悪堕ち科学者
***西暦2048年2月7日
岐阜でハチ型デボラの捕獲作戦が行われた結果、女王個体の存在が確認された――
その報告は、私を狂喜させた。
ただちに捕獲し、この研究所に移送するよう要請する。
その体は巨大で、輸送には相当の労力が必要らしいが――
人類の未来のため、なんとしても運んでくるようにと軍に念押しした。
女王蜂のデボラこそ、私の目的を叶えるための最後のピース。
いよいよ、その時が目前に迫っていた――
今日は、所長室にスキュラとカニ型デボラの2体を送っておいた。
毎日のように所長の元へ様々なデボラを送り、その快楽に溺れさせる。
もちろん死んでしまわないように、生かさず殺さず管理しなければならない。
そういうわけで、彼は長い間、家に帰っていないが――
どうせ妻は元から別居中だ、大して問題はないだろう。
そして彼が部屋から出てこない間、私が全ての業務を肩代わりしているのである。
目的の実現まで、あとほんの少しだ。
多少無理をしてでも、この研究所の実験を握り続けなければならない――
先日移送されてきた6体の化蛙だが、非常に面白い行動を見せていた。
今も隔離房(集団での生態を見るため、大型の房に6体全員を収容している)で、
1人の少年を相手に繁殖行動を行っているのだ。
私は、モニターを化蛙達の房へと切り替えた。
部屋の真ん中には、細かな泡状の卵が大量に漏られている。
人間1人が埋もれるほどの量――いや、実際に中に1人の少年が埋もれていた。
まるで泡まみれのバスに浸かっているかのようで、うっとりと恍惚の表情を浮かべている。
6体の化蛙達は少年にぎゅうぎゅうと身を寄せ、泡の中で水を掻くように手足を動かしていた。
密着したまま行われるその動作は、モリアオガエルの産卵に酷似している。
大きな泡状卵塊に複数のオスが集まり、足で掻き回しながら受精させるのだ。
しかし化蛙の場合、オスは1人で、掻き回すのが複数のメスなのである。
「うぁぁぁ……」
少年は泡に埋もれたままヌルヌルのマッサージを受け、何度も何度も射精させられているようだ。
ぬめった体躯を持つ6体の化蛙に密着されれば、どんな男もとろけてしまうだろう。
放出された精液は当然、体にまとわりつく卵塊に降りかかり受精卵となる。
そんな繁殖行動が、丸1日以上続いているのだ――
「ふぁ……あぁぁ……」
少年は緩みきった顔で、ドクドクと精液を垂れ流している。
フェロモンの作用で、生殖能力が限界まで昂ぶっているのだ。
また全身を包む泡状の卵塊にも、恍惚作用が備わっているらしい。
「はぅ……あぅぅ……」
とろけきった彼の全身を愛撫する、化蛙達のぬめった手足。
ペニスも手や足でぐにぐにと嫐り尽くされ、精液の放出は収まらない。
まさに、天国のような光景だった。
私も、あのような目に遭わされてみたい――
つくづく、あの少年が羨ましいものだ。
しかし、その機会は当分後に回さざるを得ない。
この身をデボラに捧げるのは、計画を完遂してからなのだ――
そして夜、今日の研究はここまで。
いよいよ、ゴールが見えてきたことを実感する。
混合薬「ブレンド」の完成も、もはや目前となっていた。
とはいえ、無理をするのは禁物である。
適度に心身をリフレッシュさせてこそ、良い仕事ができるというものだ。
「さて、今夜はどのデボラと愉しもうか――」
「メコンの食人植物」による搾精を、まだ自分で味わってはいない。
だが今は、消化液を短期間ながら無効化する薬も開発済みである。
食虫植物に貪られる感覚、ぜひ体験しなければ――
「メコンの食人植物」は、植物器官が多いため迅速な自力移動は困難。
そのため私は、自分から隔離房へと足を運んだ。
つい先日、与えた餌も溶かされたばかりで、捕獲中の獲物はいない。
私は、胸を高鳴らせながら房の中へと入っていく――
そして中に踏み込んだ途端、しゅるしゅると巨大モウセンゴケが体に絡み付いてきた。
「う……あぁぁぁっ……!」
テリトリーに入り込んだ瞬間の、驚くほど迅速な捕獲。
ネバネバのツルに巻き上げられ、たちまち動きを封じられてしまう――
同時に、水飴のように粘度の高い粘液が全身に絡み付いてきた。
その異様な感触は、恍惚にも似た甘い快感を伴った――
「はぅ、あぅぅ……」
食人植物の粘着消化液には、催淫成分や恍惚成分もふんだんに含まれている。
獲物が暴れるのを防ぐため、たちまち骨抜きにしてしまうのだ。
みるみる大きくなった男性器を、粘着液にまみれたツタが巻き上げた。
「はぅ……うぅぅっ……」
体がモウセンゴケに粘り着かれ、ねっとりと粘液にまみれ――
そして、ペニスにもヌメヌメのツタが絡み付くのだ。
べっとりと滴る粘着液に溺れながら、私は快感に悶えた。
「うぁぁ……はぅ、あぅぅっ……」
そして、ペニスを巻き取ったモウセンゴケが艶めかしく動き始める。
まるで粘液でヌルヌルにしながら肉棒を弄ぶように、締めたり扱いたりを繰り返した。
粘着液にまみれながら、私はぶるぶると腰を震わせ――
「はぅぅぅぅっ……!!」
そのまま、ドクドクと精液を迸らせていた。
射精中もモウセンゴケはペニスに絡み、さらなる射精を誘発させる。
