辰飼牧場での牧畜体験


 

 「牛のように――ですか。随分と屈辱的な方法をお望みなのですね。家畜用の人工膣を使用されたいなんて……」

 くすくすと笑いながら、七葉はさっきとはやや違う筒状器具を取り出した。

 さっきの牛用よりも、サイズは一回り以上に小さい人口膣筒だ。

 その底部からはコードが伸び、簡単なリモコンのようなものに繋がっていた。

 どうやら、なんらかの仕掛けが搭載されているようである。

 「これは、ヤギ用の人工膣。空気圧によって、内部に圧力を加える仕組みになっています。

  またサルやチンパンジーなどの霊長類から精液を採取する場合にも、山羊用の人工膣を使いますね。

  人間相手にも、ちょうどいいと思いますよ……」

 くすり……と、七葉はひときわ妖艶な笑みを見せる。

 「当然ながら未使用品なので、衛生上の問題はありません。

  まずは牛の時と同じように、内部を膣内の温度に保たないといけませんね」

 そう言いながら、七葉は人工膣の外筒と内筒ゴムの間にお湯を注いでいた。

 僕はというと、憑かれたかのようにその作業を眺めるのみ。

 「ふふっ……これで、中がとっても温かくなりました。さらに、潤滑油が必要ですよね……」

 そして七葉は、なんと人工膣の中に唾を垂らし始めた。

 その内部に、ねっとり糸を引いた唾液がたっぷりと垂れ落ちていく――

 「……」

 あの中に自分のペニスを挿入すると考えただけで、早くも僕は興奮を抑えきれなくなっていた。

 

 準備が済み、七葉は僕を見据える。

 「では、ズボンを下ろして四つ這いになって下さい」

 「え――?」

 余りにも屈辱的な指示――いや、それは明らかに命令だった。

 「家畜がされるようにしないと、実体験にはならないでしょう?

  さぁ、恥ずかしがらずに……どうぞ」

 「は、はい……」

 七葉の囁く言葉には、あらゆる家畜を従わせる魔力がこもっているかのようだった。

 そして僕も、この場では七葉の家畜に過ぎない――そんなことさえ考えてしまうほど。

 気が付けば僕はズボンを下ろして、下半身をさらけ出していた。

 「あらあら……もうこんなになって。待ってて下さいね。すぐに採取してあげますから」

 優しく、僕の背中に手を添える七葉。

 その手に促されるまま、僕は地面に両手を突いていた。

 両膝を曲げ、その場で四つ這いという屈辱的な体勢になったのである。

 ただペニスだけが反り返り、興奮を示していた。

 

 「準備は整いましたね。では、家畜用の人工膣を実体験して頂きます」

 七葉は四つ這いになった僕の傍らにしゃがみ、その下腹の方へと手を伸ばしてきた。

 その先にしっかりと握られているのは、あの人工膣。

 挿入口が、ゆっくりとペニスの先端にあてがわれる。

 「それでは、挿入します。最初は、温度刺激だけを体験して下さい。

  牛ではないのですから、これだけでは射精しないで下さいね……ふふ」

 艶やかな笑みを浮かべながら、七葉はゆっくりと人工膣を僕のペニスへと被せてきた。

 中に垂らされた唾液のヌメりによって、その器具の奥へと一気に肉棒が入り込んでしまう。

 「あう……」

 敏感な器官に、じんわりと広がってくる温もり。

 その中は、膣内の温度と同じように調整されているのだという。

 なんとも、生理的に落ち着く――そして、心地よい温もりだった。

 「あ、あぁぁ……」

 さらに、中のヌメりは七葉の唾液によるもの。

 締まりなどの刺激は全くないながらも、肉棒の根本までがヌルヌル感と温もりに包まれ――

 みるみる、安堵感にも似た快感が沸き上がってくる。

 この心地よい器具の中に、ずっとペニスを浸していたい――そんな思いにとらわれるほどだった。

 「……あらあら、表情がだらしなく緩んでしまいましたね。まるで種牛みたい。

  家畜用の作り物女性器は、そんなに心地よいですか?」

 「うぅ、そんな……」

 七葉に指摘され、僕はあらためて行為の意味に気付く。

 これは人間用ではなく、家畜用の人工膣。

 屈辱的にもそれをペニスに被せられ、精液を搾り取られようとしているのだ――

 「ふふ……恥ずかしいですね。人間なのに、こんなことされてるなんて……」

 「あうぅぅ……」

 七葉の嘲笑によって言い知れない屈辱感を受けると同時に、精神的興奮も増していった。

 家畜と同じ扱われ方で、七葉に精液を採取されてしまう――その興奮と屈辱感。

 こんな家畜用の射精器具にペニスを挿入し、イってしまう――その惨めさと背徳感。

 じんわりと肉体的快感が満ちていく中で、一気にそれが弾けてしまう。

 もうイってしまいそう――そう考えた時には、すでに精液が漏れ出していたのだ。

 「あ……! 出ちゃうよぉ……!」

 「あら、もう――?」

 それは、通常ならありえないほど早い絶頂。

 七葉のあてがう人工膣の中へ、僕は精液を思いっきり放っていた。

 その温もりに翻弄され、まるで漏らしてしまうかのような射精。

 「あぁぁぁぁ……」

 動物的な呻き声を上げながら、ドクドクと白濁液を注ぎ込む僕――そして、それをにこやかに見守る七葉。

 こうして僕は、家畜用の射精器具によって精液を搾り取られてしまったのだった。

 

