学校の快談
序章 子羊は迷い込む
場所は学校の教室、時刻は放課後
童顔で小柄な少年が帰り支度をしている。
そこに大柄な少年が話しかけてきた。
「よ〜よ〜サトミちゃんじゃねえか。昨日、メールしたのに何でこなかったんだよ」
「昨日は用事があったんだ。それに胆試しなんてバカバカしい」
その後ろからもう一人、背の高い少年が声をかけてきた。
「タカオ、コイツはビビってるんだよ」
タカオが笑いながら答えた。
「やっぱりサトミちゃんは怖がりだよな」
それを聞いた小柄な少年、サトミは顔を赤くしながら言い返した。
「サトミちゃんて呼ぶなよ。行けばいいんだろ」
「今の聞いたか、ユウジ」
背の高い少年、ユウジがニヤニヤ笑いながら言った。
「じゃあ12時に校門の前だからな」
まただ、自分の女性みたいな名前をからかわれると後先考えずに行動してしまう悪い癖が出た。
支度が終わった後、溜息をつきながらサトミは廊下に出た。
ちょうどそこにはサトミの担任、志麻先生がいた。
小声でサトミが聞く。「志麻先生……今の話、もしかして聞こえてました?」
今の話を聞かれた!!ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、言い訳を言い訳を考えないと……。夜の学校に忍び込む話をしていたのだ、唯ではすまない。
才女にして学校一の人気と美貌を持ちサトミの憧れの女性に今の話を聞かれてしまったのだ。
何かとタカオたちに悪戯されるサトミの面倒を良く見てくれる先生でもある、そんな先生だけに頭の中はパニックである。
そんな気も知らないで先生は、「私も学生の頃はお転婆だったからさっきのことは黙っていてあげる」と天使の笑顔で答えた。
「先生……」
「さあ、速く帰りなさい。でも、あんまり無理はしないでね」
帰り道のサトミは最高に上機嫌だった。これから自分に起こる事も知らないで……
そして12時、校門の前に3人が揃う。
「おっ、ビビらずに来たな」
「怖がる訳ないだろ、不法侵入で捕まるのが嫌なだけだ」
「警備会社にハッキングしてセキュリティは切ってある」
「さすがは、ユウジだぜ」
「僕は、そういう事するから嫌だったんだ」
「サトミちゃんは黙ってろ」
「最初は学校の何処に行くんだよ?」
「噂だと光るプールと歌う男子トイレの便器に職員室の謎の黒鏡だな、最初はプールを調べに行く」
「プールに入るには別に鍵が必要だろ、持ってるのか」
「俺を誰だと思ってんだ。水泳部の次期エースだぜ」とタカオは自慢げに答えた。
第二章 水魔の三姉妹
プールのちょうど中央が妖しく仄かに光っている、それも人を誘うように揺らいで、三人を招きよせているようだ。
「ほんとに光ってる……」
「なんだろ、あれ」
「月の光じゃないよな」
その時、タカオが急に前屈みになる。
「タカオ、どうしたんだよ」
「やべ、なんか俺」タカオは前屈みの姿勢のままプールサイドの近づこうとする、それを慌ててユウジが止める。
「ヤバイぞ、サトミ!タカオの様子がおかしい」
その時、プールに水柱が上がった。
タカオは眼を覚ましたときプールの底に沈んでいた。おかしなことに一滴も水を飲んでいなかったし水の中にいたのに息苦しくもない。
水面に顔を出そうとするが、自分の手足に渦が纏わりついて思うように動かせない。身体はゆっくりと浮いて水面に出た。
そこに押さない少女の声が聞こえてきた、どこまでも澄んだ鈴のようなお転婆そうな声だ。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん、久しぶりのお客様だよ、たーっぷり歓迎しなくちゃね」
それに続いて最初の声と同じく澄んだしかし凛々しい声がタカオにかけられた。
