あわてて身を翻し、その場から離れようとするあなた。

ウツボカズラ娘に背を向け、地面を這いずって逃げる――

 

あなたの股間を咥えていたウツボカズラから、ペニスがぬるりと抜ける。

解放された――そう思った次の瞬間、あなたの下半身はばくりと何かに包み込まれた。

それは、ぬるぬるの粘液が満ちたウツボカズラ。

内壁はペニスを嫐っていた時のようにぐちゅぐちゅと蠢き、腰から下を包み込んでくる。

さっきのウツボカズラが巨大化し、あなたの下半身に食らいついてきたのだ。

 

「逃げられないっていったじゃないですか……もう」

あなたの絶望を楽しむように、ウツボカズラ娘は涼やかな笑みを見せる。

 

じゅる、じゅる、ずるずる……

 

ウツボカズラは、啜り込むようにあなたの体を内奥へと引き込んでいった。

たちまちあなたは、ウツボカズラから頭だけを出した状態にされてしまう。

そしてあなたの全身に密着している内壁は、ぬるぬると粘液を擦り込みながら優しく脈動していた。

それは決して激しいものではなく、むしろ温もりに満ちた安らぎさえ感じられる。

そして、あなたは――

 

観念する

必死でもがく