千蟲姫エリヴィラ
「と、溶かされるみたいに……」
躊躇しながらも、少年はエリヴィラに告げた。
エリヴィラの淫気を吸い込んだ少年は、既に快楽の虜となっている。
全身をねっとりと覆われ、溶かされるように嫐られる快感――
それを体験してみたい、そんな期待が膨らんでいたのだ。
「なら、ここでは都合が悪い」
ぱちん、と軽く指を鳴らすエリヴィラ。
たちまち、周囲の風景ががらりと変わった。
自分の部屋だったはずが、辺りはのどかな平原。
そしてエリヴィラの背後には、綺麗な泉がある。
「こ、ここは……?」
「ここは淫魔界。そして、あなたが求めている蟲はあそこ……」
エリヴィラは、背後の小さな泉を指差した。
そこには、金髪の美女が全裸で水浴びをしていたのだ。
その身体は、まぎれもなく人間女性のもの。どう見ても蟲には見えない。
「あの娘に声を掛けて。そうすれば、あなたの願望が叶う」
「……?」
エリヴィラの言葉を訝しみながらも、従うほかに道はない。
少年は、こちらに背を向けて静かに水浴びをしている女性におずおずと近付いた。
息を呑むほどのスタイルに赤面しながら……
「あの……」
「何ですか?」
くるりと振り向く美女、その豊満な胸が少年の目に飛び込んでくる。
「あ、いや……」
一体、何と話しかければよいのだろうか。
目のやり場に困りながら、戸惑う少年――不意に、美女が不敵な笑みを浮かべた。
「ふふ…… かかりましたね」
「えっ……!?」
女性は急に少年の両肩を抱き締め、そのまま泉の中に引き込んできたのだ。
「うわぁッ!!」
少年は泉の中に引き入れられる――その瞬間、異様な感触が彼を襲った。
澄んだ水は、ぬるりと独特の質感を持って全身に絡み付いてきたのだ。
これ、水じゃない……!?
「な、何を……!?」
美女は少年を正面から抱き締め、ぎゅっと密着している。
その女性の身体までもが、ぬるぬるとまとわりついてくるのだ。
どう考えても、人間の身体の感触じゃない。クラゲみたいに柔らかい感触なのである。
これは、一体……!?
狼狽する少年に、エリヴィラの声が投げ掛けられた。
「その娘は、ジェル・ワーミア。粘体状の搾精蟲で、美女の姿で獲物を招き寄せる。
彼女に捕まってしまった者は全身を包み込まれ、まるで溶かされるように精液を吸い尽くされてしまう……」
「うわ、ああぁぁぁ……!!」
生ぬるい感触が、ぬらぬらと少年の全身に絡みついてくる。
目の前の美女の肩から下も崩れ始め、粘体状になって彼の身体に巻き付いていた。
服は容赦なく剥ぎ取られ、首から下が包まれ……
綺麗だった水の色は、いつしか粘膜のようなピンク色と化していた。
そんな粘体が渦巻く肉の泉に、少年は呑み込まれてしまっていたのだ。
「あらあら、可愛い獲物……」
ジェル・ワーミアは少年に顔を近づけ、にっこりと笑った。
「お姉さんに任せなさい。天国に連れて行ってあげるから……」
じゅるるるるるる……
粘体が少年の身体に巻き付き、優しく絡みながらじわじわと締め上げてくる。
まるで巨大な舌に巻き付かれ、舐められているみたいな感触。
「うあ……!」
体中にまとわりつく快感に、少年は悦びの声を上げた。
彼の肉棒は、とっくにはちきれんばかりに怒張している。
「うふふ、大きくなっちゃったね。ここも可愛がってあげる……」
じゅるり……
とろけた肉の渦が、一気に少年のペニスに巻き付いた。
ぬるぬると締め付けられる感触に、少年はたちまち表情を歪ませる。
粘体が意思を持って絡んでくる刺激に、彼はみるみる高まっていった。
「ひぃ……!」
「おちんちん、気持ちいいねー。どうする? どうなっちゃうのかなー?」
じゅる、じゅるじゅるじゅる……
「あぐぅ!!」
粘体が絡み付きながら蠢き、少年はびくんと身体を反らした。
肉はドロドロに生温かく、そのぬくもりが彼をさらに快感に酔わせる。
「っあ、もう……!」
「ふふ、先走った液でヌルヌル。おちんちんにこんな事されちゃって、感じてるんだ…… みっともないね」
「ああ、ああぁぁぁぁぁ……!」
淫靡な笑みを浮かべながら、少年を嘲るジェル・ワーミア。
まるで彼をいたぶるように、ねっとりとペニスを粘体で刺激した。
亀頭を揉み、尿道を弄り、カリを擦り……
「あ、あ、あ……」
股間で渦巻く、とろけそうな快感。
少年は口を半開きにし、そして快感が爆発した。
どくん、どくどくどく……
断続的にペニスが痙攣し、その先端から精液が迸る。
それはたちまち肉棒を包んでいる粘体に吸収され、ジェル・ワーミアの養分となった。
「ふふふ、出た出た…… もっと搾ってあげるね」
ぐじゅ、ぐちゅぐちゅぐちゅ……
一回射精してもなお、ジェル・ワーミアの全身愛撫は続く。
体中の性感帯に、ねっとりとまとわりつく粘体。
ぬらぬらと舐め回され、少年はまさに溶かされているような快感を味わった。
「とろけちゃいそうでしょう。私は肉を食べないから…… その分、空っぽになるまで精液を啜り尽くしちゃうの。
空っぽになったらタマタマをいっぱいマッサージしてあげるから、また精液を補充してね」
「そんな……!」
「あと100年は死なせてあげないから、覚悟してね」
ジェル・ワーミアは残酷な笑みを見せながら、なおも少年の全身をぐちゅぐちゅと愛撫した。
そのペニスも執拗に揉み立てられ、少年は身をのけぞらせて喘ぐ。
「あっ! がぁぁぁ……!!」
「ふふ…… お姉さん、上手でしょ」
少年の全身をじゅるじゅるの肉で蹂躙しながら、ジェル・ワーミアは微笑んだ。
「おちんちんをこんな風にマッサージされるなんて、初めての経験かな?」
くちょ、くちょくちょくちょ……
粘体がペニスを包んで蠢き、彼は声も出せずに表情を歪ませた。
ペニスを特に念入りに粘体で犯し尽くされ、二度目の精液を漏らしてしまう少年。
しかし、二度の射精を経てなおその愛撫が終わる気配はない。
「あったかい? 溶けちゃいそう? もっと出して、もっと、もっと、もっと、もっと……」
「うあ、ああああああぁぁぁぁぁ!!」
ぐじゅっ、ぎゅるるるるるるる……!
どぷっ、どくどくどく……
ピンクの肉渦に捕らわれ、ひたすらに精液を搾り尽くされる少年。
全身を嫐り溶かされるかのごとき愛撫は、あと100年は続くだろう。
少年の残りの人生は、もはやジェル・ワーミアの家畜として決定されたのである。
しかし、少年にとってその代価は十分だった。
普通に生きていれば絶対に味わえない、搾精蟲による吸精――
その快感の虜になりながら、少年は充足感を抱いていたのである。
そんな成り行きを眺めていたエリヴィラも遊戯に飽き、いつの間にか姿を消していた。
彼女の今宵の遊戯は終わり、また翌晩には新たな慰み者を探す。
自慰で快感に浸る愚か者を、蟲で陵辱する――
そんな千蟲姫エリヴィラによる遊戯は、毎晩のように行われているのである。
今宵の千蟲姫の玩具は、あなたかもしれない――
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