水責め器


 

 この牢に全裸で監禁されて一週間――

 青年は、食事を運んでくるメイドから大体の事情を聞いていた。

 

 ここは魔界で、この城の女城主は人間ではない――

 そんな事は、鉄格子が施されている窓の外の景色を見れば分かる。

 紫色によどんだ空に、空を舞う怪鳥。

 ここが、人間の住む世界であるはずがない。

 

 そして、美貌の女城主は拷問を楽しんでいるのだという。

 この城に捕らわれた者は遊興のままに弄ばれ、死を迎えることになるのだとか――

 さらに、メイドがうっかりそういう情報を漏らしているとは考えられない。

 おそらく、その女城主の指示によって情報を与えられているのだ。

 その理由は明らか。怯える人間を拷問に掛けて楽しむため――

 

 

 「今日はあなたの番です。どうぞこちらへ……」

 ――いよいよ、その時がやってきた。

 正直、自殺しようと考えた事もあった。

 しかし、もしかしたら自分だけは助かるかもしれないという都合のいい願望にすがり、実行は出来なかったのだ。

 青年は牢から出され――そして、底に車輪のついた猛獣用の檻に入れられる。

 メイドはその檻をガラガラと押し、地下牢を出た。

 その向かう先は、女城主の待つ地下の遊興部屋。

 ふと、メイドは口を開いた。

 「マルガレーテ様は、これより行われる拷問に耐え切れれば貴方を逃がしても良い、とおっしゃっています」

 「えっ……!?」

 彼女の言葉に驚愕する青年。それは本当なのか? 信じていいのか?

 拷問に耐え抜けば、生きてこの城を出られる……!?

 「そ、それは本当に……!?」

 「ええ。過去には、拷問に耐え切ってここを出た方もおられます」

 メイド――エミリアは思い返す。

 かつて、拷問の最中に自らの陰茎を切り落とした男がいた。

 彼はその覚悟をマルガレーテに評価され、救急処置が行われた上で釈放されている。

 そんな壮絶な事情を、青年はつゆ知らない。

 「そ、そうなのか……!」

 彼は、拷問を耐え切る決心をした。

 何としても、生きて帰ってみせる――

 

 巨大な扉を開け、檻に入れられた青年は地下室に連れて来られた。

 その部屋の真ん中には、一人の華奢な少女が立っている。

 豪華なドレスに身を包んだ、凄絶なまでに綺麗な少女が――

 そして同じ部屋には、いくつか奇妙なものが見えた。

 台に置かれた30cm四方の水槽? その壁面には、一箇所だけ直径5cmほどの穴が開いている。

 水槽の中には何も入っていないが、そのフタの真ん中には注水口のようなものがついていた。

 その注水口に直結する形でパイプが伸び、部屋の隅にあるタンクへと繋がっている。

 あのタンクの中のものが、水槽に注がれる仕組みなのか?

 

 そして、部屋にもう1人。10歳ほどの幼い少年がいる。

 「ぐす…… ぐす……」

 少年は全裸で、床に三角座りでしゃがみ込んで泣きじゃくっていた。

 どうも、彼も今ここに連れて来られたばかりらしい。

 一体、ここで何をしようとしているんだ――?

 