「う、あぁぁぁっ……!!」
身悶えしても拘束からは抜けられず、糸引く粘液の中で射精を繰り返した。
まるで、自分が虫けらのようになった気分だ。
しかも本来なら、こうして射精を繰り返しながら溶かされていくのだ――
たまらない背徳感を味わいながら、何度も何度も果てた。
そして10分(危険なデボラなので短めに設定していた)が過ぎ、食人植物が意識を失う――
「う、ぐっ……」
我に返った私は、モウセンゴケから逃れようとした。
しかし粘着液に絡め取られ、なかなか身を離せない。
そうしているうちに、本体が意識を失った影響で粘着液の分泌も止まったようだ。
苦労しながらも身を離し、ようやく私はモウセンゴケから逃れる。
そのまま隔離房を出ようと、一歩を踏み出した時だった――
ぐにゃり、足元で口を開けていたハエトリグサを踏んでしまったのだ。
「しまった――うわぁっ!!」
そのまま、体が巨大なハエトリグサにじゅぶりと挟み込まれる。
「メコンの食人植物」はいつの間にか目を覚まし、起き上がっていた。
モウセンゴケから離れるのに、手間取りすぎたか――
「あ、あぅぅっ……!」
全身を、じゅるじゅると甘噛みするハエトリグサ。
艶めかしい粘膜で包み込まれる感触は、快楽愛撫そのものだった。
ペニスも粘膜でみっちりと押し潰され、柔らかく咀嚼される。
その刺激で、みるみる追い込まれ――
「はぅぅぅっ……!」
そして、あえなく絶頂に至ってしまった。
頭の中が恍惚に染まり、みるみる力が抜けていく。
消化制御薬の効き目も、そろそろ切れる頃だ。
いっそこのまま、気持ち良く溶かしてもらおうか――
「い、いや……まだだ……」
なんとか私はポケットから端末を取り出し、ボタンを押した。
たちまち電流が流れ、「メコンの食人植物」は再び昏倒する。
なんとか私はハエトリグサから脱出し、ほうほうの体で隔離房から脱出したのだった――
それにしても、なんともスリリングな体験をしたものだ。
今のところ、まだ食虫植物に消化されるわけにはいかないのである――
大いに誘惑を感じていたことは、否定できないが。
***西暦2048年3月12日
「これは、素晴らしい……」
鈴岡は、感嘆の言葉を口にする。
本日の実験――遺伝子操作による変異の誘発を見学していた最中のこと。
注射から5分経たずに被験デボラの両腕がカマキリの鎌に変化したのを見て、そう呟いたのだ。
鈴岡と友情を築いてから、私は彼をよく研究所に招いている。
彼は厚生省の人間であり、最先端のデボラ研究を見学するのは何もおかしくない。
特に予算配分に関わるとあっては、こちらも特別に「歓待」をしなければ。
それを除いても、私と鈴岡は互いに親近感を持っていた。
今日は彼の好みに合わせ、モーツァルトのピアノ協奏曲20番を流している。
あらためて聴いてみれば、ゼルキンの風格ある演奏も素晴らしい。
私は断然アルゲリッチ派だったが、たまには他者の好みに委ねるのも悪くなかった。
「素晴らしいですね。変異させる部位を、ここまでピンポイントに狙えるなんて……」
鈴岡は、私が確立した技術にすっかり感嘆していた。
今の私は、デボラ学の権威として学会の外でも名が通っている。
デボラの存在が明らかになってから、まだ十数年しか経っていないのだ。
非常に若い分野で先駆者がいなかったことも、若い私がここまで至れた一因である。
「最初はやはり、手探りでした。
他の生物のDNAをデボラに注入すると、その生物の形質が発現するのですが……
その部位がまるでランダムのようで、戸惑ったものですよ」
ここまでのデボラ研究により、外部因子の発現パターンは解析できた。
これにより、特定の部位への発現を操作できるようになったのだ。
私は、恩師イール博士の監督下で行った試行錯誤を思い出していた。
「……いや、発現は決してランダムではないですね。
明らかに、生殖器へと形質が偏って発現していた」
「それは、どういう理由で……?」
「そうなるよう、デボラ寄生体の時点で遺伝子操作がなされていたんです。
転所性が偏り、生殖器官がより複雑に変異するようプログラムされていました」
「ビジターによって……ですか? いったい、なぜ……」
眉を寄せる鈴岡に、私は講義口調で話を続けた。
どうにも、政治家の先生方相手に講義をする際の癖が出てしまう。
「連中の意図は、まだ分かりませんが……
確かなことは、デボラは生殖のための生物であるということ。
様々な遺伝子を貪り、抱え込み、そして変化していく生物なのです」
「遺伝子を、貪る……ですか」
「ええ……進化そのものを目的としたような性質および生態なのですよ。
まるで地球の生態系を、大幅に拡張するかのようだ」
「拡張……か」
鈴岡は、鎌と化したデボラの腕に視線を落とす。
「そしてデボラは、食物連鎖で我々の上に立つ……と」
「食物連鎖は、生物学的にはあまり使われなくなった用語ですがね。
ともあれ、我々は食われる側なのは確かでしょう」
「カマキリのオスのように……ですか」
なんだか可笑しそうに、鈴岡はそう口にした。
有名な話だが、カマキリの雌は交尾中に雄を捕食する。
実際、自然条件では実際に食べられる雄は30%ほどで、大半は逃走に成功するが――
