妖魔の城


 

 「うう……四人で、全員……」

 僕は誘惑に屈し、マルガレーテの質問に答えた。

 思えば――マルガレーテは心が読める以上、こんな拷問を行うまでもないはず。

 これも、やはり彼女の遊びだったのだ――

 「ふふ……堕ちてしまったわね。

  股間の欲望に屈してしまう男性――その瞬間を見るのが、私の何よりの悦びなの」

 マルガレーテはくすりと笑い、そして――

 手にしていた羽毛を、僕のペニスに這わせてきた。

 「ご褒美よ……射精させてあげるわ」

 「あぅ……あ、あぁぁぁぁぁぁ……!!」

 そのふわふわした羽毛が敏感な亀頭に触れただけで、僕は身をよじってしまった。

 刺激自体はソフトなのにもかかわらず、そのぞわぞわした快感は電流のように全身を駆け巡る。

 「ふふ……いい反応ね。おちんちんをくすぐられながらの射精――しかと楽しみなさい」

 そして、羽毛がひらひらと亀頭部で踊り始めた。

 尿道口をくすぐり、裏筋を絶妙の力加減で擦り――

 カリの周囲をしゅるしゅると刺激し、敏感な箇所をくすぐってきたのだ。

 「ひぁ……! あ、あがぁぁぁぁぁぁ……!! ぐ、あぁぁ――!!」

 呼吸困難になりそうなほどの快感にさらされ、僕は激しくのたうち回った。

 それを苦にもせず、マルガレーテはペニス全体を丹念に、繊細に羽毛でくすぐり続ける。

 ふわふわふわ――と、亀頭の周辺にまとわりつかれるソフトな刺激。

 まるで、亀頭部分で小鳥が戯れているかのようだ――

 

 「素敵な刺激でしょう……? さあ、このまま果てなさい……」

 「あぅぅ……あ、あぁぁ……! あぁぁぁぁぁぁぁぁ――!!」

 その繊細すぎる刺激と相反するように、暴力的快感が全身を駆け巡る。

 ペニスを羽毛で弄ばれ、丹念にくすぐりたてられる快感――それは、僕をあっという間に絶頂へと追いやった。

 尿道口をふわふわと撫でさすられる刺激を受けながら、僕は射精してしまったのだ。

 「あぁぁぁぁぁ――あひ、あ……! あぁぁぁぁぁぁぁぁ――」

 亀頭部で戯れる羽毛に、白濁がびちゃびちゃと降りかかっていく。

 びゅくびゅく射精している間にも、敏感な亀頭がくすぐられ続け――

 「あひっ……! あぐ、あがが……あぁぁぁ――」

 射精が終わるまで、僕はペニスをくすぐられたのである。

 

 「はぅ……はぁ、はぁ……」

 全身を突き上げるような暴力的快感がようやく消え行き、肩で息をする僕。

 「少し堕ちるのが早かったけれど――それなりに楽しめたわ」

 精液が粘つく羽毛を軽く振り、マルガレーテは満足そうに笑った。

 そして、ぱちんと指を鳴らすマルガレーテ。

 すると、メイド姿の女性が五人ほど室内へと入ってきた。

 「もうよろしいのですか、マルガレーテ様?」

 ショートカットのメイドが、主人にそう問い掛ける。

 「ええ、もう存分に楽しんだわ。この男を、拷問室送りになさい」

 「了解しました――」

 メイド達は揃って深々と頭を下げ――そして、僕のくくられているベッドを取り巻いた。

 どうやらベッドの足にはキャスターが付いているようで、メイド達は僕をベッドごと動かし始める。

 マルガレーテは、もはや僕に一瞥もしなかった。

 そのまま出入り口を通り抜け、外の廊下へと出される僕――

 