 「ふふ…… 今夜の拷問の主役は貴方。この子は、貴方の受ける責めを少しばかり味わうだけ……」

 マルガレーテは青年を見据え、妖艶な笑みを見せた。

 「ご、拷問……!」

 青年は唾を飲み込む。

 彼をこの部屋に導き入れたメイドは、目立たないよう壁の傍に移動していた。

 マルガレーテは、つかつかと進んで少年の背後に立つ。

 「ぐす、ぐすっ…… お、お姉ちゃん……?」

 ぐいっ、とマルガレーテは背後から抱きすくめるように少年の太腿を掴んだ。

 三角座りの体勢のまま少年はマルガレーテに抱き上げられ、そのまま強引に足を開かされる。

 俗に言う、M字開脚の状態だ。

 ウィンナーのような小さなペニスが、ぴこぴこと作り物のように揺れた。

 「な、何するの……? お姉ちゃん……」

 少年は、不安げな瞳を背後のマルガレーテに向ける。

 まるで、幼児が母親に抱っこされているかのよう――

 「ふふ、とっても気持ちいいことよ……」

 マルガレーテは少年を抱え上げたまま水槽に向かう。

 そして、少年のペニスを水槽の脇に開いていた穴に入れた。

 少年の体は、M字開脚のままマルガレーテによって水槽にぴったりと押し付けられている。

 その小さなペニスだけが、壁面の穴を通じて水槽内に露出していた。

 「では、エミリア」

 「……はい」

 水槽のフタに取り付けられた注水口から伸びるパイプ――それに繋がっているタンクに歩み寄るメイド。

 そして彼女は、タンクについているスイッチを押した。

 ブ――――ン……という作動音が響き、パイプの中を何かがごぽごぽと通過していく。

 まさか、あの注水口から酸の類が……! それで、水槽内が満たされるのか?

 これが、拷問……!?

 

 「お姉ちゃん、怖いよぉ……」

 鳴動するタンクに、奇妙な液体がごぽごぽと通過していくパイプ。

 少年は、すがるような目で背後のマルガレーテを見上げる。

 「大丈夫よ。おちんちん、たっぷり可愛がってもらいなさい」

 

 とろ〜〜り……

 注水口から、グリーンの粘液が滴り落ちてきた。

 その奇妙な粘液は、ねっとりと糸を引きながら少年のペニスの上に垂れる。

 「ふぁ……!」

 たちまち少年の表情が歪んだ。

 あれは苦痛ではなく、むしろ陶酔――?

 「お、お姉ちゃん……! お、おちんちんがぁ……!」

 「あらあら、おちんちんどうしたの?」

 くすくすと笑うマルガレーテ。

 少年は、怯えと未知の感覚が混ざった目で、グリーンの粘液に浸される自らのペニスを見ている。

 そのウィンナーのような幼い肉棒には、あちこちに粘液がねっとりと付着していた。

 その粘液は小刻みに蠢き、ペニスの表面を這っている。

 

 「な、なんなんだ、あれ……」

 目の前で繰り広げられる痴態に圧倒されながら、青年は呟いた。

 「あれは、ジェリー。スライム族の搾精液体生物の一種。形態は自在で、あんな風にペニスを責め嫐って男性の射精を誘います」

  静かに壁の傍に立っていたメイドは、青年に向かって解説する。

 「基本的に大人しいスライム族でありながら、ジェリーは獰猛で貪欲。さらに彼女達は、肉食なのです」

 「に、肉食……?」

 青年は、快感に喘ぎながら手足をじたばたさせる少年を見据えた。

 当然ながら、マルガレーテはしっかりと少年の体を抱え上げ、水槽に押し付けたまま。

 少年の弱々しい力で振りほどく事など不可能である。

 「お姉ちゃぁぁぁぁん! お、おちんちんが…… ねとねと…… あああぁぁぁぁぁ……ン」

 性感を表現する語彙を持たず、少年は涙目で快感を訴え続ける。

 注入口からはだらだらとジェリーが垂れ、水槽の底に溜まり始めていた。

 少年のペニスも下半分がジェリーに浸かっており、その水面はぐにゅぐにゅと波打っている。

 これだけの快感を受けて射精に至らないのは、単に少年の性機能が未熟だからであった。

 そして少年は、人生で初めての射精を経験しようとしている――

 

 「おちんちん、ぬるぬるしないでぇ…… おしっこぉ…… おしっこ、もれちゃうよぉぉぉ……」

 「ふふ、漏らしちゃいなさい。白いおしっこ……」

 マルガレーテは水槽に少年の腰を押し付け、逃げる事を許さない。

 そして妖しげな粘液にまとわり付かれる少年のペニスを凝視する彼女の目は、とてつもなく艶っぽかった。

 あんな目で見られたら、それだけでも射精してしまいそうな――

 いつしか、その痴態を見守る青年のペニスは完全に隆起していた。

 