「余談ですが……カマキリの雄は、頭を捕食されて失っても、残った体で交尾を続けます。
雌が雄を捕食する理由は、もちろん養分の摂取が主ですが……
雄が頭を失うことで、より優位に雌が交尾をコントロールできるという説もあるそうです。
子種の出が、良くなるとか」
「それは、実に興奮させられるる話ですね……」
そう言った後、鈴岡は言葉を継いだ。
「……知的に」
苦笑しながら、私は話を続ける。
「まさに、知的好奇心がくすぐられます。
またカマキリの中には、雌が何もしなくても交尾中に雄が死んでしまう種も存在します。
アンコウの矮雄しかり、つくづくオスとは立場が弱い……」
「ええ、まったくです……」
そう言って、彼も笑った。
「ところで、あなたの恩師にあたるイール博士ですが……
彼は、デボラは地球起源の生物であると確信していたようですね」
話が切れたところで、鈴岡がそう尋ねる。
これまで様々な識者から、何度も何度も問われた質問だ。
「ええ、その通りです。
デボラと地球生物は、用いられている遺伝子コードが同じですから」
「それは、つまり……」
「地球生物とデボラは、共通祖先を持つということですよ」
そう言った瞬間、私は思わず硬直した。
デボラと地球生物は、用いられている遺伝子コードが同じ――
これはつまり、我々とデボラは共通祖先を持つということ。
確かに断言できるのは、これだけなのだ。
ゆえにデボラは、地球に起源を持つ――当然そう考えるわけだが、これが間違いだったら?
もしかして、この前提部分が逆転していたとしたら?
「そう、逆だったんだ……完全に間違えていた……」
「何か閃いたのですか。では邪魔はしないでおきましょう」
鈴岡は、寝台に横たわるカマキリ型デボラを舐めるように眺める。
しかし私は、自身の思考に集中していた。
現在地球に存在する生物が、地球起源だとなぜ言える?
地球生物の起源については、現代においてさえまだ確かなことは不明なのだ。
そもそも我々こそ、デボラの星に起源を持っているのだとしたら?
地球生物は、ビジターによってもたらされたものだったら?
原生生物の頃に地球へと運ばれ、独自の進化を遂げたのが、我々だったとしたら?
40億年ほど前、ビジターは地球へと生物の種のようなものを運んできた。
その種は地球環境下で多彩な進化を遂げ、今の我々がある。
そして現在、ビジターが再び地球へと訪れた。
長い時を経て再来した彼らは、今度はデボラを地球に投入した――
「そうか……ここは彼らの箱庭だったんだ……」
「彼ら……とは?」
鈴岡は、不思議そうに私に視線をやる。
「……色々と答えが出た気がします、鈴岡さん」
「そうですか……研究にさらなる進展があることを期待します」
私は愛想笑いを浮かべたが、これは研究には役立たない。
ただの思いつきであり、仮説でさえないのだ。
だが私は、科学者にあるまじき言葉で語るなら――これを、神託のように受け取っていた。
これが事実なら、やはり私のなすべき目的は正しかったのだ。
「鈴岡さん……我々は、次のステージに移行すべき時ですよ」
「ほう……我々とは、あなたと私? それとも、この研究所ですか?」
「いえ……人類全体です」
***西暦2048年4月4日
世界中に現れるデボラは多様化の一途を辿り、強力な個体も多くなった。
まるでデボラ自体が、地球環境に合わせて進化しているかのようだ。
大きな事件が発生するたび、新聞や雑誌の誌面を騒がせた。
そんな中、荻野によるデボラ事件記事をまとめた書籍の3冊目が出版された。
そのおどろおどろしくもエロティックな描写は好評を博し、大ヒットとなる。
もちろん私も、愛読させてもらっている。
中でも気に入っているのは、以下の事件を起こしたデボラ達だった。
ハルピュイアと呼ばれるデボラは、63人の男の命を奪った。
彼女は鳥型のデボラであり、飛翔能力が並外れている。
高空から急降下して、道行く若い男を捕獲。
そのまま高所に連れ去り、ひたすらに犯すのである。
その交尾は非常に激しく、どれだけ射精しても構わず腰を上下させる。
男が衰弱死するまで、ハルピュイアの交尾は続くのである。
そして力尽きた男の屍は、その場に打ち捨てられるという。
非常にシンプルな生態ながら、その移動能力の高さゆえに多数の犠牲を出した。
捕獲作戦も何度も失敗し、駆除部隊のうち5名が餌食になったという。
メデューサと呼ばれるデボラは、52人の男性を襲って精を搾り尽くしている。
彼女は蛇の因子が多重発現しており、下半身ばかりか髪までが蛇と化しているのだ。
まさに伝説のメデューサ通りの外見だが、その手指まで蛇化しているというのも興味深い。
そして、その性質は陰湿かつ狡猾。
なるべく姿を現さずに男をさらい、ひたすらに犯して責め殺す。
残った死体も巧みに隠し、なかなかその存在が露わにならなかったのだという。
またその豊満な乳房を男の顔面に押し付け、窒息させることを好む。
犠牲者のうち39人は、その手段で窒息死させられていた。
私は、決して無惨な最期だとは思わない。
男として、幸せな死に方ではないだろうか……?
