アラウネ・ブルーム
――春。
とある高校生の青年は、休みを利用して故郷の島へと帰省していた。
彼は都会の高校に通うため、島を出て下宿していたのだ。
この島を生活拠点にしていた頃は、つまらない田舎だと思っていたが……
こうして久しぶりに戻ってみると、懐かしさもひとしおだ。
青年は、ぶらぶらと周囲を散策していた。
のどかな山道、森、川――
ふと見知らぬ道を曲がると、広い野原に出る。
こんな場所、あっただろうか……?
この辺で良く遊んだ事は覚えているが、このような場所は記憶に無い。
こんな綺麗な野原なら、覚えていないはずがないのだけど……
「くすん、くすん……」
その野原の真ん中で、少女が泣いていた。
一面に広がる花畑、その真ん中に立つ一本の大きな樹木。
そんな樹の脇で、可憐な少女はしくしくと泣いていたのだ。
「……どうしたの?」
青年は、少女に話し掛ける。
一面の花畑に足を踏み入れると、花の甘い香りがふわりと鼻をついた。
「お花が、ぜんぶ枯れちゃいそうなんです…… みずをあげないと……」
「お花?」
周囲の花畑を、キョロキョロと見回す青年。
確かに、花々は僅かに元気がないように見える。
「お花、枯れてしまいます……」
すんすんと泣き続ける少女に、青年は優しく笑いかけた。
「じゃあ、泣いてないで水をあげないと。僕も手伝ってあげるから――」
少女は、ぱっと瞳を輝かせる。
「ほんと!? お兄さん、みずをくれるんですか……?」
「ん…… ああ。手伝うから、一緒に花に水をあげよう」
そう言いながら、青年は周囲を見回した。
どこかに水道はないだろうか、ジョウロはどうしよう――
「じゃあ、お兄さんからもらいますね……」
しゅるしゅるしゅる……と、花畑から数本のツルが伸びた。
「え…… なんだ、これ……!?」
ツルは当惑する青年の腕や足に絡み、そのまま彼は大きな樹に縛り付けられる。
「なんだ、これ…… どうなってるんだ……!?」
青年は大の字に広がれらたまましっかりと樹に固定された。
逃げようとしても、ツルはびくともしない。
余りの事態に青年は混乱し、怯えの声を漏らしながら身をよじる。
少女はそんな彼に歩み寄ると、青年のズボンとトランクスを一気に下ろした。
たちまち、彼の下半身が露出して外気に触れる。
「ちょっと、何を……!?」
「みず、たっぷりあげてください……」
青年の足元に広がる花畑から、するすると一本の花が頭を伸ばしてきた。
大きく花を開いた、紫色のアサガオ――その中央の雌しべが、力無くうなだれる青年のペニスに当たる。
「な……! あ……!?」
彼の理解を超えた展開に、青年は驚きの声を上げることしか出来ない。
しゅるしゅると、花びらがペニスを覆って包み込んできた。
アサガオの花はまるでつぼみのようにすぼまり、青年のペニスを咥え込んでしまたのだ。
しゅる、しゅるしゅる…… じゅ、じゅぷ、じゅぷ……
「なに、これ……! 気持ちいい……!」
奇妙な展開に戸惑っていた青年は、快楽に表情を歪めて悶え始めた。
青年のペニスを包み込んだ花が、甘い刺激を送ってきたのだ。
花弁は狭くすぼまり、亀頭が柔らかくくるみ込まれて吸い立てられる。
女性器を凌駕する快感―― 少女がじっと見ているにもかかわらず、青年は体を揺すって喘いだ。
「うぁ…… やめてぇ……! 吸われてるよぉ……!」
「みず…… 出してください……」
ちゅ…… じゅぷ、じゅるるる……
甘い香りが、青年の思考を微かに痺れさせる。
脳が、ペニスが、蕩けてしまいそうだ。
「は…… あ……!」
ペニスを妖花に貪られ、青年は弛緩してヨダレを垂らした。
どれだけ腰を揺すっても、花は肉棒をしっかりと咥え込んで離してくれない。
ペニスを甘く溶かしながら、優しく吸い上げてくれる。
じゅるる…… ちゅるるるるるるる……
甘い吸引に、青年の頭は真っ白になった。
このまま、妖花に搾り出されてしまう――!!
