PANDORA


「大丈夫?」

 

そう言いながら、僕は通路の中のエリに向けて手を伸ばした。

竜彦は触れないほうがいい、と言っていたが、このような場合なら手を貸してやってもいいだろう。

汗ばんだ、温かいエリの手が僕の手を掴む。

 

「ありがとう・・・新・・・優しいんだね・・・」

 

途切れ途切れに、エリがそう言う。

 

「でも・・・ごめんね・・・」

「え?」

「あたし・・・我慢・・・できないの・・・」

 

その言葉と同時に、エリの指に力がこもった。

 

「・・・っ!」

 

手を握りつぶされた、と思うほどの痛みが手に走り、声にならない悲鳴を上げる。

 

「こっちに、来て・・・!」

 

そう言いながら、エリが僕の手を引っ張り、通路に引きずり込んだ。

つい先ほどまでの弱々しい外見、そしてエリの体格では考えられない力だ。

僕は抵抗する間もなく、彼女に引き上げられていった。

 

「っ!新!エリ!止めろ!」

 

部屋の反対側から、竜彦が声を上げる。

しかし彼が部屋の真ん中にたどり着くよりも早く、僕の身体は通路に引き込まれ、もといた部屋に戻された。

 

「ちょっと我慢してね」

 

エリは扉に続くはしごを足場に立ち、僕にそう告げると僕の体を一気に通路から引きずり出した。

一瞬僕の体が宙を舞い、床に叩きつけられ、痛みが全身に走る。

 

「くそ・・・」

扉の向こう側から、竜彦の声が届く。

 

「ほら、竜彦・・・新を助けに来たら・・・?」

 

エリは通路越しに、竜彦に向けて声を掛けた。

 

「来れないんでしょ?感染が怖いんだっけ・・・?」

「・・・く・・・」

「新には、あたしもう触っちゃったから、感染してるかも・・・そんな新に触ったら・・・」

「・・・・・・」

 

竜彦が、エリの言葉に答えることなく沈黙を挟んだ。

 

「うふふ、あなたにまで手を出す気はないわよ。だからそのまま、安心して出口を探してね・・・」

 

エリは開ききった扉に手をかけ、ゆっくりとスライドさせた。

 

「じゃあ竜彦・・・さようなら」

 

そう告げながら、エリは扉を閉ざした。

 

 

 

 

 

 

「これで、二人っきりになれたね・・・新・・・」

 

背中を打った痛みに、いまだ起きられずにいる僕を見下ろしながら、エリはそう言った。

荒い息に、赤い顔もそのままに、すたすたと歩み寄ってくる。

そして彼女は僕の側に膝をつき、顔を寄せてきた。

エリの、ほんのりと甘い香りを含んだ体臭が僕の鼻腔に届く。

 

「ああ・・・いいにおい・・・」

 

僕の首もとの臭いをかぎながら、エリはうっとりとした様子で言う。

臭いをかいでいるうちに興奮してきたのか、彼女の香りが強いものに変わっていく。

体を密着させながら、エリの手は僕の体をまさぐり始めた。

 

「ちょ、ちょっとエリ・・・止めて・・・」

「いーや・・・」

 

僕の体に覆いかぶさるようにしながら、彼女は続けた。

 

「こうするために、新を捕まえたんだから・・・あれ・・・?」

 

ちょうど、ズボンの股間にたどり着いた手が、布越しに僕のペニスに触れた。

 

「なんだ・・・新もその気じゃない・・・」

 

エリは顔を上げ、僕のペニスをズボン越しに擦りながら笑った。

無理もない。

同年代の女の子の体臭を、体を密着させながら嗅いだら誰でもこうなるはずだ。

 

「そ、そんな事いわれても・・・あうっ!」

 

一応の弁解をしようとした僕の言葉は、ペニスをつかまれることによって中断された。

 

「何を言っても嘘よ・・・ほら、おちんちんこんなにして・・・」

「うわぁ・・・あぅ・・・」

 

エリの指が、まるでその形を確認するかのように僕のペニスを這い回り、もたらされる快感に僕は声を漏らした。

 

「ああ・・・服越しでこんななら、直に触ったら・・・」

 