そして極めつけは、「アンノウン」と呼称されている多重複合型デボラだった。
イソギンチャクやタコ、イカ、ヒトデ、クラゲなど30種を超える海棲生物を取り込み、
もはや何次寄生なのか把握できないほど多重の因子が発現している。
無数の海棲生物が組み合わさった外見はもはや人間のものではなく、
当初はビジターが投入した新種のモンスターだと思われていたほどだ。
地中海全体を狩り場にし、あちこちの沿岸に出現しては見境なく人間を捕食、あるいは拉致。
そればかりか、数十隻もの船を襲撃し乗員を食らっている。
正確に判明しているだけも、犠牲者の総数は500人以上。
該当海域で消息を絶った船の多くも、このデボラが関与していると思われる。
とうとう海軍により捕捉され、巡洋艦3隻を出す駆除作戦が行われた。
対艦兵器まで用いて、ようやく駆除――と思いきやまだ息があり、捕獲に至る。
その際の戦闘でも、16人の軍人が戦死したのだという。
殺処分すべきだという声も大きかったが、当施設への移送がかなった。
それはもちろん、私の尽力に他ならない――
アンノウンも含め、私は上記の3体をすかさず当収容施設へと納入した。
その件を電話で荻野に伝え、彼にも愉しんでもらうよう誘いをかける。
電話を通じてでも分かるくらい、荻野は興奮していた。
なお女王蜂のデボラは、まだここに到着していない。
捕獲には成功(ほとんど抵抗もなかったらしい)したが、その巨体は運搬が困難。
アメリカから軍用の大型輸送機を借りることとなったらしい。
それゆえ、もう少し時間が掛かるという。
実に待ち遠しいが、仕方あるまい。
新顔デボラと愉しみの時間を過ごしながら、到着を待つとしよう――
私は、ハルピュイアのいる実験房へと入る。
次の瞬間、彼女は猛禽類のように飛び掛かってきた。
「うわっ……!」
突き倒されるようにのしかかられ、たちまち馬乗りにされる。
私にまたがりながら、ハルピュイアは艶めかしい笑みを浮かべ――
自身の肉壺に亀頭を沿えると、じっくりと腰を落としてきた。
「う……あぁぁっ……!!」
ハルピュイアに犯され、私は思わず声を上げてしまう。
生殖孔は非常に温かく、じんわりと熱が伝わってきた。
その内壁にはツブツブが密集し、奥に入るにつれ独特の摩擦感が与えられる。
そのままハルピュイアは腰を沈め、膣深くまで肉棒を飲み込んでしまった。
亀頭が、熱く柔らかな圧迫感に包まれてしまう――
「あぅぅっ……!!」
かと思えば腰を浮かせ、ペニスが膣から引き抜かれていく。
柔突起の密集する肉壁を、カリ首がにゅるにゅると擦り――
そしてまたも腰が落とされ、奥までペニスが沈み込む快感が与えられた。
彼女は激しく腰を上下させ、強烈なピストン刺激で責めたててきたのだ。
これが、ハルピュイアの交尾動作――
「はぅ……! あ、あぁぁっ!!」
腰を何度も叩きつけるような、激しく艶めかしい上下運動。
私のモノは、熱い膣内で上下に何度も扱かれ抜く。
柔突起がペニスを何度も何度も擦り上げ、脱力するほどの快感を与え――
「はぅぅっ……!」
あえなく、彼女の生殖孔に精液を捧げてしまった。
しかしハルピュイアは笑みを浮かべただけで、腰の動きを止めようとはしない。
射精中のペニスを容赦なく責めたて、その肉壺で扱き抜いてくるのだ――
「はぅ……あ、あぅぅっ……!!」
私は、ハルピュイアの容赦ない繁殖行動に圧倒されていた。
ひたすらに男性器を刺激し、射精に導くためだけの腰遣いだ。
ハルピュイアはこうやってひたすら男を犯し抜き、63人もの命を奪ったのである。
彼女にすれば、明確に殺害する意志など特になかったはず。
ただひたすら本能のままに犯し続け、その結果男は衰弱死したのだ――
「うぐ……! あ……! あぅぅっ……!」
そして間もなく、私は二度目の射精に追い込まれた。
びくびくと腰を震わせる私を、強烈なピストンでひたすらに責めたてる。
ハルピュイアは私を見下ろし、そして笑い、意図的に嫐っているように見えた。
自分が腰を動かすだけで男が悶える、それが面白くてたまらないといった感じだ。
こうして交尾により男を弱らせ、死に導く――まさに悪魔の鳥妖である。
この妖女に、このまま嫐り殺されたい――私はつい、そんな考えを抱いてしまった。
「あ、あぁぁぁ〜!!」
ハルピュイアの体の下で、私は悶えながら射精を繰り返し――
30分ものあいだ延々犯され、徹底的に搾り上げられたのである。
それは疑いようもなく、至福の時間だった。
そして次に、メデューサ――
彼女は私の姿を認めると、大蛇の下半身を妖しくくねらせながら接近してきた。
その髪は無数の蛇となっており、しゅるしゅると伸びて私の体に殺到する。
