少年と油揚げ




「〜〜♪〜〜♪」



 タンクトップに半ズボンといった服装の少年が、鼻歌を口ずさみながらスーパーの袋を片手に山道を歩いている。



 季節は夏真っ盛り。

少年が歩く山道では、蝉の声が絶え間なく響き渡り、ギラギラとした陽光が地面にくっきりとした木漏れ日を作り出している。



「ふぅ・・・暑いな」



 木々の枝葉が幾分か太陽を遮ってくれていると言えども、真夏の昼の暑さは容赦なく外にいる者を責め立てる。

短く刈った少年の髪の毛は、汗でびっしょりと濡れていた。

風はそよそよと吹いているが、それは木々の湿り気を多く含んでいて、汗を乾かすことはない。



「さっさと帰ってアイスでも食べよっと。イチゴ味食べられてないかなぁ」



 少年は母親からお遣いを頼まれ、少し離れたスーパーから今晩の食材を買って帰る途中だった。

それほど大量の買い物ではなかったが、それでも少年にとって食材が詰まったスーパーの袋は重い。

面倒なお遣いはさっさと済ませ、家でアイスでも頬張りながら漫画を読み返そうと、その足を速めたところで・・・



 山道の中間に位置する小さな社(やしろ)の前まで来た。

おばあちゃんからお稲荷さんが奉られていると聞いていたが、今はその社に手を合わせるような殊勝な者も少なく、供えられているのも粗末な器に入れられた萎びた和菓子ぐらいだった。