「これはまた、貧相な餌がかかったな」
次の声も澄んだ声だ。しかし、その中に男を惑わし狂わせ骨抜きにする妖艶さが少し顔をのぞかしていた。
「だめでしょう。お客様には礼儀正しく好意を持って接しなければ」
彼女たちを見てタカオはただ呆然とするしかなかった。月光に照らされ透き通ったその肢体があまりに美しすぎのだ。
「だっだれなんだよ。お前ら!」タカオはやっと声を出した。
「ここを住処にさせてもらっている水魔のピシナだよ。おにーちゃん」
「ヴァッサーだ、名を教えたとはいえ気安く呼ぶなよ、人間」
「二人の姉のマイヤと申します」
「すっ水魔?おっ俺をどうする気だ!」
「はい、貴方はこれから私たちと勝負をして貰います」
「ルールは簡単だ。夜が明けきるまでに水の中から出られれば、お前の勝ちだ」
「何でそんなことしなくちゃいけないんだ」
「私たちに勝てないと一生、お前は私たちの玩具だぞ」
「そーだよ、でも私たちに勝てたらご褒美をお兄ちゃんに上げる」
「ご褒美?」
「はい、約束しますわ」
「今の渦を使ったりしないんだよな?」
「もちろんだ、そんな卑怯な真似はしない」
少し考え込んで泳ぎに自身のあるタカオはこの勝負を受けることにした。
「楽勝だ、受けて立つぜ」
「わーい、お兄ちゃんいーっぱい遊ぼうね」
「一応は決まりだからな、弱い人間でもちゃんと相手をしてやる」
「では始まり、始まり」
直後、タカオの服が水の中に溶けはじめた。
「なにするんだ!」
「まずは歓迎に不要なお召し物は取ってしまいましょう」マイヤの声は底抜けに嬉しそうだ。
ものの数秒でタカオは裸にされてしまった。
「何でこんなことするんだよ」
「お兄ちゃんをとっても気持ちよくしてあげるためだよ」
タカオの周りの水が羽毛のようにまとわりつき、タカオの指先を股間を首筋を撫ではじめた。
その精細さは凄まじくペニスや乳首どころか全身の毛穴、和毛にまで容赦なく快楽を送り込んでくる。
「うっああ……」
「あらら、もう顔が快楽に蕩けてますよ」
「こんな人間、その気になればあっという間に快感漬けに出来るのにお姉さまは遊びすぎだ」
「えーっそれじゃ面白くないよー」
駄目だ、これは勝負なんかじゃない。このままでは自分は快楽の中で自分は精液を全て搾り出されてしまうだろう。
タカオは何とか堪えてプールサイドに上がろうとした。
「そうそう、このくらいで根を上げちゃ駄目ですよ?」
「まだオードブルにしか過ぎないからな」
「水魔の秘宮を味合わせちゃうんだからね」
水魔の秘宮、それは水分子の一個一個にまで三姉妹の妖技が宿ったものだ。
雁首、鈴口、睾丸、毛穴から伝わった水の動きが前立腺まで響いてくる、タカオは呆気なくプールに精を迸らせた。
「すごーい、お兄ちゃんの真っ白だね」ピシナは自分の力でタカオを射精させたことに喜んでいる。
「人間め、よくも私たちの住処で汚い物を撒き散らしたな、もっと懲らしめてやる」口調は怒っている割にヴァッサーの声はどこか楽しそうだ。
射精は一度では止まらず立て続けにプールに白い流れをつくっていく。射精するたびにゴールへ向う気力が抜け三姉妹の魔技に酔いしれたいという気分が沸き起こる。
「くそぉ、お前ら、やっやめろ」
「だぁめぇ」
「貴様は無様に直接触れられもぜずに噴水みたいに精液を吹き出すんだ」
「ピュピューってね」
悔しさでタカオは涙を流した。
「あらあら、殿方はその様なことでは、涙を見せぬ物ですよ」
「快楽を与えてやっているんだ、もっと嬉しがったらどうだ?」
「そうだよ、もっともっと気持ちよくしてあげる」
タカオは冗談ではないと思った。さっきの快感だけでも一生の精液を全て出し切ったような快楽だったのだ。これ以上、こんな快感を味わっていては、骨抜きになってしまうだろう。