 「ふぁぁぁぁぁ……! だめぇぇ……  お姉ちゃん、お姉ちゃん……!」

 少年はじたばたともがき、未知の感覚に悶え喘ぐ。

 ジェリーに浸され、にゅるにゅると扱かれる肉棒。

 「おもらししてもいいのよ。さあ、お出しなさい……」

 「恥ずかしいよぉぉ…… ん、んんんんんッ! お姉ちゃぁぁぁぁぁん!!」

 少年のペニスがひくひくと震え、そして白濁した粘液がぴゅっぴゅっと噴き出した。

 その精液の粘度は極めて高く、断続的に尿道口から溢れ出る。

 「あ、あ、あ……!!」

 少年は全身を痙攣させながら、初めての絶頂に表情を歪ませた。

 ジェリーは精液の排出を促進するかのようにペニスに絡み付き、ねっとりと包み込む。

 「ぁ、はぁぁ……!!」

 とうとう快感の余り声も出せず、少年はただ精液を吐き出しながらビクビクとうち震えた。

 半開きになった口から、一筋のヨダレがたらりと垂れる。

 まるで絞り尽くされるように、少年の一回目の射精が終わった。

 彼が始めて放った精液は、全てジェリーに吸い上げられてしまったのだ。

 

 「ふふ……精通ね。どう? 気持ちよかったでしょう?」

 「お、おねぇ…… ちゃぁぁぁん……」

 少年は息を荒げながら顎をがくがくと震わせる。

 ジェリーは徐々に水槽に溜まり、少年のペニスをほとんど水没させていた。

 その緑色の粘液は、にゅるにゅると幼い肉棒を刺激し続けているのだ。

 「ふぁ、ぁぁぁぁぁ……! おちんちん溶けちゃうよぉぉぉ……」

 少年は涙を流しながら、ヨダレを垂らし続けている。

 そんな様子を、青年は呆然と凝視していた。

 「あの責めを、次は貴方が受ける事になります」

 そんな青年に、メイドは告げる。

 「あ、あれを……!?」

 青年は初めて自分の身に降りかかる事柄に思い至り、身震いした。

 「あ……! あ――!! ふぁぁぁ――!!」

 鼻に掛かる声で絶叫する少年。

 その手足がじたばたと蠢くが、マルガレーテは容赦なく腰を水槽に押し付けたまま。

 妖艶な表情で、残酷なまでに精液を搾られる少年を眺めている。

 水槽の半分ほどにジェリーが溜まり、少年のペニスは完全にグリーンの粘液に浸されていた。

 あの中で、身も世もない快感を味あわされているのだ。

 

 「ひ、ひどい……」

 青年は呟いた。

 「エミリア、解説を」

 マルガレーテは快感に悶える少年を堪能しつつ、従者であるメイドに指示を出した。

 「はい……」

 メイドは主人に向かって軽く頭を下げると、壁のスイッチを押した。

 床から、少年を責め嫐っているものよりも一回り大きい水槽がせり上がってくる。

 その四方は60cmほどで、10cmほどのペニス挿入用の穴が空いていた。

 やはりフタの真ん中には注水口があり、部屋の隅のタンクに繋がっている。

 ただ異なる点は、水槽の外周にベルトが設置されていること。おそらく、腰の固定用。

 そして最も異なるのは、水槽の右横に用途不明の回転式レバーがある事だった。

 「……これが、貴方を拷問する水責め器となります」

 メイドは、淡々と告げる。

 「う、うぁ……」

 青年は、自分用に用意された異様な責め具を見て戦慄した。

 あれで、地獄のような快感を味あわされる――

 恐怖と絶望に反し、彼のペニスは勃起したまま。

 それは、これより与えられるであろう壮絶な快感を期待しているという事を意味していた。

 