 少年はいつもの習慣で、その社の前で足を止め、手をパンパンと打ち鳴らして、小さく拝む。

おばあちゃんがこの山道を通る時、いつもやっていたので、少年も真似するようになったのだ。

特に意味は理解しておらず、何となく続けている習慣だ。



 しばしのお祈りが終わり、そのまま立ち去ろうとしたところで・・・



「もし」



 涼やかな女の声が後ろから響いた。

少年は驚いて振り向くと、いつの間にか20代の半ばぐらいと思われる、妙齢の女性が静かに立っていた。

 女は巫女装束に似た妙に古めかしい服を着ており、靴も鼻緒をすげた履物だった。

ここは確かに片田舎だが、それにしてもこのような姿は珍しい・・・。



 さらにこの女性を際立たせているのは、人間離れしているほど美しい容貌だった。

整った眉目に、すっと通った鼻筋。

口はまるで日本人形のように小さい。

肌は透き通るような白であり、長く艶やかに伸ばされた黒髪とのコントラストが、心を奪われるほど綺麗だった。

 だが、ここまで整った容姿をしているにも関わらず、女から冷たさは感じない。

それは右の目元にある泣きほくろが愛嬌を出しているからだろうか。

それとも、服の上からでも分かる豊満な胸が、少年に母性を感じさせるからなのか。



 突然音も無く現れた、あまりにも魅力的な女性の姿に、少年はカチコチに固まってしまった。



「もし?」



 女はそんな少年に首を傾げながら近づいて、怪訝そうに顔を寄せる。

少年の顔に、白粉のような甘い匂いが漂ってくる。



「は、は、はい!なんでショウカ?」



 思わず緊張して、少年は柄にも無く改まった口調で返事をすると



「くすくす」



 女は口元に手を当てて、鈴の音を鳴らすかのような忍び笑いをする。



「これこれ。緊張しなくても良い」



 そう言うと、男なら誰もが陥落すると思われる涼しげな笑みを浮かべ、少年の頭を撫でた。



「にしても、殊勝な子じゃの?今どき、この様な寂れた社に手を合わせるとは」

「あ、いや・・・その・・・。単なる習慣ですから」



 女の古めかしい喋り方が気になったものの、少年はモジモジしながら答える。

女は少年の答えを聞き、ちょっと悲しそうな顔をしながら、「ふむ」と一つ頷くと



「久しぶりに外へ出て来てみれば、世も変わったものじゃの・・・。昔は誰もが妾を崇め奉ったものを・・・」



 感慨深げに女は呟く。



「???」



 少年は女の言っていることが分からず、キョトンとその様子を見つめていた。



「ふふふ、すまぬ。独り言じゃ」



 大したことでは無いといったように女は笑い、自らの指をペロリと舐めた。

どうやら、頭を撫でた時についた少年の汗を舐め取ったらしい。

その様子があまりにも妖艶だったので、背筋にゾゾっと妙な感覚が走る。

覗いた小さな舌が艶かしく、妙に脳裏へ焼き付いた。



「お主もたくさん汗をかいておるようじゃ。どれ、立ち話もなんじゃし、妾の家でお茶でも振舞おうぞ」



 ニッ笑った女の顔があまりにも美しく、少年は無言で真っ赤になる。

女は茹蛸のようになった男の子を微笑ましく見つめると、彼の腕をその細指で掴み、山道の奥へと誘おうとする。



「あ、あの?・・・ボクは買い物の・・・」



 少年は、慌てて誘いを辞退しようとしたが、女は言い終わる前に、やけに真剣な顔つきで



「良いか?しばしの間、妾から決して離れるでないぞ?」



 と言ってきて、少年を道無き木々の間へ引っ張る。



「え」



 グイっと引っ張られた時だった。

一瞬、周囲が薄暗くなったかと思うと、次の瞬間にはまったく見知らずの山道風景に切り替わっていた。



「え、えぇっ!?」



 少年には訳が分からない。

まるで瞬間移動でもしたかのようだ。



「ほれほれ、妾の家はすぐそこじゃから、ついて参れ」



 女はもう安心といったように少年の腕を離すと、そのままスタスタと奥のほうへ歩いていく。

こんな見知らぬ場所で置いていかれては堪らないと、少年は慌てて女の後を追う。



 数分歩いたところに女の家はあった。

その家は時代劇でしか見ないような古いもので、敷地は広く、少し荒れているように思えた。



 少年はまるでタイムスリップしたかのような不思議な光景に、目をぱちぱちさせながら、女に続いて玄関から屋敷の中に入る。



 中はやはり、山奥の農村でも見かけ無いような古めかしい造りだった。

黒光りする柱や板張りの廊下。漆喰の壁。

家の中にはどこを見渡しても蛍光灯のようなものはなく、ただ障子越しに差し込まれる光のみ、室内を薄暗く照らし出している。



 「それでは茶でも淹れてくるので、適当に寛いでおくれ」



 女はそう言い残すと、厨房の方へと歩み去ってゆく。

残された少年は、板張りの床の上で正座なんかして、手持ち無沙汰にキョロキョロと辺りを見回していた。



 ほどなくして、女がお盆に湯飲みと茶菓子を載せて戻ってきた。



 「ふふふ、珍しいものなんてありゃせんよ」



 しきりに辺りを見渡している少年の姿が面白かったのか、コロコロと笑いながら、湯飲みと茶菓子の皿を少年の前に置く。

女が屈みこんだ時、まろび出るような胸の谷間が目に飛び込んできて、思わず少年の喉が鳴る。



 「久しぶりに外に出たせいであろうな。妾はお主の出で立ちの方が興味深い」



 女は少年の対面に座ると、そう切り出す。



 「あの・・・ゴメンなさい。よく言っている意味が分からないです・・・」



 かすかに困惑して、聞いてみる。



 「ずっとこの家に居た、ということですか・・・?」



 思えば、この人と会ってから不思議なことばっかりだと、少年は思い出す。



 何の気配も無く後ろから声を掛けられたこと。

とても現代の人とは思えないような、古風な服装と喋り方。

付近の地形に詳しい自分でさえも知らない場所へ、女が案内したこと。



 非常に奇妙なことばかりで、ともすれば恐怖を感じてもおかしくないのだが、目の前の女性があまりにも神々しく、そして美しいせいなのか、微塵も恐ろしさは感じなかった。



「ふむ」



 女は少年の質問に答えることなく、妙に考えるような素振りをする。

一呼吸置いて、女が口を開くと、さらに奇妙なことを口走った。



「お主、妖怪の類は大丈夫な方かの?」

「は、はいぃ?」



 何を言われているのか分からず、思わず声が裏返ってしまう。



「じゃから、妖怪のような、人外の姿をした者についてじゃ。お主はここへ来ても妙に落ちついているがゆえ、もしかしたら大丈夫かもしれんと思うてな」

「言っている意味が・・・分かりません・・・」



 非常に困った顔をする少年の姿を見て、意を決したように女は頷くと、立ち上がり、少年の目の前まで移動する。



「ま、口で説明しても納得はするまい。まずは見るが良かろう」



 スルスルと着ていた巫女装束を脱ぎだして、薄い襦袢だけの姿となった。

