ラミア
「そう――残念ね」
青年の返答を聞いた瞬間、ラミアにとって彼の存在は何の興味もないものに成り果てた。
興味も価値もない――ただの、餌。
「じゃあ、食べてしまうわ……」
……ぎゅっ!
みし、みしみし……!
「あぐ……! ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
青年の全身に巻き付いていた蛇体に、強い力がこもる。
その強靱な筋肉を駆使した圧迫に、青年は身をよじってのたうち回ろうとした。
しかし彼の体をみっちりと捕らえたとぐろは、それさえ許さないのだ。
「ふふ……みじめね」
蛇体に力を込めるたび、苦しげに揺れ動く青年の体。
しばらくラミアはその反応を楽しんでいたが――不意に、気が変わった。
大蛇はこうやって獲物を締め上げ、弱らせた後で丸呑みにする。
ラミアも同様、獲物を締め上げて弱らせるのだが――そのやり方には、もう一つあったのだ。
大蛇と同様に蛇体の筋力で締め上げ、全身の骨を砕くやり方と――もう一つ。
……くにゅ。
ぐにゅぐにゅ、くにゅ……
「あ、うぅぅ……?」
不意に、青年の全身を締め上げている蛇体が異なった動きを開始した。
今までのように力任せに締め上げるのではなく、微妙なうねりを繰り出したのだ。
その独特の感触は、とぐろのなかに捕らわれている獲物にも伝わっていく。
「あ……ふぁ……ぁ……」
そして青年の声は、みるみる悩ましげなものへと変化していった。
蛇体のうねりは、青年に性感を与えるものだったのだ。
まるで揉みほぐすように、女性器の中で男性器が受ける締め付けのように――
ぐねぐねと淫らにうねる蛇体は、巻き付かれている青年に快楽を与えているのである。
その快楽責めは、青年の股間にも容赦なかった。
ヌルヌルの分泌液を滴らせながら、ペニスにも蛇体が擦り付けられ――
ぬるり、にゅるり……
……くにゅくにゅ、にゅく……
「うぁ……あ、あぁぁぁぁぁー!!」
とぐろの中で青年の体が跳ね上がり、びくっ、びくっと震えた。
ぬめった蛇体で圧迫されているペニスが脈動し、白濁が漏れていく――
全身や股間をくにゅくにゅと揉み尽くされる刺激に耐えられず、射精してしまったのだ。
「ふふふ……イったみたいね。ラミアはこうやって、巻き付いた獲物に快楽を与えて弱らせることもできるのよ。
ほらほら……こういう風に」
「あ、あぐぅぅぅぅぅぅ……!!」
にゅく……
くにゅくにゅくにゅ……
青年を捕らえている蛇体が再びうねり、妖しく収縮し始めた。
それは、射精直後の青年の体を容赦なくいたぶり続ける。
「ふぁ……あ、やめ……助け……、あぅぅっ!」
びくびくと体を震わせ、青年はとぐろの中でまたも絶頂していた。
放たれた精液はラミアの蛇体を濡らし、粘っこく糸を引く。
「もっともっとイきなさい。こうやって何度も何度も射精させて、いたぶりながら獲物の体力を奪っていくの。
そして、弱りきったら……最後は、じっくり丸呑みにしてあげる」
ちろり……と、ピンクの舌が唇に這う。
そんな舌なめずりを見せつけながら、ラミアはじっくりと蛇体をうねらせた。
その妖しい蠕動は、とぐろに囚われている青年へと直に伝わり――
「あぐっ……! うぁ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そして彼は、全身を容赦なくさいなむ快楽に身をよじる。
あらん限りの声で呻き、逃げ場のない快楽にさらされながら――
「あ、あ……あぁぁぁぁぁぁっ!!」
そして、あっという間にとぐろの中で射精まで追い込まれてしまうのである。
こうして白濁を搾られてしまった哀れな獲物は、またも淫らに締め上げられ、再度の絶頂を迎える――
もはや青年は、ラミアの思うがままに射精させられるだけの存在だった。
「ふふ……気持ちいいでしょう? こうやって、じっくり弱らせてあげる……」
獲物の全身を淫らに締め上げ、何度も何度も射精させてしまう――ラミアにしかできない、獲物のいたぶり方だ。
それは単に、何度も絶頂させることで体力を奪うのみではない。
ラミアのとぐろの中で連続強制射精に追い込まれるうち、獲物は心までも衰弱してしまうのである。
「はぅ……あぅ、あがぁぁぁぁぁ……」
現に青年は、度重なる射精によって弱り始めていた。
短時間の連続射精による肉体的な疲労と、そして心理的な摩耗。
蛇体での強烈な快楽責めは、みるみる青年を衰弱せていったのである。
「ほらほらぁ……もっと締め付けてあげる。気持ちいい? またイきそう?」
「あ、あぁぁぁぁぁぁぁ……!!」
それでも――青年が何度射精しても、ラミアの巻き付き責めは終わらない。
精液を全て搾り出すかのように、淫らなとぐろの中で彼を弄んでいるのだ。
それはまるで、捕らえた獲物を嫐り尽くす快楽機械のよう。
ラミアの蛇体が形作るとぐろは、青年を搾り尽くす生きた道具なのである。
「うぁ……! あ、あ、あぁぁぁぁぁ……!!」
その快楽道具で思う存分にいたぶられた青年は、泣き叫びながら精を漏らし続けるしかなかった。