「う……あぁぁっ!!」
まるで、蛇の群れに襲われるような感覚。
全身に蛇が這い回り、足から頭まで舌先でチロチロと舐め回される。
くすぐったいような快感に私は悶え、そのまま床に転がってしまった。
「はぅ……あ、うぁぁっ……!」
倒れた私を、メデューサの蛇体が巻き上げていく。
全身が蛇責めにされ、動きを封じられ――
そして、股間にも無数の蛇が殺到してきた。
根元から亀頭まで、何枚もの蛇舌が素早く這い回ってくる。
カリも裏筋も、チロチロと舐め回され――
「あぅ……あぁぁぁぁっ!!」
とぐろの中で体を震わせながら、あっという間に射精してしまった。
放出された精液を目当てに、尿道口や亀頭へと蛇の舌が寄り集まる。
その際の、強烈な快感――
「う、あぁぁぁぁっ……!」
私は悶えながら、最後の一滴まで蛇に舐め取られてしまった。
まさに、蛇地獄そのものだ――
「はぅ……うぅぅぅ……」
蛇地獄に晒され、脱力する私――
その緩んだ体を、メデューサはきつく抱き寄せた。
そして、腰元の女性器にペニスを押し当てる。
一度目の精液は蛇達に味わわせ、以降は自分で味わおうというのだ――
「う、あぁぁっ……!」
そのままメデューサは、一気に私を犯してきた。
蛇体に備わった女性器でペニスを咥え込み、じっくりと責めたてられる。
膣内では複雑なヒダがざわざわと絡みつき、まるで無数の蛇が蠢いているかのよう。
異様な感覚がペニス全体に這い回り、亀頭にもカリにも甘く妖しく絡みつき――
「な、中が……動いて……はぅぅっ!」
たまらず私は、あえなく二度目の精液を発射してしまった。
蛇がのたうつような肉壺の中に、精がドクドクと注がれていく――
メデューサは快楽に歪む私の顔を見据え、にんまりと笑みを浮かべた。
その豊満な乳房が、不意に視界へと迫り――
「う……ぐぅっ!」
次の瞬間、柔らかな弾力感が私の顔面へと押しつけられた。
メデューサは、私の頭をその胸の谷間で挟み込んできたのだ。
「ぐ……うぅ……」
それは天国ともいえる感覚だが、男の命を奪う魔性の抱擁でもあった。
メデューサはこうやって、何人もの男を乳房で窒息死させたのだ――
「あ……うぅっ……!」
当初は幸せな気分だった私も、次第に息苦しくなってきた。
苦悶する私のモノを、肉壺が徹底的に嫐りたてる。
乳房に包まれ悶えながら、私は何度も何度も射精していた。
精を搾り取られる快感と、窒息させられる苦悶。
しかし乳房で殺されるというのは、私に奇妙な満足感を芽生えさせた。
このまま窒息死するのも、最高に気持ち良いはずだ。
徐々に私は、昇天するような極上の恍惚に満たされた。
甘い抱擁の中で、意識が薄れていく――
「う……ぐっ……!」
次の瞬間、電極が発動し、メデューサの体が床へと倒れた。
同時に私もとぐろから投げ出され、ぎりぎりのところで命を取り留める。
「ぐっ……げほっ、げほっ……!」
これ以上続けば、危なかった。
あともう少しで、本当に死ぬところだった――
「さ、最高だ……あれは癖になるな……」
とは言え、あまり危ない遊びは戒めなければなるまい。
まだ私は、なすべきことがある身なのだ。
最後に、アンノウンだが――
このデボラはあまりにも凶悪で、あまりにも危険すぎた。
今朝、アンノウンを載せた移送車両が到着した時のことを思い返してみよう――
確認されている限り最も凶悪なデボラということで、施設の納入口は警備員で固められた。
警備員といっても、今回の移送にあたり特別に派遣された正規軍の軍人達だ。
私も距離を置いて、その場に同席していた。
それから数分後、前後左右を装甲車に固められた大型移送車が到着する。
一同が固唾を呑んで見守る前で、コンテナからアンノウンの姿が露わになった。
「これが、アンノウン……」
全高4メートルの巨体を見据え、私は感嘆した。
とはいえ本体が巨大なわけではなく、上半身はむしろ小柄な女性。
よく見れば、まだあどけなさを残した10代の少女ではないか。
そんな彼女を見上げるほどの巨体に至らしめているのは、大きく肥大した下半身。
海産物で覆われた巨大なドレスを身にまとっているかのような姿であり、
広がったスカート部分が逆三角形を為している。
その下半身には、ピンク色の肉が何重にも折り重なり――
膜や触手、クラゲやイソギンチャクなどの生物器官が無数にうねり――
まさに、アンノウンの名が相応しい異形の巨体。
その人間離れした威容に、私は息を呑んでしまう。
そんな巨体が車輪付きの専用拘束具に固定され、警備員6人がかりで運び出された。
思わず、巨大なウェディングケーキを運んでいる光景を連想してしまう――
そのままアンノウンは、警備員達に運ばれ私の前を横切った。