いきなりのことで少年があんぐりと口を開けているのも気にせず、そのまま身体を寄せると



「良いか。腰を抜かすでないぞ?」



 そう言った瞬間、女の身体が淡い光に包まれる。

光は数秒で薄らいでいき、その後には大きめの獣耳と、四本の立派な尾が、女の身体に生まれていた。

 耳は小麦色だが中央部分は白く、そして先端は黒くなっている。

ボリュームがある4本の尻尾も同じだった。

根元が白く、そこから先端に向かうにつれて綺麗な小麦色になり、最後は黒毛となっていた。

さらに、いつの間にか女の瞳は血のように紅く染まっており、瞳孔の形も変化しているように思えた。



「・・・・・・」



「・・・・・・」



 見つめ合う少年と女。



「・・・・・・」



「・・・もし?」



 一向にリアクションを返さない少年を心配して、女の方が声を掛けた。

少年はというと、頭の中が真っ白で、まさにパニック状態だった。



 そんな中で、思わず口走った言葉と言えば、



「あの、しっぽ、触って確かめて良いですか?」



 これを聞いた女は、しばし唖然とすると



「あっはっはっはっはっは!」



 口に手を当てるのも忘れて、大笑いした。

まさか、このような反応を返されるとは思ってもいなかったのだろう。



「良いとも、良いとも。しっかり確かめておくれ?」



 目じりに涙を溜めながら、立派な尻尾を4本とも少年の方に向ける。



「・・・失礼します」



 そう言って、礼儀正しく尻尾に触りだす少年の姿を見て、また女はコロコロと笑い出す。



「お主はおかしな奴じゃ。妾の姿を見て失神する者も少なくは無いというのに」

「・・・いえ、十分、驚いてます」



 そう言いながら、少年は女の尻尾を1本、1本、手で確かめてみる。

その尻尾の毛は艶やかで、芯の部分からは微かな温かみを感じる。

そして奇妙なことに、この尻尾を触っているだけで、少年の身体は熱くなっていき、指からゾワゾワとした快感がせり上がってくる。



「時代も変わったわけじゃなぁ。持ち物もえらく変わっておる」



 少年に尻尾を触らせながら、女は別のものにも興味を持ったらしい。

傍らに置いてあったスーパーのビニール袋を手に取る。



「面白い袋だの。見たことも無いような手触りと色じゃ・・・ふむ?」



 袋をその白い手でぺたぺたと触った後、中を覗き込んだ時、女の美しい顔が驚きで固まる。



「・・・こ、これはっ!」



 さっと袋の中に手を伸ばし、ある1つのものを手に取った。





  『油揚げ 5枚入りお徳用 \120』





「この色!この艶・・・!変な器に入っておるが間違いない!油揚げじゃな!?」



 少年は女の人が、なんで瞳を爛々と輝かせながら油揚げを見つめているのか分からなかった。

母親の言いつけどおり、味噌汁用に買ってきたもので、特別な油揚げでは無いように思えるのだが・・・。



「お、お主っ!この品を妾に譲ってたもれ!」

「え、い、イヤ。・・・ダメだよぉ。母さんに怒られちゃう」



 少年は未だに女の尻尾をさわさわと触りながらも、そのお願いを却下する。

女の尻尾は触っているだけで気持ちよく、なかなか手が離せないのだ。



「ふ〜ん?なら妾も・・・」



 さっと少年の手から尻尾を取り上げる。



「尻尾をもう触らせてあげないぞ?」



 ニィと、整った顔に意地悪な笑みを浮かべる。

少年は手から逃げてしまった尻尾を名残惜しそうに見つめていたが、



「い、いいもん・・・。お使いなんだから、ダメなものはダメだもん・・・」

「うむむ・・・、なかなか強情な童じゃのぉ」



 女は残念そうに腕を組む。

少年は、なぜ油揚げ一つでここまで残念がるのか不思議に思った。

今までの泰然としていた女の態度が嘘のようで、まるで自分と同年代の女の子のように子供っぽく感じる。

 だが逆に、その妖艶でグラマーな姿とのギャップが、彼女をさらに魅力的にしているのも事実だ。

彼女の意外な一面を見て、少年の心臓がドキドキと早鐘を打つ。



 思わず惚けた表情で、近くに立っている女の姿を見上げていたが、ようやく今、女が薄い襦袢しか着ていないのを思い出した。

尻尾に夢中になっていたが、女の手足が襦袢から露出しており、大きく盛り上がった胸がその薄い布を押し上げている。

自分は座っていて、相手は立っているので、短めの襦袢の裾からむっちりとした太股が丸見えで、ともすればさらに奥が見えてしまいそうだ。



 それに気付いた少年は、真っ赤になりながら慌てて目線を下げる。



「うむ?」



 そんな男の子の様子を見て、女は獣耳をぴくぴくっと震わせながら、「ははーん」と納得する。

そのまま少年に後ろにすっと回り込み、しな垂れかかる。



「ど・こ・を、見ていたのじゃ〜?」



 豊満な胸を、男の子の背中にムニュムニュと押し付け、耳元に甘い息を吹きかけながら、女は囁く。

尻尾のうち1本は、つつーっと、少年の内股を撫で上げていた。

それだけで、少年の身体は陸に打ち上げられた魚のようにビクンと震えあがる。



「べ、別に・・・」



 少年は掠れる声で何とか返事をするが、動揺は隠し切れない。

そんな少年の姿を見て、女は獲物を狙う野生の獣のように舌なめずりをひとつ。



「ほほーぅ。では?ここは・・・なぜコッチコチなのじゃ?」



 女の艶かしい手が、少年の股間を短パン越しに擦る。

服の上から触っても分かるほど、少年の陰茎は固く勃起していた。



「あ、やぁ・・・!止めて・・・!」



 少年は身をくねらせて逃げようとするが、女はもちろん逃がさない。

後ろからしっかりと抱きかかえ、尻尾で撫で上げることによって抵抗力を奪いながら、さらに執拗に少年のペニスを揉み上げる。



 少年は恥ずかしそうに目をつぶりながら、嫌々するように顔を横に振る。

その姿はあどけなく、妙に女の加虐心と母性を刺激するものだった。

さらには、少年の嫌がり抵抗する姿を見て、獣としての本能にも徐々に火がついてゆく。



『この子を徹底的に嬲って、身も心も虜にしたい』



 暗い欲望の炎が、獣の瞳に宿った。

当初は少しだけ弄んで油揚げを頂戴しようと思っていたのだが、意外にも可愛い反応を見せる男の子を見て、この子の精も頂きたくなったのだ。



「ぼうや・・・、よーく、ご覧・・・」



 女は少年を後ろから深く抱きかかえ、目の前に指を一本かざす。

するとどうだろう。青白い、何とも不思議な炎の塊がチロリと指先に生み出された。



 姿かたちは炎にも関わらず、近くに居てもまったく熱くない。

自分の腕の中で少年が固まるのを感じると、女は「ふふふ」と小さく笑って、その狐火を、少年の胸へトンっと押し付けた。

炎は瞬く間に少年の身体の中へ飲み込まれ、あとには何も残らなかった。



「な・・・なにを、したの?」



 よく分からないものを身体に入れられた少年は、怖れ慄き、女に尋ねるが、女は何も答えず、そっと少年から身体を離した。



