「んぐ……」

　僕は歯に仕込んだカプセルを噛み潰し、流れ出た薬を飲み込んでいた。

　これで、質の悪い精液に変換されたのだろうが――どちらにしろ、この場の脱出は不可能だろう。

　この少女淫魔に良質の精を与えたくないという、ほんのわずかな抵抗心に過ぎなかった。

　「あはは……じゃあそろそろ、直にこの手で触ってあげますね」

　マイは僕の背後からズボンと下着を下ろし、股間を露わにさせた。

　そして、怒張している肉棒にその繊細な指を絡ませる。

　「ほぉら、可愛がってあげますね……」

　「ぐ、やめろ……」

　僕の言葉に耳を貸すはずもなく、マイは指を動かし始めた。

　指でリングを作って、カリをいたぶったり――

　五本の指で、亀頭を撫で回したり――

　小さな掌で、ペニス全体を優しく握り込んだり――

　様々な技術を駆使した、天国のような手コキだ。

　「あぁぁ……ふぁぁぁぁ……」

　僕の上擦った喘ぎ声を聞き、マイはくすくすと笑った。

　「ふふっ、情けない声……おちんちん手玉に取られて、そんな声出しちゃうんですね。

　　私みたいな年下の娘に、こんな風におもちゃにされるなんて――恥ずかしくないんですか？」

　「うぅ……ああぁ……」

　そんなマイの侮蔑は、僕に恥辱と興奮を呼び起こしていた。

　そして、股間ではマイの小さな手が僕のモノを刺激し続けている。

　「じゃあ……そろそろ、イってもらいましょうか。

　　私の手の中で、一方的に射精させられる恥辱を味わって下さいね――」

　「あ……！　あぁぁぁぁぁぁ……！」

　おもむろに、マイの手の動きが激しくなった。

　凄まじい速度で、しこしこと肉棒を上下する掌――

　カリに引っ掛けるように、擦るように人差し指がくびれを締め付けていく。

　それは、即座に射精させるための手さばきだった。

　「ほらほら……あっという間に射精しちゃって下さい……ほぉら、ほら……」

　「や、やめろ……あぅぅ……」

　僕の懇願も虚しく、どんどん速度を増していくマイの手コキ。

　溢れ出る先走りを受け、ぬめるような感触さえ生み出している。

　その刺激に耐えかね、僕はマイの与えてくれる刺激に身を委ねてしまった――

　「あはは。このままイかせてもらおう……って、考えちゃいましたね。

　　心が折れちゃった瞬間を悟られるのって、とっても屈辱的じゃないですか？

　　私の手におちんちんを委ねて、精液搾り出してもらおうとするなんて……くすっ」

　勝ち誇った顔で、マイは僕の心情さえ見通してしまう。

　「じゃあ……このままオモラシしちゃって下さい。

　　淫魔に餌食にされることを受け入れた、恥ずかしいお兄さん……♪」

　「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――！」

　しこしこと上下し続けるマイの掌。

　耳元で、優しく囁かれ続ける嘲笑――

　それらが生み出す快感に耐えきれず、そのまま僕はマイの手の中で果ててしまった。

　「あは……出ちゃった……！」

　射精中のペニスを軽く扱きながら、マイはくすくすと笑う。

　「あぁぁ、あぁ……」

　イっている最中さえ、強制的に快感を与えられ――僕はか細い声を漏らしていた。

　無理矢理に立たされたまま、強引にペニスを扱かれ――そして、強制的に射精させられてしまう。

　そんなマイの責めは、僕に敗北感にも似た屈辱を与えていた。

　そしてマイの掌には、僕の屈服の証がべっとりと粘りついていたのである。

　「あはっ、こんなにいっぱい……」

　マイは、掌にまとわりつく白濁へと舌を伸ばし――れろり、と舐めた。

　「え……！？　なに、これ……！？」

　そして――その顔が、不機嫌そうに強張っていく。

　「妙に苦くて、泥臭い味……これは、とっても予想外です……」

　「え、うわっ……！」

　おもむろにマイは、僕を床へと引き倒していた。

　一回とはいえ淫魔に精液を搾られて弱っていた僕は、そのまま仰向けに転がされてしまう。

　「……色々と辱めようと思っていたけれど、どうでも良くなっちゃいました。