彼女は驚くほど穏やかな表情で、まるでまどろんでいるかのようだった。
ありったけの麻酔薬や制御剤を、大量に投与されているはず。
それなのに、ただ軽く居眠りしているだけのように見えた――
こうしてアンノウンは私の前を横切り、隔離房に繋がる通用口に向かっていった。
「どうやら、無事にことが済みそうですね……」
私の隣に控えていた仲原が、そう話し掛けてきた時だった。
ちょっとした段差で、アンノウンの体ががくんと揺れたのだ。
次の瞬間、アンノウンは目を開けた。
イソギンチャクの口が備わった太い触手が、大蛇のようにうねる。
そして、運搬作業を行っていた警備員の1人に頭からかぶりついた――
「わっ……」
彼が最期に残したのは恐怖の悲鳴ではなく、軽く驚いたような声だった。
たちまち彼はイソギンチャクに丸呑みにされ、アンノウンの餌食となる。
そのあまりの素早さに、一同はしばし状況が飲み込めなかった。
おそらく捕食された当人も、何が起きたか分かっていなかっただろう――
「あ、あぁぁぁ……!!」
「ひぃぃっ……!?」
一瞬の間を置き、運搬していた警備員達が悲鳴を上げる。
彼らは本能的に、アンノウンから離れようとしたが――
しゅるり――とクラゲ状の触手が伸び、1人の体を絡め取った。
そのまま巨大な下半身に引き込まれ、ぐちゅぐちゅと足から飲み込まれていく。
「た、たすけ――あ! ひぁぁぁぁ〜〜!!」
クラゲに体を捕食され、悲鳴を上げる男だが――
その顔も声も、みるみるとろけていった。
おそらく捕食されながら、激しい快感を与えられているのだ。
彼はたちまちアンノウンの下半身に沈み、永遠に姿を消した――
最初に犠牲になった2人は、まだ幸運と言えただろう。
おそらく痛みは感じず、快楽の中で捕食されたのだから。
しかしアンノウンは2人を平らげ、当座の食欲は満たされたようだ。
残りの者達は、実に不幸だった。
アンノウンの下半身から、触手が四方八方に伸びる。
そして、逃げようとしていた4人の警備員が捕らわれてしまった。
彼らはただ、体を無造作に引きちぎられ、解体された。
まるで幼児が、人形をバラバラにしているかのように――
結局4人は合わせて24の肉塊に解体され、床へと撒き散らされた。
そこで麻酔銃の一斉射撃を浴び、アンノウンはうたた寝に戻ったのである。
私でさえ、心胆を寒からしめた出来事だった――
なおアンノウンを捕獲してからここに移送されるまでに、10人の軍人と8人の職員が殉職している。
殺しておくべきだった、今すぐ殺すべきだ、とは上層部から散々に聞かされた言葉だ。
隔離房に移送されてから2時間後、最初の餌やりが行われた。
アンノウンの房に兵役忌避者1人を送った際に、連行した警備員2人がまとめて食われている。
その2人は即座に丸呑みにされたが、同年代と思われる兵役忌避者の少年1人を気に入ったらしい。
5時間かけて嫐り尽くし、精液を根こそぎ搾ってから捕食してしまった。
その際はヒトデの反転胃を覆い被せ、消化されていく様を眺めて楽しんでいたようだ。
それから1時間後、50メートル離れた管理室にいた警備員3人が室内で捕食される。
触手を排気ダクトへと侵入させ、別室の人間3人を反転胃で包んで消化したのだ。
ただちにエアダクトが全て閉鎖されたが、この作業中にアンノウンの房に入った作業員2人も捕食されている。
到着後10時間で、これだけの大惨事だ。
平時ならば、責任者である私の首も飛んでいただろう。
私は実験室から、アンノウンの隔離房をモニターした。
今は眠っているのか、部屋の真ん中で大人しい様子だ。
エネルギーの消費が激しいのか、彼女はよく眠る。
しかし、アンノウンを相手に楽しみを行うのはあまりに無謀だろう。
この私が、楽しむことは不可能だと判断したのは初めてだった。
だが為すべきことを為し終えた後ならば――
地上で最高の捕食者とも言えるアンノウンに、この身を捧げるのも良いと思った。
***西暦2048年5月11日
とうとう、女王蜂のデボラが当研究所に移送されてきた。
私は喜び勇んで、特設の大型隔離房へと向かう。
「ああ、なんと素晴らしい……」
その威容を前に、私は感動を隠せなかった。
ロビーほどもある広間の中央に、巨大なる女王が鎮座していたのだ。
蜂とない交ぜになった、異形の肉体。
そして、生殖のために肥大化した巨大な腹部。
その大きさと言ったら、成人男性が両腕を回しても抱え込めないほどだ。
女王蜂は、繁殖のためだけに存在する究極の生殖生物である。
与えられるべき名は、「クィーン」以外にありえない。
彼女がいてこそ、私の計画は成就するのだ――
混合薬「ブレンド」も、ようやく完成した。
これはデボラに対し、非常に強力な能力セットを発現させる薬品だ。
