妖魔の城


 

 「こ、このまま……」

 助かりたくない――というわけではない。

 しかし僕は、この甘い快感に溺れていたかったのだ。

 これを体験できるのなら、吸い殺されても構わない――

 

 「あは……サキュバスに犯されて、吸い尽くされたいんだ。

  いいですよ、望み通りにしてあげますね……」

 マイはにっこりと笑い、そして――

 「う、うぁぁぁぁぁぁ……」

 マイの膣内が、ちゅぽちゅぽと静かに吸い付いてきた。

 まるで、膣穴全体でフェラされているかのようだ。

 亀頭がちゅるちゅると吸われ、緩い射精感と共に精液が溢れてしまう。

 激しい射精感が伴わず、つい漏れ出してしまったというような穏やかな感じで――

 それは、初めて体験するぬるやかな放出感だった。

 「あ、あぁぁぁぁ……何、これ……」

 しかも、とくん、とくん……という静かな射精が止まらない。

 快感の波が果てることなく、精液の放出が延々と続くのだ。

 その不可思議な快楽に、僕はたちまち酔いしれてしまった。

 

 「こうやって……手っ取り早く、果ててもらいますね」

 「あ、あぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……!」

 ちゅうちゅう吸われるがままに、精液が搾り取られていく。

 膣肉は吸引を補助するように、ペニス全体を揉みしだいてきた。

 それは激しい動作ではなく、やわやわと優しくマッサージするかのよう。

 精がとくとく溢れる感覚も、身悶えするような射精感ではなく――

 むしろ、心安らかに吸い取られていく感じだ。

 

 「くすっ……こういうのも、いいでしょう?

  このままあなたは、夢見心地で果ててしまうのですよ」

 「う、あ――」

 マイの言う通り、それは夢のように心地よかった。

 ペニスがマイの柔肉に包まれ、優しく吸い取られていく感覚。

 全身が、甘いぬるま湯に浸かっているような安息感。

 腰を中心に、体が優しく溶けていくような快感――

 「きもち……いい……」

 「くすっ……人生最後の快感、じっくり味わって下さいね。

  このまま私の中で、果てちゃって下さい……」

 マイの目は冷ややかなままなのに――なぜか、慈愛に満ちた眼差しにも感じられる。

 陶酔のまま、精液がちゅるちゅると吸われていく――それは、夢心地の快楽だった。

 

 「あぅぅ……」

 とくん、とくん、とくん……と、精液がくみ上げられていく。

 生命そのものを含んだ精が、マイの中へと吸い上げられていく。

 心地よい快感を伴いながら、生ぬるく、薄甘く――

 そして――どんどん、体に力が入らなくなってきた。

 意識も徐々にとろけてきて、そして――

 

 「はい……最後の一搾り。くすっ……」

 「あぁ……」

 ちゅるっ……と、マイの内部が狭まって肉棒を甘く吸ってきた。

 そして――その温かい膣内で、ドクドクと最後の精が弾けてしまう。

 甘い脈動に伴う快感は、じんわりと僕の全身に広がっていった。

 とろけそうな脱力感が、異様なまでに心地良い――

 

 「……ぁ……ぅ……」

 まるで、魂を吸われてしまったかのように――

 そのまま、僕の意識は遠のいていったのである。

 「美味しかったですよ、あなたの命……ふふっ」

 ただ……マイに全てを捧げ、吸い尽くしてもらったという満足感だけがあった。

 

 

 −BAD END−

 

 

 



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