 「ぁ……! ッ……!」

 唾液も涙も垂れ流しの少年は、マルガレーテに抱き上げられたまま数十回目の絶頂を迎える。

 少年はもはや、びくびくと痙攣するのみ。

 「……最高の精通だったでしょう。ふふ……」

 マルガレーテは笑うと、快感の余り意識を失ってしまった少年を水槽から離した。

 水槽内を満たしていたジェリーはごぽごぽと注水口に戻っていく。

 そしてマルガレーテは、その腕で抱きかかえていた少年をエミリアに渡した。

 「では、後は私が」

 マルガレーテが短く告げると、エミリアは少年を抱えたまま一礼して部屋から出て行く。

 「ふふ…… 責めの内容は分かったでしょう。腰をしっかり固定されて、おちんちんは水槽の中――そこに、ジェリーを注がれる……

  ジェリーは貪欲だから、おちんちんをたっぷり可愛がってもらえるわ」

 「い、いやだ…… そんなの……」

 自分は、本当に嫌がっているのか?

 青年は、隆起する自らのペニスが目に入って自問自答した。

 「でも、言ったわね。貴方には助かる道があると――」

 マルガレーテは、そんな青年の葛藤をも理解しながら告げる。

 「それが、あの水槽の脇のレバー。あれを手動で回転させると、徐々に水槽内の液体が排出される仕組みになっているの」

 「えッ……!?」

 青年は驚愕の表情を浮かべた。

 「つまりあのレバーを回し続ければ、水槽内のジェリーを外に出せる……?」

 「その通り。でも、貴方のおちんちんの上にはジェリーが垂らされ続けるわ。

  その快感に負け、レバーを回すのを止めてしまったら……ふふっ」

 マルガレーテはくすくすと笑う。

 「拷問はきっかり30分。それまで頑張り抜いたら、貴方を自由にしてあげる。

  でもジェリーが蓋の部分まで溜まってしまった場合――貴方の命は絶たれる事になるわ」

 「……」

 理屈は理解した。その快感に耐え切れば――

 幼いペニスにジェリーを垂らされ、悶え狂っていた少年を思い出す。

 あんな快感を浴びせられて、耐えることなど出来るのか……?

 

 「これが遊戯のルール。今からそういう趣向で楽しんでもらおうと思ったのだけれど――」

 マルガレーテは檻を開ける。

 まるで憑かれたように、青年はふらふらと檻から出た。

 「――貴方が、余りにもあの子を羨ましそうに見るのものだから、気が変わってしまったわ」

 「……え?」

 青年は何故か息を呑んだ。

 地下室で、か弱い女性と2人きり。自分は裸であるものの、何の拘束もない。

 それでも、逃げようとか女性を倒そうとかは一切思わなかった。

 絶対に、この女性には逆らえない――そんな感情が青年を支配している。

 「ふふふ…… あの子のようにしてあげましょうか?」

 「あの子のように?」

 青年は、マルガレーテの言葉をオウム返しに口走る。

 「あの子みたいに恥ずかしい格好で私に抱きかかえられて、おちんちんをジェリーに浸されるの」

 「……!?」

 青年は、あの屈辱的な体勢を思い返していた。

 背後から抱きすくめられ、足をみっともなくM字に広げられて……

 あの少年と、全く同じ事をしてもらえる――!?