「あ・・・」



 何とも情けない声を上げる少年に対して、満足そうな表情をする女。



「ふふふ、願い通り、止めただけじゃが?」



 口元に手を当て、意地悪な笑みを浮かべる女。

少年は「う〜」と唸りながら、股をモジモジさせている。



「さて、暑いので、妾はこれも脱ごうかのぉ?」



 わざとらしく女はそう言うと、薄い襦袢に手をかけ、ゆっくりと脱ぎだす。

ポロンっと張りのある大きな乳房が外に出て、ぷるぷると美味しそうに震えるのを、少年は半ば硬直して見つめる。



「うふ」



 そのまま襦袢がストンと足元に落ちると、女の股間が露になった。

逆三角形に綺麗に生え揃った陰毛の下には、熟れた割れ目がすでに粘液を滴らせている。

甘い、果汁のような香りが部屋に立ち込め、少年の幼い性本能を揺さぶる。



 「・・・っ!!?」



 その時だった。

まるで女の陰部の匂いに反応するかのように、少年の体内で爆発的な性欲の増加が起る。

嵐のような衝動が少年の心を襲い、一瞬で理性を打ち砕き、溶かし去る。

そして同時に身体の芯がカッカと熱くなり、身悶えするような欲望が渦巻く。

狐火を使った陰術が、条件を満たして発動したのだ。



「あぁぁ・・・ふぐぅ・・・うぅ」



 胸と股間を押さえて、涙と涎を垂らす少年を見て、女は妖しく微笑み、自分の大きな胸を揉んで見せる。

まるで柔らかい餅のように、ムニムニとその双丘が変化する。



 それを見て、少年の頭の中は(あの胸を揉みたい、顔を埋めたい、思いっきり吸い付きたい・・・)という想いに埋め尽くされていった。



 ずりずりと身体を引きずりながら、女に近寄ろうとするのだが、



「こちらへ来るでないっ!」



 女がピシャリと言い放つ。

少年はまるで鎖に繋ぎ止められたかのように、ビクリとその動きを止める。

彼の身体と心は完全に、彼女の術中に嵌っていた。



 動けない少年は身をよじり、子犬のような瞳を向けるが、女は近づくことを許さない。

もっとも、彼女の方も少年の潤む瞳に快感を得ていた。

股の奥からトロリとさらに蜜が溢れ出てくるの、女自身も感じる。



「くふ、まだ前の質問に答えて貰ってなかったの?」



 今度は、巨乳の頂にある乳首を自分で摘んで弄び、その姿を少年に見せつけながら、楽しげに質問する。



「股間をコチコチにして、お主はどこを見ていたのじゃ?」



 少年はうろたえながらも、小さな声で



「・・・お・・・、オッパイ・・・」

「んん?聞こえないぞ?」

「オ、オッパイっ!」

「これかや?」



 たっぷんたっぷんと、やらしく女は自分の胸を揺らす。

少年はまるで暗示にかかったように、涙を流しながら頷いた。



「お主も触りたいかや?」

「・・・ささ、触りたい、です・・・うぅ、グズ」

「まだ駄目」



 むげに断られ、少年の顔が苦痛に歪む。

それを目を細めて満足そうに見つめながら、



「まずは服を自分で脱ぐのじゃ。そうしたら考えてやらんことも無い」



 女の背後では、パタパタと4本の尻尾が揺れている。

この状況を思いっきり楽しんでいるのが、少年の目にも良く分かった。

女の姿を恨めしげ見つめながら、観念したように服を脱ぎだす。



 タンクトップを脱ぐと、肋骨を浮かび上がらせた、まだ幼い少年の身体が露になる。

そして半ズボンを脱ぐと、先走り液によって円形のシミを作っているブリーフが現れた。



「んふふ、ほれほれ。その邪魔な最後の一枚も、脱いでくれるのじゃろう?」



 恥ずかしそうに、ブリーフを脱ぐのを躊躇っていた少年に対して、女は狐の耳を震わせ、舌なめずりしながら急かす。



 目をきつく閉じながら、少年はブリーフを脱ぐと、ビンッと幼いペニスが外に飛び出てきた。

まだ子供らしく皮が被っているが、最大限に勃起しているせいか、少しだけ真っ赤な亀頭がはみ出していた。

少年は下を向きながら、悔しくてポロポロと涙を流す。



 さすがにそんな少年の姿を見て、やり過ぎだと感じたのか、女は少々慌てる。



「男なのに、すぐに泣くでない」

「うっ・・・スンスン。だって、恥ずかしぃ・・・グズ」



 見かねた女は少年の手を引いて立ち上げ、その頭を自分の胸元に引き寄せる。

ポヨンっと、男の子の小さな頭が豊かな乳房の谷間に埋まった。



「ほら、ほら、泣かない、泣かない」



 あやす様に後頭部を撫でてあげ、身体を揺すって胸を顔に押し当ててあげる。



「ぐずっ・・・うん」



 見事に大きな胸の中に埋まってしまった少年は、頭がクラクラするような甘い匂いに陶然となり、そのまま柔らかな肉の海に身体を沈める。

女の肌はサラサラで、まるで上等な絹のようだった。

触れ合っているだけで気持ちよく、そして蕩けてしまうかのようにプニプニしている。



「ふふ、本当に甘えん坊じゃの」



 甘えられている女のほうも満更ではなさそうで、頭の狐耳をフルフルと震わせて、尻の下の尻尾は4本ともゆらゆらと左右に揺れ続けていた。 



「さて坊や、そろそろお乳の時間だ」



 冗談めかして、女は微笑しながら少年の身体を引き離した。

少年の視界いっぱいに、美しい女の笑顔が広がる。

泣きぼくろがある彼女が、こうやって悪戯っぽく笑うと、本当に魅力的だ。

大人の妖艶な魅力と、無邪気な可愛さが双反せずに混じり合っている。



「ほら・・・乳首を見てごらん」



 そう言われ、彼女の大きな乳房の頂点にある、薄紅の突起をみやると、その親指ぐらいの大きさまで突起した乳首の先から、白っぽい液体がぷつりと、玉のように染み出している。

そこからも、この世のものとは思えないほど甘い匂いが漂っていた。



「坊やのお口でちゅーちゅーしておくれ?」



 まるで暗示に掛けられたかのように、男の子はそのまま胸に口を寄せると、赤子のようにむしゃぶり付いた。



「おぉ!」



 女は少し仰け反り、白い喉元を見せながら少年に吸われるに任せる。

吸えば吸うほど湧き水のように乳が溢れ出し、少年の口の中を満たす。



 すごく甘い・・・例えるなら練乳のような甘さだが、その味にしつこさはなく、いくらでも飲めるように思えた。



 少年は無我夢中で女の乳に吸い付きながら、知らず知らずのうちに股間を女の太股に擦り付ける。

性知識がほとんどない少年でも、硬くなったおチンチンを何かに押し付けると気持ちいいことは知っていたのだ。

女の太股はムチムチとしていて、一擦りごとに得も知れぬ快感が走り抜ける。



「ふふふ、恋愛感情も母性も、とうの昔に枯れ果てたと思うていたが」



 自分に甘えてくる男の子が愛しくて堪らないと、女は感じていた。

人間の汚い部分を多く見てきて、失望や別れも数知れず経験し、数百年もの長き間、世を儚んで惰眠を貪っていたわけだが、まさか起きて初めて会った少年に、ここまで心を揺れ動かされるとは思ってもいなかった。