タカオは意識を無くし永遠に射精し続ける自分を想像して全力でプールサイドに泳ぎだした。
ピシナの声がその様子を見てくすくす笑った。
「射精しながら一生懸命泳いでる〜、お兄ちゃんまってよ〜」
ヴァッサーが呆れた声で
「馬鹿だな。人間が私たちに泳ぎで勝てるわけないだろ」
マイヤが愉快そうな声で
「そこが人間の殿方の良い所なのよ。じきに貴方たちにも解りますわ」
耳をくすぐる三者三様の美声にタカオは立ち止まって彼女たちのもとに戻りたい気持ちを押さえつけるのに全身全霊を使わなければいけなかった。
プールサイドまであと少し、あと少しでこの快楽の地獄から助かる射精しながらのクロールは、恐ろしく体力を使うだが、しかし、射精自体は一向に止まることを知らない。むしろ先ほどより精液の量は増えてさえいる。
後ろから魔性の声が近づいてくる。
足が吊りそうになり動きが止まる。
「ほぉら、お兄ちゃん、ゴールまであと少しだよ。がんばって〜」
「ふん、どうしたもう体力を使い果たしたのか」
永遠に続くかのような快楽にやっと終わりが来たあと少しあと少しで水から出られる。
その時、タカオの動きが止まった。理由はあんなに自分を苦しめていた妖しい水のざわめきが無くなったせいだ。
「あっああっ……あああっ………」
「あらっ?どうかなさいましたか?」
「何でどうして止めたんだ、俺はあと少しで水から出る所なんだぞ」
「もう手が水から出ております」
「そっそんなぁ……」
タカオの体から去っていった極上の快楽、自分はもしかしてこの世でもっとも甘美な物から見捨てられてしまったのではないかという絶望感がタカオを襲った。
そんな、俺はあの快感をもう二度と味わえないのか?
おっ俺は俺は何てことを……。
そんなタカオを見て三姉妹の口許が綻んだ。
「すごい、すごいお兄ちゃんゴールに着いちゃった」
「へー、人間にしては良い動きだったな、褒めてやるよ」
「ここまで、泳ぎ着いた殿方は貴方が始めてですわ、私たち水魔の三姉妹は逞しい殿方には最大のご褒美を挙げることにしていますの」
マイヤはやっと相手に自分の魔技の全てを味あわせてあげられることに笑い
「ふふ、水は私たちの体、子宮も同然、お前はそこにこれでもかと精液を注ぎ込んでいたんだぞ、不埒者にはたっぷり躾をしてやる」
ヴァッサーは良い獲物が手に入った猟師のように笑い
「えへへ、お兄ちゃんの精液とっても美味しかったよ、今度はこっちがお礼をする番だね」
ピシナはどこまでも無邪気に笑った。
人間の体の七割は水だ。
このプールの水自体が彼女たちの身体なのだとしたらあれだけ精液を出してもタカオが干乾びなかったことの説明が付く。
彼女たちがプールの水からタカオに水分を与えていたのだ。
その気になればいくらでもタカオから精液を搾り取れる。
タカオはもうプールから出るのはやめていた。こんな魔性の存在に人間が勝てる訳がないと悟ったのだ。
そして、それ以上に三姉妹が与えるご褒美の誘惑にも勝てはしなかった。
第三章 陶磁の魔性
「何だよ、何なんだよ。」
一目散に逃げ出したユウジは今頃になって恐怖で全身が震えだしていた。
タカオが水柱に飲み込まれる直後にユウジはその場から逃げ出したのだった
真っ暗の廊下を走ったせいで見慣れた学校なのに自分が何処にいるのかも判らなかった。
「速く、こんな所おさらばしよう。でもその前に」
深夜、しかも冬の校舎は寒い、そこに突然の恐怖体験でユウジは尿意を押さえきれなくなっていた。
近くの男子トイレに慌てて飛び込む。
その時になって初めてユウジは自分のペニスが勃起を始めているのに気づいた。
「あれっなんで……」気づいた途端に勃起は止まらなくなる