 「入れてすぐ――しかも温度刺激での射精とは、種牛と変わりませんね。

  人間ならば、摩擦や締め付けなど複合的な刺激が必要と思っていたのに……」

 くすくすと、なんとも可笑しそうに七葉は笑う。

 作り物の膣は、まだ僕のペニスにあてがわれたまま。

 一回分の精液を吸われた後も、まだ肉棒は温もりの中に包み込まれている。

 「途中で射精してしまいましたが……今度は、圧迫刺激も実体験してもらいますね。

  山羊用の人工膣は、このスイッチを操作することで内部に空気を送り込むことができます。このように――」

 そう言うが早いか、七葉はリモコンのスイッチをオンに入れていた。

 すると、人工膣の内部が空気圧によってきゅぅぅぅっ……と圧迫され始める。

 「あ……! こんな……!」

 四方からキュウキュウ圧迫される、独特の締め付け。

 それは非常に単純な刺激であり、快楽を直接的に及ぼすものではない――

 にも関わらず、七葉に精液を採取されているというシチュエーションだけで僕は興奮しきっていた。

 「どうです? ご自分の性器が、家畜用の人工膣に包み込まれた感想は?」

 「すごく、中が締まって……ああっ!」

 じんわりとした温もりに、きつい締め付け――そして、七葉の唾液が生み出すヌルヌル感。

 内壁が密着してくることによって、今まで以上に唾液のぬめりを味わうことになっているのだ。

 みるみる快感が沸き上がり、腰全体が痺れのような感覚に包まれていく。

 四つ這いの体勢のまま、僕は腰をガクガクと揺すってしまった。

 「あらあら……家畜と同じような反応なのですね。偽物の膣なのに、そんなにおちんちん気持ちいいですか……?」

 「あ、あぅぅ……気持ちいい……」

 七葉の嘲笑は、ますます僕を絶頂へと追い詰めていく。

 「貴方は人間なのに、家畜用の人工膣で精液を採取されてしまうのですよ? 恥ずかしいおちんちんですね。

  これからずっと、この牧場で飼ってあげましょうか……種牛として」

 「そ、そんな……あぅっ!」

 七葉は、僕の股間にあてがっていた人口膣筒を小刻みに揺さぶってきた。

 ずちゅずちゅと、粘っこい音が響いてくる。

 四方からの圧迫を受けながら、ヌルヌルとぬめりを伴った摩擦を受け――

 心地よい温もりにゆるやかなピストン運動まで加わり、僕は抗うこともできず絶頂まで押し上げられた。

 「あぁぁ……もう、出る……!」

 「はい、そのままどうぞ」

 「あうぅぅぅぅぅ……!!」

 七葉のあてがう人工膣の中で、僕は果てていた。

 その温もりの中へ、ドクドクと二度目の精液を注ぎ込んでしまう――

 「あ、あぁぁぁぁぁぁ……」

 全身がとろけてしまいそうな、その放出感。

 肉体的な刺激よりも、あまりに異常なシチュエーションによる興奮が凄まじい。

 そして、驚くほどに心地よい射精が終わり――

 七葉のあてがう人工膣は、放たれた精液を一滴も逃さずに採取してしまう。

 「はぁ、はぁ……」

 「ふふ……ずいぶんと採取できましたね。家畜の気持ちが、理解できましたか?」

 ようやく人工膣を外し、白濁がどっぷり溜まっているのを確認し――七葉は、くすりと笑った。

 僕は、二回分の精液を七葉に採取されてしまったのだ。

 それは、まさに屈辱の採精。それを味わわされた僕は、心地よい倦怠感と恍惚感に浸り続けたのである。

 

 

 

 

 

 「精液を採取した後は、希釈作業を行います。この専用の機械を用い――」

 「……」

 「そして、このように冷凍保存します。温度はだいたい摂氏5度――」

 「……」

 以降の解説は、ほとんど頭に入らなかった。

 気付けば、時刻はもう夕暮れ時。

 ぼんやりしている間に、いつしかレクチャーは終わってしまったようだ。

 そして僕は、帰途に着くべく牧場の出口に立っていた。

 七葉は、何事もなかったような顔で僕を見送る。

 

 「あらあら、すっかり骨抜きになってしまったようですね。

  勉学に悪影響が出ないようにしないといけませんよ。まだまだ貴方は、学生の身分なのですから……」

 そんな七葉の言葉も、どこか現実感を喪失しているような気がした。

 あの鮮烈な体験は、僕を抜け殻のようにしてしまったのだ。

 「大学をきちんと卒業したら、またこの牧場にいらっしゃい。

  今はバイトのみで人手が少ないので、男手は大歓迎です。正式採用も考えますよ」

 七葉はそう言って、握手をするかのように手を延ばし――ズボンの上から、股間をさらりと撫でた。

 「また……精液も採取してほしいでしょう?」

 「……!!」

 七葉の一言に、僕はばっと顔を上げる。

 「従業員の下半身を管理し、精液を定期的に採取する……女牧場主としては当然ですよね。ふふっ……」

 艶やかな笑みを浮かべる七葉に対し、昂ぶる感情を隠せなかった。

 まるで、七葉にすっかり調教されてしまったような感覚――

 再びこの牧場に来ようと、僕は決意したのである。

 次は、ちゃんとした従業員――そして、家畜として。

 

 

 



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