妖魔の城


 

 「よ、よにん……」

 とうとう僕は、悪魔の囁きに負けてしまった。

 マルガレーテの責めに屈服し、プライドをぶち撒けてしまったのだ。

 「ふ――とうとう堕ちたわね」

 マルガレーテは、満足そうに微笑んだ。

 「股間の欲望に屈してしまう男性――その瞬間を見るのが、私の何よりの悦びなの。

  あなたは、随分と私を楽しませてくれたわ――」

 「あ、あぅぅ……」

 彼女のしなやかな指が、股間へと迫ってくる。

 刺激を待ち望んで打ち震えている、怒張した肉棒へと――

 「では、ご褒美をあげる……一息に果てなさい」

 「あ、あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ――!!」

 十本の指が、のたうつペニスを蜘蛛のように捕らえた。

 そして、指の腹が、爪先が――くすぐるように、撫で回すようにペニスの表面を這う。

 尿道も、裏筋も、亀頭表面も、カリも、サオも――

 素早く動く指で、徹底的にくすぐりたてられる。

 その暴力的な快感に、僕は気が狂いそうになっていた。

 「がぁ……! あ、あぐぐ……! あ、あ……! あぁぁぁぁぁぁぁ――!!」

 亀頭表面に、甘い指先がしゅるしゅると這い回る。

 とどめを刺すように、亀頭をじっくりとくすぐり抜いてくる。

 肉棒全体にさわさわと撫でる指の感触に、頭の中が真っ白になっていく。

 全身をぞわぞわと駆け巡る疼きが、一気に弾けようとしている。

 そして腰を突き上げるように、疼きがどぷっと弾けてしまい――

 

 「あひぃ……! あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――!!」

 とろけるような放出感と共に、精液が飛び散った。

 それは花火のように、びゅるゅびゅると真上へ跳ね上がる。

 まるで、体中がドロドロに溶けていくような射精だ――

 「ふふ……潮を吹いているみたいね」

 自分の指が精液にまみれていくのも構わず、なおもペニスをくすぐりたてるマルガレーテ。

 精液の溢れる尿道口を、指の腹で撫でるようにいたぶられ――

 「あ、あぅぅぅぅぅぅぅ……」

 天にも昇るような快感に、意識が遠のいていき――

 そして僕は、暗い闇の中へと堕ちていった。

 

 

 

 

 

 「う……? ここは……?」

 目覚めれば、そこは――石造りの奇妙な地下室だった。

 さっきのマルガレーテの拷問室とは打って変わって、まるで中世の拷問室のよう。

 そして――

 

 「うぁぁ……」

 「あひぃぃぃ……」

 快楽に満ちたうめき声が、この部屋の中に渦巻いているのだ。

 なんと無数のメイド達が、ここに収容された男達を様々な器具で責め抜いているのである。

 それは肉体に苦痛を与えるものではなく、性的快感を強制する拷問。

 「ここは、一体……?」

 そして僕自身も、ベッドに縛り付けられていた。

 そんな僕の周囲を、若く綺麗なメイド達が取り囲む。

 「な、なんだ……ここは!? いったい、どうするつもりだ……!」

 「ご覧の通り、ここは拷問室です」

 ショートカットの可憐なメイドは、涼しげに答えた。

 「マルガレーテ様が楽しまれた後の男性は、餌として精液を搾り尽くすか――」

 さらに口を開く、別のメイド。

 「もしくは、拷問室に運び込まれることとなります」

 「拷問室に運ばれた男性は、永遠の拷問を受け続ける運命。

  当然、野蛮な拷問ではなく、快楽に満ちた拷問ですが――ふふっ」

 「もう、あなたはそこから出ることは出来ません。諦めて、永遠の拷問を受け入れて下さいませ――」

 そう言いながら、メイド達は――僕の体へと手を伸ばしてきた。

 十本以上の掌が、僕の全身へと迫ってきたのだ。

 「な、何を……あぅぅぅぅぅ――!!」

 なんとメイド達たちは、僕の全身を一斉にくすぐってきたのである。

 肩も腕も足も、脇の下も脇腹も下腹部も太股も、くまなくこしょこしょと――

 その指使いは、いずれも精緻極まるものだった。

 「や、やめ……あひぃ……!」

 たちまち僕は、そのくすぐりに悶えてしまった。

 ぞわぞわと全身を駆けめぐる感覚にさらされ、ベッドの上で体を震わせる。

 「あなたの責め方に関して、マルガレーテ様からお申し付けがございます」

 「複数人で、徹底的にくすぐり責めにせよ、とのこと――」

 「あひ……そ、そんなぁ……あ、あははははは……!」

 容赦なく、僕の全身をくすぐりたてていくメイド達。

 その巧緻なテクニックの前に、僕は再びくすぐり地獄を味わってしまう。

 そして――追い打ちをかけるように、メイド達の手はペニスに伸びた。

 亀頭が、カリが、裏筋が、尿道口が――メイド達によって弄ばれ、激しくくすぐられる。

 「あひぃ……あが、あ、あぁぁぁぁぁぁ――!!」

 くすぐり刺激によって、びくびく脈動するペニス。

 そこから白濁がびゅるびゅると吹き出し、メイド達のしなやかな指を汚してしまった。

 「あら……早いのですね」

 「くすぐられながら漏らすなんて、いやらしい……」

 「あひっ! あが……あははは……は、あぁぁぁぁぁぁ……!!」

 メイド達の嘲笑を受けながら、さらにくすぐられ続ける僕。

 全身にメイド達の指が這い回り、撫で回し、擦り――ソフトな刺激を与え続ける。

 僕は悶え狂い、快楽のままにドクドクと精液を吐き出すのみ。

 

 「くすぐったい……? ここを掻いてあげましょうか? うふふ……」

 「ほぉら……おちんちん、こちょこちょこちょ〜♪」

 「ひぁ……! あが、あぁぁぁぁぁぁぁ――!!」

 射精しても射精しても、延々とくすぐり責めは続く。

 メイド達はしなやかな指先と巧緻なテクニックを駆使し、気も狂わんばかりのくすぐり地獄に導いていくのだ。

 もはや僕は、この地獄から解放されることなどない――

 

 「うぁぁ……あ、あひ……あがぁぁぁぁぁぁぁ……!!」

 そして――いつしか僕も、快楽の声を漏らすだけの存在となっていった。

 この部屋に捕らわれた、多くの男達と同じように――

 これから永遠に、僕はくすぐり地獄に溺れていくのである。

 

 

 −BAD END−

 

 

 



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