ズボンの中で最大になったペニスに困惑するユウジ、そのとき……
「クンクン、えー臭いがするなー、発情した男の臭いやー」
男子トイレで聞こえるはずのない艶やかな女性の声
自分が用をしようとした便器がグニャリと変形し瞬時に女性の姿を形作る。
「トレッタ姐さん、目の前でバッキンバッキンになったオチンポ見せられたら辛抱できないわー」
「久方振りの男のカ・オ・リ・わーい姐さん感激ー」
矢継ぎ早に喋りだす女性、流した長髪に一糸も身に纏わぬ肌は白磁の白さにきめ細かさが同居し躯も均整の取れかたは、まるでギリシャの彫刻だ。
でもギリシャ彫刻にしては胸が大きすぎるし腰がくびれ過ぎている。
「うっうわー出たー」
そんな媚態も見ずに慌てて逃げ出すユウジ、だが壁にぶつかる。自分が入ってきた入り口も窓も全て消えていた。
呆然とするユウジ、そこを後ろから抱きつかれた。
「はっ離れろよ」驚いてユウジは暴れる。
「男恋しくて、擦り寄ってきた美女を邪険にしなさな。ちゃ〜んと天国見せてやるよぉ」
「離れろって言ってるだろ。この化け物」
「むかー、チョッと怒ったわ。こんな美人に向ってそんな事いう悪い口はこうしてやる。はむ」
「なっ何をっ」
いきなりのキスにユウジは反応できなかった。
数分後
「んっんんっんんっ。ちゅぷちゅぷ、ちゅぱぁ」
咥内で容赦なくユウジの舌を嬲るトレッタ、ユウジの理性は容易く蕩けかかった。
やっと長いディープキスが終わり舌と舌から糸が引かれる。
終わる頃にはユウジは、自分の舌から離れるトレッタの舌に自分から名残惜しそうに舌を突き出していた。
「少年、気持ちよかった?」
「うっ、うん」
「じゃあ、お姉ちゃんの話、聞いてくれるかな?」
「わかった、聞くよ」
「随分としおらしくなったなー、かわいいかわいい、姉ちゃん聞き分けのいい子は嫌いじゃないよー」
トレッタは小さい子供をあやすように頭を撫でた。
ユウジは、最初の反抗はどこへ行ったのか、子ども扱いされているのに怒る気にもならなかった。
「少年は家に帰りたい?」
「うっうん」
「じゃあ、姉ちゃんにちょ〜とだけエッチの味見させてくんない?そしたら、家に帰してあげる」
「エッエッチを…」
「ちょっとだけ、ちょっとだけ、ね?お願い?」
「おっ」
「オ? 少年、オがどうした?」
「おっ俺……童貞なんだ。だから」
「ああっそんな事か。初めては、誰でもあるし恥ずかしい事なんてないよ、こー見えても姐さん床上手だから心配しないでも完璧に……」
「違う!そういう事じゃな……」
声を荒げるユウジをトレッタは口付けで黙らせた。
口と口から糸を引く唾液。
数分後、ユウジは絶妙な舌技に再度、陥落していた。
口を離してたあと上目遣いにみるトレッタ。
「こんな美女がが誘ってんだからそれでいいの」
少し拗ねた様な声だった。
最初の射精はほんの一瞬だった。ヴァギナに挿入した直後、
「トレッタさん、おっ俺……」
最初の態度は何処えやらユウジはトレッタの言いなりだ。
「心配ないよ、最初は誰だってそうさ。ていうかアタシに入れた男は皆そうだけど」
ユウジはたった一回の射精で自分の内臓まで出し切ったような感覚になった。
「あっ、そうだ今度は口で気持ち良くしてやるよ」
ユウジはゴクンと唾を飲み込んでこくんと頷いた。
今もビクビクと震えるペニスにトレッタが口を近づける。
その淫靡な口内にペニスが吸い込まれる時、トレッタは
「アタシは口の方が容赦ないけど、それでいいよな?」と小声で言った。
ユウジは気付くのが遅かった。自分がこの妖女の言いなりになったのはこの口技のせいだったはずだ。
そこに自分からペニスを差し出すなど処刑人に首を差し出すに等しい。
