切り株のテーブルに歩み寄り、椅子に座ろうとするあなた――

次の瞬間、土中から巨大な緑色の物体が飛び出してきた。

それは、食虫植物のウツボカズラ――それも、あなたの体をぱっくりと呑み込んでしまうほどのサイズ。

たちまちあなたの下半身を捕らえた巨大ウツボカズラは、ズルズルと啜り込んで全身を引き込んでいく。

 

ずり、ずるじゅるじゅる……

 

内部はドロドロの粘液に満ち、その内壁はひくひくと脈動している。

その中に、全裸のままずるずると引きずり込まれていくあなたの体。

その際、ペニスがじゅるじゅるとウツボカズラの内壁に擦り付けられる。

ぬめった粘膜がペニスを滑らかに這う感触――その心地よさに、あなたは背筋を震わせてしまった。

ローションをふんだんに含んだ温かい脱脂綿が、肉棒をズルズルとなぞるような感触。

あなたが快感に震えている間に、ウツボカズラは全身を包み込んでしまった。

 

「ふふ、捕まえた……♪」

くすくすと笑い混じりの声が、不意に木陰から響く。

そこから姿を現したのは、緑髪の美しい女性。

そしてその下半身は、無数のツタで覆われていた。

 

「それ、私のワナなんです。簡単に引っ掛かっちゃいましたね」

ウツボカズラに捕らえられて身動き一つできないあなたに、女性は笑いかけた。

「そうなっちゃうと、もう逃げられませんよ。

あなたはじっくり溶かされて、食べられちゃうしかないんです。ふふ……可哀想」

くすくすと笑う女性の言葉で、あなたは全てを理解した。

この女性――ウツボカズラ娘が人を食う妖女であること。

この「注文の多い料理店」という店名の意味。

そして、これから自分が辿る運命――

 

その全てを悟ったあなたは――

 

観念する

必死でもがく