 

 「して、下さい……」

 青年は、消え入りそうな声で言った。

 「私に抱っこされて、みっともない格好でジェリーに責められたいのね?」

 「は、はい……」

 「ふふ、分かったわ…… もはや拷問の趣向ではないけれど、それもまた一興――」

 にっこりと笑うマルガレーテ。

 彼女は優雅な足取りで、青年の背後に回った。

 「では、しゃがみなさい」

 「は、はい――!」

 青年は身をかがめ、三角座りの体勢になる。

 マルガレーテは青年の背後に立つと、さっきの少年にしたように太腿に手を添えた。

 そのまま彼の体を抱え上げ、強引に足を開かせる。

 「……あ、ああぁぁッ!!」

 こんな華奢な女性に、強制的に屈辱的なポーズを取らされる――

 それだけで、青年はペニスを激しくヒクつかせた。

 「ふふ…… なんて無様な格好、まるで幼児みたい」

 青年の耳元でマルガレーテはくすくすと笑う。

 肩越しに感じる彼女の視線、甘い吐息の香り、体温、背中に当たる小振りな胸――

 全身でマルガレーテを感じ、青年の興奮は高まっていった。

 

 「ふふ……もう悦んでいるのかしら?」

 マルガレーテは軽く青年の体を抱えたまま、水槽のところまで移動した。

 彼の勃起したペニスが、水槽の壁面に開いた穴に挿し入れられる。

 正しい拷問の手順なら、腰がベルトで固定されるのだろうが――

 今は、マルガレーテの細腕で足腰がしっかり抱えられている。

 腕も動きが限定され、じたばたする事しかできないだろう。

 青年は足をM字に広げられたまま、水槽に腰を押し付けられた。

 

 「では、おちんちんに気持ちいいシャワーを浴びましょうか。

  見ていてあげるから、たっぷり可愛がってもらいなさい……」

 背後から告げられる、マルガレーテの言葉。

 ……かちり。

 いかなる力によるものか、タンクのスイッチが自動的にONに入った。

 ブゥゥゥゥゥゥゥ――ン……

 重い作動音が響き、パイプの中をゆっくりとジェリーが流れていく。

 そのグリーンの粘液はパイプを伝わり、いよいよ水槽のフタの部分まで達した――

 「あ、あああぁぁ……!」

 青年は、期待と不安の入り混じった声を上げる。

 いよいよ、あの粘液がペニスに――

 

 注水口から、ねっとりと糸を引いてジェリーが垂れてきた。

 たらり、とろろろろろ……

 その粘液は、まるで狙いすましたように青年の亀頭に垂れる。

 じらすように、少しずつ……

 「あ、ああああぁぁぁぁぁぁ……!!」

 粘着質に絡み付く快感。それが、ペニスの幹を伝わってゆっくりと流れていく。

 そんなのが、次から次へと亀頭に垂れ――

 「はぁ、あああああぁぁぁ……」

 青年は、肉棒に粘り付かれる快感に身を震わせた。

 「おちんちんに垂らされているだけで、そんなに気持ちいいのかしら?

  包んでもらった時が楽しみねぇ、ふふふふ……」

 肩越しに青年の痴態を眺め、マルガレーテは笑う。

 ペニスが緑色の粘液にまみれ、妖しく責めらているのを見られている――それだけで、青年は達しそうになった。

 亀頭には、ジェリーがにゅるにゅると垂らされ続けている。

 絶えず敏感な部分にまとわりつく、甘く蕩けそうな感触。

 「だめ、もう…… うぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

 青年は一挙に快感に押し流され、そのまま絶頂した。

 どくん、どくどくどく……

 絶えずジェリーが垂らされ続けた尿道部、そこから精液がドクドクと溢れ出す。

 白濁液はびちゃびちゃと水槽内に飛び散り、底を満たしつつあったジェリーと混ざってしまった。

 「ふふふ…… ジェリーのシャワー、気持ちよかった? 次は、おちんちん包んでもらいましょうか?」

 まるで幼児に話しかけるように、マルガレーテは青年の肩越しに言った。

 彼女が喋るたび、吐き掛けられる甘い吐息が青年を酔わせる。

 背中がマルガレーテの身体に密着し、温もりが伝わってくる――

 最上位のサキュバスである、マルガレーテとの密着。

 それだけでも、射精に導く責めと同等であった。

 青年は、前と後ろから同時に責められているのである。

 