一分も経たずに精巣で作られていた精子まで根こそぎ精液として搾り取られてしまった。
「ダメ、ダメ、ダメッ、ダメッ」男子トイレ内に快楽の拷問に絶えられずユウジの叫びが響く。
口にペニスを咥えながらトレッタが器用に喋る。
「だから、言ったじゃん。容赦ないってさ」
「もう出ない!もう出ないから、もう出ないから止めて!」
「駄目、駄目、おっ!まだ出るじゃん。若い子ってさいこー」
ユウジがトレッタの魔戯から解放されたのはきっかり十分後のことだった。
「はぁはっはぁはぁ」
「さすがにもう打ち止めかー。よーく頑張ったねー。エライエライ」
小さな子供を褒めるようにユウジの頭を撫でる。
「それじゃ三回戦やろっか?」
「えっ、も、もう無理だよ」
事実、腰が抜けて立ち上がる事さえ難しい。
その時、トイレの芳香剤の様な匂いがユウジの鼻をかすめた。
その途端、
ユウジのペニスはトレッタのヴァギナに入れる前以上に勃起し睾丸に精気が満ちてきた。
今すぐ、鈴口から精液が溢れ出てきそうなほどの精気である。
「えー、まっ、しょうがないな、これでお別れに……」
ユウジは慌ててトレッタを止める。
「まっ、待って!待って!」
「んっ、少年、どうしたのかな?」
トレッタは舌の先をチラリと見せて嗤いながら
「この舌と口をまた味わいたいのかな?」
と言った。
終章 淫らな鏡の牢獄
「タカオー、ユウジー、何処に行ったんだよー」
怖くなってに逃げ出したあとそれでもサトミは一度プールにタカオを捜しに戻った。
しかし、そこは人影もなく、ユウジも一人で逃げたきり何処にも見あたらずこうして捜して回っているのだ。
「そこにいるのはサトミ君かしら。」
そこにいたのは担任の志麻先生だった。
「先生、ご免なさい、僕……」
「あら、別に怒ってなんかないわ」
「タカオ君とユウジ君を捜しているのでしょう」
「二人なら職員室にいるわよ、今、丁度、お説教しているところよ、アナタも来なさい」
それを聞いて安心するサトミ、「あれっ?」志麻先生の後について職員室に近づくたびに自分の股間が熱くなってきたような気が……。
職員室に入ってサトミが見た物は黒い鏡だった。
「黒い…黒い鏡……」
鏡はそれぞれ二つ
一つはタカオと水魔が映った鏡、もう一枚はユウジと白磁の肌の美女が映っている。
タカオを取り巻く水魔たちの身体は皆白く濁っている、それは全て精液の白さだ。人外の存在と交わっているのにその表情は幸福で満ちていた。
ユウジは白磁の肌をした美女の咥内に自分の精液を最後の一滴まで飲んでもらおうと腰を振りたてていた。その瞳は欲望でなく愛情の光が見える。
「そんな、そんな……」
「彼らが、ここに戻ってくることはもうないわ」
「先生!?」
「自分から淫魔に身を捧げた人間はこちらにはもう二度と戻って来れない、死ぬことも老いることもなく一生、快楽に身を侵されつづける……」
「先生、どうしてですか?」
「ここはもう学校であって学校ではないの、サキュバスたちのテリトリーなのよ」
「違います!シホ先生は生徒があんな化け物と一緒に……」
「おかしなことを言うのね、貴方だって淫魔に恋をしているのに?」
「えっ?」
「気付かないの?ここはサキュバスたちの食事の場、ここに入れるのは、おなじサキュバスかそれに魅了されたものだけ」
「無理はしないでと言ったのに……、あんな二人など忘れて早く帰れば良かったのよ」
気づいたときには、僕はもう鏡張りの部屋の中に居た。
先生の格好は普段のままだ。蝙蝠のような羽も先の尖った尻尾も生えていない。でも全身から漂う淫蕩さは間違いなくサキュバスのものだと感じた。
「サトミ君、ゲームをしましょう」
「朝までにあなたが私に射精させてくださいと言わせたら私の勝ち、言わせられなかったら私の負け、それに勝ったらちゃんと家に帰してあげる」
