぁ、ひぅっ」

奥まで侵入してくる尻尾に、下半身が満たされていくような満足感を覚える。

引き抜かれていく尻尾がもたらす、脱力感と開放感にほっとする。

その感覚が振り子のように往復し、僕の中で眠っていた感覚を呼び覚まし、火をつける。

「ああ・・・女の子みたいに声上げて・・・可愛いわよ・・・」

膣に納まっているペニスの感覚が体中に広がり、まるで全身を彼女の膣内に納めているような錯覚に陥る。

「ほら・・・もっと喘いで・・・悶えて・・・!」

嗜虐の興奮に潤んだ彼女の瞳に、僕はどう映っているのだろう。

どんな声で喘いでいるのだろう。

どんな顔で悶えているのだろう。

どんな痴態を晒しているのだろう。

「さあ・・・出して・・・!」

一際強く尻尾が打ち込まれ、僕の全身が弓なりに反る。

「うぁああああああっ!!」

絶叫と共に、全身からかき集められた興奮が、快感が、悦びが、精液の形をとってペニスから迸っていく。

繊毛がペニスを擦り上げ、子宮口が吸い付くが、与えられる快感に大きな変わりはない。

「ああ・・・あ・・・」

心臓が異様なまでの速度で脈を打っている。

次は心臓が破裂してしまうかもしれない。

そうでなかったとしても、僕は正気を保っていられるだろうか。

「・・・・・・もし、あなたが望むのなら・・・あなたが言ってくれれば・・・もっとすごいところへ連れて行ってあげるわ・・・戻れないほどのところに・・・」

腰をくねらせ、膣壁を波打たせながら、彼女が問いかける。

「・・・どうする・・・?」

真剣な口調で、かすかな懇願を含んだ瞳で、僕を見つめて問う。

そんな顔をしなくても、僕の答えは決まっている。

「・・・頼む・・・連れて行って・・・」

うねる膣の感触を味わいながら、僕は続けた。

「・・・君と、一緒にいたい・・・」

「・・・・・・ありがと・・・」

彼女は右手の小指を口に含むと、歯を立てた。

薄く唾液が覆う指先に、ぷッくりと血の雫が膨らんでいた。

「チョウチンアンコウの話を・・・したよね・・・?」

小指の先を僕の胸に当てると、彼女はゆっくりと腕を動かし始めた。

「あなたが答えたのはメスの姿・・・オスの姿はね・・・メスより遥かに小さくて・・・メスの体に取り付くの・・・」

彼女の指先から滲む血液が、僕の胸に模様を描いていく。

「深海ではオスとメスは出会いにくい・・・だからオスはメスに寄生して・・・精子を提供し続ける・・・素敵な一生だと思わない・・・?」

彼女の血液が、円をベースにした複雑な模様を形作っていく。

「でもね・・・この現代社会は・・・相手と引っ付いたまま暮らしていけるほど寛容じゃないの・・・

だから代わりに・・・あなたの赤ちゃんをもらうことにしたわ・・・」

彼女は描き終えた赤い模様に手を置く。

「確実に、ね・・・!」

一瞬胸の模様が輝いたような気がした。

と同時に、彼女の膣の中のペニスが更に一回り膨張した。

「え?」

皮膚を引き裂きかねないほど怒張したペニスが、破裂寸前のように小刻みに震えている。

「安心して・・・全部、私に任せて・・・」

膣壁と繊毛が波打ち、彼女の尻尾の先端が腸壁を掻く。

全身に電流が走り、いきなり射精が始まった。

「え?なん・・・ああぅうっ!」

遅れて届いた射精の感覚に、声を上げてしまう。

射精の勢いは先の二回に劣るどころか、遥かに勝っていた。

吸い付く子宮口と亀頭の隙間から精液が漏れ出し、結合部から流れ出てシーツの上に染みを作りながら溜まっていく。

「ああぅうううう!うぁああああっ!!」

小便のような勢いで噴出する精液が、半ば固形化した部分でもって尿道をくすぐっていく。

その感覚が更なる快感を与え、射精を維持させる。

そうでなくても、射精が止む気配はなかったが。

「ああ・・・来てるよ・・・あなたのが・・・たくさん・・・」

頬を紅潮させ、潤んだ瞳で虚空を見つめながら彼女がうっとりとつぶやく。

「・・・もっと・・・頂戴・・・!」

伸ばされた指が乳首を摘み、二本の指で持って転がし、潰す。

「あああああうううううっ!!」

不意の刺激に一際大きな声を上げるが、射精の勢いに変わりはない。

むしろ、勢いの強さに次第にペニスが痛くなってくるほどだ。

「いいよ・・・たくさん・・・いっぱい・・・」

茫然自失といった様子でつぶやきながら、彼女が僕に覆いかぶさり唇を重ねる。

騎乗位と言う体位のせいだろうか、彼女のほうが大きく感じる。

「ん・・・んん・・・!」

甘い唾液を纏い、口内を蹂躙する彼女の舌が、次第にその大きさを増していく。

体重を預けていた彼女も、今はベッドに肘と膝をついて、大きくなりつつある彼女自身の重さが、僕に直接かからないようにしている。

いや、違う。

僕のほうが、小さくなっているのだ。

「んん・・・ぷは・・・うふふ、だいぶ縮んじゃったわね・・・旦那様・・・」

幼児ほどに縮んでしまった僕を抱えると、彼女はペニスが膣から抜けないようにしながら、ベッドに仰向けになった。

そして、心なしか膨れつつある腹の上に、僕を乗せた。

ちょうど顔が彼女の胸の間に来る。

柔らかな彼女の肌に、僅かな安心感を得る。

「ああ・・・ああああ・・・」

どんどん精液がペニスから噴き出ていく。

もう射精の悦びより、彼女に触れているという安心感のほうが大きい。

「ああ・・・ああ・・・」

精液が噴き出ていく度に、意識が削られ、安心感が僕を包んでいく。

精液が噴き出ていく度に、僕が消えていく。

「ああ・・・あ・・・」

最後の僕が削り取られる

「あ・・・あ・・・」

その直前、彼女が

「あ・・・」

何かつぶやいた

「・・・・・・」

気が

「」

した

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・







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