　　このまま責め殺してしまいますから……あの世で、メイちゃんに謝って下さい」

　恐ろしく冷たい表情を浮かべながら、マイは僕の肉棒へと手を伸ばしてきた。

　そのまま、ぎゅっと握り込み――そして、上下に掌を滑らせてくる。

　「あ、あう――！　う、あぁぁ……！」

　それは先ほどまでとは違い、非常に作業的かつ事務的な動きだった。

　悶える僕のことなど眼中になく、ひたすらにペニスを刺激するだけの動作。

　しこしこと上下に動かし、刺激を与えて搾り出す――そんな手さばきである。

　「あぅぅ……や、やめ……！」

　「……」

　悶える僕を見下ろすマイの表情は、醒めきったものだった。

　手早く片付けるための作業――まさに、そういった態度だ。

　その手の動きはだんだん速く、だんだん激しくなっていく。

　容赦ない責めに、僕は早くも限界を迎えつつあった――

　「あぁぁ……で、出そう……」

　「……もう出そうなのですか？　汚されたくないので……」

　マイは、客室に転がっていたティッシュの箱をたぐり寄せた。

　そして左手でティッシュを無造作に抜き取ると、射精寸前のペニスに被せる。

　「はい、どうぞ――」

　先端にティッシュをあてがったまま、しこしことカリを重点的に扱きあげるマイ。

　こんな屈辱的な扱いをされながらも、僕は射精をこらえることができなかった。

　「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……！」

　そのまま僕は、ペニスに被せられたティッシュの中にドクドクと精液を迸らせてしまう。

　「……」

　マイはティッシュ越しにペニスをきゅうきゅうと刺激し、最後の一滴まで搾り出させた。

　そして精液をたっぷり吸ったティッシュを無造作に丸め、ゴミ箱へと捨ててしまう。

　「……吸うと思いましたか？　あなたのみたいな、不味い精液……」

　僕を一瞥して吐き出された、マイの冷たい一言――

　その口調は、こちらを馬鹿にしていたというより――心から、どうでもいいような感じだ。

　「くっ……う、あうっ！」

　股間への刺激が、文句を挟もうとした僕を強引にいなした。

　マイの柔らかな掌が、僕のモノをきゅっと握り込んだのだ。

　そのまま、揉みしだくように刺激され――そして、硬くなったモノへの手コキが再開された。

　「あ、あぅぅぅ……！」

　カリを刺激するように指の輪が上下し、激しく擦りたてていく。

　繊細な圧力で締め付けられながら、たちまち追い詰められていく――

　それは、やはり容赦なくイかせるための手さばき。

　楽しませるつもりもなく、一気に限界まで追い込んでいく機械的な責めだ。

　こんなにあどけない少女に、こんな責められ方をされるなんて――僕の興奮は、たちまち頂点に達していた。

　「は、離して……で、出る……」

　「……もうですか、早いのですね」

　侮蔑するように言いながら、マイはしゅっしゅっとティッシュを箱から引き抜き――

　そして、さっきのように亀頭へとティッシュを押し当てた。

　「では、どうぞ……」

　「あ、うぅぅぅぅぅぅぅぅ……！」

　激しい手さばきに促されるように、ドクドクと精液が迸る。

　それをマイは、またもティッシュで受け止めてしまったのだ。

　「こんな精液、吸う気になりません……汚いので、処理してしまいますね」

　そしてマイは、無造作に精をティッシュで拭き取り、捨ててしまう――

　つまり僕は吸われるためでなく、ただ弱らせるためだけに精液を搾り取られているのだ。

　「や、やめてくれ……もう……」

　僕の懇願も虚しく、またも無慈悲な手コキが始まる。

　萎えた状態のモノを揉みしだかれ、無理矢理に大きくさせられて扱かれるのだ。

　「こ、こんなの……もう、許して……」

　「……駄目ですよ。あなたはこのまま、私の手の中で涸れ果てるんです」

　そう非情に告げながら、マイはしこしこと手を動かし続ける。

　ペニスをいたぶり、精液を搾り出し、ひたすらに嫐り続けられ――

　少女淫魔の手の中で、僕のペニスは強制的な快感を与えられてしまう。