「こらこら、そんなに夢中になるでない・・・気持ち良いことをしてあげるから」



 少年が片方の乳を吸い尽くし、もう片方の乳首に吸い付いたところで、女は苦笑しながら指をパチンと小さく鳴らした。

するとどうだろう、いつの間にか床には柔らかそうな厚めの布団がひかれていた。



 女はそのままゆっくりと少年を押し倒し、布団に寝かせる。

そして今なお胸に吸い付いている少年の口をやんわりと外し、身体を反転させた。

少年の目の前には女の秘所が広がり、女の口元には少年のペニスがくる。

シックスナインの体勢だ。



「ここを見るのは始めてじゃろ?今度は妾の女陰(ほと)を舐めておくれ」



 女は自らの指でアソコの割れ目をニチャと開ける。

ドロドロに濡れそぼった花弁の中から、綺麗なサーモンピンクの秘肉が現れ、さらにその奥にある膣口がヒクヒクと伸縮していた。

 少年の鼻には、熟した果実の匂いが漂ってくる。

甘酸っぱくって、頭がクラクラするような不思議な香り・・・。

 色素がまったく沈んでおらず、あまりにも鮮やかな色をしていたせいで、目の前にある女性器に対して汚いという感情はまったく沸かなかった。

何の躊躇もなく、少年はただガムシャラに女のあそこへ吸い付いた。

本能に従うままに舐め上げ、愛液を啜り、膣口に幼い舌を差し入れる。



「あぁん、んふ・・・。良いぞ。もっと奥までペロペロしておくれ」



 女は気持ち良さそうに顔をしかめ、少年が舐めやすいように上から腰の位置を調整してあげる。

男の子の頭上ではワッサワッサと、4本の狐の尻尾が振られていた。

 少年の舌技は拙かったが、その必死な奉仕と、久しぶりの女の喜びに、思わず「あぁ」と喘ぎ声が漏れてしまう。



「お主の男根も、ピクピクと震えておる・・・」



 まだ子供らしさが抜けない大きさながらも、精一杯膨張し、自己主張をしている少年のペニスを、女は愛しそうに撫で上げる。

それによって、下にいる少年が震えたのを感じると、女はさらに愛しさが募った。



「どれ、まずは大人の男根にしてあげないとの?」



 トロンとした瞳で肉棒を眺めると、小さな舌をペロリと出し、ペニスの皮の中にゆっくりと差し込んでゆく。



「あぁっ・・・、そ、そこはぁ!」



 思わず少年の顔が女の股間から外れ、あそこから送られて来るどきつい感覚にブルブルと震えた。

女は構わずに舌をグリグリと差し込むと、まるで皮を剥離させるかのように、舌を蠢かせて皮の中を一周する。

そして最後には、かぷっと先端にしゃぶり付き、そのまま根元まで唇で絞り下げる。



「い゛ぃぃぃ!あぁぁ・・・・ん」



 痛痒くも気持ちい感覚に少年が身悶えする。

女の口でおチンチンの皮がはじめて剥かれたのだ。

今まで触れることが無かった粘膜が、女の舌と口内でこね回される。



「アァ!ダメッ!出ちゃうっ!出ちゃうーーーっ!」



 フェラチオがはじめてで、しかも皮が剥かれたばかりの少年に、耐えられる快感ではなかった。

そのままピューっとまるで噴水のように射精する。



「んっ・・・ん、ゴク、ゴク」



 女は白い喉を上下させながら、美味しそうに初めての射精の味を楽しんだ。

より放出を長引かせようと、硬くなった少年の睾丸をやわやわと揉み上げ、緩やかに頭を上下させながら、軽く吸引してあげる。

もちろん舌は、剥けたばっかりの亀頭を舐め回し続ける。



「はぁ・・・ウゥ・・・」



 魂までも抜かれるような感覚に、少年はただ女の臀部にしがみ付いて震えるのみだった。

お尻の間に泣き顔を押し込み、ぎゅっと真っ白な尻たぶを握り締める。



 徐々に射精の勢いが収まり、ついには精液の放出が止まる・・・。

たが、女は少年のペニスを頬張ったまま、その舌を止めようとしない。



「あの・・・、おねーさん?」



 少年は恐くなって、思わず下から女の人に声をかけた。

女はチュポンっと肉棒から口を離すと、後ろを振り返り、ニヤリと笑う。



「んふふ、まず1回抜いたのじゃ、2回目はゆっくりと堪能するが良かろう」

「で・・・でも、もう・・・」

「もう?」



 女は少年の身体から一度降り、そのペニスを見えるようにしてやった。

少年のペニスは萎むどころか、前よりも一回り大きくなって天を突いている。

まだ皮が剥けたばかりの少年の亀頭は、苺か何かのように真っ赤だったが、肉傘が広がり、大人顔負けの貫禄を放っていた。



「えっ!?これが・・・僕の!?」

「そうじゃ。もう一回抜けば、さらに按配が良くなるぞ。ふふふ」

「何でこんなに・・・形が変わっちゃったの?」



 少年は怖がりながら聞くと



「狐火じゃ」



 女はアッサリと答えた。



「お主の身体に宿らせた狐火は、妾の妖力と直結しておる。よって、お主が精を放ってば放つほど妾の妖力が補充され、さらに肉体を強固なものへと作り変える」



 得意げに、頭の上の獣耳をパタパタと動かしながら



「もっとも、妾の気に入らぬ男だった場合は、妖力など与えず、そのまま精を抜き取って干物にしてやるがのぉ、クックック」



 女は一瞬だけだが、暗い笑みを顔に浮かべる。

それを見て、少年の背筋に冷たいものが流れた。



「だが、お主は別じゃ。妖力でずっと補ってやるゆえ、いくらでも精を放つが良い」



 そう言って、また少年の上に乗りかかる。



「イヤー・・・!もう止めて、頭がおかしくなっちゃ・・・んぷ!?」



 少年はイヤイヤして抜け出そうとするも、女は自分の秘部を押し付けて黙らせる。



「ふふふ、それならば早いところ妾を気持ち良くしてくりゃれ?1度もイかせてくれぬことには、止める気がおこらぬ」