私があらゆる事態を想定し見繕った能力を、注射しただけでデボラに付与できるのである。
まずは、肉体の強化。増殖因子による筋肉や骨の抜本的強化だ。
これだけでも、デボラの戦闘能力は飛躍的に跳ね上がる。
そしてプラナリアの卓越した再生能力。
さらにイヌの嗅覚や鷹の動体視力など、感覚器系の能力も増強。
ゴキブリの遺伝子により、様々な汚染環境でも生存できる能力。
現在の軍が所持、あるいは今後開発するであろう生物毒や化学兵器も対策済み。
放射能を好む細菌の特質により、核汚染さえ乗り越えられるだろう。
また現在存在する対デボラ兵器、制御剤の類ももちろん効かない。
デボラ制御剤の開発には私自身が関わっているため、対策も簡単だ。
そしてキンギョハナダイの遺伝子により、短期間ながら雌性先熟での性転換が可能。
1時間ほどなら男性器を形成でき、人間女性と交尾を行うことも可能になるのだ。
デボラの子種を受けて妊娠した女性は、他デボラの攻撃を受けないことが確認されている。
なおデボラ同士の交尾は不可能らしいが、その理由を明らかにするには時間が足りなかった。
しかし計算上、繁殖をデボラと人間男性のみに限定しても、その増殖数は十分に足る。
この「ブレンド」を投与すれば、どんなデボラでも極めて強力な個体となる。
まして元から強力であり、繁殖能力の高いデボラ集団だったならば――
そのデボラ集団が、一致した社会性の元に行動したならば――
間違いなく、人類の上位に立つことができるだろう。
いや、デボラが地球上に現れた時点で、そうなることは確定していた。
私は、そうあるべき時を大幅に早めるに過ぎない――
「これで、人類も進化できるのだ……」
捕食者の存在により、被食側の多相現象が導かれることを実証する例は多い。
つまりその種を脅かす捕食者が存在することで、さらなる進化が促されるのだ。
理論生物学者のスチュアート・カウフマンは「全ての進化は共進化である」と述べている。
他者や他種、天敵の存在、また環境という要因を除いて進化などありえない。
しかし人類は自ら環境や社会をフラット化し、進化を促す要因をスポイルしてしまった。
それゆえに、今や人類は停滞している。
人類がより発展するため、デボラの存在は欠かせないといえるだろう。
意図的に相互作用を起こすことで、人類を新たなステージに進めなければならない――
そして、真夜中。
私は、クィーン――女王蜂デボラの隔離部屋へと忍び込んだ。
生殖の女王はその巨体を部屋の中央に沈ませ、ただ私をじっと観察している。
「大丈夫……私は貴女と、その娘達に無敵の力を与えるんだ」
「ブレンド」の入った注射器を掲げながら、私はそう語りかける。
もっとも、言葉が通じるはずはないが――
――いや、通じているのか?
クィーンは身じろぎせず、腕関節に近付く注射器の針を受け入れているように見える。
もしかして、本能的にこの薬の作用を察しているのか――
ともかく私は、クィーンに「ブレンド」を投与し終えた。
これで彼女はミックスされた遺伝子を取り込み、その体が作り替えられていく。
遺伝情報の改変は、クィーンの有する卵細胞にも及んでいくだろう――
外見こそ変わらないが、これで仕上がったはずだ。
そして次は、種付けである。
優秀な精子を用意し、人工授精を行っても良かった。
だが、クィーンの膨張した腹部――
巨大な生殖器官を前にして、私は我慢することができなかった。
決して私は、精子提供者として劣ってはいないはず。
知性の高さは、今の立場にいることから明らか。
体力や運動能力も、決して平均よりは劣っていない。
体はかなり丈夫な方で、遺伝病も持ってはいない。
私が種付けを行ったとしても、計画に支障は出るまい――
一方でクィーンは、悠然と私を見下ろしていた。
見定めるような、冷たい視線。
その視覚で、嗅覚で、私は探り尽くされていることを悟っていた。
ただ私は、女王の前にその身をさらす――
1分ほど、そうしていただろうか。
不意にクィーンは、私の前へと巨大な腹部を向けた。
その意味することは明らか――クィーンは、私に種付けを命じたのだ。
私から、偉大なるクィーンを犯すことなど許されない。
生殖の女王に対し、ちっぽけな私の子種を捧げるのである。
クィーンに子種を受け入れてもらう――それこそ、私の究極の悦びだった。
「…………」
私はクィーンに命じられるがまま、己の男性器を差し出した。
巨大な腹部の先端にある、女王の産卵管。
あまりにも艶めかしい、肉厚の陰唇。
そこはひくひくと脈打ち、粘液がどろりとこぼれる――
あそこに、自身の男性器を捧げるのだ。
そして子種を存分に吐き出し、クィーンに受け取ってもらう――