 「ど、どこへ……連れてく気なんだ……?」

 「はい、拷問室となります」

 無視されるものと思った上での質問だったが――

 メイドの一人は、丁寧に答えてきた。

 「マルガレーテ様が楽しまれた後の男性は、餌として精液を搾り尽くすか――」

 さらに口を開く、別のメイド。

 「もしくは、拷問室に運び込まれることとなります」

 「拷問室に運ばれた男性は、永遠の拷問を受け続ける運命。

  当然、野蛮な拷問ではなく、快楽に満ちた拷問ですが――ふふっ」

 「もう、あなたはそこから出ることは出来ません。諦めて、永遠の拷問を受け入れて下さいませ――」

 「そ、そんな――!」

 驚愕する僕が運び込まれたのは、非常に怪しげな地下室だった。

 さっきのマルガレーテ専用の拷問室とは全く趣が違う、石造りの広いスペース。

 そこはまるで、中世の拷問部屋を思わせるような空間だった。

 僕以外にも無数の男が、大勢のメイド達から様々な責めを受けていた。

 アイアンメイデンのような、不気味な像。

 ただし針の代わりに、奇妙な肉や粘膜が内側に配置されているようだ。

 ペニスにかぶせる、ギロチンのような機械。

 男性器を徹底的に責め嫐る、快楽拷問器具の数々――

 それらを駆使した拷問を、男達はその身で味わっていたのだ。

 「うぁぁ……」

 「あひぃぃぃ……」

 快楽に満ちた悲痛な悲鳴が、拷問室の中で怨嗟のように渦巻いていた。

 若い男がほとんどだが、中には少年さえいるようだ――

 

 「ひ、ひぃぃぃ……!」

 僕は、ベッドに固定されたまま戦慄せざるを得なかった。

 そんな僕の周囲に、十人ほどのメイドが集まってくる。

 彼女達は無表情であり、感情を交えず職務を遂行するメイドの顔そのもの。

 しかし、その目は――男を責め、自らの悦楽とする嗜虐の色が確かに宿っていた。

 「や、やめてくれ……やめて……」

 「あなたを拷問することについて、マルガレーテ様から直接のご指示がございます」

 「責める者はみな、これを使うようにとのこと――」

 十人近いメイドがそれぞれ手にしたのは――なんと、あの羽毛だった。

 「ひ……!」

 僕は、自分がどのようにいたぶられるかを察してしまう。

 この人数で、あの羽毛で、くすぐり責めにされるのだ――

 

 「では……」

 「あひ……あぁぁぁぁぁぁぁぁ――!!」

 そして――僕の全身を、十本近くもの羽毛がくすぐりたててきた。

 首筋や脇下、胸、乳首、脇腹、腹、下腹、内股、足裏――そして股間。

 それぞれの羽毛が独立した動きで、僕の全身がさわさわと撫で回されているのだ。

 「あ……! あひ……! あはははははは、あ、が――!!」

 狂おしい刺激に僕はのたうち回り、全身を駆けめぐるくすぐったさに乱れ喘いだ。

 そして、たちまち大きくなる肉棒――そこにも、複数の羽毛が襲い掛かってくる。

 「ひぁ――あ、あが……あぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!」

 五枚以上の羽毛がペニスのあちこちを撫で回し、くすぐりたてる――

 たちまち快感が弾け、精液がびゅるびゅると飛び散っていた。

 「あら……」

 「敏感なのですね。もう達してしまうなんて――」

 そして、射精中のペニスさえ撫で回される。

 さらに足を強引に開かされ、アナルまで羽毛でくすぐられたのだ。

 凄まじい全身くすぐり責めにより、僕はたちまち二度目の射精に達していた――

 「ふふ……またイってしまいましたね」

 「まだまだ、こちょこちょ地獄は終わりませんよ――」

 「あ、あひ……! あがが、あぁぁぁぁぁぁぁ――!!」

 射精しても射精しても、延々とくすぐり責めは続く。

 メイド達は柔らかい羽毛と繊細な手業を駆使し、気も狂わんばかりのくすぐり地獄に導いていくのだ。

 もはや僕は、この地獄から解放されることなどない――

 

 「うぁぁ……あ、あひ……あがぁぁぁぁぁぁぁ……!!」

 そして――いつしか僕も、快楽の声を漏らすだけの存在となっていった。

 この部屋に捕らわれた、多くの男達と同じように――

 これから永遠に、僕はくすぐり地獄に溺れていくのである。

 

 

 −BAD END−

 

 

 



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