 ヌルヌルとアソコを少年の顔に擦り付ける。



「それに・・・後ろの穴の楽しみも味わってみるが良かろう」



 女は人差し指を自分の口に入れ、たっぷりと唾液をまぶすと、



「それ!」



 ツプッ・・・



 少年のアヌスへ突き入れた。



「あ!アーっ!そんな・・・!止めてよっ!い、痛いっ!」



 もちろん女は止めはしない。

「ここらへんかのぉ?」と悠長に呟いたかと思うと、指を曲げ、コリっと陰嚢の裏側を擦る。



「・・・ッ!?」



 その瞬間、少年の身体が大きく揺れ、目が見開かれる。

今まで感じたことがないような快感、いや、快感というには余りにもどぎつ過ぎる感覚の波が、ズゥンと身体の芯に押し寄せた。



「あ゛ぁぁぁぁぁ・・・」



 ピュルルルルル、ビュルッ!



 少年は口をパクパクさせながら、白目を剥き、盛大に精液を撒き散らした。



「どうじゃ?男がいくらでもイけるツボだぞ。ん?あぁ、勿体無い・・・」



 今なお噴出し続けている精液を無駄にしまいと、女は慌てて肉棒を咥え、チュウチュウと吸いたてる。

指は休むことなく、クニクニと少年の前立腺を押し続けている。



 もうこうなると、少年に出来ることは、目の前に押し付けられた女の花弁を舐め回して、絶頂に導くしかない。

涙を流しながら、少年は女のアソコに舌を這わせる。



「・・・ん、もっと下じゃ。皮が被さったお豆のような場所があるじゃろぅ?そこを舐められると早くにイける」



 女も鬼ではない。

一度少年のペニスから口を離し、女が感じるポイントを教え込む。

少年は忠実に女の指示に従って、舌を操作した。



「あん・・・、いいぞ、その調子じゃ。一箇所だけを責めるのではなく、女の穴やヒダの方も舐めて・・・ん、そうそう。指や鼻先も同時に使うとなお良い」



 健気に女を感じさせようと頑張っている少年に、自然と嬉しい気持ちが込み上げる。

女は目を細めると、尻尾をまた左右に揺らしながらフェラチオに没頭した。

 口内をすぼめて吸い上げたり、ペニスの鈴口に舌を差し入れかき回したり、エラの張ったあたりを濡れた唇で擦り上げたり・・・、丹念に女の技を使って少年のペニスを愛撫する。

もちろん、指で睾丸を弄んだり、前立腺を刺激し続けるのも忘れない。



 女のテクニックに押され、少年のクンニの動きが鈍ってくる。



(ふふふ、あと2、3回は精を吸い取らないといけないかの?)



 肉棒を頬張りながら、女は不敵な笑みを浮かべる。



(ほーれ、我慢せずに出してしまえ)



口元をきつく結び、舌を絡ませながら、根元から亀頭までを一気に擦り上げる。



「ン゛ンンンッ!」



 股間から少年のくぐもった呻き声が聞こえると、勢い良く3度目の精が放たれる。

女はペニスを浅く口元に含み、入ってくる精液の舌触りを堪能しながら、うっとりと喉に流し込んでゆく。

まるで精液を催促するかのように、チロチロと舌で鈴口を舐め回した。



 その刺激を受け、ちょうど女のアソコに吸い付いていた少年の歯が、コリっとクリトリスに当たってしまった。



(・・・なっ!?)



 精液を堪能するあまり、油断しきっていた女には堪らない。

しかも気分的に相当高まっていたので、絶頂が来るのも一瞬だった。



「アァァァぁぁ・・・ッ!」



 思わず少年の肉棒から口を離し、絶頂の声を上げて、盛大にイってしまう。

女のアソコからはプッシャっと潮が吹きだし、少年の顔を濡らした。



 少年は何が起ったのか分からず、目をまん丸にしながら、キョトンと震える女の臀部を見つめる。



「ハァハァ・・・くぅ、不覚じゃ。こんな子供にイかされてしもうた・・・」



 ゴロンと女は少年の上から降りると、弾む胸を押さえながら目をつぶって横になった。

少年の方はというと、ようやく視界が開けたので、そのまま身を起こし、布団の上に座り込む。



 横を見やると、だらしなく横たわっている美女の姿が見て取れた。

射精直後でボーとしている少年は、そのまま女性を観察する。



興奮によってほんのりと紅く染まった女性の綺麗な顔。

胸が上下にするに合わせてプルプルと揺れる大きな乳房。

しとどに濡れそぼり、ヒクヒクと蠢いている女のアソコ。

そして、人あらざる者を示す、獣耳と4本の尻尾。



 まるで芸術品のように美しく、そしてこの世の者とは思えない不思議の裸身を見ていると、射精したにも関わらず、少年の怒張はドクドクと波打ち、天井に向かってそそり立つ。

収まりが付かない自分の一物と性欲の前に、少年は困り果てた顔で女の人が落ち着くのを待った。



 そんな少年の姿を見て、女は身体を横にしながら、少年に微笑みかけた。



「んふ、子供は子供でも・・・ここだけは大人じゃったの?」



 女の目線の先の少年のペニスは、もはや大人顔負けのものにまで成長していた。

大きく鎌首をもたげ、弓なりに反った肉棒は18cm以上の長さがある。

亀頭の傘は大きく開き、幹には何本もの血管が浮かんでいた。

華奢な少年の身体にはあまりにも不釣合いな、凶悪な一物だった。



 女は困っている少年を前に、



「ほら、そのおチンチン・・・ここに入れてみたいのかえ?」



 自分の秘園にネチャと、指を二本入れながら、それを見せ付けるように出し入れする。

入れる時はグプグプと卑猥な泡を吹き出しながら、そして抜き出す時は柔らかな女の秘肉が指に絡みつきながら、淫らに出たり入ったりする。



(あの中に自分のモノを入れればすごく気持ち良さそう)



