イカ娘


 

 「ふむ、やはり触手が良かったのか」

 イカ娘の下半身から、10本の触手がしゅるしゅると頭をもたげる。

 それは伸縮も自在らしく、俺の背よりも高く伸びていた。

 そのうち2本は先端の形状が異なり、吸盤が多く密集しているのが分かる。

 にやりと不敵に笑うイカ娘の周囲に、にゅるにゅるとそびえ立つ10本の触手。

 選択を誤ったか――そう思った時だった。

 

 しゅるしゅるしゅる……

 ぎゅるるるるるる……!!

 

 10本の触手が、一斉に俺の上半身へと絡み付いてきた。

 服をたちまち剥いでしまい、素肌にぬるぬるの触手が這う。

 「お、おい……! あ、あぁぁ……」

 ぬめぬめと素肌を這い回られ、触手に巻き付かれて愛撫される――

 下半身はいっさい触れられていないにもかかわらず、それは例えようもない快感だった。

 ぬるぬるの感触をした触手がうねりながら、胸や腕、首筋や腹、脇の下までを這い回ってくる。

 蛇のように表面をじゅるじゅると這い、ぐるぐると巻き付いて締め付けられ――

 

 「どうだ、私の触手の味は? 心地よいだろう……」

 イカ娘はニヤニヤと笑い、俺の体を触手で締め上げていく。

 触手の重みがみっしりと全身をさいなみ、上半身が軟体で包まれていく――

 どこか、獲物を嫐り上げているのにも似た動作。

 さらに足首にも触手が絡み付き、ズボンを引きずり下ろしてくる。

 「もう大きくなっているな。ココにも絡めてほしいらしい――」

 パンツにはテントができ、勃起しているのは明らか。

 触手がしゅるしゅると太腿を這い上がり、下着を引き降ろしてくる。

 そして、股間に襲い掛かる触手――

 しかしぎゅるぎゅると触手が絡み付いた先は、ペニスではなく玉の部分だった。

 

 「おい、何を……」

 「なんだ、おチンチンに欲しかったのか……?」

 ニヤニヤと笑うイカ娘に、俺は二の句が継げなくなる。

 触手は粘液を滴らせながら、じゅるじゅると陰嚢を弄んできたのだ。

 

 袋全体に巻き付いて優しくマッサージし、表面にぬるぬると這い、玉をやさしく転がし――

 絡み付いた触手にきゅっきゅっと陰嚢を締め付けられ、俺は快感の呻きをあげてしまった。

 「やめろ、おい……!」

 「ここをじっくり可愛がってやろうと思ってな。ほらほら、気持ちいだろう」

 

 じゅるじゅる、ぬるぬる……

 

 粘液にまみれた触手が陰嚢を転がし、じっくりと弄ぶ。

 時には扱くような動作さえ見せ、丹念にいじくり回され――

 「ふあ、あ、あぁぁぁ……」

 男の急所を手玉に取られてしまい、俺は快感に震えるのみ。

 しかしそれは、射精に結びつくような快楽ではない。

 意図的に何の刺激も与えられていないペニスの先端から、たらりと先走り汁がこぼれる。

 「ふふ……おチンチンも触ってほしいか?」

 「だ、誰が……ぐぅぅぅ……!」

 ふに、ふに、ふに、と玉袋を揉まれ、俺は呻く。

 尿道からはたらたらと先走り汁がこぼれ、刺激を待ち望んでいるかのようだ。

 そんな俺の眼前に、見せ付けるように二本の触手が伸びてきた。

 先端が膨らみ、吸盤が並んだ独特の形状を持つ触手だ。

 「触腕と言って、他の触手とは感触が異なる。

  これをお前のおチンチンに這わせてやれば、いい声で鳴くのだろうな」

 「……ッ!」

 触腕にびっしりと並ぶ吸盤の一つ一つが、ひくひくと収縮した。

 その動作は、とても淫らなものを連想させてしまう。

 「この吸盤が亀頭粘膜に吸い付き、極上の感触をもたらす。

  男殺しの触手、味わってみたくはないのか?」

 「う、うう……」

 ぐちゅぐちゅぐちゅ……

 触手は俺の全身に絡み付いて優しく締め付け、そして玉袋を嫐り回している。

 「さあ、お願いしてみろ。気持ち良くイかせてほしければな」

 「だ、誰が……」

 「ふふん、強情だな」

 にゅるにゅるにゅる……

 俺の全身を触手が優しく包み込み、ぐにょぐにょと揉み込む。

 もはや五体全てに触手が絡み付き、首から下はイカ娘の触手にくまなく包み込まれた状態。

 ペニスだけが、何の責めも受けていないのだ。

 先走り液が糸を引いて垂れ、イカ娘の触手を汚した。

 