　そして迸った精液を、ティッシュにくるまれて捨てられてしまうのだ。

　「あぅぅ……せ、せめて……」

　「せめて、私に吸ってほしかったのですか……？」

　マイは、僕を見下したように言った。

　「……でも、こんな汚い精なんて吸いたくありません。

　　あなたの漏らした精は、ティッシュに包まれてゴミのように捨てられてしまうんです」

　そこでマイは、少しだけ醒めた表情を崩し――冷えた笑みを浮かべた。

　「あと、私はサキュバスですから……あなたの生命を、精液に変換して射精させているんです。

　　あなたが気持ちよく漏らしている精液……それは、生命そのものでもあるんですよ。

　　それが空っぽになったとき――分かりますよね」

　「そ、そんな……いやだ……」

　マイの告げる酷薄な事実に、僕は戦慄する――

　その一方で僕は、ペニスに与えられる手の刺激でいいようにされていた。

　「い、いやだ……あ、あぅぅぅぅぅ……！」

　じっくりと揉みしだかれ、しこしこと上下され――そして、不本意にも果ててしまう。

　するとマイは、素早く亀頭にティッシュをかぶせ、溢れる精液を吸い取ってしまうのだ。

　「こうやって……あなたの生命を搾っているんですよ……」

　ティッシュ越しにペニスを弄び、残り汁を絞り出しながら――

　マイは、酷薄な笑みを見せていた。

　「や、やめてくれ……あぅぅぅぅぅ……」

　「精液も生命も搾り出され、ティッシュで包んで処理される――最低ですよね」

　僕の精をたっぷりと吸ったティッシュをゴミ箱に捨てながら、くすくすとマイは笑った。

　そして、無慈悲な手コキがペニスをいたぶりにかかるのだ。

　出してはいけない。射精しては命が尽きる――

　それが分かっていながら、マイの手が与えてくれる甘い刺激に耐えきれない。

　「あ、あぁぁぁぁぁ……」

　何度も何度もその手で射精に導かれ、そして迸った精液はティッシュで処理されてしまう。

　生命そのものが、マイの手で無慈悲に搾り出されていく――

　それは、快楽に満ちた地獄の責め苦そのものだった。

　そして、数時間後――

　「あ、あぁぁぁ……うぅ……」

　何度も何度も射精を強制され、僕はすっかり弱り切っていた。

　まさに、淫魔に搾り殺される寸前の状態。

　マイはその掌だけで、僕をここまで追い込んでしまったのだ。

　「ふふっ……いい事を教えてあげましょうか？

　　あと一回の射精で、あなたの生命は尽き果てるんですよ」

　弱り果てた僕の顔を覗き込みながら、マイは勝ち誇ったような笑みを見せる。

　「や、やめて……もう……」

　そんな僕の懇願も、マイの復讐心を満足させるだけだった。

　「駄目です……ほぉら、イって下さい……」

　「あ、あぅぅぅぅぅ……！」

　ペニスを握ったまま、激しく上下するマイの右手。

　その無慈悲な手さばきは、僕を容赦なく快楽の世界へ導いていく――

　「いやだぁ……いやだぁ……」

　「最後の射精……楽しんで下さいね」

　マイに見下ろされながら、ペニスを甘く刺激され――

　そして、あのぞわぞわした射精感が腰全体に広がり始めた。

　「あぁぁ……いやだ……出る、出ちゃう……」

　幸福感にも似た疼きが突き上げてきて、そして――

　ドクドクと、心地良い脈動が始まってしまった。

　「あ、あぁぁぁぁぁぁぁ……」

　それはまるで、白い渦の中に溶けていくような射精。

　頭の中にモヤが掛かり、そのまま意識が薄れていく――

　ペニスで感じるマイの掌の感触だけが、たまらなく心地よかった。

　「ふふっ……気持ちよかったですか？」

　マイは、尿道口から少量だけ滲み出た精液をティッシュでさわさわと拭き取った。

　そして、それを無造作に丸め――今までのように、ゴミ箱へと捨ててしまう。

　「……はい、これで終わりです」

　僕の顔を覗き込み、そう告げるマイ。

　それと同時に、僕の意識は白いモヤの中へと霞んでいった。

　−BAD END−

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