 そう思った少年は、恥も外聞も捨てて、大きく頭を縦に振った。



「ん〜、でも妾はすでに1回イって満足したしのぉ」



 耳をパタパタと揺らし、意地悪そうに言う。

少年は今にも泣きそうな顔になる。



「それにお主も3回精を放ったし、もう満足じゃろう?」



 狐火の影響で今なお精力を補充され続けている少年は、ブンブンと顔を横に振る。

こうしている今でも、どんどん睾丸が重くなり、ペニスは破裂しそうなぐらい膨張している。



「んふ」



 まさに計算どおりに動いてくれる少年に、女は嬉しくなる。

そして考えてあった提案・・・というのは名ばかりの脅迫を口にする。



「そうじゃ!お主が持っていた油揚げを妾にくれれば考えぬでもない」



 その言葉を聞き、少年は一瞬戸惑ったものの、もはや性衝動の方がお遣いの使命感よりも重くなっていたので



「うぅ・・・、うん、分かったよぉ」



 素直にそれを承諾する。

その言葉を受け、女はうんうんと頷くとさらにもう一歩。



「だがのぉ、さすがにこの油揚げだけでは、量が少なすぎるの」



 スーパーの袋から勝手に油揚げのパックを取り出す。



「ふむ、毎週、お主が油揚げを妾に持って来てくれるのなら、釣り合いがとれそうじゃ」

「・・・なっ!」



 ニヤリと笑いながら、とんでもない注文を付きつけた女に、少年は絶句する。



「あぁ〜、妾はお主の誠意が見たいのぉー。油揚げを毎週持ってきてくれる素晴らしい男なら、妾は喜んでココで慰めてやるものを・・・」



 ゆっくりと、ヴァギナに差し込んでいた二本の指を広げ、蠢く内部を見せつける。

幾重の肉襞が伸縮を繰り返すその様子を見て、少年の喉が知らず知らずに鳴る。



 少年はフルスピードで、毎月の自分のお小遣いで買える油揚げの量を計算した。

その結果、なんとかその要求を果たせそうだと判断すると



「グズッ・・・分かったよぉ。毎週・・・毎週、買ってくるからぁ・・・」



 涙ながらに承諾する。

膨張し続けるペニスを少しでも沈めようと、少年の手はスコスコと自分の肉棒をしごき続けている。

あまりの惨めさに、涙が溢れて止まらない。



 そろそろ限界だと感じた女は、大本命である、最後の要求を繰り出すことに決めた。



「なるほど、お主は素晴らしい男子のようじゃの!・・・ただ」

「・・・た、ただ?」

「ただ、妾は愛し合っている者にしか、最後の一線を許さぬ」



 その言葉を聞いて、ガーンと少年はうな垂れる。



「・・・・・・」



「・・・・・・」



「・・・・・・」



「ゆ、ゆえに、ホラ・・・嘘でも妾を愛してると、言っておくれ?」



 「愛している」と即答すると思っていたので、女の方はちょっと焦る。

思わず「嘘でも」と言ってしまった。



 少年はというと、搾り出すような声で



「・・・その、おねーさんはとても綺麗だと思い・・・ます。少し外見が普通の人とは違うけど・・・、そんなの関係ないし・・・」



 少年の肩がプルプルと震えている。



「ぜんぜん、嫌いなわけじゃないです・・・。むしろ・・・好き、です。でも、愛しているとか言うのは、たぶん、違うし、簡単に言っちゃいけないと、なんとなく思う・・・少なくとも、今の僕は言ったらいけないような・・・」