 「ほらほら、もっと悶えるがいい」

 「あ、あぅ……! あ……!」

 ぬるぬると陰嚢を触手でいじくり回され、俺はのたうち回るような快感を味わう。

 それは、まさに生殺し。

 この刺激を肉棒に与えられれば、たちどころに昇天してしまうだろう。

 素直に頼むだけで、それをしてもらえるのだ――

 俺のプライドは揺らぎ、快楽に流されつつあった。

 「どうだ、切ないだろう? 亀頭がひくひくしているぞ? さぞかし敏感なのだろうなぁ――」

 「うう、うぁぁぁ……」

 駄目だ、もう限界だ。

 股間に渦巻くこの白いうずきを、発散させなければ気が狂ってしまいそうだ。

 そして――俺は、屈服していた。

 

 「……てくれ」

 「ん? 何か言ったか?」

 「頼む、イかせてくれ……」

 俺の言葉を聞き、イカ娘はにんまりと笑う。

 「ふふ……男のプライドをへし折り、射精を懇願させるのはたまらぬなぁ。

  では、覚悟するがいい。泣き叫ぶまで、精を搾り出してやるとしよう――」

 二本の触腕が、俺のペニスを左右から挟み込むように接近してきた――

 

 じゅるる……

 すりすりすり……

 

 「あ、あああああぁぁぁぁぁぁ……!!」

 ぐにゅぐにゅと蠢く、異質の感覚。

 亀頭に巻き付くように、触腕が左右から覆い込んでくる。

 ひくひくと蠢く吸盤が亀頭粘膜に吸い付き――

 サオ全体を擦るように刺激され――

 まるで、ぐじゅぐじゅにうねる蜜壷。

 執拗に亀頭へと絡み付く、粘着的な刺激。

 その感触に、俺はたちどころに絶頂を迎えていた。

 

 どくん、どくどくどく……

 

 触腕に擦り回されたまま白濁が溢れ出し、触手を白く汚してしまう。

 それでもなお触手は蠢き、俺のペニスばかりか全身をじっくりと嫐り続けた。

 「あ、あう……」

 「最高だろう。私の触腕は、男を絶頂させるための器官だからな」

 ぐちゅぐちゅぐちゅ……

 吸盤の並ぶ触腕が、俺のペニスを揉み立て続ける。

 さらにサオにもしゅるしゅると螺旋状に絡み付き、締め付ける感触も加わってきた。

 射精直後で敏感になっている亀頭への責めに、俺は思わず背をのけぞらせてしまう。

 「そんな、もう――」

 「これしきで満足してもらっては困るな。もっと果てるがいい」

 ぐちゅぐちゅぐちゅ……

 触手がサオの部分を締め付けては扱き上げ、触腕が亀頭を這い回って刺激する――

 まるで亀頭を磨かれているかのように触腕が這い、俺は腰をカクカクと揺さぶっていた。

 敏感な亀頭粘膜で受ける、拷問のような責め。

 それは、たちまち俺を二度目の絶頂に誘ってしまう。

 「あ、あぐ――! あぁぁ……!」

 

 どく、どくどくどく……

 

 触手で強制的に精液を搾り出され、あまりの快感に身をよじる俺。

 「もうギブアップか? まだまだ搾り足りんというに――」

 「や、やめ……これ以上は……」

 しかしイカ娘はサディスティックに笑いながら、俺の全身に触手を絡め続ける。

 すっかり五体は触手に包まれてしまい、まるでイカ娘に取り込まれてしまったかのよう。

 触手で絡み込まれ、体液を啜られる獲物――まさに、俺は獲物そのものだった。

 

 「ほらほら、まだまだ……もっと白濁を放つがいい」

 「ああ、うあぁぁぁぁぁ――!!」

 ペニスも触手に螺旋状に絡み込まれ、その筒の中でぐちゅぐちゅと触腕の責めを受けている。

 亀頭を這い撫でられる感触だけで、俺はあえなく達してしまう。

 ドクドクと射精しているペニスになおも触手が絡み、たちまち次の射精へと導く――

 それは、何の容赦もない連続絶頂。

 一応は恩返しに来たはずなのに、なぜこんなことに――

 

 「ふふふ、もっと喘ぎ、泣き叫ぶがいい……ほらほら」

 「うあ、ああああああぁぁぁぁぁ……!!」

 あまりの快感に涙がこぼれ、狂ったように悶え喘ぐ。

 しかし触手の拘束は俺に動作を許さず、ただ射精するだけの人形同然。

 五体を触手で絡め取られ、ペニスからは精液を垂れ流す状態にされてしまう――

 

 俺は、ようやく思い至った。

 イカ娘は、ブン投げられたことを怒っているのだ――

 

 「あ、ああああああぁぁぁぁぁぁ……!!」

 今さら気付いたところで、どうにもならない。

 彼女の気が済むまで、延々と俺は嫐られ続けるのであった。

 



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