どれだけ射精しても、絶頂しても、果てても、イっても、とぐろでのねちっこい責めは続くのだ。
全身を締め付けられ、妖しいうねりや収縮を受け、弄ばれ、嫐り尽くされ――
ぬめった蛇体で散々にいたぶられ尽くし、青年は何度イったか分からないほどに射精した。
そんな壮絶な責めが何時間も続き――彼の心身は、無惨なまでに弱りきってしまったのである。
「じゃあ……そろそろ、食べてあげるわ」
ちろり……と、ラミアはピンクの舌を唇に這わせていた。
弱り切った青年を見る目は、まさに獲物を前にした冷酷な瞳そのもの。
「あぅ……うぁ……」
最も戦慄するべき瞬間が迫ってきた――にも関わらず、青年はとぐろの中で恍惚の表情を浮かべたまま。
数時間にわたる快楽の締め付けで、彼の心身は弱り尽くしていたのである。
もしかしたら、もはや心が壊れてしまったのかもしれない。
「このお口で、一呑みにしてあげるわ……あんまり、大口を開けている顔は見ないでね」
次の瞬間――まさに獲物を呑み込む大蛇のように、ラミアの口がぐわっと広がった。
まるでゴムで出来ているかのように顎が伸び、一気に青年の頭からむしゃぶりついたのだ。
「あぅ……」
力なく呻く青年の頭部は、たちまちラミアの生温かい口内に収められてしまった。
赤色の口内粘膜がみっちりと彼の頭を包み込む――これから先、もう青年は永遠に外の景色を見ることはない。
「ん、ん……」
ラミアの大きな口が、ずるずると青年の体を呑み込んでいく。
まるでそれは、弱りきって抵抗のできないネズミ――じっくりと丸呑みにされていく青年は、哀れな被食動物そのもの。
「あ、あぁぁぁぁ……」
しかし彼は、全身をじっくりと包み込む生温かい感触に悶えていた。
ヌルヌルの口内粘膜が素肌に粘り着き、唾液がネバネバと絡み付く――
それは、捕食されているという惨めさからは想像もできないような快感だったのだ。
そんな粘膜が、顔から肩、胴……ゆっくりと全身を包み込んでいくのである。
「いい……きもち、いい……」
自分が食べられていることを自覚しながら――青年は、全身をみっちりと包んでいく肉壁の感触に身悶えた。
彼の体はずるずると啜り込まれ、口内から喉、そして胃の中へと引きずり込まれていく。
肉壁がうじゅるうじゅると蠕動して、呑み込まれた彼の体を奥へ奥へと導いていくのだ。
その肉壁の蠢きさえ、青年の全身にとろけそうな快楽をもたらしたのである。
「あ、あぅぅぅぅ……」
ズルズルと丸呑みにされる際、ぬめった粘膜にペニスがヌメヌメと擦れてしまう。
ぐじゅるぐじゅると咀嚼するかのように、柔らかい肉壁が彼の全身を揉みしだく。
その柔らかで温かい刺激で、青年は射精してしまっていた。
「ふぁぁぁぁ……きもちいいよぉ……」
じっくりと喉をくぐらされ、狭い肉壁をくぐる感触を味わわされ――
その過程は、ぬめった粘膜と、じゅるじゅる蠢く柔肉での全身愛撫そのもの。
胃袋に送り込まれるまでに、彼は五回も達してしまったのである。
「あぅぅぅ……」
そしてラミアの胃袋に全身を包まれ、胃粘膜にみっちりと密着され――
甘美な肉壁の感触に、青年は酔いしれていた。
それはまるで、液体の滴る柔肉で出来たベッド。
ここからじわじわと、快楽に満ちた消化が始まるのである。
「ふふ……お腹の中にいるのを感じるわぁ……」
ラミアは満足な顔で、ぷっくりと膨らんだ腹部を優しく撫でていた。
「まだまだ楽しませてあげる。じっくりと、ドロドロにとろけてしまうまで……」
妖魔であるラミアは、自分の意志で体内をも自在に動かすことができる。
消化液を分泌させ、ねっとりと獲物の全身にまぶし――
ぐちゅぐちゅと胃粘膜や肉壁を蠢かせ、青年の体を揉みほぐし――
それは、捕食器官を用いた獲物への愛撫そのものだった。
「ふふ……悦んでいるみたいね」
ラミアの腹の中で、獲物がまた射精したのがはっきりと分かった。
びゅくびゅく溢れ出る精液を、胃の中で直に吸い尽くす――
この征服感は、人間を捕食するタイプの淫魔しか味わうことができないだろう。
その意味でも、ラミアは非常に満足だった。
「ふふ……おちんちんも食べてあげる」
肉壁をじっくりとペニスに絡ませ、じゅくじゅくと揉みほぐす。
それだけで、獲物はドプドプと精液を吐き出してしまうのだ。
こうして散々に嫐られながら、青年の体はじっくりと溶かされていく。
ラミアの腹の中でねちっこく嫐られ、弄ばれ、そして消化され――彼女の養分となってしまうのだ。
そんな目に遭う獲物はというと、恐怖でも惨めさでもなく、天にも昇るほどの快楽を味わうのみ。
その体が溶かされて、ラミアの養分となる最期の瞬間まで――
今日もまた一人、この山で青年が消息を絶った。
彼は、哀れにもラミアの餌食となってしまったのだ。
忘れてはならない。この山に入る時は、細心の注意が必要な事を。
そして、美しい女性の誘惑に乗ってしまわないことを。
彼女に抱き締められてしまったら、その行き着く先は永遠の抱擁奴隷か――
――さもなくば、ただのエサしかないのだから。
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