エリの指がペニスから離れ、ズボンの腰から滑り込む。

屹立しきったペニスに、彼女の火照った指が触れた。

 

「うわぁ・・・すごい・・・パンツの中、すっごい蒸れてる・・・」

 

赤い顔を更に赤らめ、瞳を輝かせながら、彼女は言葉を続ける。

 

「新のおちんちん・・・硬くて、熱くて、汗かいてて、先っちょがぬるぬる・・・」

「あ、エリ・・・あぁ・・・」

 

ペニスの根元から先端まで、余すところなく把握しようとするかのように、彼女の指が這い回る。

 

「うわぁ・・・あぁ・・・え・・・?」

 

不意に、エリがズボンから手を引き抜いた。

そして、エリはその手をそのまま自分の目の前にかざした。

 

「ああ・・・新の汗とかぬるぬるで・・・すっごいべとべと・・・」

 

手を幾度も裏表に返し、指先や掌についた液体を見つめながら、彼女はうっとりともらした。

 

「それに・・・すっごい臭い・・・!ねえ、新・・・」

 

エリが、僕に顔を向けながら続けた。

 

「直に、嗅いでもいいよね・・・?」

「え、いや・・・」

 

僕の中の理性と羞恥心が、戸惑いを生む。

 

「ねえいいでしょ・・・新の汗臭くて、すっごい蒸れたおちんちんの臭い・・・一杯嗅ぎたいの・・・」

 

どきん、と僕の心臓が大きく脈を打った。

今まで行動を共にしていた女の子が、目を潤ませて顔を赤らめながら、こんな下品なことを口走る。

たったそれだけで、僕はとても興奮していた。

 

「あ・・・ああ、うん・・・」

 

無意識のうちに、僕はうなずいていた。

 

「ああ、ありがとう新・・・」

 

エリはそう言うと身を起こし、僕のズボンの裾に手を掛け、一気に引き摺り下ろした。

冷えた部屋の中の空気に、僕のペニスがまろび出る。

 

「うわあ・・・すごい・・・」

 

エリは、勃起しきった僕のペニスに目を輝かせた。

 

「・・・・・・」

 

目を閉ざし、大きくゆっくり深呼吸をする。

鼻から入る空気を少しでも長く味わおうとするかのように、ゆっくりと吸い、吐く。

そして、しばしの間をおいて、彼女は口を開いた。

 

「あぁ・・・すごい臭い・・・こんなに離れてるのに・・・」

 

目を開くとエリの瞳の輝きは一層増し、まるで数日ろくに何も食べていない人間がご馳走を目の前にしたかのようだった。

半開きになった唇から、あふれ出した涎が顎を伝い、垂れ落ちる。

それと同時に、エリが僕の股間に顔を埋めてきた。

 

「・・・っ!」

 

鼻を玉袋に埋め、裏筋が鼻梁と熱いおでこに触れ、前髪が亀頭をくすぐった。

 

「・・・!・・・!」

 

エリは僕の腰に両手を回し、がっしりと押さえ込むと、そのままの姿勢で幾度も深呼吸を始めた。

彼女の息が、緊張と興奮に縮こまった玉袋の皮膚をくすぐっていく。

 

「ああ・・・本当にすごい臭い・・・」

「ひゃぁっ!?」

 

不意にエリが言葉を放ち、柔らかい唇の動きが僕の玉袋を刺激した。

中の金玉を転がすような動きに、僕は声を上げてしまった。

 

「汗臭くって・・・生臭くて・・・んん・・・」

「あぁぅっ!?」

 

濡れた、温かな舌が玉袋を撫で回す。

僕は突然の感触に一瞬のけぞり、再び声を上げた。

 

「しょっぱい・・・でも、おいしいよ・・・もっと・・・んん・・・」

 

感想を述べるとエリは口を開き、玉袋をその中に収めた。

決して歯を立てぬよう気を配りながらも、興奮した様子で舌を絡ませる。

 

「うぁ・・・いいよぉ・・・」

 

縮こまった玉袋を強引に引き伸ばされ、舌を這わせて唾液を塗りこまれるという彼女の行為に、僕の興奮は高まっていった。

ペニスの鈴口が大きく開き、あふれ出した先走りが彼女のおでこを濡らしていく。

気持ちいい。

気持ちいいが、物足りない。

 