僕は精一杯、強がりを言った。「先生がサキュバスなんて嘘だ。サキュバスに体を操られているんだ」
「なら、この体に触れて直に試してみる?」
先生の淫声に思わず手を伸ばしそうになる。
慌てて手を引っ込ませ、目をつぶった。あの姿を見ていては、我慢できずに自分から襲い掛かってしまいそうだったからだ。
「もうゲームは始まっているわよ」
「ふふっ、目をつぶるの?別にいいわよ、我慢するなら、そうだ、お友達が心配なんでしょ?声を聞いてみる?」
そのあと耳に聞こえてきたのは……
「トレッタさん、また射精するよ、今度も全部飲んでね」
「んぷっ、流石の姉さんもユウジの精液に酔いそう」
「じゃあ、もういらないの?」
「そんなのことない、ユウジのザー汁は飲む度にコクが変わってさいこーだよ、だから飲みすぎちゃうの」
「僕もトレッタさんの為なら何回でも射精できるよ」
「タカオ様、今度は渦を逆から回して気持ちよくして差し上げます」
「私たちの躯もだいぶ、タカオお兄ちゃんの精液の白さに染まっちゃったよ」
「いくら精液を補充してやっているっていっても馬鹿みたいに出しすぎだぞ、これじゃ、もうタカオは人間の女じゃもう満足できないな」
「もっと染めてやる、もっともっと俺の精液で……」
声だけなのに二人が今どれだけ淫らな体験をしているかが脳内に再生されてしまう。
「羨ましいわね。三姉妹もトレッタもあんな相手がいて……、こっちの子はぜんぜん相手にしてくれないわ」
「こっちも、そろそろ、本気を出そうかしら」
志麻先生の近づいてくる気配がわかる。ハイヒールのコッコッと言う音だ。
「最初からオチンポには手を出さないであげる、可愛い生徒ですもの、ちゃんとレクチャーしてあげるわね」
先生は体を密着して耳元に声を聞かせてくる、密着した躯はブラウスの上からでも乳首が勃起しているのがわかる。
「貴方は私を満足させてくれないの?貴方の友人たちの声と顔を見たでしょう、魂の底から幸福に蕩けきっていたわ、あなたは私がサキュバスだから愛してくれないの?」
先生はサトミの耳や首筋にキスをしキスをした箇所を再度、舌で舐めあげた。
ペニスは痛いほど勃起している、先生もそれに気づいているのに触る気配は一向にない。
時間を与えれば与えるだけ先生の攻めは陰湿になる。服の上からだというのにその繊細な指は自分に快感を与えてくる。
サトミは時間がたてばたつほど先生の思うままだと思った。
ペニスに触られても居ないのにサトミは篭絡寸前になる。しかし、言葉どうり股間には手を伸ばさない。
しばらくして、先生は僕から離れていった。
「サトミ君、合わせ鏡という物を知っているかしら?」
「今から鏡の淫魔の力を見せてあげるわ」
コッコッというハイヒールの音が一人分、二人分、三人分と増え始めた……。
「「「「「本当は見て欲しいの、サトミ君から触って欲しいの、その口で先生がどんなに淫蕩か言って欲しいの」」」」」
「「「「「どうして触ってくれないの?どうして口を開いてくれないの?目を開いてくれたら何でもしてあげるのに」」」」」
声がエコーとなって聞こえてくる。恐る恐るサトミは目を開いた。
紛れもなくそこには五人の志麻先生が居た。
驚いているサトミを尻目にそれぞれが右足、左足、右手、左手を捕まえた。
「はっ離して、離してください」
暴れようとした直後に右手と左手の先生にそれぞれ両耳を左足と右足の先生に服の上から玉袋を舐められた。
「卑怯です、はう、やめてください」
気にせず、最後に残った先生が声を掛けてきた。
「あなたは気づかなかったと思うけど私はいつもあなたを見てたわ」
「えっ?」