それこそが、女王に対するオスの役割なのである。
「で、では……」
私は、産卵管に亀頭を押し当てた。
にゅぐっ……と柔らかくぬめった感触が、敏感な亀頭に触れる。
思わず、その瞬間に果ててしまいそうになった。
しかし私は力を振り絞り、一気に奥まで腰を進める――
「はぅ……あぁぁぁ……」
次の瞬間、私の頭は薔薇色に染まった。
とろけるような快感に体の力が抜け、クィーンの腹部にもたれかかってしまう。
あまりにも柔らかな肉が、ペニスを甘く優しく包み込む。
蜂蜜のようにぬめった粘液が肉棒に絡み、極上の快感を与え――
そして内壁が艶めかしくうねり、温かな肉の中で私のモノを蕩かしていく。
ゆっくり、じわじわと中が締め付けられ――
肉棒が、クィーンの中で溶かされていく――
「あ……はぅぅぅぅ……」
次の瞬間、私は射精していた。
ドクドクと溢れた精液が、クィーンの産卵管の中に放出されていく。
奥までペニスを挿入し、10秒も経たずに果ててしまったのだ。
それはまさしく、生殖のためだけに特化した器官。
あまりにも圧倒的な快感で、即座に男性器から精液を搾り出してしまうのだ――
「あぅ……あぁぁぁ……」
あまりに甘く狂おしい放出感に、私の腰は砕けてしまった。
その産卵器官を抱き込むようにしながら、私はとろけるほどの快楽に酔いしれる。
射精直後のペニスを柔肉がじっくりと締め付け、艶めかしく揉みしだき――
「うぁ……あぅぅぅっ……」
いともあっさりと、二度目の射精に導かれてしまった。
大量の精液を、どっぷりと産卵管に放出してしまう――
クィーンは、まさに究極の生殖生物。
その生殖器は、際限なくオスの精液を搾り取ることができるのだ――
「はぅ……あぅぅぅ……」
産卵器官に身を任せながら、究極の快感にとろける私――
それを見下ろすクィーンの目は、種付けの終了を命じてはいなかった。
これだけでは足りない、もっと続けろ――そんな意志が、クィーンの目から伝わってくる。
全ての子種を捧げない限り、男性器を産卵管から抜くことは許されない――
「あ、あぅ……はぅぅ……」
かくつく足と震える腰で、私は必死に交尾に励んだ。
クィーンの求めるがままに、産卵管へと子種を献上する。
いや――生殖器官の狂おしいうねりは、私の意志など関係なく精を搾り取っていく。
「あぅ……うぁぁぁ……」
そして、何度発射してもまったくペニスは萎えなかった。
女王の生殖器は徹底的にオスを悦ばせ、その精液を一滴残さず抜き取ってしまう。
その代償――いや、褒美として、男として生まれたことに感謝するほどの快楽を与えながら。
「あぁ……はぅぅぅ……」
何度も何度も、いくらでも精液が溢れ出してくる。
ぐちゅぐちゅとうねり、ペニスを搾り尽くしてくる産卵管に身を任せ――
まるで、柔肉に包み溶かされているのではないかと錯覚するほどの快感にとろけ――
あまりの気持ち良さに、意識さえ遠のいていき――
こうして私は、延々と女王に子種を献上し続けた。
何度も何度も、数え切れない何度も――
「ぅ……ぁ……」
クィーンの中で、びくびくとペニスが脈動する。
しかし、もはや一滴たりとも精液は射出されなかった。
精は全て究極の生殖器官に抜き取られ、もう一滴も残っていない。
ペニスは産卵管の中で、虚しく空撃ちを繰り返していた。
「ぁ……」
同時に、私の意識は白く甘いモヤの中に消えていった。
クィーンの生殖器官にしがみついたまま、失神してしまったのである。
自分は命までクィーンに捧げ、そして昇天した――そう疑うほどの心地だった。
しかし女王は、私が力尽きることを望まなかったようだ。
そのお陰で、計画の成就をこの目で見ることができる。
これで、最後の布石は打たれたのだ。
とうとう、デボラの時代がやってくる――
***西暦2048年5月18日
それから一週間後、女王蜂は何千もの卵を産んだ。
私は所員達に命じ、全ての卵に孵化の準備をさせた。
「……本当に、これだけの卵を全て孵すのですか?」
そう聞いてきた所員もいたが、私が肯定すると素直に従った。
もはや研究所内には、私に逆らえる者などいないのだ。
数日で卵は孵化し、約3000を上回る数のハチ型デボラが生まれる。
混合薬「ブレンド」の効力を受け継ぎ、高い能力を秘めた兵隊達だ。
たちまち収容施設は満杯となり、所員達はその世話に追われた。
しかし、それも一ヶ月程度の辛抱だ。
彼女達の成長は早い、一ヶ月あれば大人にまで成長するのである。
さて、フィナーレまではあと少し。
他のデボラ達にも、「ブレンド」を与えなければ――
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