「あ、うぁ……! あああッ!!」
どく、どくどくどく……
青年は腰を突き上げ、妖花の中で果てた。
内部に放たれた精液を、花はじゅるじゅると吸い立てていく。
「あ、ああぁぁ! や、やめ…… あああぁぁ……」
青年は体を震わせ、ヨダレを垂らしながら射精中のペニスを吸い嫐られた。
「ふふ…… みず……」
少女は青年の精液を吸い上げ、満足げな表情を浮かべる。
一滴も漏らさずに白濁液を搾り上げられ、青年はぐったりと力を失った。
アサガオは、ちゅぷ……とペニスを放す。
「はぁ、はぁ…… まさか、今のは君が……」
「次は、この子にみずをあげて下さい……」
「え……?」
解放されたばかりのペニスに伸びていったのは、黄色いチューリップ。
その花びらの中には、ねっとりとした粘液がたまっている。
まさか、これも――
「あ、あ……!」
チューリップは青年のペニスに近付き、そのまま粘液の溜まった花の部分を寄せてきた。
くちゅり……と、亀頭が粘液に浸される。
「ひぃ……!」
温かくネバついた粘液の感触。青年は必死で腰を引こうとするが、その花からは逃れられない。
チューリップは、彼のペニスを粘液の中でじゅぷじゅぷと泳がせる。
肉棒の根元までが粘液に沈み、青年は不思議な快感を味あわされた。
ただ、先程のアサガオのように花弁が密着してこないので、刺激としては強くない。
むしろ、生殺しのような感触だ。
「う、うぁ……」
「その子は、もっと蜜を染み込ませてから締め付けてあげる、と言っています。締め付けられると嬉しいのですか?」
じゅぷ…… じゅぷじゅぷ……
青年のペニスは、ひたすら甘い粘液の中に浸された。
チューリップに包まれ、粘液がねっとりとまぶされ……
気持ちいい。気持ちいいのに、射精できない。
早くとどめを刺して、一気に射精させてほしい――
「い、いかせて…… 出させて……」
青年は、いつしか少女に向けて懇願していた。
惨めとも、情けないとも思わない。とにかく、射精したい。
「おねだりが出来たので、締め付けてあげる……と、この子は言っています」
少女はにっこりと微笑んだ。
同時に青年のペニスを包んでいるチューリップの花弁が蠢き始め、花全体が淫らに蠕動する。
きゅっと狭まってペニスを締め付けられ、青年は快楽に表情を歪めた。
「うぁぁぁ……! 中が、じゅるじゅるしてる……!!」
「うふふ。やはり、締め付けられると嬉しいのですね……」
じゅ、じゅ…… じゅぷぷぷぷぷぷぷぷ……!!
粘液にまみれながら花弁に締め付けられ、揉み立てられ、青年はたちまち絶頂を迎えた。
「ああああぁぁぁ……! き、気持ちいいよぉ……!!」
どくん、どくどくどく……
青年は身をよじりながら、ドクドクと精液をチューリップの中に吐き出す。
妖花に犯され、一方的に精液を吸い上げられる――そんな状況に、青年はとうとう思考を放棄した。
表情を弛緩させながら腰を突き上げ、積極的に快感を貪る。
まるで、目の前の少女と精を交わしているような幻想に青年は捉われたのだ。
この行為は、少女による一方的な捕食なのにも関わらず――
チューリップは青年の精液をたっぷりと吸い尽くし、ようやくペニスから離れた。
しゅる、しゅるしゅる……
次の瞬間、花畑から30を越える妖花が頭をもたげる。
そして、一斉に青年めがけて襲い掛かってきた。
「皆、みずが欲しいようです。あげて下さいね……」
「あ……! うわぁぁ! た、助け……!」
茎が青年の体に次々と絡み付き、妖花が全身にまとわりついてくる。
まるで、彼の体に色とりどりの花が咲き乱れているかのようだ。
「あ、あああぁぁ……!」
搾精の妖花に体中を絡み付かれ、悶える青年。
快感を待ち望んでいる彼のペニスにも、白いユリの花が迫ってきた。
特徴的な、非常に長い5枚の花弁を持つ妖花――
その長い花弁の内側には、びっしりと細かな突起が付いていた。
その一つ一つが、ひくひくと蠢いている。
おそらく、あの花びらでペニスを覆って――
「やめて…… もう、やめ……! ああぁぁぁぁ!!」
しゅるしゅると肉棒に絡み付いてくる、ユリの5枚の花弁。