「淫魔から見ればあなたは、いかにも美味しそうな精液をだしそうなんですもの、守るのに苦労したわ」
「守る?僕を?」
「ええっ、他の淫魔からね、私は教師という仮の姿も結構気に入ってるの、今日もあなたがここに長居しなかったら、ちゃんと見逃していたわ」
「でもあなたは帰らなかった、いくら私が我慢強くても目の前に君みたいな美味しそうな子がうろちょろしてたら我慢できないわ」
先生の躯からタイトスカートとストッキングが消えて下着だけになった、でもブラウスは着たままだ。
そして最後にレースのショーツを抜き取り僕に見せた。
「ほら、こんなに濡れているでしょう?」
僕は慌てて横を向いたがここは鏡張りの空間だ、どこを向いても見えてしまう。でも僕は目を閉じられなかった。
言葉どうり下着は濡れて下着の役に立つはいなかった。
役立たずの下着を放り投げ先生は自分の秘所をクチュクチュと音を立てて開いて見せた。
僕はゴクリと唾を飲み込んだ。
すでに両脇の先生にズボンも下着も脱がされていた。
淫らに先生は微笑んで「構わずたくさん出していいわ」といった。
両足の先生がペニスに手を添えヴァギナの挿入する適正な角度にして、両手の先生は楽しそうにペニスが先生の中に入るまでを詳細漏らさず説明する。
「最初は襞が亀頭に絡み付いてくるわよ、でもまだ気を抜いては駄目、気持ちいいのはそれから子宮口に鈴口がこつんと挨拶したあとなんだから」
ペニスを入れた瞬間に射精したと思った。でも出ない、言葉どおり先生の子宮口が挨拶するみたいにチュッと鈴口に口付けする。
竿の根元をキュッと締め付ける。両手を押さえた先生は耳許で淫らに囁き、両足を押さえた先生はゆさゆさと僕の体ごとゆするでも射精できない
こんなに気持ちいいのに、射精できない!?射精できない!?射精できない!?
「サトミ君知っているかしら?動物に鏡を見せるとね、自分の虚像をもう一匹別の動物だと思って動きを止めてしまうことがあるのよ、あなたもそれと似た鏡の魔力
を浴びているの」
何人もの先生に嬲られているのに射精できない。憧れの先生の中に挿入しているのに射精できない。こんなに気持ちいいのに射精できない。
「どれぐらい我慢できるかしら?」
一分も持たなかった。
「しゃ、射精させて、射精させて下さい、先生、言いました、言いましたから、先生、志麻先生、お願いします、射精させてください」
「駄目よ、ここにたっぷり溜めて濃くしてからなら出させてあげる」
両脇の先生が玉袋を舐め、さすりながら言った。
「そんなぁ、そんな、そんなあっ」
たっぷり一時間、射精を封じられ僕は腰を振りつづけた。
「せっ、先生のオマンコ、すごいよぉ、絡み付いてくるぅ」
「あらら、私も少し欲求不満だったかしら?ちょっと手加減できないわ」
パンパンになった僕の睾丸の中の精液の一滴まで先生の中に注ぎ込んだ。自分でも一回の射精であんなに出したなんて信じられないくらいに。
出した後も「淫魔を相手にしてこの程度で済むと思うなんて本当に子供ね」とフェラチオでアナルで徹底的に搾り取られた。
出しても出しても、合わせ鏡の魔力で精液が補充されてしまうから射精は無限に続く。
味も濃さも舌触りも百年に一度の逸材だわと先生は童女のように喜んでいる。
最初は先生がサキュバスに操られてるなんて言ったけど、間違いなくあの喜び様は先生だ。
「じゃ、そろそろ本題に入りましょ、約束してくれる?」
「はい、約束します。僕の魂の一片、精液の一滴まで先生のものです」
それを聞いた時の先生の笑顔はとても嬉しそうで見ているこっちまで嬉しくなった。
こんな笑顔をする人なら例え淫魔でも自分が精液を出すだけの存在になってもいいなと心のそこから思った。
学校の快談 完
アナザー一覧に戻る