 性欲に流されて「愛している」と言うことが、少年にはとても穢れたものであるように感じた。

そして、そのような行為は、目の前の神々しい女性を汚れさせてしまうとも、少年は考えてしまった。



 肩を落としながら、脱ぎ捨ててしまったブリーフを拾いに行く。

このおチンチンをどうしようか、途方に暮れながら。



「あー、もぅ!」



 女はそのまま去ろうとする少年の腕を掴み、自分の方へと引っ張る。

歩き出していた少年は体勢を崩し、ポヨンと彼女の大きな胸に倒れこむ。



「童だから仕方ないとしても、もっと下心を出しんせ!」



 そう言って、少年をギュッと抱きしめた。

ほんの微かだが、女の身体が震えているように思えた。



「ずっと孤独だったのじゃ・・・、優しい嘘を少しぐらい、貰っても良かろう?」



 女が何を言っているのかまったく分からなかったが、とても悲しませてしまったことは分かった。



「ご、ゴメンなさい」



「んふ、でも、その清純さは嫌いじゃないかの・・・」



 謝る少年に対して、女はさらに強く抱きしめる。

そしてそのまま脚を左右に広げると、



「ほら、はやくこの立派なものを妾の中に入れておくれ・・・実を言うと、妾もそろそろ限界じゃ・・・」



 少年は、胸の間から女の顔を見上げる。

女の目の端には小さく涙が溜まっており、瞳は潤んでいる。

顔は紅く染まっていた。



「妾が導いてやるゆえ、ゆっくりと腰を前に突き出すのじゃ」



 女の白い指が少年の肉棒を掴み、照準を合わせてくれる。

そして軽く腰を上げ、少年が挿入しやすい体勢をとった。



「そのまま真っ直ぐ・・・そのまま・・・んっ!」



 グチュリ



 亀頭が柔らかい感触に包まれたかと思うと、



 ズプッ、グブププ・・・



 幾重にも重なった肉壁をかき分けて、根元までみっちりと埋まってしまった。

先っぽに少しコリコリとした部分が当たる。



「「あぁぁぁ・・・」」



 二人の気持ち良さそうな声が重なった。

妖力によって最大限に膨張したペニスに突かれる喜びを女は感じ、少年の方はというと、柔らかく包み込むような膣の感触にすぐ射精しそうになった。



「ん〜・・・、この感覚、久しぶりじゃ。お腹がゴリゴリと擦られる・・・」



 うっとりと女は眉を下げ、甘い吐息を吐いた。

その美脚が少年の背中に回され、背中でしっかりとクロスされる。



「ほれほれ?どうした?早くその剛直でかき回しておくれや?」



 下にいる女は催促するかのように、腰を小刻みに揺らす。

たったそれだけなのに、肉の柔らかいブラシに擦られているかのような強烈な快感がペニスは走った。

泣きそうな顔で女にしがみ付きながら、少年は言う。



「で、でも、これ以上動かしたら、また出ちゃうよぉ」



それを聞いた女はクスクスと笑い、



「ならば、いくらでも好きな時に出すが良い。ほら、1、2回で終わるような状態じゃなかろう?」



 四本の尻尾がふわりと舞い上がり、そのまま優しく少年の睾丸とお尻、そしてアヌスを愛撫する。

すると今まで感じたことがないような快感が背中を走りぬけ、思わず精を放ってしまった。



「え、あ!ダメェ!」



 ピュル、ビュルル、ビュッ、ビュ



「あぁ・・・!あぅぅ・・・」



 女の豊満な体の上で少年はビクビクと震える。



「ほらほら、動かないでいると、またすぐに次がくるぞ?」



 熱い精液を膣内で気持ち良さそうに受けながら、女は下からグリグリと腰を揺する。



「は、はぃぃ・・・ぐずっ、アン、アン」



 どちらが女か分からないような喘ぎ声をあげながら、少年は射精しながらも腰を上下に振るった。

女のアソコはまるで生き物のように蠢き、少年のペニスを絞り上げる。

驚いたことに、この女性の膣内は突き入れる時よりも、抜き出す時に数倍の快感を与えてくれるようだ。

細かいヒダがまとわり付き、ペニスを引き出すときに絡み合って傘の裏を擦り立ててくるのだ。

まさに魔性の名器というのに相応しいヴァギナだった。



 グチュ、ピュウルル、チュクチュク、ピュル



 まるで壊れたホースのように、射精が止まらない。

一突き、そして一抜きごとに、膨大な量の快楽が送られてきて、次から次に射精を引き起こす。

少年は巨乳の谷間に顔を埋めながら、泣き顔でただがむしゃらに肉棒を出し入れする。

その腰の動きは技術もへったくれも無かったが、女の方も少年のひたむきさと、熱くドロドロに膣内を満たしてくれる精液によって、心地よい快楽を感じていた。



「ん、ん、んん・・・」



 さらに女は、胸の谷間に少年の頭を挟んだ状態で、両手で自分の乳房を揉む。

ちょっと強く揉んでやると、身体がほぐれているせいか、ピュルルっと乳首から母乳が迸った。



 女は一生懸命に腰を振っている少年の顔を少しだけ上げさせると、母乳が湧き出る乳首を口に含ませてあげる。

すると少年は喜んで吸い付き、幸せそうに腰を揺すりながら顔を乳房に埋める。

その様子を見ている女の方も、獣耳を完全に伏せて幸せそうに相好を崩す。

男の子に対する愛おしさに後押しされ、グングンと女の快楽が上がっていく。



「あぁ、そろそろ、イクっ!お主も一緒に・・・あぁぁぁ!」



 女の膣内がキューっと収縮し、さらには4本ある尻尾の内の1つが少年のアヌスをぬぷりと貫いた。

それをきっかけに、さらに勢いを増して精液が噴出される。

少年は女の乳首を頬張ったまま、ぐぐもった悲鳴を上げた。



「んーーーー!んーーーーっ!」



 ビュルルルルル、ブリュ、ビュル、ビュルルル!



 すべての体液という体液が出てしまうかのような、強烈な射精だった。

結合部分から、溢れ出した精液と愛液が、布団に大きなシミを作っている。



「あぁ・・・いいぞっ、もっとおくれ・・・っ!」



 一度絶頂を味わいながらも、女は貪欲に次の快楽を貪るべく腰を揺らす。

他方少年も、尽きることのない性欲に流されピストンを続けた。



「プファっ・・・アン・・・あの・・・」



 突然、少年が女の胸から口を離し、女に話しかけた。



「んー、ん〜。・・・なんじゃ」



 快楽に潤んだ瞳で、女は聞き返す。



「えっと、愛しているかどうかは、今の僕には分からないけど・・・」



 少年はぎゅっと女の身体を抱きしめて、



「・・・僕は・・・、おねーさんが大好きです」



 そう告白する。



「毎日会いに来ます!寂しい思いはさせない・・・です」



 その言葉を聞いた瞬間、女は真っ赤になり、ポロリと一粒の涙を流す。



 ただそれも一瞬のこと。すぐに顔を隠した。

もっとも、ピーンと立ててしまった獣耳と、激しく揺れる尻尾は隠せてないが・・・



「むむむぅ、童のくせに何という粋な台詞を」



 そう言うと、女はグルンっと上下に体位を入れ替え、少年の上へ馬乗りになる。

嬉し涙を流しながら、照れ隠しに言い放った。



「そういうことは、妾を自力でイかせるようになってから言うのじゃ!」



 真っ赤な顔で、ヤケクソ気味に腰を激しく振る。



「アン・・・アァ!」



 その激しい腰使いに少年は喘ぎ声を上げながら、そっと女の腕を取り、自分の方へと引き寄せようとする。

それを受け入れて、女はゆっくりと少年の上に倒れこみ、少し身を屈めて、



 出会ってはじめての口付けをした。



「アン・・・ん、まだ、そう言えば、おねーさんの名前も・・・知らないよね?」

「んふ。名前どころか、お主にはあらゆることを、・・・ん、組み敷きながら教えていくつもりじゃ、うふふ」



 外はいつのまにか夜になっていたが、二人の情交はまだ始まったばかりのようだ。



〜「少年と油揚げ」終了〜





この娘さんに搾られてしまった方は、以下のボタンをどうぞ。




アナザー一覧に戻る