 「では…… ジェリー、おちんちんを包んであげなさい」

 じゅる、じゅるるるる……

 マルガレーテの命令に反応し、水槽の底に溜まっていたジェリーは蠢き出した。

 粘液の束がぎゅるぎゅるとペニスに巻き付き、亀頭まで這い上がってくる。

 そしてペニスの先端に絶えず垂らされているジェリーと結合し、肉棒全体がグリーンの粘液に包み込まれた。

 「あ、あああ……」

 くちゅ、くちゅ、くちゅ、とペニス全体がジェリーに揉み込まれる。

 その甘い刺激に、青年は表情を歪ませた。

 「うぁ……! あああッ!!」

 「ふふ……男の大切な部分を、ジェリーに弄ばれる気分はどう?

  最高の屈辱でしょう。こんな恥ずかしい格好で搾精水槽に押し付けられ、おちんちんを粘液で嫐られて精を漏らす――」

 「あ、ああぁぁぁ……!」

 青年は快感から逃れようと、必死で腰を引こうとする。

 「逃げられると思って? せっかくおちんちんを包んで貰っているのだから、たっぷりイかせてもらいなさい」

 ずにゅっ、ずにゅっ、ずにゅっ……

 「あ、ああぁぁ……!」

 ペニスのあちこちが揉み立てられ、青年は表情を緩ませた。

 頭の中が真っ白になる。もう限界だ――

 「あ、もうだめ……! うあぁぁぁぁぁぁッ!!」

 どくん、どくどくどくん……

 ペニスをたっぷりと揉み尽くされ、青年はジェリーの中で果てた。

 肉棒を包むグリーンの粘膜に、ドクドクと精液が迸る。

 ジェリーは嬉々としてペニス全体を締め付けては緩め、さらなる精液の排出を促した。

 「うぁ…… ああああぁぁぁッ!!」

 青年は身悶えしながら、その快感を存分に味わう。

 肉棒全体にねっとりと粘りつかれ、青年は精液を最後の一滴まで搾られたのだった。

 

 「じゃあそろそろ、ジェリーにおちんちん食べてもらいましょうか」

 やはり幼児に言い聞かせるように、マルガレーテは話し掛けてきた。

 「た、食べる……?」

 青年は大きな不安に駆られる。

 「大丈夫。食い千切ったりはしないわ。おちんちんを柔らかくもぐもぐされて、精液を全部吸い尽くされるのよ」

 「ぜ、全部……?」

 「そう。ジェリーは捕食者、貴方はジェリーに精を貪り尽くされてしまうの。

  ジェリーは人間の肉と精の両方を摂取する種族なのだけれど、貴方の命が絶たれるまでは肉の摂取は許さない。

  今からジェリーが行うのは、精の捕食のみ。良かったわね、こんな食べ方してもらえるなんて滅多にないわよ」

 「そ、そんな……!」

 青年の頭に、「死」という存在が重くのしかかる。

 「い、いやだ…… 助けて……!」

 「ふふ……ジェリーに捕食されて、天国にお行きなさい」

 マルガレーテはにっこりと笑った。

 「ジェリー、捕食を許します。ただし咀嚼と嚥下のみ、肉体を傷つける事は許しません」

 そして彼女は、もはや水槽の2/3を満たしているジェリーに命令する。

 「あああ…… た、助け……!」

 じゅるるるる……

 水槽の中に満たされ、青年のペニスを覆い包んでいるジェリー。

 そんなグリーンの粘液がじゅるじゅると変形を始め、たちまち女性の頭部を形作った。

 まるで、水槽の中に綺麗な女性の生首が置かれているような状況――

 ただし頭部は半透明のグリーンで、質感もジェリーのままである。

 そして青年のペニスは、その女性の口にぱっくりと咥えられていた。

 「た、食べないでぇ……」

 青年の懇願に耳を貸さず、ジェリーが冷酷な笑みを見せる。

 まさに、捕食者の優越。

 青年はただ、恐れおののくしか出来ない。

 