「エ、エリ・・・」

 

首を持ち上げて、ペニスのほうに視線を向けると、瞳を潤ませたエリと目が合った。

 

「上のほうも・・・」

「・・・上って、どこ?」

 

彼女は口から玉袋を出すと、にぃ、と笑みを浮かべながらいった。

 

「どこを、どうして欲しいかいってくれないと、分からないよ・・・?」

「ぺ、ペニスも・・・味わって・・・」

「・・・分かった」

 

エリは笑みを一層深くし、舌を突き出して裏筋に当てると、ゆっくりと亀頭へ向けて這い登らせた。

 

「ああ・・・あ、あ、あ・・・」

 

ナメクジが這うような速度だが、舌先は左右にちろちろ動き、裏筋に垂れた先走りを徹底的に味わっていた。

やがて舌は亀頭に達し、カリ首の溝を幾週も回ってから離れた。

しばしの間をおいて、エリが口を開く。

 

「あは・・・おちんちんってしょっぱいだけじゃなくて、少し苦いんだね・・・。

それに、段になっているところの垢が・・・チーズみたいで、すっごく味が濃くて・・・もっと味わいたいぐらい・・・。

んで、先っちょから出てる汁が・・・苦くて、しょっぱくて、すっごい濃密な味で・・・。

この汁がこんなにおいしいんなら、精液ってどれぐらいおいしいのかな・・・」

 

熱に浮かされたようにそう感想を述べると、彼女は僕に目を向けた。

 

「ねえ、新・・・おちんちん、咥えても・・・いいよね?」

 

僕は無言のまま、すごい勢いで何度も首を振った。

もうずっと射精直前の生殺しの状態だ。

このままだと気が狂ってしまう。

 

「そう・・・それじゃあ・・・いただきます」

 

エリはそう言い、口を大きく開くと、ペニスを深く咥えた。

 

「あぁぁぁぁっ!?」

 

ねっとりとした粘度の高い唾液にまみれた柔らかな口腔中の肉が、いっせいにペニスに絡みつく。

もはや、舌だとか歯だとか頬の内側だとかいった分類ができない、完全な肉の穴だ。

襞状になった粘膜が幹を包み、大きな吸盤状の粘膜が亀頭に吸い付く。

ぷりぷりとした、非常に弾力を持った肉が、くにくにと亀頭を揉んできた。

 

「あぁぁぁっ!!」

 

一挙に限界に押し上げられ、精液を彼女の口の中に放つ。

亀頭に吸い付く吸盤は、中の圧を下げて精液を啜り取り、幹や裏筋に絡みつく襞は、波のように蠢いて更に精液を搾ろうとした。

 

「んぁ・・・ほいひぃ・・・ほいひいほぉ・・・ふぁあはぁ・・・」

「しゃ、しゃべらないで・・・んぁっ!」

 

エリの顎の動きが加わり、肉の蠢きが不規則に変化する。

吸盤は剥がれるまいと懸命に吸い付き、襞は少しでも広く絡み付こうと競うかのようにペニスの表面を奪い合った。

射精の勢いが小さくなり、搾り取ろうとするような肉の蠢きに再び射精が始まる。

 

「うわぁぁぁぁ!あぁぁぁぁぁ!!」

 

連続的に続く絶頂に、僕は涙を流しながら声を上げていた。

さっきまでの生殺しも地獄だったが、押し上げられたまま降りてこれないというのもまた地獄だ。

手足は変な方向に突っ張り、射精の痙攣によって背筋は反ったまま。

意識内では、極彩色の花火が絶え間なくはじけ続けている。

 

「ゆ、ゆるしてぇぇ!はなしてぇぇぇ!」

「んん、ひぃーひゃ・・・ふぉんあひほいひぃふぉひ・・・」

 

僕の懇願の声に応える顎の動きが、皮肉にも射精を促す。

 

「あぁぁぁっ!ひぃぃぃっ、ひぃぃぃっ!!」

 

まともな思考はできなくなりつつあったが、僕は悟ってしまった。

もう、僕はこのままなのだと。

 

 

 

 

<Oral END>



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