まるでタコの触手のように、長い花びらはペニスに取り付いてしまう。
するする…… にゅるるるるる……
花弁の一枚が亀頭にしゅるりと巻き付き、びっしりと並んだ小突起でカリを重点的にいたぶった。
重なった花弁で形成された肉壁でペニスを包み込んでしまうのではなく、5枚の花弁がばらばらにペニスをいじくり回す。
手で弄ばれているような刺激に加えて、びっしりと花びらに並んだ柔突起の感触。
「は…… ああぁぁ……」
青年は息を荒げ、ひたすらに身をよじらせた。
とろとろと溢れた先走り液を、亀頭に塗り込むように這い回る花弁。
カリの部分に巻き付かれて上下され、尿道口を執拗に擦り立てられ――青年は我慢できずに射精した。
花弁の表面で精液を吸収し、そしてペニスから離れるユリ。
間髪入れずに、真っ赤なバラが肉棒に迫った。
「もう、やめ……!」
青年の訴えなど、少女の耳には届かない。
まるで、妖花による輪姦。
ペニスを包む花にドクドクと射精して、離してもらった次の瞬間には別の花に包まれ――
彼の精液が吸い尽くされるまで、容赦ない搾精は続く。
青年のペニスに迫る、真っ赤なバラ――その綺麗な花の中心には、男性器を収めるための穴が空いていた。
繁殖に人間の精液を用いるタイプの植物娘は、雌しべでペニスを包み込んで射精に導く。
しかしアラウネ・ブルームの妖花は、全てが純粋な食事用の花だった。
人間の男性器を咥え込み、射精させて精液を搾り取る機能を持った妖花――
そんな搾精妖花の一つであるバラが、青年のペニスをたちまち呑み込んでしまったのだ。
そして、精を搾り取る機能を忠実に実行する。
内壁をすぼめてペニスを締め付け、うにうにと蠕動させる。
肉棒全体に粘液を塗り込み、ヒダで亀頭を嫐り立てる。
ちゅっぷ、ちゅっぷ…… うに、うにゅうにゅ……
「締め付けられると嬉しいのでしょう? この子は締め付けるのが得意ですので、いっぱいみずを出して下さいね……」
「う、うぁぁぁ……!」
青年はぶるぶると震え、そのまま精液を漏らした。
まさに、意思とは関係なく搾り出される感覚。普通に生きていては、絶対に味わえないような強烈な快感。
「うぁぁ…… そんなに吸わないでぇ……」
ちゅぷちゅぷちゅぷ……
妖花は、そんな青年の精液を容赦なく吸い上げる。
その搾精のペースは余りにも早く、青年の体を全く考慮していない。
少女は、精を糧にする妖女と比べて経験が不足していたのだ。
どの程度で獲物が衰弱死するか、その加減が分かっていない。
そして真っ赤なバラが離れ、また別の花が――
これがアルラウネの幼態、アラウネ・ブルームの捕食。
獲物は何百もの妖花にペニスを嫐られ、精液を吸い尽くされる。
そして、そのまま衰弱死に至る――
「あぁぁ…… 助けて…… うぁぁぁぁぁ!!」
どくん、どくどくどく……
青年はまた別の花に嫐られ、精を搾り取られる。
その次には、また別の花が…… その次も、その次も……
いつしか、すっかり日は落ちていた。
青年は股間を妖花に貼り付かれ、涙と唾液を垂れ流しながら快感に喘ぐ。
「ああ、気持ちいいよぉ…… 吸わないでぇぇぇ……」
ちゅるちゅるちゅるちゅる……
どくん、どくどくどく……
「いい、いいよぉ…… うわぁぁぁ……! ああぁぁ――ッ!!」
男性器を妖花に貪られ、延々と精を吸い上げられる青年。
そんな彼の命も、そろそろ尽きようとしている……
「うぁ…… あ……――」
100を越える回数の射精――青年はがっくりとうなだれ、そのまま動かなくなった。
凄まじい快楽の中、まさに言葉通り昇天したのだ。
全身に花を咲かせ、妖花にペニスを咥え込まれたまま――
「ありがとう、お兄さん……」
青年を拘束していたツタが解かれ、彼の屍は花畑にうずもれるように倒れ伏した。
そのまま青年の亡骸は花で埋まり、そして自然のままに朽ち果てていく。
枯れそうになっていた花々は、すっかり瑞々しさを取り戻していた。
しかしアラウネ・ブルームが大人になるまで、彼女は「みず」を求め続ける。
次に彼女に精液を吸い尽くされる無残な獲物、それは貴方かもしれない――
この娘さんに搾られてしまった方は、以下のボタンをどうぞ。