 もぐ、もぐ、もぐ……

 不意に、ジェリーの口が動き始めた。

 「……っあ! うあああぁぁぁぁぁ!!」

 体を激しく反らせ、青年は悲鳴を上げる。

 外からだと、ペニスが噛み潰されているようにも見えるだろう。

 しかし、ジェリーはいっさい歯を立てていない。

 にゅるにゅるの軟体で何度も強く肉棒を挟み込み、咀嚼の感触だけを与えているのだ。

 「あああぁぁ……! や、やめてぇ……!」

 青年が味わっているのは、ペニスをもぐもぐと咀嚼される快感。

 肉棒のあちこちに軟体の歯が押し当てられ、むにゅむにゅと噛み付かれる。

 実際に、ペニスが食べられている訳ではない。

 にもかかわらず、彼はペニスが容赦なく捕食される擬似感触に悶えた。

 もぐもぐ、もぐもごもごもごもご……

 「だめぇ……! それ、だめぇ……!! ああぁぁぁ!!」

 「どれだけ暴れても、もう逃げられないわ……」

 マルガレーテは、暴れる青年を水槽に押し付けた。

 「貴方は、じっくりとジェリーに精を捕食されてしまうのよ。

  その代償にたっぷり快感を与えてくれるから、こころゆくまで味わいなさい」

 「あ、ああぁぁぁぁぁぁ……!!」

 もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ……

 咀嚼の動きが、だんだん早くなってくる。

 青年のペニスは、ジェリーに咀嚼され味わい尽くされた。

 彼の表情は恍惚に染まり、股間が甘く痺れる――

 「ふふ…… おちんちん食べられながらイってしまうのね。ジェリーの捕食、最高でしょう?」

 「う、うぁぁ……! ああああぁぁぁぁぁッ!!」

 ガクガクと全身を震わせ、青年はジェリーの口内に射精した。

 咀嚼されているペニスの先端から、精液がどぷどぷと溢れ出す。

 「ジェリー! 嚥下してあげなさい。おちんちんも一緒にね……」

 「……」

 ジェリーは目で頷き、好色な表情でにやりと笑う。

 ……と同時に、青年の吐き出した精液がごくごくと飲まれていった。

 「うあっ、あっあっ……!」

 精液を飲み込まれるたびに口内がすぼまり、脈動するペニスがきゅっと圧迫される。

 その刺激を与えられるたび、青年は身をのけぞらせて悶えた。

 ――ちゅるん。

 不意に、ペニスが口内の奥深くまで吸い寄せられる。

 「ああッ…… な、なに……!!」

 「貴方のおちんちんは捕食されてるのよ? もぐもぐされるだけじゃなく、ごっくんもして貰わないと」

 マルガレーテはくすくすと笑う。

 青年のペニスはジェリーの喉奥深くまで吸い込まれ――

 ……ごっくん。

 そのまま、嚥下された――そんな感触を青年は味わった。

 「あああああぁぁぁッ!!」

 喉の内部が狂おしいほどにすぼまり、ペニスは四方からぐじゅりと圧迫される。

 まさに、ペニスをごくりと飲み込まれた感覚。

 その瞬間的、かつ壮絶な快感に翻弄され、青年はたちまち限界を迎えた。

 「あっ…… うぁぁぁぁッ!!」

 どく、どくどくどく……

 「あらあら。おちんちん飲み込まれてイっちゃったの?」

 ごきゅっ、ごきゅっ、ごきゅっ……

 ジェリーはたちまち溢れ出る精液を飲み干し、青年のペニスをもごくごくと嚥下した。

 喉が何度も何度も狭まり、狂おしい快感を与えてくる。

 「や、やめ……! ああああああぁぁぁぁぁッ!!」

 たちまち快感の濁流に押し流され、青年はまたも肉棒を嚥下されながら射精する。

 どくん、どくどく…… ごくごく、ごっくん……

 もはや、精液とペニスが同時に飲み込まれている。

 「あ…… あああ〜〜〜ッ!!」

 発狂寸前の快感に、青年は声にならない声を上げた。

 「ジェリー、咀嚼することも忘れずに。おちんちん食べ尽くしてあげなさい」

 もぐっ、もぐもぐもぐっ……

 喉奥にはめ込まれたまま、青年のペニスは四方から甘噛みされる。

 「うぁ…… ああ〜〜〜!」

 「そのまま、精が尽きるまでおちんちんを捕食してもらいなさい。男として最高の死に方でしょう……」

 

 もぎゅっ、もぎゅっ、ごく、ごくごくごく…… もぐもぐ、ごっくん……

 青年のペニスはジェリーに咀嚼され、嚥下し尽くされた。

 そんな捕食行為により、精液が壊れた蛇口のようにドロドロと溢れ続ける。

 「うぁ――ッ!!」

 青年は、自分が捕食されている事を実感した。

 このジェリーという捕食生物に嫐られ、ペニスを食べ尽くされ、そこから精を吸われ続ける獲物――

 それが自分であり、もう捕食され尽くす以外に道はない。

 ごきゅっ、ごきゅっ、もぐもぐもぐ……

 「うぁぁぁぁぁぁッ! あああ〜〜〜!!」

 精液が何度も何度も迸り、ジェリーに搾り取られていく。

 

 「ふふふ…… 天国が見えてきた? おちんちん食べられて昇天しそう?」

 グリーンの粘液で構成された女性の頭部は、ペニスをもぐもぐくちゅくちゅと食べ続ける。

 亀頭が舐め回され、カリの部分がぐにぐにと噛まれ、そして喉奥まで吸い尽くされて飲み込まれる。

 そんな刺激を、何度も何度も何度も執拗に――

 「うぁ…… あ……」

 青年は精を漏らしながら体を痙攣させた。

 ジェリーに精を貪り尽くされるという至上の快感。

 まさに天国、ジェリーはこのまま天国に誘ってくれる――

 

 「ジェリーに肉を溶かされるのも快感だけれど、精を捕食されるのも格別でしょう。

  自分からジェリーに食べられたがる人間が多いの、良く分かるのではなくて……?」

 「う、うぁ……」

 青年は恍惚そのものの表情で、口をぱくぱくさせている。

 「もう、最期の時が近いようね……ではジェリー、天国へ連れて行ってあげなさい」

 にゅる、ちゅるるるるる……もぐ、もぐもぐもぐっ! ごく、ごくごく……!!

 ジェリーの捕食が激しくなり、青年のペニスは咀嚼され嚥下され尽くす。

 彼を天国へ導くための、最高の快感。

 「うぁ……! い、いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 どぷっ、どくどくどくどくどく……!!

 ごくごく…… もぐ、ちゅるるるるるる……もぐもぐ、くちゅくちゅくちゅ、ごくっ、ごくっ……

 「ぐぁ! がぁぁぁぁぁ! うああああぁぁぁぁ!!」

 どくん、どくん、どくどくどくん……!!

 青年はドクドクと大量の精液を吐き出し――そして、その頭部ががくりとうなだれた。

 全身から力が抜け、腕や足がだらりと垂れる。

 精を完全に吸い尽くされ、その生命が途絶えたのだ。

 青年は、最上級の快感の果てに死を迎えた――

 

 「ジェリー、後は好きにしなさい」

 マルガレーテの許可が出た瞬間、グリーンの粘液が水槽から溢れ出て青年の屍を覆った。

 ジェリーは彼の肉体を包み込んで溶かし、じゅるじゅると啜り上げていく。

 たちまち青年の死骸はジェリーに貪り尽くされ、完全にこの世から消滅した。

 

 「さて……」

 マルガレーテはドレスの裾を翻し、部屋の隅で待機する女従者に呼び掛けた。

 「エミリア。次の者をここへ――」

 

 

 



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